スーツを着た赤い髪の女性が、寂れたアパートの一室に土足で立ち入っていた。 空き家状態で老朽化も酷く、廃墟同然と化しているその建物は、だからこそ、逆によからぬ存在を呼び込みやすい。 赤髪の女性――マキマは、虹彩を幾重に重ねたような特徴的な瞳をぐるりと回し、部屋の中を一瞥した。 「やっぱり、匂うね」 誰に言うでもなく、一人呟く。 それは、古い建物だから埃や汚れで臭気が発生している、といった意味では無い。 「どこかに悪魔がいるみたいだね。隠れているのかな?」 悪魔――地獄から現れ人間を襲う異形の怪物の存在を、マキマは確かに感じ取っていた。 マキマは公安警察の中でも悪魔退治を専門とする公安対魔特異課に所属している。 特異4課をまとめ上げる立場のマキマが自ら現場に赴くことは珍しいが、今回は偶然このアパートの近くを通った際に、悪魔の存在を察知したのだった。 悪魔を発見すれば、その場で殺すか捕獲する。 内閣官房長官直属のデビルハンターであるマキマは、己の力を他人に見せることは禁じられているので、このような人気のない場所は都合が良い。 「隠れてどこかから襲おうと狙っているね」 部屋に入った時から感じる視線を、敏感に悟る。 悪魔の匂いを感じ取れる特別な能力を持つマキマは、悪魔の匂いがする方向へ迷いなく歩を進めた。 「この辺りにいるはずだけど――よければ出てきてくれないかな?」 部屋の奥、どこか生活感の残る居間で、マキマは姿を表さない悪魔に語りかける。 「もし抵抗せず捕まるなら、公安で契約して飼ってあげることになるかもしれないよ」 敵対心を感じさせない平坦な口調で続ける。 「もし抵抗するなら殺します」 通告に対し、悪魔からの返事はない。 まぁ、それならばそれでもよい。 どの道強力な悪魔の気配ではない。マキマからすればどちらでも良い選択だった。 とはいえ、姿を現さない悪魔を見つけることは面倒ではある。 「家宅捜索みたいなことは、時間が掛かるからしたくないんだけど」 仕方なく、近くの襖を開けてみるが、何も居ない。近くから匂いはするのだが。 「うーん……」 一人で来るのではなく、部下を数人呼んで捜索は任せたほうが良かっただろうか? と、マキマは思案し顎に指を当てた。 まぁ、もう少し捜索してみようかと振り返ろうとした時。 ズンっ!と、臀部に何かが強くぶつかった。 「――――え?」 一瞬、何が起こったか理解が遅れる。 だが、理解するより早く、マキマは踵を浮かせて叫んでいた。 「んぎょっっっっ!?!?!?」 骨盤を震わせるような衝撃と、焼けるような痛み。 それが、下半身の中心部辺りに、突然発生した。 (なに……がっ!? なにか……ささっ……て……) いきなりのことに脳が混乱を起こすが、感覚で分かる。 マキマの肛門に、人の指が突き刺さっているのだ。 子供が悪戯でするような、所謂カンチョーをされたような格好だ。 「だ、だれで……っ」 そのような悪戯にあうとは全く警戒していなかったマキマは、振り返って犯人を確認しようとする。 が、その瞬間、アナルに突き刺さっていた何本かの指が、勢い良く引き抜かれた。 「んぐうっ!」 ずぷんと音がする程にみっちりと刺さっていたものが抜け、マキマはふらつきそうなる。 しかし、強靭な精神力で落ち着きを取り戻し、態勢を保ったままで告げる。 「……どうやら、反抗するようだね。なら、こちらも容赦せず駆除させてもら――」 言い終わりかけた瞬間、再びアナルを突き立てた指が貫いた。 「ふぎぃぃぃいいい!?」 再度の衝撃に、出したことのない悲鳴じみた声が、食いしばった歯の間から飛び出す。 「ど、どこから、ぁああ……っ」 油断していたわけではない。 周囲に気を配っていたというのに、突然下半身に指が突き刺さっていた。 銃も使わずマキマの警戒をすり抜けて攻撃を当てるなど、普通の人間に出来ることではない。 