「で、なんだ次のお題は。……どうせ、碌でもないモノだと思うが」 嫌な予感を覚えつつ待っていると、すぐに画面に次のお題が表示された。 ――『次のお題は【パイズリで1回射精】です』―― その文章を読み、空間内の時間が一瞬止まった気がした。 そして、止まっていた時間が動き出すかのように、凛がわなわなと震えだす。 「な……な、な……しゃ、射精……だと!?」 「はあああ!? な、なんだそりゃ!?」 「ウホォォー! マジですかー!?」 戦慄く二人に対し、一人だけ喜んで腕を振る校長。 リトは、恐らく部屋内の反応を見ているであろう、自分たちを監禁した相手に食って掛かる。 「オイ、流石にこんなの出来る訳無いだろ!」 「パ、パイズ……なんだ、それは?」 凛は後半の言葉の意味がよく分からず、困惑している様子だ。とはいえ、それが性的な意味だということは理解したのだろう。羞恥心が顔に滲んでいる。 「おや知りませんか九条さん。パイズリというのは、おっぱいで男性の性器を挟んで、射精を促す行為のことですよ」 「む……胸で、だと……!? そうなのか……?」 校長に言葉の意味を説明された凛が、リトの方を向いて問いかけてくる。 「まぁ……ハイ。そう、ですけど……」 一応リトも、性的なことへの知識は一般の男子高校生程度にはある。 なのでこの言葉の意味くらいは知っているが、恋人もいない自分には無縁の言葉だと思っていた。 「本当なのか……。だが、それを私にしろと言っているのか……? そんなこと、出来るはずないだろう!」 凛は怒ったように叫ぶ。 それはそうだ。先程のハグとはまるでレベルが違う。これは完全に性的な行為に踏み込んでいる。 凜のような性格の女性ならば、性的なことへの抵抗感も人一倍であろう。 しかし、やはりというかなんというか、校長は俄然乗り気になったようで。 「九条さん! このお題に従わないと、ずっとこの部屋から出られないんですぞ! ここはわしも恥を忍びますから、九条さんも覚悟を決めましょう!」 などと、まるで皆のためだと言うかのように、命令に従うよう促してくる。 もちろん、その魂胆は見え見えだ。ただ、凛に性処理をさせたいというだけだろう。 「校長先生! 九条先輩を困らせないでください!」 リトは校長とこの部屋の主への、いい加減にしろという心境を込めて声を張り上げた。 「結城リト……」 「流石に駄目だ、こんなこと。先輩、こんなの従う必要無いですよ。脱出は、また別の方法を考えましょう」 凛を庇うように、校長の前に立ち塞がる。 そして部屋の側面、壁の隅々までを見渡し、そこに出口が無いか改めて探し始める。 しかしその対応も想定内らしく、お題を表示する画面に新しい言葉が表示された。 ――『3分以内にくじを引かなかった場合、自動的に先にくじを引いた男性が実行者に選ばれます』―― 「おやおや、やはりくじ引きに挑まないといけないようですぞ、結城くん。早くしないと、わしの不戦勝になってしまいますな」 リトがくじを引かなければ、その場合も凛の相手役は校長になる。そう告げられ、リトはくっと歯噛みする。 校長自身が俄然乗り気である以上、二人共がくじを引かないという結末はあり得ない。 恐らく、凛はもし校長が選ばれたとしても、皆が助かるためならばと自分が我慢する選択を取るだろう。 ならば、リトの取る選択肢は一つ。 「分かったよ……、やるよ。」 リトはそう告げ、再びくじ箱の置かれた机に向かった。 「そう来なくては! うふふ……今度こそ当てますぞ~!」 リトとは対照的に、ウキウキで机の前までやってきた校長が、さっそく箱の中へ手を突っ込む。 遅れて、リトも箱の中へ手を伸ばし、余ったくじを底から取り上げた。 「さぁ~どうですか~!? 当たれ~、当たれ~っ!!」 祈るように念じながら、校長が額にくじを押し付ける。 そこまではしないが、リトも心境的には似たような想いだった。 やましい気持ちは無い。……と言えば嘘になるかもしれない。 だけれど、凛を下衆な男から守りたいという想いもまた、本物なのだ。 側では、凛も不安そうにこちらを見守っている。 「ええい、くそっ! ど、どうだ……!」 リトは意を決し、手の平サイズのくじを開く。 勢い余って破りそうになったその紙には、先程と同じ、赤い文字で書かれた当たりの文字。 「……っ、やった!」 緊張という糸で縛られていた心臓が、一気に開放されるような感覚。 「ノオオオオオオオオオ!!?」 次いで、先程以上に絶望した落胆の声が、校長の口から吐き出された。 それはリトや凛にとっては祝福のファンファーレにも思えた。 「な、なぜえぇ……ま、またしてもわしだけ除け者ですかあぁぁぁ??」 なんというか、日頃の行いだろう。 