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獣王と勇者の秘密

『獣王と勇者の秘密』  昼下がり、旅の疲れを癒すため、一行は早めに野営を張ることにすると、クロコダインは「少し離れる」と、だけ言い残し水場へと向かった。クロコダインはある衝動に苛まれていた。鎧の下の筋肉が脈打ち、雄としての本能が疼く。熱く焦がす下腹部の感覚を抑えきれなくなっていた。  人気のない岩陰に辿り着いたクロコダインは、鎧を脱ぎ捨て、汗に濡れた筋肉を木漏れ日に晒した。水場の静けさは、遠くで響く鳥の声と風に揺れる葉音だけが支配していた。太い腕が疼く下半身へと伸びて、固く閉じたスリットをこじあけると、硬く膨張した肉塊が勢いよく飛び出した。その時、僅かな水音がしたが欲望に支配されたクロコダインの耳には届いていなかった。赤黒く血管を浮き立たせた獣王の名に相応しい雄の象徴。武骨な太い指を昂りに絡ませると荒い息遣いとともに己の肉棒を扱き上げる。魔物としての血が騒ぎ、獣王としての誇りも理性も、この瞬間はクロコダインの獣欲を抑えるには出来なかった。  その時だった、水面が弾けた音にクロコダインはハッと我に返る。目を向けると、そこには汗を流すために水浴びに来たダイが立っていた。服を脱ぎ捨てた少年の濡れた裸体が陽光に輝き、無防備にこちらを見つめていた。 「ダイ! こ、これは…!」  クロコダインは必死に言い訳を考えた。だが、両手で隠そうと試みても収まりきらない己の卑しさが、獣王としての威厳を無残に打ち砕いていた。汗と羞恥で顔が熱くなり、赤銅色の肌がさらに濃く染まる。クロコダインの太い指が震え、鎧を脱ぎ捨てた筋骨隆々の肩が激しく上下し、心臓の鼓動が耳元でうるさく鳴り響いていた。「獣王クロコダイン」と呼ばれた誇り高き戦士の姿は、そこにはなく、ただ本能に翻弄された一匹の獣が残るだけだった。 「クロコダイン、何してるの?」  ダイは目を丸くして立ち尽くした。水滴が滴る濡れた黒髪が額に張り付き、陽光に照らされた少年の顔には驚きと好奇心が混じり合っていた。口元には屈託のない笑みが浮かび、無防備な瞳がクロコダインの異様な姿をじっと見つめている。クロコダインは混乱した。 「ダイ、見ないでくれ! あっちに行ってくれ!」  クロコダインは声を荒げた。喉が締め付けられるように震え、普段の低く威厳ある声はどこかへ消え、掠れた叫びが水辺に反響した。彼は片手で股間を隠そうとし、もう一方の手をダイに向けて突き出し、距離を取らせようとした。だが、その動きはぎこちなく、汗に濡れた掌が空を切るだけだった。  ダイはまるで意に介さず、裸足で水辺の草を踏みしめながら近づいてきた。小さな足音がクロコダインの耳に届くたび、心臓はさらに激しく打ち、逃げ場のない羞恥が全身を支配した。ダイの純粋な瞳がクロコダインの股間でいきり立つ巨根に釘付けになる。それは赤黒く脈打ち、血管が浮き上がった雄そのものの象徴で、陽の光の下でぬらぬらと不気味な光沢を放っていた。 「すごい、近くで見ると迫力あるなぁ、触ってもいい?」  ダイの声には一切の穢れがなく、まるで珍しい生き物を見つけた子供のような無邪気さが溢れていた。小さな手が躊躇なくクロコダインの脈打つ剛直に伸び、細い指先が触れる直前の熱を感じ取って、クロコダインの身体は微かに震えた。クロコダインは目を大きく見開き、止めようと腕を伸ばしたが、欲望に支配された肉体は言うことを聞かず、ただ硬直するばかりだった。そして、ダイの指が脈打つそれに触れた瞬間、雷撃のような衝撃がクロコダインの背筋を貫いた。 「や、やめろ、ダイ! 汚いぞ! これは、お前が触れていいものじゃない!」  震えた声で叫ぶクロコダインの言葉は、懇願に近い響きを帯びていた。だが、ダイの指は無遠慮にその硬く熱い表面を撫で回し、好奇心に満ちた目で反応を楽しんでいた。クロコダインの息は荒く乱れ、喉の奥から呻くような情けない声が漏れ出る。太い腕が無意識に震え、丸太のような尻尾が地面を叩いて暴れまわる。獣王としての誇りも理性も、少年の無垢な触れ合いに抗う術はなかった。ダイの指が動くたび、クロコダインの全身を駆け巡る熱と快感が、声をさらに弱々しく、切なく変えていった。 「クロコダイン、もしかして辛い?」  ダイの無垢な声が、澄んだ水辺に響き渡った。その純粋な問いかけに、クロコダインの理性は一瞬で崩れ去り、魔物の本能が彼を支配した。次の瞬間、クロコダインの巨体が動いていた。少年を水辺の柔らかな草の上に押し倒し、ダイの華奢な身体がその下に沈み込んだ。クロコダインの汗に濡れた筋肉が斜陽で鈍く光り、硬く膨張した雄塊が少年の平らな腹に重々しく擦り付けられた。熱く脈打つその感触に、ダイの肌が微かに震えた。 「俺… デルムリン島のみんなともこんな風に遊んだことあるよ。平気だよ、クロコダイン」  ダイは屈託のない笑みを浮かべ、細い腕を伸ばしてクロコダインの汗と泥に汚れた頬を小さな掌で包み込んだ。