ならばやはり、悪魔のしわざ……と考える間にも、肛門に挿入された指はより奥を目指すかのように、ぐりぐりと捻りながら深く穴を穿る。 「ん、ぉおおおおっ! や、めなさ……いいぃ!」 襖の棚に手を掛け、中腰のつま先立ちになってガクガクと震えるマキマ。 反撃しようとも、こんな状態ではまともに動けない。 「んぐぅぅ……っ、も、もうやめ……ほンぎぃぃいい!!」 一瞬指が引き抜かれたかと思うと、すぐにまたズブンッと、肛門にカンチョーされる。 それが連続で繰り返され、とんでもない衝撃に目が裏返りそうになる。 「お、おじりが……こ、こわれ……オっ、オひっ🖤」 肉付きが良く、ヒップラインが浮き出たスーツ越しに無茶苦茶に尻穴を抉られ、マキマは普段の無表情が崩れ去り、泣くのを堪えるような……或いは笑いを我慢しているような、恥辱に塗れた表情を浮かべていた。 たちが悪いのは、この肛虐がただ痛みを与えるだけでなく、それにマキマの身体が次第に順応して、徐々に快感を伴いだしていること。 「ん、ほぉぉ……🖤 もう、止めなさ、い……っ。これは……命令、です……んんんんっ!?」 怒気混じりの命令も効果はなく、悪魔の動きは全く止まらない。 「ぎっ、ぃいい……、ほ、ほんとに……おかしくなるから……!」 こんな、排泄用の穴を穿られ感じてしまうなんて、これまで考えられなかったというのに、マキマの身体は確実に新たな悦びに目覚め始めていた。 「ふぅー……、ふぅー……ぐひぃいぃぃい🖤🖤」 一度指を引き抜かれた後、助走をつけて思い切り挿入されると、子宮にまで響く衝撃が頭に火花を散らせる。 まるでその火花によって脳が誤動作を起こし、快感を生み出しているかのようだった。 (あ……だめ、もう……限界……) 見体験の痛みと快感によって、マキマの身体は追い詰められていた。 せめてもの抵抗にギュッと閉じた尻肉がこじ開けられ、トドメの一突きが指の根元まで深く突き刺さる。 「ッンンうぅぅ〜〜〜〜〜〜🖤🖤」 初めての肛門絶頂と同時に、我慢しきれなくなった潮が吹き出す。 「アッ、カッ……はぁあ……ンオオ……🖤」 ポカンと口を開け、熱の籠もった吐息を漏らす。 耐え難い解放感に支配され、マキマは震える脚で辛うじて立ったまま、ビクビクと痙攣していた。 「ハァー……、ハァー……、ン、ふうぅぅ……」 そのまま、息も絶え絶えながらなんとか呼吸を落ち着ける。 絶頂したのを確認したからか、悪魔の肛虐は止まったようだ。 しかし厄介なことになった、とマキマは内心で不快感を露わにする。 悪魔の目的がこんな悪戯だとしても、これならば普通に攻撃された方がまだマシだ。 銃で撃たれようが刀で斬られようがマキマの身体はすぐに修復するが、このような責めはただただ精神を削られ続け、相手の姿が捉えられていない以上抗いようも無い。 (お尻を嬲られると、頭が真っ白になってしまう……。これは、一度引いたほうが良さそうだね……) マキマは不格好なへっぴり腰になりながらも、部屋の出口に向かってのろのろと歩き出した。 本部に帰れば、姿を消す悪魔を感知出来るデビルハンターもいるだろう。 そうでなくとも、一人ではなく数人で対処すれば、悪魔も迂闊に手を出すことは出来なくなるはずだ。 「とにかく、早くここを出て、連絡を取らない――とぉおおおおン♥♥!!?」 マキマが玄関まで辿り着いた時、外には逃さないとばかりに、またも悪魔の指がすでに腸液を垂れ流すアナルに埋め込まれた。 「まっ、またああああぁぁ……! ――ふぐぅぅぅ……っ!」 玄関扉のドアノブに伸ばした手は虚しく空を切り、マキマはドアの壁面に倒れるようにもたれ掛かってしまう。 アナルに指を挿れられたまま、そこを起点として腰を持ち上げられ、狙いが定めやすいように臀部が掲げられる。 