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「ダンダダン」  綾瀬桃 ~オカルト野郎~

※本作品は忠実な再現を避けてますが、 若干のネタパレ要素も含まれてる為ご注意ください。 「ダンダダン」  綾瀬桃 ~序章~ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24671599 ※↑前回のお話 ~本編~ 放課後の空は、夕焼けの色を濃くしながらじわじわと沈んでいく。駅前のコンビニを出た桃は、リュックを片手にブラブラと歩いていた。ふと、いつもの角を曲がると、見慣れたシルエットが壁にもたれて煙草をくわえている。 「……またいたよ」 呆れ半分、でも完全に無視できない自分にちょっとイラつきながら、視線だけ送る。黒部皓平。ちょっとやんちゃな雰囲気に、鋭い目つき。好きな俳優の高倉健に似てる、なんていうくだらない理由で付き合い始めたけど、最近はその強引さに冷めかけていた。 「お、桃じゃん。ちょうど良かったわ」 皓平が近づいてきて、煙草を指で弾いて捨てる。桃は眉をひそめた。 「何、その言い方。ちょうど良かったって、何?」 「だからさ~、ちょっと金貸してくんね?マジでヤバいんだわ今日」 「……はあ?」 肩からリュックを下ろし、片手で腰に当てる。皓平は全く悪びれる様子もなく、ポケットから財布をちらつかせる。 「だーからさ、金出さねえなら今日のデート無しな。まあ、わかってんだろ?」 じわっと胸の奥がムカついて、喉元まで何かがせり上がる。いつものパターンだ。金、金、また金。そのたびに甘い顔して流されてきたけど――今日はもう、何かがキレた。 「アンタさ、バカじゃないの?」 低く抑えた声が自分でも驚くほど冷たかった。皓平が一瞬きょとんとする。 「な、何だよ急に」 「金出さなきゃデート無し?……は?てか、何?金だけじゃ足りなくて今度は体もかよ?」 図星だったのか、皓平の表情が一瞬固まる。 「あー、でもさ。ヤラせてくれるなら、別にいいぜ。ラブホ代はそっち持ちでな」 その言葉が引き金だった。桃はゆっくりと一歩ずつ近づき、睨みつける。瞳が鋭く光り、唇はきゅっと結ばれている。 皓平は、にやりと口角を上げた。ふてぶてしい視線で桃の顔を見下ろし、そして、まるでからかうように声を落とす。 「……その顔、マジでたまんねぇな」 言い終わるか終わらないかのうちに、桃の胸元に手を伸ばし、制服越しにそのふくらみをわしづかみにした。ぐに、と生々しい感触が指先に伝わり、桃の身体がビクッと強張る。 「なっ……ちょっ、バカッ……!」 必死に声を抑えようとしたのに、喉の奥から甘い声が零れてしまう。制服の布地越しとはいえ、指先がしっかりと形を確かめるように動くたび、全身がじわじわと熱を帯びていく。 「……やっぱ、こうなるよな。ずっと我慢してんの、知ってんだぜ?」 皓平の低い声が耳元に落ちる。桃は震える息を吐きながら、必死に冷静を装おうとしたが、火照った頬が裏切るように赤く染まっていく。 皓平は薄ら笑いを浮かべたまま、指先に力を込めた。制服越しにぐっと持ち上げるようにして、親指で円を描くようにゆっくりと撫で回す。その動きは妙にいやらしく、わざと焦らすようなリズムで揉み込んでいく。 「……ほら、口では強気だけどさ。身体は素直だよな?」 桃は必死に睨み続けていたが、ぐにぐにと柔らかい感触を楽しむように指が這うたび、身体が勝手に反応してしまう。肩が小さく震えて、眉がきゅっと寄る。 「……ッ、ふざけ……やめっ……!」 口を開いた瞬間、指先がちょうど敏感な部分を押し込むように揉んできて――。 「あっ……!」 思わず、短い声が漏れた。唇を噛んでこらえるが、皓平はその声に満足げに目を細め、さらに掌を深く押し当てる。指の腹がじわりと力強く押し込まれ、時折、親指が意地悪く先端を擦り上げる。 「……なあ、素直になったほうが楽なんじゃね?」 耳元でくぐもった声が響き、桃の頬はさらに熱を増す。視線はまだ強がっているが、全身の反応がもうそれを裏切っていた。 皓平は、まだ胸に手を置いたままニヤリと笑った。その目が一瞬、鋭さを増す。 「……ラブホなんて金かかるし、もういいわ」 桃は肩で荒く息をしながらも、視線を外さず睨みつけていたが、その次の一言で心臓がドクンと跳ねる。 「来いよ」 その声は低く、決定的だった。力強く腕を引かれる。桃は一瞬、抵抗しようとしたが、手首を掴む力は容赦なく強く――結局、言い返す間もなく歩き出していた。 何も言わなくても、わかっていた。向かう先は、この辺りじゃもうお決まりの場所。駅前の雑踏から少し外れた、人影のまばらな公園。その奥の、くたびれたトイレ。 足音がアスファルトに響く間、桃の頭の中ではぐるぐるといろんな感情が渦巻いていた。悔しい、腹立たしい、でも……なぜか、逃げ出せなかった。 「……ッ」 公園が見えてきたとき、すっと風が吹き抜けて、桃の頬を冷やす。だけど、内側の熱は冷めるどころか、どこかズキズキと疼くように強くなっていた。 皓平は立ち止まり、いやらしい笑みを浮かべたまま顎でトイレの方向を示す。 「……ここで十分だろ?」 桃は唇をきつく噛みしめた。