NokiMo
みきさい
みきさい

fanbox


今考えた小説のプロローグ

 物心ついたときから、女の子は一人でした。

 友達は居ません。気の利いた恋人も居ません。それどころか、家族も居ません。

 いつもたった一人。暗い部屋に閉じこもっている女の子です。


 女の子は歌うのが好きでした。寂しくなったときは、いつも歌っていました。

 不思議なことに、歌っているときだけは寂しさを忘れられるのです。誰も聞いていないのに、変な話でしょう?


 女の子は本を読むのが好きでした。本の中には友達が居ました。

 キャラクター達の掛け合いに、笑うこともできました。キャラクター達の悲哀に、泣くことも出来ました。現実では一人なのに、変な話でしょう?


 物心ついた時から、女の子は一人でした。暗い部屋でずっとずっと、一人でした。

 歌が好きで、本が好きな、寂しい普通の女の子です。

 

ガキン。


 誰もいない部屋に音が響きます。

 彼女が本を読んでいた時です。本からこんな金属音は鳴りません。もちろん、女の子の身体も金属製ではありませんし、身にまとった服も柔らかなワンピースでした。


ガキン、ガキン、ガリガリガリ。


 音が続きます。

 女の子は本を閉じました。きょろきょろと周りを見回します。見回したところで、部屋には何もありません。ただ本が積まれていただけでした。


 ガリガリガリ。


 どうやら部屋の外から誰かがひっかいているようです。がりがり、がりがりと嫌な音が少しずつ大きくなっていきます。信じられないことですが、その誰かは壁に穴をあけようとしているようでした。


 ガリ。


 音が止まりました。

 光が差し込みます。


 ずっと引きこもっていた女の子は、突然の来訪者にすっかり戸惑ってしまいました。

 まばゆい光に目を細めもしません。ただ茫然と、真っ黒に開いた瞳孔を光に向けています。


「許されぬ大罪人よ。囚われの姫君よ。神から見放されし哀れな人よ。千年の牢はこの俺に破られた。罪は既に忘れ去られ、贖罪の機会は失われた。どこへでも行くがいい。だがどこに行けるとも思うな。お前を赦せるのは俺だけだ」


 男の子でした。たった一人、暗い部屋に閉じ込められていた女の子に、男の子が会いに来てくれたのです。

 そういう男の子のことを何と呼ぶか知ってますか?

「有り体に言おう。お前は、俺のモノだ」


囚われの姫君を、王子さまが迎えに来てくれたのです。









ちなみに内容は全く考えていません!!!この女の子と男の子はいったい誰なんでしょう……


Comments

なんと!!ありがとうございます! 私も読みたいです!

はい!!上手です!!ありがとうございます!!

マジですか!!?ありがとうございます!!嬉しいです

僕も気になります……いったいどんなお話が

これからどんな物語が始まるのか気になりますね……

軽沢えのき

やばいっす今まで見た中で一番好きな始まり方かもしれないっす…

迷い猫

みきさい先生、文章もお上手なのですねえ……!

いいですね……!続きが読みたくなりました!

ルドラ


Related Creators