性感帯として開発されてしまったアナルが、ひくひくと食い込んだ指に吸い付く。 「ぁ、あぁ……」 また、アナルが滅茶苦茶にされる……と、マキマは絶望感を覚えながら、ドアに頬を貼り付けて、後方に視線を向ける。 視界の端に捉えたのは、両指で銃の形を作ってマキマの尻穴を凌辱する、子供の姿をした悪魔だった。 匂いから判断する限り、悪魔なのは間違いない。だが、見た目は小学生高学年程度の小さな子供だ。 その悪魔が、本当にただ悪戯を楽しむ子供のように、ケタケタと笑いながらマキマの尻穴を弄んでいた。 「すがたを……見せ、たね……っ」 悪魔が姿を現したのは、マキマがもう立ち上がれ無いと判断したからだろうか。 だがそれが勝機だ。マキマは少年悪魔に対抗するように、片手で銃の形を作り、ぎぎぎと身体を捻って銃口を背後に向けた。 そして、目に見えない銃弾で、悪魔の脳天を撃ち抜こうと狙いを付ける。 「――ぱん」 口で発した銃声と共に、不可視の弾丸が放たれる。 だが、その攻撃とほぼ同時に、肛門を穿つ指が引き抜かれ、「んほぉぅっ🖤」と口を尖らせた鳴き声が出た。 そのせいで照準がブレ、銃弾は悪魔の背後で靴入れの棚を破壊する。 弾が外れたことを認識し、震える手で再び狙いを付ける。 だが、悪魔は二度目の発泡を許してはくれなかった。 「んぐぅぅうう🖤」 また、アナルを悪魔の指が抉り、締まりだしていた穴が広げられた。 その刺激で、後ろを向いていられなくなる。 「ぐひっ、ホオお……、そん、な……」 何度目かの肛虐が再開する。 しかも、こちらから反撃したことで、悪魔を刺激してしまったのかもしれない。 指の抽送が更に力強くなり、アナルを破壊しようという怒りすら感じる勢いで掘削が開始される。 「ふっ🖤 ふぅっ🖤 ング、ンおおおぉ🖤」 もうまともに喋ることも出来ず、マキマは犬のように舌を垂らしながらだらしなく喘ぐ。 「ほぉぉ……っ、ふぎっ🖤 んぎっ🖤 ……へぇあぁ……」 ぐちゅん、ぐちゅん、ズポォ……! 穴の中を掻き回す卑猥な音が耳に届く。肛門内で生じる熱さは、火薬が弾けたようだった。 「あっああああっ🖤 〜〜〜〜ッ🖤」 これまで、他人を支配することで生きてきた自分が、こんな小さな悪魔に指先だけで尻穴を支配されている。 その恥辱が、感じたことのない感情をマキマの中に芽生えさせていく。 「うぉ、おじり……き、きもぢいいい……🖤 わたし、おしり で、感じてる……はぁああっ🖤🖤」 アナルを指先で穿られるのが、こんなにも気持ちいいなんて知らなかった。 特に、奥に指を押し込まれ、ズン! ズンッ! と、杭を打つように貫かれるのがたまらない。 「ンンッ、ンぅぅううううう🖤🖤!」 もう手をドアに付いて、身体を支えなければ耐えられない。 反撃する余裕はすっかり無くなってしまっていた。 「おうっ、ホッ、ホオオ……ぐひひぃぃい🖤」 この暴力的な快楽から逃れるため、懸命にドアノブへ手を伸ばす。 普段超然とした態度で部下に指示を出しているマキマだが、今はどんなに無様でも助けを呼びに行こうと必死だった。 だが、ドアノブに手を掛けた瞬間。 「ぐっ、ホォオオオオオオオオ🖤🖤🖤」 何度も肛門を抉られたことで露見してしまった弱点めがけ、指の銃口が突き挿さり、快感が閾値を超えて盛大にマキマはアクメを迎えた。 「んおおおぉぉ……🖤 ひ、ひぬぅ……🖤 」 頭の中が真っ白になり、ドアノブから手が離れる。 ドアがゆっくりと開き、外への道が開かれたが、マキマはアヘ顔を晒しながら、その場にうつ伏せで倒れてしまっていた。 「ぐえっ、ぐへぇ……っ、くぴぃいッ🖤」 潰れたカエルのように四肢を開いて倒れるマキマの背後で、悪魔が笑いながらカンチョー遊びを続ける。 「た……たひゅけ、へ……」 薄れゆく意識の中で、マキマは祈るように助けを求めるのだった。