拒絶の言葉は喉まで出かけたが、視線がちらりと皓平の目とぶつかると、なぜか何も言えなくなった。 トイレの中は薄暗く、コンクリートの壁にカビの匂いが染みついていた。桃は入り口付近で立ち尽くし、荒い息を整えようとしていたが、皓平はお構いなしに奥まで進むと、乱暴にドアを閉めた。 「……狭っ。ま、十分だな」 ポケットをゴソゴソと探り、金具の触れ合う音がトイレ内にカチャカチャと響く。その音が妙にいやらしくて、桃は思わず眉をひそめた。 視線を逸らしたいのに、耳に入る音がすべてを物語っている。次の瞬間、皓平はズボンをぐっと下げ、躊躇なく露わにする。 「ほら。わかってんだろ?……舐めろよ」 低い声が響き、桃はぎゅっと拳を握りしめた。瞳は迷いなく睨み返す。 「……バカじゃないの、アホか……」 声は震えていなかったけど、喉の奥がきゅっと詰まるような緊張感があった。だが皓平は一歩も引かない。むしろ楽しそうに口元を吊り上げ、手首で揺さぶるようにその部分をちらつかせる。 「さっきの反応見てりゃわかる。お前、こういうの嫌いじゃねえんだろ?」 その言葉が胸に突き刺さり、桃は思わず視線を逸らした。だけど、耳元でその低い声がさらに追い打ちをかける。 「……強がんなよ。もうビショビショなんじゃね?」 羞恥と怒りがない交ぜになり、桃の呼吸は徐々に早くなる。嫌だ、こんなの絶対に。でも、頭のどこかで、ズキリと疼く感覚が消えなかった。 「……ッ」 歯を食いしばり、ぎゅっと両手を握りしめたまま、その場に立ち尽くす。トイレの薄暗さが、心の中の葛藤をさらに増幅させていく。 桃は睨みつけたまま、一歩も視線を逸らさずにいた。息が少し荒い。男の手の中でいやらしく揺れるものが視界に映り、喉がひりつくような感覚に襲われる。 「……ほら、どうした?さっきまで威勢良かったじゃねえか」 皓平の声は、ますます下品に響く。片手でぐっとその硬さを強調するように握り直し、上下に軽くしごく。生々しい音が薄暗い空間に広がり、桃の耳を打った。 「……おい、さっさとしゃぶれよ」 言葉の刃が、ズブリと突き刺さる。桃は唇をきゅっと結び、息を強く吐き出した。そして――そのままゆっくりと、ひざをつく。 コンクリートの冷たさが制服越しに伝わる。顔を上げると、目の前にはますます張り詰めた肉棒が無遠慮に揺れている。皓平は満足げにニヤつき、腰を突き出した。 「……そうそう、その顔だ。似合ってるぜ」 桃はまだ睨み続ける。強気な瞳は決して崩れない――けれど、そのままゆっくりと顔を近づけ、震えるように唇を開く。舌先が、かすかに覗く。 「……チッ……」 皓平がわざと音を立てて舌打ちするが、その顔は完全に勝ち誇っていた。桃はぎゅっと拳を握りしめたまま、息を整え、目の前の存在を受け入れるかのように少しずつ、さらに顔を近づけていく。 桃は、目を逸らさずにゆっくりと舌を伸ばした。緊張感が張り詰めたまま、先端にそっと触れる。チロ…チロ…と猫がミルクを舐めるような動きで、少しずつその硬さを確かめる。 「……っ、ああ……」 皓平の喉がゴクリと鳴り、短い吐息がもれる。手を腰に当て、誇示するようにさらに突き出してきた。 桃は一瞬、視線を上げる。睨みつけるその目が、どこか挑発的に光る。そのまま、舌を這わせる範囲を少しずつ広げていく。根元へ向かってゆっくりと舐め上げ、ぴちゃぴちゃとわざと音を立てながら、いやらしく唇を湿らせる。 「っ……おい、マジ……エロすぎだろ……」 皓平が息を乱しながらも、目を細めて見下ろしてくる。桃はその声に反応するように、さらに一歩踏み込む。舌の動きが急に滑らかさを増し、側面を丁寧になぞり、時折チュッと音を立てて吸い付く。 「……チュッ……ふぅ……」 その唇の隙間からこぼれる息が熱を帯び、トイレの湿った空気をさらに重くする。皓平は腰を小さく揺らし始め、耐えきれないように低く呻いた。 「くそ……お前……マジで……たまんねぇな……!」 桃は、その言葉に一瞬だけ満足そうな笑みを浮かべ、すぐにまた真剣な表情に戻る。舌はますますいやらしく、ゆっくりと、時に激しく、棒全体を貪るように這い回していく。 桃は、唇を湿らせながらゆっくりと舌を這わせ続けた。先端をチロチロと味わうように何度もなぞり、そこから軽く吸い付いて――視線を一瞬だけ鋭く上げる。 そのまま、ゆっくりと唇を開いた。熱のこもった呼吸が先端を覆い、迷いなく口内に迎え入れる。 「……っ、く……!」 皓平の身体がビクッと震え、低い呻き声がトイレ内に響いた。桃は唇をきつく閉じ、先端を包み込むように咥えると、舌を器用に動かして刺激を与えていく。 「お、おい……マジで……っくぅ……」 皓平が腰を突き出してくるのに合わせ、桃は一歩も引かず、むしろ自分から頭を前後に動かし始めた。じゅぽ、じゅる…生々しい音がいやらしく響き、口の中で肉がぬるりと出入りする感触が際立つ。 「……っあ、ヤバ……お前……本気すぎ……」 皓平の手が無意識に桃の頭へと伸び、髪を軽く握りながら、さらにその動きに合わせる。桃は決して目を逸らさず、睨みながらも、じゅるじゅると音を立てて根元まで深く咥え込む。 「じゅぽ…っ、ん……ふぅ……」 時折、口を少しだけ外しては、舌でねっとりと絡め、再び咥え込む。その繰り返しが、いやらしさを増幅させ、トイレ内の空気をさらに粘つかせていく。 