鬼童シズキはリトルシニアで活躍する、地元では名の知れたピッチャーだった。将来は野球の強豪校に進学し甲子園、そしてプロを夢見ている。
しかし、幼馴染で無二の親友、そしてリトルリーグではずっとバッテリーを組んでいたトウマの最近の様子が気掛かりだった。トウマは中学生になってから野球を辞めてしまい、シズキにも何か隠し事をしているようだ。野球や遊びに誘っても、トウマは素っ気無い返事を返すばかり。
ずっと大親友で、なんでも打ち明けられる仲だと思っていたシズキにはそれがショックだった。
しかしある日、突如として自分たちの街が無法者の悪の組織に襲われた。世界を恐怖に陥れている謎の組織『デス・クリムゾン』だ。
避難している最中、シズキは偶然にも、トウマが国際特別防衛隊に所属しているヒーローの一人「シルバー・ファルコン」の正体だと知ってしまう。戸惑い困惑するシズキだったが、シルバー・ファルコンの活躍や彼への賞賛の声を聞くたびに、それまでの友情が次第に憎悪や嫉妬へと変わっていった。
「俺に黙って、勝手にヒーローなんかになりやがって……!」
デス・クリムゾンの侵攻は日々エスカレートしていく。
優秀な戦闘員へと洗脳・改造するため、アスリートの青年や少年たちを拉致する人間狩りが行われた。その中に、捕らえられたシズキもいた。
怯えて泣き叫ぶ男たちの中、シズキはすっと立ち上がり、組織の幹部らしき怪人に歩み寄った。
「怪人でもサイボーグでも、何でもいい。俺を強えぇ戦闘員に改造しろ! 俺なら必ず、シルバー・ファルコンを倒してみせる!」
ヒーローなんか俺が辞めさせてやる。俺がシルバー・ファルコンを倒せば、トウマはまた俺のところに戻ってきてくれる。
嫉妬に支配された浅はかな考えが、シズキの頭の中を支配していた。
「よかろう。貴様の肉体を我が組織の最新鋭戦闘サイボーグ『邪鬼』へと作り変えてやろう。後悔は無いな?」
デス・クリムゾンの首領『オルグ・ゲヘンナ』の言葉に、幹部たちはどよめくがそれを一喝する。『邪鬼』はデス・クリムゾンの最終兵器と目されていたものだったからだ。しかし肉体への負荷の大きさから、任務遂行に失敗した幹部を、懲罰として実験体に使おうと準備されていた。
「後悔なんかあるもんか! トウマを……、シルバー・ファルコンを倒すのはこの俺だっ!」
こうしてシズキは悪の組織の最凶サイボーグ兵器、『邪鬼』として肉体改造を受けることとなった。
【scene1】
シズキは改造実験室の手術台に拘束される。学校の予防注射に悲鳴を上げていたシズキは、恐怖に体が震えていた。
突然、正体不明の機械に囲まれて、シズキの鍛え抜かれた逞しい肉体に赤い光線を照射される。
「う、うわっ!?」
しかし、痛みも何もなかった。
「な、なんだ。大した事ねぇじゃねぇか。」
「ただの肉体スキャンだ。お前のデータを取っているに過ぎん。」
シズキのデータを目にした男が驚く。
「回収した中では一番幼いにもかかわらず、素晴らしい実験素体だ。」
拉致された男たちは皆、シズキより大きな高校生や大学生のアスリートたちで、中学生は彼だけだった。
「当たり前だ。俺を誰だと思ってんだ!」
少年らしい悪態をつく。
「その威勢のよさがいつまで続けられるか、楽しみだな。」
【scene2】
先端に恐ろし気な器具のついた触手がシズキの体にまとわりついた。
「ぐっ……。これからどうするんだよ、教えろよ。」
シズキの声が心なしうわずる。
どんな素材でできているのか見当も付かない透明な触手の先端がシズキの体にピタリと吸い付く。すると、触手はシズキの皮膚を侵食し、体内へと侵入する。
「ぐがああっ!」
その激痛に悲鳴を上げる。
触手は血管や筋肉の筋を伝うように体内に広がり、ナノマシンを放出しながらシズキの体組織を機械化していく。『邪鬼』装備として開発された強化アーマーの装甲を押し当てると、体内から回路が伸びて吸い付くように癒着していった。
シズキのサイボーグ化は肉体のみにはあらず、思春期の性器にも及んだ。強化され、機械化されたペニスから放出される精子には既に生殖能力は無く、犯した敵を汚染し洗脳するナノマシンを放出する器官と成り下がっている。少年は女性を知らぬまま、生物としての機能を失い、殺戮兵器へと変貌した。しかし、その禍々しい「メカペニス」は少年の性的欲求と暴力性を増強させ、少年の肉体を凶暴で野獣のような戦闘マシーンへと造り変えたのだった。
【scene3】
戦闘サイボーグ『邪鬼』へと生まれ変わったシズキに、戦闘プロトコルが注入される。しかし同時にそれは洗脳でもあった。
「親友であるトウマを打ち負かし、ヒーローを辞めさせて自分に取り戻す」というシズキの意識は洗脳によって上書きされ、トウマ、すなわち組織の宿敵である『シルバー・ファルコン』をこの世から抹殺するという新たなる使命を与えられた。
自分たちを差し置いてシルバー・ファルコン討伐の特務を任ぜられた『邪鬼』を、幹部たちは疎ましく思った。一人の女幹部が「友達にフラれて嫉妬してる餓鬼」と罵ったとき、邪鬼はその女幹部を一瞬で葬り去る。
【後日談】
激しい戦闘の末、邪鬼はシルバー・ファルコンを追い詰めた。
「シズキ、目を覚ませ! お前はデス・クリムゾンに操られているんだ!」
トウマの呼びかけも空しく、シズキは戦闘不能に陥ったトウマを犯し始める。トウマの体内に放出された邪鬼の洗脳ナノマシン精液は、ヒーローであったトウマ体内を駆け巡って脳に達すると、彼を下級戦闘員へと洗脳した。
こうして、「トウマを俺のものにする」というシズキの当初の望みは、はからずも果たせたのであった。
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ねじゅみ
2022-06-04 13:13:13 +0000 UTCねじゅみ
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