またもや落胆に膝を折る変態教師を置いて、リトは凛の元へ向かった。 とはいえ、流石に今回はリトも大喜びで、という訳にもいかない。 小恥ずかしげに、頬を掻きながら凛へ勝利の報告をする。 「その、当たりましたけど……」 「あ、あぁ……そうだな。おめでとう……」 凛も校長の相手などしなくて済んだことに安堵はしているが、素直に祝福していいのか迷った様子だ。 「………えーっと。じゃあ……」 「………う、うむ」 二人は言葉少なに頷き合い、またあのベッドへと向かった。 「……一応、カーテンは締めさせて貰うぞ」 凛は言いながら、ベッドの天井から四方に備え付けられたレースカーテンを閉じ、周囲から中の様子が伺えないようにする。 校長の残念がる声が外から聞こえるが、それは無視だ。 そうして密室空間の中に出来上がった、更なる簡易的な密室空間の中で、二人はしばし見つめ合った。 「……確か、胸で……キミのモノを挟む……んだったな」 「は、はい……。あの先輩、ムリならムリって言って貰えば……」 「いや、大丈夫だ。大丈夫……こ、これくらい……相手がキミなら……」 凛は明らかにムリをしている表情で、そう呟く。 しかし、それでも凛は緊張で口内に溜まった唾液を飲み下し、「よ、よしっ!」と意気込んで、その身に纏った制服のボタンへ手をかけ始めた。 直視していいものか逡巡するリトの前で、凛は指を震わせ一つ一つボタンを外していき、やがて制服の上着を脱ぎ去ると、上半身が下着一枚だけ身に付けた姿になる。 「別に……下着は着けていてもいいんだろう……?」 同年代の少女の平均よりもかなり大きいであろう胸を隠すように抱えながら、凛が俯いて言う。 「たぶん……大丈夫だと思います」 正直リトもこんなことの経験は無いので、作法など知っていようはずもない。 パイズリという行為なんて、成人向け漫画での知識くらいしか無いのだ。 そして、凛の準備が出来たということは、次はリト自身の番だ。 「……さぁ、キミも早く脱げ。まさか、私にだけ恥を掻かせるつもりじゃないだろうな?」 「う……っ」 当然、リトも脱がなければ行為は始められない。 だが、年頃の男子が女子に……それも少なからず好ましく思っている美人の先輩の前で陰部を露出させるなど、簡単なことではなかった。 「先輩、あの……後ろ向いてて貰ったりは……」 「駄目だ、早く出せ。それとも、もしや私に脱がせて欲しいのか?」 訴えを即座に切り捨てると、凛はリトの方へと歩み寄る。 「あわ、ちょっ……自分でやりますから!」 そのままズボンに手を掛けようとしてくるので、リトは慌ててその手を止め、カチャカチャとズボンのベルトを緩め始めた。 そして、男性の最も大切な部分が、凛の眼前に晒される。 「お、おぉ……これが、男のモノか……」 「あんまりジロジロ見ないでくださいよ!」 「あ、いや、スマン。初めて見るものでつい……」 興味深げに凛は男性器を眺めるが、そうまじまじと見られてはやはり照れてしまう。 だからといって隠すわけにもいかない。リトはもう早く済ませてしまうしかないと諦めた。 「それで……これを胸で挟むんだな? ……ふむ、なるほど。結城リト、そこに寝転んでくれ」 「こうですか……?」 リトは下半身裸のまま、ベッドの上に仰向けに寝そべる。 そうすると既に半ば以上勃起したペニスが、ベッドの天井の方を向いて反り立つ体勢になった。 「よし、これで私が上から被されば……。ん、しょっと」 凛はリトの股間に割って入るように身体を倒すと、ブラジャーで支えられた巨乳の谷間に、少年のイチモツを挟み込んだ。 「う、お……」 敏感な部分に触れる、柔らかくすべすべした感触に、思わず声が出る。 「これで、いいか? ……で、この後どうすればいい?」 「えっと、そのまま、胸で扱いて貰えば……」 「わ、わかった……こうだな?」 凛は指示された通り、胸を左右から二の腕で挟み、ぎゅっぎゅと優しく圧迫し始めた。 乳房が一塊になろうと押し合う中心に、ペニスがそれを支えるシャフトのようになって収まる。 竿を全方位から柔らかい肉で包まれて、圧迫されたまま扱きあげられ、想像以上の快感がこみ上げてきた。 「どうだ……? これが、気持いいのか?」 「は、はい……すごく、良いです……っ」 自分の手で扱くのとはまるで違う。柔らかく、優しく、愛情すら感じる奉仕に、リトは気持いいと頷くしかなかった。 その反応に気を良くしたのか、凛はより乳房の圧迫を強くする。 束ねたその乳房を捏ねるようにして、その中心で埋もれる肉竿ごと揉み込む。 「なんだか、男性器なんてもっとグロテスクな物かと思っていたが……。キミのは、思ったよりも可愛いな?」 「それはっ、ぅあ……褒めて、るんですか……?」 