皓平は完全に腰を揺らしながら、目を細め、堪えきれない快感に身を任せていた。 桃は、眉をきゅっと寄せながらも口内で激しく動きを続けた。唇をぴったりと密着させ、根元までぐっと飲み込むと、舌をいやらしく絡ませながらじゅるじゅると音を立てる。時折、わざと抜いては、唾液を垂らしながら舌先で先端を転がし、再び深く咥え込む。 「……っ、くあ……マジで……やべぇ……!」 皓平はガタガタと腰を震わせ、髪を強く握りしめる。桃の動きはさらに加速し、じゅぽじゅぽと粘着質な音がトイレ中に響き渡る。唾液が糸を引き、顎を濡らしながらも、桃は一切ペースを緩めなかった。 「……ッ、ちょ、おい……っ、く、くる……!ストップ!一回ストップだって!」 皓平が声を張り上げ、桃の頭を慌てて押さえる。桃は一瞬不満げに顔を上げ、口元から唾液がとろりと滴る。荒い息を吐きながらも、その視線はまだ挑発的だ。 皓平は肩で大きく息をつき、ギラついた目で桃を見下ろす。 「……くそ、ヤバすぎだろ……今のでマジで出すとこだった……」 ズボンを少し上げるような素振りを見せながら、顔を近づけ、低く囁く。 「もうガマンできねぇ……。……中で、やりてぇ……。お前のまんこにぶち込みてぇんだよ……」 その言葉は生々しく、欲望が剥き出しだった。トイレの狭い空間に熱がこもり、桃は息を詰めてその視線を真っ直ぐ受け止めた。 皓平は桃の肩をぐっと掴むと、そのまま力任せに立たせた。荒い息を吐きながら、制服のスカートを無造作にまくり上げ、下着をずらす。 「……準備はできてんだろ?」 耳元で低く囁き、ぐっと腰を押し当てる。桃は一瞬身をすくませたが、もう拒む気配はなかった。熱を帯びたその部分に、男の硬さが押し当てられ、次の瞬間――勢いよく突き刺さる。 「……ッあああッ!」 桃の声がトイレ中に響き渡る。身体が反り返り、壁に手をつきながら必死に耐えるが、皓平は容赦なく腰を突き出し、奥まで一気に貫く。 「くっそ……きっつ……やっぱ、やべぇな……!」 吐息混じりに呟きながら、勢いを増して打ち付ける。パンパンと肉のぶつかる音が激しく響き、桃の口からはもう耐えきれないほどの声が溢れ出す。 「あっ、あッ、んああっ……! ふ、深いっ、んっ、やっ……あぁッ!」 皓平はその声にますます興奮し、腰を乱暴に打ち込む。桃は必死に壁を掴み、ぐちゃぐちゃになった顔で喘ぎ声を上げ続ける。 「んはっ、あっ……だ、だめっ……とまんない……あ、あひっ……んぁッ!」 その表情はもう完全に理性が飛び、目がとろんと潤んで、口元から涎が垂れそうになるほど。皓平は荒く笑いながら、さらに深く突き上げた。 「ほら、声出せよ……こんな狭いトイレで、めちゃくちゃにされて……最高だろ?」 「や、やぁっ……ああっ、イくっ……きちゃう、あっ……あへぇ……!」 腰の動きはどんどん激しくなり、桃の身体が小刻みに揺れ続ける。空気は熱と湿気で満たされ、二人の荒い息といやらしい音が交錯して止まらない。 皓平はますます腰の動きを荒くし、桃の中を容赦なく貫いていく。トイレの狭い空間にパンッ、パンッと肉がぶつかる音が響きわたり、桃はもう声を抑えきれず、壁に額を押し付けながら必死に耐えていた。 「あっ、あっ……んああっ! は、激しっ……やっ、やぁッ……!」 皓平はその背中を見下ろし、ギラついた目で腰を突き続ける。手は桃の腰をがっちりと掴み、ずらすことなく何度も奥まで押し込む。 「……くそっ……マジ、やべぇ……。お前の中……これ、マジで、キツすぎ……!」 荒い息を吐きながら、皓平の表情がだんだん歪んでいく。桃の中は濡れて柔らかく、それでいてぎゅうっと締め付ける感触があり、奥に入るたび、電気が走るような快感が突き上げてくる。 「っ……しめ……っ、やっべ、これ……やばい……!」 皓平はもう抑えきれない衝動に突き動かされ、さらに勢いを増して奥をえぐる。桃は仰け反り、声を震わせながら喘ぎ続ける。 「あっ、んぁっ……くる、またっ……あへ、イッ……く、んはぁ……!」 皓平の腰がビクビクと震え始め、手がさらに強く桃の腰を引き寄せる。射精感が一気に高まり、もう限界が近づいているのがはっきりとわかった。 「くそっ……お前のマンコ……マジで、気持ち良すぎ……もう……出るっ……!」 汗が滴り落ち、皓平の身体が小刻みに震える。桃の中はますます絡みつき、熱く、湿った感触が男の理性を完全に溶かしていく。 皓平の腰はもう勝手に震え、限界が目前に迫っているのが見て取れた。桃の中は熱く、濡れた粘膜がきゅうきゅうと締め付け、まるで離すまいとするかのように絡みついてくる。 「くっ……ヤバ……もう、出す……!」 荒い息を吐きながら、皓平が腰をぐっと深く押し込む。その感触に、桃ははっとして身体を仰け反らせた。 「や、やだっ……中、ダメっ……外に出してっ……お願い……っ!」 必死に声を上げるが、喉の奥から洩れる甘い声がそれを台無しにする。顔は涙で滲み、身体はもうビクビクと震え、言葉とは裏腹に奥へ奥へと誘うかのように絡みつく。 皓平は薄ら笑いを浮かべ、乱暴に髪を引き寄せながら低く呟く。 「はぁ? 無理だっつの……ここまできて……外なんかに出すかよ……」 言い放つと、さらに強く腰を打ち込み、奥の奥まで突き上げる。