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霊符
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ちょっと書いたSSメモ

モルポンド城のお膝元。交易が活発な十字路の街、クロスポンド。 ヒト・モノ・カネが行き交う、西の大陸でも指折りの冒険者ギルドが拠点を構えるこの街の、中町の安宿で一人のソーサラー、マリアベルこと「マリー」が肩を落としていた。 「うぅ、また大きくなった……。」 べそをかきそうな表情で自らの胸――その大きさは手に抱えて溢れんばかりの男であれば無意識に目を奪われてしまう爆乳――を鷲掴んでいた。 「こんなにぶくぶく太って、またエリーに馬鹿にされる……。」 そう、彼女の悩みは成長期を超えて益々大きくなっていくその爆乳にあった。 実際は揶揄するエリーゼことエリーは自身のまな板もといスレンダーな体型にコンプレックスをもっての嫉妬心からなのだが、そうでなくとも男冒険者に好色の目で見られるソレについて辟易としていた。 だが、対策をしていないわけではない。 いそいそとベッド下から取り出したのは色気のないベージュ色のタイツ。だが、そこに足を通し、お尻を通るとあら不思議。 もっちりと顔を沈めたくなるほどに肉厚だった歩くたびに微かにフルンと揺れるヒップはのっぺりと骨が見えそうな硬そうな薄い尻に。 ウエストを通してバストを包めば、寄せれば谷間が作れそうな程度の"程よい"サイズに、キュッとくびれる腰元。 「もう、この補正タイツが手放せないよぅ……。」 そう、これこそが魔法の補正下着。 彼女の師匠が莫大な富を築いた一斉を風靡した高級マジックアイテム。着た人間の体を驚くほど痩せて見せる――空間圧縮魔術を始めとした高位魔術を幾つも織り込んだ「マジックアイテム・オブ・ザ・イヤー」の賞を総なめした逸品である。 * * * 「ほ、本当に畑からダンジョンの入口が出てきた……。」 「フフーン、どうよ。エリーちゃんの情報収集力に恐れ慄いたかしら? これで白金葡萄亭のパフェ、貴女のおごりだからね!」 「う、うん。それはいいんだけど……本当に二人だけでいくの?」 「ええ、長年こうして魔物の氾濫も無かったって事は間違いなくトラップダンジョンか、ゴーレムが主体のダンジョンよ。前者なら私が、後者ならマリーがいれば十分!」 「……新規ダンジョンを二人占め……!や、やるぞー……!!」 「ええ、頼りにしてるわよマリー!」 * * * ダンジョンは幾つものトラップと、トラップを素体にしたトラップダンジョンとなっていた。しかし、かなりの安全マージンを取ってゆっくりと攻略を行っていた二人は順調に攻略を進めていた。 「けど、金目のものは出てこないねー。」 「途中の部屋にあった大きな魔法結晶は凄かったけどね。多分、ここは研究とかをしていた施設なんじゃないかな……一通り見て回ったら壁、掘ってみようよ。魔物が出てこない分魔力溜まりがいっぱい結晶になってるかも。」 「魔法結晶は売りさばくのが大変なのがなぁ~~……。まぁ、大したトラップもないしそういうのに期待して――【カチッ】――へっ? ぁ、まずっ……」 順調に進みすぎたのが、想定外に緩みを齎していたのだろうか。 チェックしていた筈の床の一部が、感圧する。 ぷしゅぅううぅぅぅううううう!! 「うぎゃっ!? ゲホ、ゲホッ……!!やば、吸っちゃっ―――んぶっ!?」 「えほっ、けほっ……え、エリー!?」 周囲から吹き込まれるピンク色のガス。 甘ったるいカラメルを作っている台所のような香りが充満し、そのガスを吸い込んだエリーが、むせこむように口を抑えるが、その腹回りが突如として膨らむ。 「おぶっ!?ふっ、うぶっ♡!?