機機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~宣戦布告 ラクスの忠誠~ サンプル
Added 2025-02-07 13:09:43 +0000 UTC本作品は忠実な再現を避けてますが、 若干のネタパレ要素も含まれてる為ご注意ください。 前作、関連作 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』 前編 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』 後編 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~合同作戦~ 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~闇に落ちるキラ・ヤマト~ 機機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』~ファウンデーションの策略~ 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』外伝 ~ルナマリアとシュラ~ 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』外伝 ~ルナマリアとシュラ~『決着』 https://www.pixiv.net/novel/series/12610564 シリーズまとめ 併せて読んで頂けたら幸いです。 ~本編~ キラ・ヤマトは死んだと思われていた――だが、彼は生きていた。致命傷を負った彼を救出したのは、かつての盟友、アスラン・ザラ。アスランはオーブ軍の密偵として暗躍し、裏で動くファウンデーションの不穏な計画を探っていた。命の危機から救い出したキラを匿いながら、仲間たちと慎重にファウンデーションの策略を暴こうとしていた。 コンパス基地の医療室で、キラは静かに目を覚ます。天井を見つめながら意識を取り戻した彼の頭に浮かんだのは、愛するラクス・クラインの微笑みだった――しかし、その温かな記憶は裏切りという苦い現実に一瞬で塗りつぶされる。 シン・アスカとアスラン、コンパスの面々が彼の傍に立ち、状況を説明し始める。 「隊長…無事でよかった…俺たち、信じてたから…」 その声に、キラは顔を曇らせながらも小さく頷いた。 アスランはこれまで掴んだ情報を慎重に語り出す。 「これはおそらく、ファウンデーションの計画だったんだ。オルフェ・ラム・タオが全てを仕組んでいた…ラクスも、その中で操られていたんだろう。」 アスランの言葉を聞きながらも、キラの胸にはどうしようもない感情が沸き上がっていく。裏切られたという思いが心を締め付け、ラクスの姿が鮮明に脳裏に浮かぶたび、その感情はさらに激しく燃え上がる。 「彼女は…僕を…僕たちを裏切ったんだ…」 その声は怒りに震えていたが、その奥底には深い悲しみと失望、そして裏切られた愛への嫉妬が見え隠れする。ラクスへの信頼を砕かれたショックが、彼の言葉に滲んでいた。 アスランは冷静に彼を見つめ、静かに言葉を続ける。 「…あの状況ではラクスも仕方なかったんだ。俺たちが事前にファウンデーションの計画を潰せなかった。これは、俺達全員の責任だ。」 だが、その言葉はキラには届かなかった。彼の心は怒りと混乱に支配されていた。ラクスがオルフェと行動を共にした事実を許せず、苦しみの中で感情が爆発する。 「でも!彼女は僕を…僕達を裏切ったんだ!!」 彼の瞳には怒りと絶望が宿り、彼はその怒りをシンたちにもぶつけ始める。 「君たちが…君たちが弱いから…こうなったんだ!!」 その言葉はシンの心を刺し、彼は顔を歪める。隊長への尊敬の念を抱き続けていたシンにとって、その一言は耐え難い痛みだった。 キラが感情をぶちまける瞬間、アスランが静かに一歩前に出た。 「……いい加減にしろ、キラ。」 次の瞬間、アスランの拳がキラの顔面を正確に捉えた。鈍い音が医療室に響き、キラは驚きと痛みで片膝をつく。 「お前は何様なんだ?あの状況でラクスがどれだけ苦しんでいたか、分かってるのか!?全部をラクスのせいにするな!」 キラは拳を握りしめながらも、反論できない自分に苛立ちを覚える。彼はラクスを守るべきだったはずだ――それなのに、彼女の手を離したのは自分だった。 「お前が戦場で倒れていた時、俺たち全員が必死で動いてた。お前も知ってるはずだろ。…なのに、ラクスだけを責めるな!」 キラは何かを言い返そうとしたが、言葉が出なかった。心の中で湧き上がる後悔と、ラクスへの愛、そしてオルフェへの怒りが交錯し、彼はただその場に膝をついたまま、拳を震わせていた。 キラは膝をついたまま拳を震わせ、胸の中で渦巻く感情に耐えていた。だが、限界だった。湧き上がる悔しさと怒りを抑えきれず、彼は立ち上がり、アスランに拳を向けた。 「うるさいっ!!君に何が分かるんだ!!」 キラはその言葉と共にアスランに殴りかかるが、その拳は空を切る。 アスランは鋭い目でキラの動きを捉え、一瞬の余裕を持って軽くいなす。キラの拳は何度も放たれるが、全てアスランには届かなかった。 「…キラ。」 アスランはキラの攻撃を巧みに避け、時には軽く受け流しながら、冷静なまま彼を圧倒していく。その動きはまるで、大人が赤ん坊の駄々を宥めるかのように余裕があり、キラの怒りの矛先はただ空回りするだけだった。 何度目かの突進の末、キラは再び膝をつく。肩で荒い息をしながらも、もう立つ力は残っていなかった。 その様子を見ていたシン・アスカが一歩前に踏み出す。 「隊長は悪くない!!」 彼はアスランに向かって飛びかかるが、その攻撃も一瞬で見抜かれ、簡単に投げ飛ばされる。シンは床に転がりながらも立ち上がろうとするが、アスランはそれ以上の追撃をせず、静かに言葉を放つ。 アスラン「こんなにお前を想ってくれる仲間がいるんだぞ…なぜ頼ろうとしない!なぜ全てを一人で抱え込む!!」 その言葉は静かだったが、キラの心に深く突き刺さった。アスランはキラの前に歩み寄り、膝をつき、優しく手を差し伸べる。 「…俺たちは、ずっとお前の味方だ。だから一人で苦しむな、頼れ…」 キラはその手を見つめたまま、身体が硬直して動けなかった。彼はラクスを責めることが間違っていると心のどこかで理解していたが、その感情をどう処理していいか分からなかったのだ。 「僕は…どうすれば…」 その声は震え、ようやく自分の弱さを認めるかのようにか細かった。 そんなキラに、アスランは柔らかな声で語りかける。 「まずは泣け。そして全部吐き出せ。それから一緒に考えよう。」 キラは抑えきれず、目に涙が溢れた。震える手をアスランの手に伸ばし、彼の温もりに触れた瞬間、胸の奥に溜まっていた感情が一気に解き放たれる。 「アスラン…ごめん…」 彼はその場で涙をこぼし、肩を震わせながら泣き崩れた。その姿に、アスランは何も言わず、ただ静かに彼の肩に手を置いた。 その涙は、キラが再び立ち上がるための第一歩だった。 シンも、倒れたままの体を起こし、弱々しく笑みを浮かべた。 「…隊長。俺たち、ずっと隊長についていくからさ。」 コンパスの面々も皆、温かくキラを見守っていた。 キラは涙を拭い、深く息を吐いた。仲間たちの存在を心から感じ、少しずつ前に進む決意が芽生えていく。 「ありがとう…シン、アスラン、みんな…」 その瞳に宿った光は、かつての彼に戻りつつあった。ファウンデーションとオルフェへの復讐、そしてラクスを取り戻すための戦いが、ここから再び始まる。 次なる戦場には、もう迷いはない。キラは今度こそ、全てを取り戻すために立ち上がるのだった。 続きは応援プラン限定