桃は壁に押し付けられ、足元がガクガクと震える。 「あっ、ああっ……や、やだっ……来ちゃうっ……ほんとにっ……!」 否定の言葉を重ねながらも、その声はすでに完全に快感に塗れていて、皓平をますます煽り立てた。 「くそ……っ、そんな声出しやがって……もう……ぶち込むぞ……奥まで、ぜんぶ……!」 荒い息と汗が交錯し、皓平は最後の一突きをぐっと深く突き上げる。その瞬間、桃の中がさらにきゅっと締まり、男の限界を容赦なく引きずり出していく。 「っ、くそっ……もう、ダメだ……!」 皓平の声が震え、腰が最後の力を込めて突き上げられる。奥深くまでぎゅっと押し込まれた瞬間、全身が一気に痙攣し、限界を迎える。 「……っ、出すっ……全部……ッ!」 ズンッ、と深く打ち込まれたまま、熱い脈動が桃の中で始まる。ドクン、ドクンと脈打つたびに、濃厚な熱が奥底に注ぎ込まれていく。 「あ、あぁっ……! やっ……あっ、熱っ……あひ、んぁっ……!」 桃の身体もビクンと震え、奥に広がっていく熱を感じ取りながら、声を震わせる。吐き出されるたび、桃の中がぎゅうぎゅうと収縮し、まるでそれをもっと欲しがるかのように吸い付く。 「っ……やっべ、止まんねぇ……! くそ……すげぇ……奥……!」 皓平は腰を小刻みに震わせ、最後の一滴まで搾り取るように深く深く突き刺さったまま、何度も痙攣を繰り返す。桃は壁に額をつけ、半ば脱力したように息を荒げ、震える声を上げ続ける。 「あ、あぁ……っ……中、熱い……とまんない……はぁ……っ、ん……」 二人の身体は汗まみれで張り付き、しばらくの間、その熱と快感の余韻に支配されて動けなかった。静まり返ったトイレの中に、荒い呼吸だけが響いている。 皓平は桃の中で深く突き刺さったまま、何度も小刻みに痙攣を繰り返していた。熱い脈動が断続的に響き、そのたびに桃の奥にどろりと重いものが流れ込んでいく。 「……っ、はぁ……くそ……マジで……全部、出した……」 皓平が肩で息をしながら、腰をほんの少し揺らすと、ぐちゅっといやらしい音が鳴る。二人の繋がった部分が微かに引き寄せられ、その動きに反応して桃の身体がビクンと震えた。 「ん、あっ……っ……まだ……中、熱い……」 桃の声はかすれ、喉がひくひくと震えている。太ももにはまだ力が入らず、足元が崩れそうになるのを必死に壁に手をついて耐えている。その奥は、まるで熱を逃がさないようにぎゅうっと皓平を締め付けたまま、脈打ち続けていた。 皓平はゆっくりと桃の背中に手を滑らせ、汗ばんだ肌を乱暴に撫でながら、まだ余韻に浸るように深く息を吐いた。 「……やべぇな、お前……マジで……中、めちゃくちゃ締まってるし……」 桃は顔を横に背け、肩越しに皓平を睨みつけるような目を向けるが、頬は赤く染まり、口元はわずかに震えている。 「……っ、うるせぇ……!」 言葉とは裏腹に、身体はまだ小さく痙攣していて、奥深くに注ぎ込まれた熱がじわじわと広がり続ける感覚が、理性を掻き乱していた。 「ほら……まだ、抜かねぇからな……もうちょい、このまま……」 皓平はにやりと笑い、桃の腰をぐっと引き寄せる。桃は思わず声を詰まらせ、奥でまたぐちゅっと濡れた音が響く。 「ん……あ……やっ、だ……また……っ……」 皓平はまだ抜かず、奥深くまで突き刺したまま、荒い息をついていた。桃は壁に手をついたまま、顔を横に背け、肩越しに男を睨む。 「………クソが……」 かすれた声で、吐き捨てるように言う。その声は憎しみすら込められているのに、下半身はまったく正直だった。奥まで入り込んだものを、ぎゅうっと締め付け、まるで吸い込むように離さない。 皓平は笑みを浮かべ、桃の腰を片手でぐっと押さえる。 「……おいおい、その口とは裏腹に……中、めっちゃ絡みついてきてんだけど?」 ぐちゅ、っといやらしい音が響き、桃の身体がビクッと震える。桃は悔しそうに歯を食いしばり、さらに低く呟く。 「……うるせぇ……死ね……タコ…!」 だけど、その瞬間も桃の中はくにゅくにゅと動き、無意識に皓平のものを締め付けていた。まるでその感触を楽しんでいるかのように、内壁がきゅうきゅうと絡みついて、皓平を逃がす気配はなかった。 「クソ…こんな……」 声を絞り出す桃だったが、その表情は赤く火照り、脚は小さく痙攣していた。皓平は鼻で笑い、さらに深く押し込むように腰を寄せる。 「……ま、もうしばらくこのままでいいよな。お前の中、マジで離したくねぇし……」 桃は顔を伏せ、荒い息を整えようとしながら、奥でまた小さく締め付けた。 トイレの中は、しばらくの間、二人の熱と静かな呼吸だけが支配していた。 ・・・・・・・・・・。 チャイムが鳴り終わり、僅かな授業の合間、廊下のざわめきが次第に遠のいていく。 人気のない時間を見計らって、男子トイレの奥の個室。その狭い空間に、二人きり。 ズボンを膝まで下ろした皓平が無遠慮に腰を突き出してくる。桃は膝をつかされ、顔を近づけたまま、逃げ場もなく見上げている。 「さっさと、ほら。いつものみたいにやれよ。」 嫌悪と屈辱が胸を突き上げてくる。それでも、逆らえば面倒なことになると知っている。仕方なく、ため息を一つ落とし、震える指でその根元を包み込む。ぬるりと熱を帯びた感触が手の中に収まった。 舌先を出し、肉棒の先端にゆっくりと触れる。