機機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~愛する存在~ サンプル
Added 2025-05-25 06:21:20 +0000 UTC前作、関連作 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』 前編 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』 後編 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~合同作戦~ 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~闇に落ちるキラ・ヤマト~ 機機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~ファウンデーションの策略~ 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』外伝 ~ルナマリアとシュラ~ 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』外伝 ~ルナマリアとシュラ~『決着』 機機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~宣戦布告 ラクスの忠誠~ https://www.pixiv.net/novel/series/12610564 シリーズまとめ 併せて読んで頂けたら幸いです。 ~本編~ アルテミス基地の一室。ラクスは自室で静かに立ち、鏡越しに自分の姿を見つめていた。 彼女の新しい衣装は、夜空の神秘を思わせる黒を基調としながらも、そのデザインは見る者の目を奪う大胆さを兼ね備えていた。 胸元は深く切れ込み、谷間を大胆に強調している。その曲線は魅惑的でありながらも下品さを感じさせず、あくまで品位を保った仕立てだった。紫とピンクのラインが身体に沿って流れるように配置され、その繊細な装飾が彼女の華奢な体を一層引き立てている。 腰元には淡いピンクの帯が柔らかく結ばれ、風に揺れるたびに彼女の女性らしい曲線を際立たせる。肩には金色の装飾が光を受けて輝き、まるで星々が彼女に集うようだった。長いピンクの髪は艶やかに揺れ、その青い髪飾りが全体の雰囲気にアクセントを加えている。 さらにスカート部分はスリットが深く入っており、動くたびに美しい脚線美がちらりと覗く。白いブーツは鋭いゴールドのラインで飾られ、そのデザインは力強さと優雅さを同時に演出していた。 彼女自身がまるで夜空に浮かぶ唯一無二の星のようだったが、その瞳には深い影が宿り、心の葛藤を隠しきれないでいた。 そこに扉がノックされ、静かに開く音がした。一人の兵士が食事を運んできたのだった。彼はラクスの姿を目にした瞬間、動きを止める。視線は自然と彼女の胸元に吸い寄せられ、わずかに顔を赤らめながら言葉を絞り出した。 「ラクス様、失礼します。お食事をお持ちしました。」 兵士は恭しく礼をし、銀のトレイを机に置いた。その手がかすかに震えているのをラクスは見逃さなかった。 「ありがとうございます。」 ラクスは静かに礼を言う。その声には優しさが滲んでいたが、どこか冷静さを感じさせた。 兵士は視線を彷徨わせながらも、意を決して口を開いた。 「ラクス様が我が方におられることほど、心強いことはありません。我々は、あなたと共に必ず勝利を手にします!」 ラクスは彼の言葉を受け流すことなく、まっすぐに見つめ返した。その瞳は兵士を見透かすように鋭く光り、問いを投げかけた。 「あなた方が目指しているものは、何ですか?」 彼女の声は穏やかだが、その言葉には力強い意志が込められていた。兵士は一瞬戸惑い、目をそらす。そして、ためらいがちに答えた。 「我々は平和を目指しています。ただし、それは力による平和です。強者だけが支配することで、真の秩序が生まれるのです。」 その言葉にラクスの表情がわずかに曇る。そして静かに言葉を重ねた。 「力で、築く平和が本当に人々の心を安らげるのですか?恐怖や憎しみによる支配は、いずれ新たな争いを生むだけではありませんか?」 兵士は言葉を失い、目を伏せた。その沈黙を受けてラクスは少しだけ優しい声にトーンを落とした。 「平和とは、力ではなく、理解と信頼によって築かれるものだと私は信じています。どうか、あなたもその答えを見つけてください。」 兵士は深く頭を下げ、礼を述べると部屋を後にした。その背中には戸惑いと葛藤が滲んでいた。 ラクスは一人静かに窓の外を見つめた。暗い宇宙の先にある未来を信じながら、胸の奥に燃える小さな希望の火を守るように。 部屋にわずかな音が響き、扉が再び開かれる。現れたのはオルフェ・ラム・タオだった。彼の足音が静かに部屋を満たし、その鋭い視線がラクスを捉える。 「姫、どうしたのですか?そんな衣装になって。」 オルフェの声はどこか柔らかく聞こえたが、その奥には探るような響きがあった。 「あなたに合ったドレスなど、もっとたくさん用意してありますよ。私が選んだものが似合うと思うのですがね。」 ラクスは何も答えないまま、オルフェを見据えていた。その瞳の奥には、これまでと違う力強い意志が宿っているのをオルフェは感じ取り、眉をわずかにひそめる。彼の目に映るラクスは、以前のような従順さや迷いを見せていなかった。 オルフェは気を取り直すように微笑み、ラクスに歩み寄る。 「姫、何があったのですか?いつものように、私に話してくれませんか?」 彼の手がラクスの腕に触れようとした瞬間、ラクスは一歩後ろに下がった。 「姫?」 オルフェは驚き、立ち止まる。ラクスの瞳が鋭い光を帯び、彼を射抜いていた。 「キラは…生きています。」 ラクスの声は低く静かだったが、その言葉の一つ一つが部屋の空気を震わせるようだった。 オルフェの顔に一瞬驚きが走るが、すぐに冷笑へと変わる。 「…そうですね。あれがスーパーコーディネイターというものですか。確かに侮っていたかもしれません。しかし、所詮ただのコーディネイター。我らアコードの存在には及ばない。劣等種の彼が今さら現れたところで、何の意味もない。そう思いませんか?姫?」 彼はそう言いながらラクスの手を取った。その瞬間、ラクスの心に奇妙な感覚が広がる。まるで深い共鳴のような、彼の存在が心の奥へと浸透してくる感覚だった。心地よい熱が全身を駆け巡り、オルフェの言葉が頭の中で繰り返される。 「ラクス…君は私のものだ。キラ・ヤマトなど忘れてしまえばいい。」 その声は静かに、しかし力強くラクスの意識に染み込んでいく。 ラクスの瞳が揺れる。 「…オルフェ…」 彼女の声はかすかに震え、再び彼に向かって歩を進める。その動きには抗えない引力が宿っているようだった。 オルフェの唇が満足げに歪む。 「そうです、姫。私を信じてくれるだけでいい。全ては私たちの手の中にある。全て…」 ラクスの手が彼の胸に触れた瞬間、再び心の奥にざわめきが広がる。キラの面影が、彼女の記憶の中で微かに燃え続けていたが、それはオルフェの力の前に次第に薄れていく。 オルフェはラクスの瞳を見つめながら、心の中で静かに確信していた。 「キラ・ヤマト…お前がどんな存在だろうと、我々アコードの間には入り込めない。たとえ互いに愛した存在だとしても、それは過去の幻に過ぎない。」 彼の手はラクスの頬に触れ、優しく撫でるように動いた。そして、唇をゆっくりとラクスの唇に近づけていく。 その動きには躊躇がなく、支配する者としての自信が満ちていた。ラクスも、誘われるようにその唇へと顔を寄せていく。 だが――その瞬間、オルフェの胸にラクスの手が置かれた。柔らかなはずの手は、静かだが確かな拒絶を示していた。 「…!?」 オルフェは驚き、動きを止める。 「姫?」 彼は静かに問いかけるが、ラクスの表情は微動だにせず、毅然とした眼差しが彼を見据えていた。 「…心地よい共感で…偽りの愛を演じることができると思いますか?」 続きは応援プラン限定