その無邪気な仕草と温もりに、クロコダインの胸は締め付けられるような感覚を覚えた。仲間としての信頼、獣王としての誇り、そして今この瞬間の欲望—— それらが混じり合い、彼の頭の中で激しく渦巻いた。理性が叫ぶ「やめろ」と。しかし、身体はそれを無視し、少年の柔らかな肌に己を押し付ける動きを止められなかった。 「すまない、ダイ…!」  目を硬く閉じ、低く呻きながら、クロコダインは腰を振り立てた。ぬめりを帯びた重い先端がダイの張りのある腹を這い回り、吐き出される熱い分泌物が少年の肌を汚していく。草の青い匂いと混じり合った獣臭があたりに漂い、彼の荒々しい息遣いが水面に小さな波紋を立てるようだった。ダイは楽しげに息を弾ませ、時折「くすぐったいよ」と笑いながら身をよじり、細い足を無邪気にバタつかせた。その動きがクロコダインの欲望をさらに煽り、太く筋肉が張り詰めた腕が少年の肩を無意識に強く押さえつけた。 「いいよ、もっと強く、俺、大丈夫だから」  顔を火照らせたダイが、目を細めてぎゅっと身体を強ばらせた。その言葉がクロコダインの耳に届いた瞬間、腰使いに一層の勢いが増した。全身から溢れる汗と興奮が湯気となって立ち上がる。硬く膨張した肉棒がダイの腹を容赦なく擦り続け、熱と摩擦が少年の肌を赤く焦がした。ダイの小さな喘ぎ声が草をかすかに揺らすたびに、クロコダインの息遣いは獣じみた荒々しさを増していった。筋肉の隆起した背中が波打ち、太い首筋に浮かんだ血管が激しく脈打っていた。 「も、もう駄目だ… ダイ…! すまん!」  限界を迎えた瞬間、クロコダインの全身の筋肉が一気に隆起し、獣の咆哮のような叫びが喉から迸った。熱い白濁が勢いよくダイの腹にぶちまけられ、少年の滑らかな肌を濡らし、草の上に流れ落ちていった。果てた後もクロコダインの腰は痙攣するように震え続け、太い腕で地面を掴んでも支えきれず、力尽きた巨体がダイの上にどさりと崩れ落ちた。 「つぶれちゃうよ! 」  巨体の下で慌てたダイの声がくぐもって響き、クロコダインはハッと我に返った。少年の小さな身体が彼の重みに耐えきれず、草の上でじたばたと暴れる様子に、クロコダインの胸に罪悪感が押し寄せた。慌てて身を起こそうとしたが、脱力した筋肉は言うことを聞かず、汗と熱に濡れた顔をダイの肩に埋めるようにして、荒い息を整えた。ダイはなおも笑い声を漏らし、「クロコダイン、重いよ!」と無邪気に訴えたが、その声にはどこか楽しげな響きが混じっていた。  二人はしばらく動けずにいた。ダイの全身はクロコダインの吐き出した欲望の痕でべとべとに汚れ、汗と熱が混じり合った青臭い匂いが肌にこびりついていた。クロコダインの巨体がダイを包み込むように重なり、獣王の荒々しい息遣いがまだ小さく響き、草の上で微かに震える筋肉が少年の華奢な体に押し付けられていた。斜陽が水辺に反射し、二人の影を長く歪に伸ばす中、静寂が重く漂っていた。昼下がりの明るさが薄れ、森に忍び寄る夕暮れの気配が、出来事の終わりを静かに告げていた。  やがて、ダイが「すごかったね… 」と笑いながら体を起こした。汚れた腹を無造作に擦り、草の葉を指で弾きながら立ち上がるその姿は、遊び疲れた子犬のようだった。クロコダインは慌てて身を起こし、掠れた声で謝罪を口にした。「すまない、ダイ… 俺は… 」 言葉は途切れ、獣王の誇りを宿した瞳が初めて弱々しく揺れ、夕暮れの赤に染まる森を見据えた。「いいよ、クロコダイン、俺も気持ち良かったし、また遊ぼうよ、今度はポップも一緒にさ」と、ダイは屈託のない笑顔を返した。  水辺で汚れた体を洗い流すダイを、クロコダインは黙って見つめてた。少年は冷たい水をかぶり、首を振って水滴を飛ばしながら、無垢な笑い声を森に響かせていた。夕陽が濡れた肌に赤みを帯びさせ、滴る水が草の上に落ちるたび、クロコダインの右目に少年の姿が焼き付いた。しかし、その視線を下に落とすと、再び熱を帯び始める己の股間が目に入った。それは単なる欲望の再燃ではなく、ダイへの親愛と罪悪感が混じり合った、得体の知れない感情だった。仲間として守るべき存在を汚してしまった後悔と、それでもなお少年の笑顔に惹かれる己の矛盾が、夕暮れの冷えた空気の中でクロコダインの心を締め付けた。  クロコダインはダイから目を逸らすと「ダイ、皆のところに戻ろう」と呟き、重い足取りで森の奥へと歩き出した。 「待ってよ、クロコダイン!」と呼びながら追いかけてくる声に振り返れば、またあの笑顔が夕暮れの薄闇に浮かんでいる。それがクロコダインにとって救いであると同時に、新たな業火の種であることを、まだ気づいていなかった。森の木々がざわめき、二人の足跡が草の上に残る中、遠くでポップの「遅えぞ、お前ら!」という声が微かに響き、夕闇に溶け込む日常が再び動き始めた。


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