ぴちゃ、と湿った音がトイレの中に響く。 その瞬間、皓平の手が後頭部をぐっと掴み、強引に顔を押しつけてくる。 「もっとエロくやれよ。」 唇をしっかりと押し当て、先端を口の中に迎え入れる。唾液がとろりと絡み、ぬめる舌がゆっくりと這い回る。チロ、チロ……猫が舐めるような動きを何度も繰り返し、いやらしく舌を這わせる。 「んっ……ん、じゅる……ぴちゃ……」 口の中で蠢く熱さを感じながら、根元まで舌を伸ばして、わざと音を立ててしゃぶる。鼻にかかった息遣いも、わざとらしく熱を帯びる。羞恥と悔しさが入り混じり、目が潤む。 「やっぱ、すげぇな……お前のフェラ、マジでやべぇって。」 皓平の腰が小刻みに揺れる。その動きに合わせて、桃はさらに深く咥え込み、唇をすぼめてしゃぶり上げる。舌を側面に這わせて、チュッと吸い付く。唾液が絡まり、じゅるじゅるといやらしい音が個室の中に響き渡る。 「ほら、ちゃんと目、こっち見ろよ。」 命令されるまま、潤んだ瞳で上目遣いに睨みつける。視線が合った瞬間、皓平はますます満足そうに笑い、さらに強引に頭を押さえつけてきた。 「……おい、もっと舌使えって。わかってんだろ?」 根元まで唇を滑らせ、ぐぽっ、と深く咥え込む。喉の奥に触れる感触に、涙がじわりと浮かぶ。それでも、歯を立てずに丁寧に舐め上げ、必死にご奉仕するようにしゃぶり続ける。 「んっ……はぁ……」 言われた通り、舌を動かし、唇をすぼめてわざと粘着質な音を響かせる。個室のドアの向こうからは、誰かが入ってくる気配はない。だが、この場所でこんなことをしているという背徳感が、羞恥と共に桃の中でじわじわと熱に変わっていく。 口内でねっとりと舌を絡ませ、じゅるじゅると淫らな音を漏らす。根元を包み込んだ指先も、肉棒に沿ってしっかりと上下させる。皓平は息を荒げながら、桃の頭をさらに自分の方へと引き寄せる。 唇を這わせながらも、睨みつけるように上目遣いで皓平を見上げる。 舌先でねっとりと先端を転がしながら、一度口を離し、荒い息の合間に低く呟いた。 「……いつまで舐めさせんのよ。いい加減、満足したら?」 唇の端に唾液が光り、顎先からとろりと垂れる。 皓平はそんな桃の表情を見下ろして、口元にいやらしい笑みを浮かべた。 「は?お前がしっかり気持ちよくしてくれりゃ、すぐイッてやるよ。 それとも、まだまだ物足りねぇのか?」 わざとらしく腰を突き出し、根元を自分の手で軽くしごく。その仕草が、さらに桃の羞恥心を煽った。 桃は舌打ちし、拗ねたように目を細めて毒づく。 「……ほんっと、最低。クソ野郎……」 そう悪態をつきながらも、顔を近づけ、舌を這わせてゆっくりと肉棒の裏筋をなぞる。根元まで唇を滑らせ、吸い付くようにしゃぶり上げる。唾液が糸を引き、じゅるじゅるといやらしい音が個室の中に響き渡る。 舌を根元から先端まで巻き付けるように上下し、時にチュッと音を立てて吸い付く。喉奥までくわえ込むと、鼻先が皓平の下腹部に押し付けられ、息苦しさと同時に生臭い熱が桃の鼻腔を満たす。 「ん、じゅるっ……ちゅ、んっ……ぴちゃ……」 皓平の腰がたまらず小刻みに揺れ始める。その動きに合わせて桃もリズムを変え、舌でぐりぐりと先端を押しつぶすように舐めまわす。唇がしっかりと締まり、吸い上げるたびに下品な水音が響く。 「おい、いいぞ……そのまま、もっとエロくやれよ…… なあ、いつもみたいにもっと舌を巻き付けてみろって。」 強引な命令に、桃は目を細めながらも逆らえず、舌をさらに巧みに動かす。肉棒全体をぬるぬると味わい尽くし、時には唇で根元をこすりあげ、先端をチロチロと何度も焦らす。 喉奥まで押し込まれて涙がにじみ、顎から唾液がぽたぽたと制服の上に滴り落ちる。 それでも、桃は怯まず睨みつけ、淫らに、いやらしく、皓平のものをしゃぶり続けた。 指先と唇が絡み合うように肉棒をしゃぶり続けていると、皓平の呼吸がますます荒く、短くなっていく。 桃が根元まで口を滑らせ、舌で先端を強く巻き上げた瞬間、皓平の身体がビクリと大きく震えた。 「っ……やべ、やべぇ……もう……くるっ……!」 次の瞬間、皓平は腰を強く前へ突き出し、頭を押さえつける力が一気に増す。 そのまま、桃の口内に熱く膨らんだ先端がぐっと押し込まれた。 ――そして、不意に、ドクッ、ドクッ、と強い脈動が走る。 濃厚な精液が、一気に桃の喉奥まで叩き込まれる。 熱く粘り気のあるそれが、口の中に広がり、どくどくと途切れなく注ぎ込まれていく。 桃は驚きに目を見開きながらも、唇を離さず、全てをしっかりと受け止めた。 「っ……クソ……やべ、最高……!」 皓平は満足げに呻き、腰をぶるぶると震わせる。 桃の口内はすぐに濃い精液で満たされ、とろりとした重みが喉の奥に絡みつく。 鼻に抜ける生臭さと、口いっぱいに広がる熱さ。 桃は逃げずにそのまま喉を動かし、ためらうことなくごくり、ごくりと飲み込んでいく。 唇の端からこぼれそうになるほどの量――それを溢さず、舌で残さずすくい上げ、最後の一滴まで飲み干す。 「ん、く……んっ……ん…」 しばらくそのまま、余韻に包まれていた。 唇を離すと、とろりと糸を引く精液がわずかに顎先に垂れ、桃は指先でそれを拭いながら、睨みつけるように見上げる。 