♡んぶぅ~~~っ!♡♡!?♡」 ボンッ、ボンッ、ボンッと、彼女の体内で爆竹を破裂させたように、お腹が、お尻が、二の腕や太ももが次々と膨らんでいき、一気に息を吹き込んだようにパンパンに膨らんでいたそれが、ムチムチとたわみながら、"肉"がついていく。 「ヒッ……!? こ、これ……肥満化トラップ……!?」 「んぶぶぶぅぅうぅ~~~~……!!」 マリーの呟きの通り、あっという間にスレンダーで細身の野良猫のようにスラリとした印象のエリーは、砂浜に打ち上がったトドのように肉厚でどっしりと肉の詰まった超肥満体となって床にべっちょりと汗をかいて、布一枚すら残さず自身の贅肉で引きちぎってだらしない裸体を晒したままブヒブヒと暑苦しい喘ぎ声を上げていた。 「え、エリー!エリー!?しっかりして!?」 「うぶぅ……か"ら"だぁ"……お"も"ぉ”……ぶひゅぅ……」 肥満化トラップは魔法薬剤を用いて体内のエネルギーを転化するトラップだ。単純な運動能力の阻害だけでなく、脳にまわる栄養なども消費する為、思考の著しい鈍化を引き起こす。 「……あれ?そういえばさっきのガス、私も吸ったけど……レジストしたのかな? と、とにかく一度戻って解呪しないと……ほら、起きて……うぐ、おっも"……!!」 対抗策は少なく、幸運にもレジストするか、専用の魔道具で効能の阻害をする必要がある。 * * * そうして、推定で3倍近い体重に増量したエリーになんとか肩を貸して、壁伝いに進むマリー。何もしなくても汗だくのエリーを担ぐような形で彼女も汗だくになりながら、必死に連れ出していく。 もはやなりふり構っては動けないほどに疲労困憊し、ゼイゼイと喘ぎながら少し休もうと足を止める。 ……その折、エリーがうまく体重を壁に掛けきれずに、マリーにより掛かるようにしながら崩れ落ちてしまう。 だが、バランスを崩して投げ出された指に掛かるその負荷は相当なもので、マリーの服をかすめるようにしながら、結局べちょりと情けなく地面に広がるエリー。 だが、その際にその指先はマリーの服をかすめていた。 ――魔法の、補正タイツに。 「……んえ?」 びーっ、と。マリーが気付いたのは何か薄い布を指で引き裂くような音だった。どこから聞こえるのだろう?と耳をすませば、それは自分のおヘソから。 手を当てれば、もにゅん。と、まるでお腹からピザ生地がはみ出たように不自然なほどに弛んだ柔肉……柔肉? 「えっ?  ……へっ?!!」 そうして動揺して大きくたたらを踏んだのが悪かったのか。いや、遅かれ早かれだったのだろう。 ビビィーーッ!!とより勢いを増して腹回りから裂けていく補正タイツ。 すると、上半身と下半身の境目に出来たその裂け目からムリュムリュと噴水から水が湧き出るように贅肉が飛び出てくるではないか。 「おごぉおぉおぉおおぉおおぉっっ♡?♡!!?♡♡」 肥満化ガスはマリアベルにも効果を発揮していたのだ。 しかし、補正タイツに掛けられた保持魔法が複雑に作用して、効果を一時停止させていただけ。だが、補正タイツの一部だけが壊れてしまったせいで歪な形で作動し、今まさにマリアベルを股上から胸元だけが以上に肥大化した異常な体型に肥らせてしまった。

Comments

肥満化には思考力低下がとても似合う……。ギャグにも説得力をもたせると「一般的に使われてる罠なんだな…」って思えるので被害者が広がって嬉しいですよね。

霊符

思考を鈍化と肥大化によってとても無様な姿に…!良いですね。見た目に反して思考能力の低下と身体能力の低下で恐ろしく強力な罠なのも良いです。見つかるまでは無様を晒すことになるのでしょうね。

ナオミチ


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