男根が可愛いなどと言われても、素直に悦ぶ気にはならない。まぁ、怖がらせるよりはマシなのかもしれないが。 凛は乳房を自分で動かしながら、徐々にパイズリの仕方を学んでいっている。 結局のところパイズリの上手さとは胸の大きさに比例するわけで、十分巨乳と呼べる胸を持つ凛は、その点では才能抜群と言えるだろう。 「あぁ、く……あぅ」 「なるほど、確かに気持ちよさそうだな。こうか? こうだろ?」 リトが感じていることを悟って、凛の奉仕に熱が入る。 互い違いに、上下に擦られる左右の乳房。もう少し力を入れた方がいいかと、圧迫感が増す。 自分の股間で、年上の美人が胸を寄せている光景という、視覚的な情報も興奮を否応なしに増大させていく。 いつの間にか、ペニスの先端からは先走り汁が溢れ出していた。 それを凛は谷間へ塗り広げるように、満遍なく乳肉を揉み込む。 にちゅにちゅ……むにゅむにゅと、何度か乳房が往復する毎にその動きは慣れてきて、滑りよくペニスを擦り上げる。 「お前もなんだかんだ言って、女性の胸が大好きなんだなっ。ほら、ほらっ、頑張れっ、腰が引けているぞ!」 凛はペースを上げてパイズリ奉仕に励み、時折リトへからかうような視線を送る。 年下男子が快感に悶える姿を、凛は愉快そうに楽しんでいた。 そんな風に面白がられても、なにか言葉を返すような余裕はリトには無い。 「射精したければ、いつでもしていいんだぞ……っ! ちゃんと、受け止めてやるからな……!」 「ま、待って……先輩っ! そんな、強くされたら……!」 きめ細かな肌は感触が滑らかで、ふかふかした柔らかさなのに、扱かれる肉竿は自分の手で思い切り扱くより遥かに気持いい。 ずりずりずりずり……と、巨乳を小刻みに上下され、股間から熱いモノが込み上げてくるのが分かった。 「はぐぁ……ヤバい、イキます九条先輩……っ、も、もう……!」 「そ、そうか……! いいぞ、出せっ! キミの、精液出せ!」 最後に凛が両手のひらでぎゅぅぅ~~~っと乳房を押し潰すと、リトは「うはあっ……!」と下腹部を弛緩させながら息を吐き、我慢しきれず漏らすように射精した。 「うっ……! で、出て……っ!」 胸の谷間からぴょこんと飛び出たペニスの先端から、ぴゅるるっと白く濁った液体が飛び出す。 それは凛の胸元に一本の線を引き、傷一つ無い生肌を白濁に汚した。 「ふは、はぁあぁぁ~……」 ドクンと跳ね上がった心臓に息を乱し、リトは大きく呼吸しながら射精の快感に脱力する。 凛は自分の胸元を不思議そうに見下ろし、目をぱちくりとさせていた。 「これで、終わりか……? そうか、射精とはこういうものなのか……。少し、ベトベトするな」 「はぁ……はぁ……す、すみません先輩」 「謝ることはないさ。まあ、なんだ……キミが気持ちよかったなら良かった」 「うっ……えっと、はい。ありがとうございます……」 凛は持っていたポケットティッシュで精液を拭い取ると、脱いでいた服を拾い、手早く着ていった。 リトもいそいそとズボンを履き、凛と共にベッドを降りた。 カーテンを開け、ベッドの方から出てきた二人は、湯だったように頭を赤らめ、視線を合わせることも出来なかった。 「くううぅぅ~~~っ! なんですかその甘酸っぱい雰囲気は! そんなに九条さんのパイズリは気持ちよかったんですか!!」 「だ、黙れ変態! お前にはデリカシーというものが無いのか!」 揶揄してくる声に、相手が学園の長ということも忘れ、凛が変態教師を罵倒する。 リトも同感だが、正直今は射精後の虚脱感でそれどころではなかった。 今は、とにかくお題をクリア出来たことを喜ぼうと、意識を切り替える。 「そういえば、クリアにはなったのか?」 リトが映像の投影された壁の方を見ると、そこに映し出された文章は既に変化していた。 ――『第二のお題クリアおめでとうございます』―― 「……二つ目か。まだ先は長いな……」 「でも、確実に進んでますよ。先輩のおかげです」 戸惑いつつも、何者かによる命令は二人でクリアしていっている。この調子ならば、なんとか5つ全てのお題をクリアすることも出来るかもしれない。 しかし、懸念はある。このままお題が過激になっていくならば、これ以上は許容範囲を超えてしまうだろう。 そうなれば、一体どうしたらいいのか……と悩むリトの横で、校長はすっかり落ち込みから立ち直り、次のお題を待ちわびていた。 「さぁさぁ、次は何なんですか! 早く教えて下さい!」 「閉じ込められているという危機感は無いのか、こいつは……」 凛が呆れた顔で校長を見る。 次にどんな命令が出るかは分からないというのに、校長は既にヤル気満々というった様子だった。 そして、そんな校長の期待に応えるが如く、部屋の中央に新たなお題が投影される。