喉の奥に、まだ残る生ぬるい感触と、鼻の奥に張り付く男の匂い。 強烈な射精の余韻が、いつまでも口内にまとわりついていた。 桃は唇をぬぐいながらゆっくり立ち上がる。 まだ口の中に残るぬるい後味に苛立ちを覚えつつも、乱れた制服を手早く直す。 そんな桃を尻目に、皓平はズボンを上げながら、下品に笑った。 「いやー、マジでお前、最高だな。 よし、そんじゃ帰りは飯な。もちろん全部お前の奢りだからな。 それから――今日は、その身体も、たっぷり使わせてもらうから。わかった?どうせヒマだろ?」 下品な笑いと一緒に、当然のように言い放つ。 桃は苛立ちを隠さず、眉をひそめて睨みつける。 「は?ふざけんなっての。 奢りも身体も、アンタの都合ばっかりじゃん。」 皓平は全く動じず、逆にその反抗的な態度を面白がるようにニヤリと口元を歪める。 「何キレてんだよ。お前が気持ちよくしてくれたんだから、 そのご褒美に、俺がたっぷりお前のマンコ使ってやるって言ってんだろ? どうせ本当は、俺にヤられんの楽しみにしてんじゃねーの? ほら、飯食ったら、そのままホテル行くぞ。 今日はとことん使わせてもらうから、覚悟しとけよ。」 あからさまに卑猥な言葉を浴びせ、悪びれもせず偉そうにふんぞり返る。 桃は唇をギュッと結び、反抗の言葉を喉まで飲み込む。 どうしようもない苛立ちと、それでも逆らいきれない自分への悔しさが入り混じって、心の奥がぐちゃぐちゃにかき回される。 「……ほんっと、最低。死ねば?」 睨みつけて毒づくが、皓平は全く気にする素振りもなく、むしろ楽しそうに桃の肩を引き寄せる。 そして、下品に笑いながら耳元で囁く。 「……文句言うなら、口じゃなくて身体で証明しろよ。どうせ、また濡れてんだろ?」 その耳元の囁きに、桃の中で何かがプツンと切れた。 「……ふっざけんなあ!!」 怒鳴り声と同時に、全力で皓平の脛めがけて蹴りを放つ。 皓平はすぐに反応してその足をがっちり受け止め、わざと大きな声で嘲った。 「は?なに?もしかして、今すぐチンコ突っ込まれたいって合図かよ?」 その下品さにますますカッとなり、桃は全身でぶつかるように腕を振り上げる。 「おとなしく殴られろっての!!」 拳を思いきり振りかざすが、皓平は片手でそれを受け止め、余裕の表情のまま桃の腹を膝蹴りでえぐる。 鈍い痛みが広がり、桃は一瞬うずくまる。 「なんだよ、クソビッチが!……お前なんかもういいわ!!」 捨て台詞を吐き捨て、皓平は不機嫌そうに男子トイレから出ていく。 「っざけんな!!バカ!タコ!イカ!!マグロ!!」 去っていく背中に向かって、桃は息を荒げながら謎の悪態を思いつくまま叫ぶ。 胸の奥に残る痛みと悔しさで、涙がじわりと滲んだ。 ・・・・・・・・・・。 窓から差し込む陽が、机の影を長く伸ばしていた。 教室の隅、いつもの女子グループが集まって、机を囲んでガヤガヤと盛り上がっている。 その中心で、桃は大きくため息を吐いていた。 頬杖をついて、プリントでパタパタと顔をあおぎながら、ぶっきらぼうに言い放つ。 「……もうマジ無理、あいつ。蹴ったった。膝で、ガンって」 言い終わる前に、近くにいたギャルの一人・アスカが腹を抱えて笑い出した。 「ちょ、それ最高なんだけど!てか、“タコ!イカ!マグロ!”って何?魚介類シャウトやばすぎっしょ!」 別の友人ユリナもケラケラと笑いながら、机をバンバンと叩く。 「悪口になってないし~!マグロとか逆に誉め言葉説あるって~」 桃は少し頬を膨らませて抗議した。 「いや、そこ笑うとこじゃないから!あたし、真剣にキレてたの!」 「……ってか、そもそも慰めろよ。あいつ、一応……彼氏だったんだぞ?」 そう言って少しだけ目を伏せる。いつもは気丈な桃が、少しだけトーンを落とすと、場の空気がわずかに変わった。 けれどユリナはすぐに眉をひそめ、呆れたように言う。 「はあ?だから言ったじゃん、“あんなヤツやめとけ”って。顔だけで選ぶからだよー」 「てか、マジでどこが良かったの?あいつ、性格も品もクズの極みなんだけど?」 桃は言葉に詰まりながらも、目線をそらして小さく呟いた。 「……高倉健に……似てた……♡」 その瞬間、机の向こうで「うわ~~~~出たぁ!」と悲鳴のような合唱が巻き起こる。 アスカはペンケースを投げ出す勢いで叫ぶ。 「またそれかよ!めんどくせ~~~っ!!」 「高倉健信仰やばすぎ。もはや病気じゃん!」 桃は顔を真っ赤にして立ち上がり、机をバン!と叩いた。 「いいだろがい!!高倉健みたいな硬派な男が好きなんだよ!!」 教室にいた他の生徒たちが一斉に振り向いたが、桃は気にせず怒鳴り続けた。 ユリナが苦笑しながら肩をすくめる。 「いや、あいつ全然硬派じゃなかったし。むしろド下品なエロ野郎だったからね?」 アスカも続けてからかう。 「むしろ“柔らか系”だったよね?なんか、心もチンも」 「うるせーっ!!」 桃は机に突っ伏して、うめくように叫んだ。 「……高倉健が現代に転生してたら、あんなクズにはならないもん……絶対、ならないもん……」 「いや、それは同意」 「健さんはそんな軽率に“奢れ”とか言わないし」 「ってか、マンコ使わせろとか絶対言わん」 「それ言った時点で失格すぎた」 再び笑いが広がる教室の隅。 その中心で、桃は顔を伏せたまま、悔しそうに唇を尖らせていた。 ・・・・・・・・・・。 教室を出た桃は、とぼとぼと廊下を歩いていた。 長く伸びた足取りが、どこか物悲しい。 「はあ……なんてこったい。ウチの人生には、もう健さんはいないんだな……」 誰もいない廊下に、わざとらしい口調でぼやいてみる。 でも、返事なんて返ってくるわけもなくて、余計に胸がスースーと寒くなった。 「……ていうかなぐさめろよ~、誰かよぉ~……ったく世知辛い世の中だっての」 独り芝居のように両手を広げて嘆いてみせるが、空気はどこまでも静かで、虚しい。 そんなときだった。ふと、隣の教室の扉が開いているのが目に入った。 中の様子が見える。 男子が数人、クスクスと肩を寄せ合って笑っている。その視線の先にいたのは、教室の隅に座る男子生徒。 細身の身体、乱れた髪の奥には地味な黒縁メガネ。手元には分厚い雑誌。 どうやら何かに夢中で読み込んでいる様子だったが―― 「おい、こっち見んなよ、気持ちわりー」 「うわ、ページ捲る手つきがガチじゃん。マジでキモいって!」 笑い声と一緒に、紙クズが次々とその男子に投げつけられていた。 それでも、メガネの彼はうつむいたまま、一言も発さず、雑誌に視線を戻すだけ。 投げられた紙が髪にひっかかっても、何事もなかったかのように指先で払うだけだった。 その姿に、胸の奥がぎゅっとなった。 ――無視しても良かった。でも、なぜか、足が止まった。 一人の男子が、わざわざ紙クズの中に小さな磁石を入れて、勢いをつけて構えたとき―― 桃は、躊躇なく教室に踏み込んだ。 コツ、コツ、と床に響く足音。教室内の空気が一瞬、静止する。 次の瞬間、桃はその男子のすぐ目の前の机に腰を下ろした。 まるで壁のように、目の前に座る。細く引き締まった脚をすっと組んで、片肘を机につく。 睨みつけた瞳は、容赦なく鋭い。 桃の視線が絡んだ瞬間、磁石を構えた男子の腕がピタリと止まる。 「な、なに……お前、何してんの?」 「は?見りゃわかるでしょ?座ってんの。ここ、予約席ね」 平然と返しながらも、脚を組み替えた拍子に、スカートの裾がわずかに揺れる。 その堂々とした態度に、男子たちは目を見合わせた。 「……ったく、チッ、なんだよもう。つまんねーの」 しぶしぶと紙クズを机に置いて、数人の男子は席へ戻っていく。 桃はそれを確認すると、軽く肩で息を吐いた。 まだ一言も発していない眼鏡の彼は、手元の雑誌をそのままに、わずかに顔を上げた。 その目が、桃と、ほんの一瞬だけ重なる。 でも桃は何も言わず、そのままそっと視線を外した。 桃は深くため息をつくと、机に座る眼鏡の男子生徒の肩を軽く叩いてから立ち上がった。 視線はまっすぐ前を向いたまま、短く吐き捨てる。 「……クズしかいねぇのか、この世は」 背中越しに彼が小さく身じろぎしたのを感じたが、振り返らなかった。 そのまま廊下に出て、歩きながら叫ぶように嘆く。 「あ〜〜もう、やだやだ!このストレス、どこにぶちまけりゃいいんだよ……!」 制服のスカートをバサバサ揺らしながら、誰もいない廊下に声が反響する。 「……誰か慰めろっての、ほんとマジでさぁ〜……」 その声に、突然後ろから走ってくる足音が迫る。 振り返ると、さっきのメガネ男子――オカルンが、顔を真っ赤にしながら何かを握りしめ、息を切らして立っていた。 「好きなのはっ……わかってるんですよ!!」 唐突な大声に、桃はぎょっとして立ち止まる。 「……は?」 「だから……何回も言わせないでください!綾瀬さんが、ジブンに話しかけてくれたの、ほんとに嬉しかったんです!それに、さっき助けてくれたことだって――」 桃は眉をしかめ、思わず口を挟む。 「いやちょっと待って。別に仲良くしたいとか思ってないし。さっきのも、ただムカついたから止めただけ。勘違いすんなよ」 彼は一瞬言葉に詰まり、でもすぐにパッと何かを取り出して突き出してくる。 それは彼がずっと読んでいた雑誌の、折り目のついたページだった。 「ちがっ……ジブンが言ってるのは、これです!!」 「……は?」 桃は差し出された雑誌を見下ろし、ぽかんと目を瞬かせた。 「……オバマが、火星に行った……?」 「そうなんです!!“ペガサス計画”っていう極秘プロジェクトがあって―― しかもこのページ、見てください!レプティリアンの画像も!」 興奮気味にページをめくるオカルンの指先が、爬虫類のような異形の顔を指し示す。 その真剣な目と熱のこもった語りに、桃はしばし言葉を失った。 「え?なにそれ?」 「つまりですね、UFO――いや、今はUAPって言うんですけど――その正体はもう国家機関レベルで把握されてるってことで!」 「オカルト好き……なんだね」 ぽつりと呟いた桃の言葉に、オカルンはまっすぐ頷いた。 「はい!!ジブン、もうUAPと未確認航空現象には人生賭けてるんで!!」 「……あー。ウチ、UFOとか宇宙人とか、信じてないから」 「えっ……?」 桃はめんどくさそうに視線を外し、スマホを取り出してそっぽを向く。 「ていうか、ちょっとウザいんだけど」 そのストレートすぎる言葉に、オカルンは胸をズキリとやられながらも、必死に言葉を続ける。 「い、いやでも!アメリカ軍が正式にUAPの存在を認めて“宇宙軍”を再編成したんですよ!? それに日本だって、“航空宇宙自衛隊”を新設して……これはもう、どう考えても――」 「……もう行っていい?」 桃はスマホをいじりながら、完全に興味を失っていた。 それでもオカルンは引かない。目をギラつかせて一歩前に出る。 「待ってください!ネットにはネッシーの最新画像も載ってるんです!それに、スキンウォーカー牧場とかジム・チャノン中佐の――」 「うるっせえな!!」 突如、桃が振り返り、顔を真っ赤にして叫んだ。 「こっちは今、失恋で頭ん中ぐちゃぐちゃなんだよ!! そのオタク特有の“好き”の押しつけ、マジウザいからぁ!! だから、友達いねぇんだよ!!!」 突き刺さるような桃の一言に、オカルンはその場でピタリと止まった。 手に持っていた雑誌が指から滑り落ち、パタリと音を立てて床に落ちる。 目元を覆っていたメガネの奥に、動揺が滲んでいた。 だがそれを隠すように、そっとうつむく。 桃は背を向けたまま、しばらく動かない。 そして、静かに呟いた。 「……気安く、話しかけんな」 淡々とした声だった。だがその背中には、少しだけ震えがあった。 そのまま数歩、歩き出す――が、ふと立ち止まり、振り返る。 オカルンのうなだれた背中。足元には、放り出された雑誌がぽつんと落ちている。 桃はため息をつくと、小さく言った。 「……ゴメン。言いすぎた」 その一言に、オカルンがゆっくりと顔を上げる。 目の奥に残っていたショックの色が、少しだけ和らいだ。 「……はい」 ぽつりと返事をして、彼は落ちていた雑誌を拾おうと腰を屈める。 だがその手よりも早く、桃がすっとしゃがみこみ、先にその雑誌を拾い上げた。 「……ウチ、宇宙人は信じてないけど――幽霊は信じてる派、だから」 桃のその一言に、オカルンはわずかに息を呑んだ。 だが、次の瞬間、彼の口から勢いよく反論が飛び出す。 「いやいや、ちょっと待ってくださいよ!幽霊なんて、いるわけないじゃないですか!」 「はああ!?何言ってんの、あんた!!」 今度は桃が食ってかかるように身を乗り出した。 「言っとくけど、ウチの婆ちゃん――霊媒師、だから!」 その言葉にオカルンが盛大にひっくり返りそうになる。 「えっ!?なにそれ!?マジですか!? じゃああれですか、除霊とかやってるんですか!?目の前で見たことあるんですか!?超ヤバいやつ!」 桃は勢いそのまま、目をギラつかせてまくし立てる。 「あるし!マジでガチだし! 取り憑かれた人が、バッタバッタ倒れるんだよ!?痙攣して!」 「いやいや、痙攣って病気でも起こるじゃないですか!! それを幽霊の仕業にされちゃ、証明にならないでしょ!?」 「じゃあ何!?そっちのUFOはどうなんのよ!? あんた、宇宙人にUFO乗せてもらったことでもあるわけ!?」 「うっ……いや、まだ……乗っては、ないですけど!」 「ほら見ろ!だったらお互い様だって!」 「全然違います!!UFO――じゃなくてUAP!“未確認航空現象”は、 アメリカ軍が公式に認めたんです!つまり、現実にあるんですよ!」 「だったらウチの婆ちゃんがテレビに出て霊視したのも“公式”だし!」 「それとこれとは論点が違――っていうか議論が飛躍しすぎです! バカなんですか!?」 「はあ!?そっちこそナメんじゃないわよ、オカルトのくせに!!」 「オカルトをナメないでください!!」 二人の言い争いは、もはや周囲が口を挟めない勢いでヒートアップしていた。 どちらも譲る気配はゼロ――だが、そのどこかには妙な温度と、笑える必死さがあった。 「だったら勝負しようぜ、コラァ!!」 桃がドンと足を踏み鳴らし、オカルンの鼻先ギリギリに指を突きつける。 顔は真っ赤、瞳はギラギラ。まるで喧嘩を売っているのか、告白しているのか、もう分からない温度だった。 「もし幽霊がいるって証明できたら……あんた、ウチのパシリね!!」 全力のドヤ顔で言い放つ桃。 オカルンは一瞬たじろいだが、すぐに眼鏡を押し上げ、負けじと叫び返した。 「上等ですよ!!じゃあ、もしUFO――いや、UAPを見せられたら、 綾瀬さんだって、ボクのパシリになってもらいますからね!!」 「へっ、見せてみな!!できんのかよ!!」 「見せてやりますとも!!UAPの威信にかけて!!」 ふたりの怒鳴り合いは、完全に“宣戦布告”の域に達していた。 その様子を、廊下の先から目撃していたのは、桃のギャル仲間たちだった。 「あれ……?」 先に声を漏らしたのはアスカ。隣で立っていたユリナも目を丸くしていた。 「……高倉健はあきらめて、オタク系にしたんだ?」 「てか、あのなりふりかまわない感じ……嫌いじゃないかも」 「なんか……わかる」 ふたりが腕を組んで見守る中、桃とオカルンは相変わらず、鼻先を突き合わせて吠えていた。 「パシリ確定、覚悟しとけよ!!」 「そっちこそ、下僕にしてやりますからね!!」 お互い譲る気ゼロ。けれど、その間には確かに――誰よりも本気な温度が宿っていた。 ・・・・・・・・・・。 「……で、マジでここなの?」 桃は目の前のフェンス越しにそびえる巨大な病院跡を見上げていた。 ・・・・・・・・・・・・・・・続


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