こちらの記事はクリエイターズマガジンからの転載です

フォロワーのみなさま、 支援者のみなさまお世話になっております。根田です。 少し前にnoteというメディアプラットフォームで、クリエイターズマガジンという個人情報誌を立ち上げました。 目的は、他の作家さんや副業で創作活動をしてる方向けの情報発信です。 最終的には情報誌としてだけでなく、コミュニティっぽく...
作品は常に人の心と関わりがあります。
漫画を読んで悲しい気持ちになる、楽しい気持ちになる、ドキドキ、ワクワク…。
それらの感情はどんな風に引き起こされるものなのでしょうか??
創作においてのキャラクターづくり、演出で心理学はとても有用な学問だと思っています。
そこで、クリエイターズマガジンは犯罪心理学などを専攻されている方にも記事をお願いしてみました!!!
心理学や行動科学のアプローチから、人間の心や行動の意味を考えて作品の演出に取り入れてみるのはいかがでしょうか??
目が怖い?だって狙ってるもん。
コミュニケーションは言葉が2割&言葉以外が8割で構成されます。
画像元:アニメ『チェンソーマン』 (C)藤本タツキ/集英社・MAPPA
ニュージーランドの社会人大学生、とら です。道徳/哲学/社会/神学などの分野から、人間などの行動を観察して、その原理などを研究しています。人間など、この世に存在するものの面白い・怖い・不思議な言動について記事にしていきます!
コミュニケーションの8割以上は非言語であることを把握しよう!
さて、人間のコミュニケーションは約2割が言語、8割は非言語で構成されている……諸説ありますが、例えばこういう事です。
1時間もの大遅刻!「遅れてごめんね」と謝罪しても、冷たい声に無表情で「大丈夫、気にしてない」と言われるより、明るい声と笑顔で「ほんとだよ、怒ってる!」と言われた方が許されている気がするものですよね。
言葉がなくても、じぃーっ…と睨みつけられたら、それだけで相手の怒りを感じます。このように、私たちのコミュニケーションの支配者は、意外にも言葉ではなく【non-verval: 非言語】なのです。
もしあなたが、上手くいっていない人間関係があったり、もしくは関係性を変えたい相手がいるとしたら、こういった【非言語】の伝達手段を有効活用するのも、1つの方法なのです。
「非言語」が物語るコミュニケーションを支配する
非言語といっても様々です。主に5つに分けられます。
①身体動作:視線や表情、ボディタッチなど
②空間領域の使い方:距離感や座席の移動など
③パラ言語(paralanguage):声の種類(速度、音調、音量)など
④人工物の使用:洋服の色、指輪やお化粧など
⑤身体的な特徴:体型、髪の毛の色や形など
本日は、「ふたりきり」という人数におけるコミュニケーションの中で、私たちの【視線】の非言語行動が及ぼす対人間の感情の影響に関する実験から、記事をまとめます。
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「目は口ほどにものを言う」
Bailenson、Blascovich、Beall、Loomisによって行われた仮想現実空間における実験 (2001、 2003)では、対面相手が実際の人間ではなく、コンピューターによる「人形」を使用しました。その実験で分かったのは、「人間の表情」をリアルに作成するよりも、その「人形」の視線の動きをコントロールして、視線の在り方をリアルに表現する方が、被験者は相手に、より人間的な存在感を感じるということ。どうやら、視線(眼)は対人的相互作用のなかで重要な役割を果たしているようです。確かに、最近のTV&PCゲームのキャラクターたちや、アニメの中のキャラクターたちも、【眼】や【視線】の描き方に力を入れて、リアルさを表現していますよね。目が凄いキャラは強いですもんね。
視線行動①:強く見られるほど、強い感情が動きます。
通常は、尊敬心や好意を持っているほど、視線量が増えます。しかし非好意感情(その人と離れたいという欲求)が強い場合にも視線量が増えることがあります。つまり「目が合う」「見られている」と感じたら、それは感情の強さや興味量の大きさを表しますから、好かれているか、もしくはすごく嫌われているか……ということですね(笑) なので、人間関係に強い感情の動きを表現したいとき、眼や視線に特徴をもって来る表現は、言葉よりも効果があるようです。小説や漫画作品の場合は、眼や視線に個性的な描写を追加すると、登場人物に特徴が生まれやすくなる、ということです。
視線行動②:直視する時間は、友人か未知同士かは関係ない?
視線行動に関する実験では、友人同士が未知同士より好意感情が強い……という確認もあります。Rutter & Stephensonが行った視線行動の実験(1979)では、同性の未知同士と友人同士の視線行動を比較しています。その結果、未知同士が同性友人同士より相互視量、直視総量(%)、直視平均時間が多くなったとのこと!しかしこの実験では、条件がありました。
条件A:【政治的な話題の会話中に「相手を自分の意見に従わせるように説得する」】
条件B:【政治的な話題の会話中に 「相手と同じ意見になるよう協力的討論をする」】
このように会話の意図についての指示がありました。つまり、強力な意図要因(相手への支配欲求)が介在したために、視線の直視量が増加したと考えられる。相手を支配しようとするとき視線量が増えるということ。そして見つめられる時間が長いほど、もしかしたら、あなたは誰かの支配を受けようとしている……ということです!
視線行動③:相手は「わたし」をどのように扱っているか?
いかがでしょうか。言葉の「アイシテル」「ソンケイシテマス」は傀儡も一緒。そこには如何に中身がないかに気づきましょう。寧ろ相手が、どのように・どのくらい・あなたを「見ているか」を探りましょう。あなたに好意があるのか、大嫌いなのか、支配をしたいのか、尊敬しているのか、言葉以上に相手からのメッセージが込められています。あなたが話を始めた時、あなたをじっと見ている人がいたら、純粋にその人はあなたを尊敬しているかもしれません。もしくは、この視線のコミュニケーション方法を知っている人なら、「あなたを尊敬していますよ」というアピールをしながら、心の中でほくそ笑んでいるクソ野郎かもしれない訳です。見つめられたら、気を付けてください。
態度や心情が大きく様変わりする様子を意味する言い回しに「目の色が変わる」と言うものがあります。話題の漫画やアニメのキャラクターたちの目の様子も、激情と共に変化が表現されています。「チェンソーマン」のマキマさまや「呪術廻戦」の五条先生など、彼らは「言葉がない/視線だけで語る」シーンで、目が特徴的な最高の策士です。ぜひ視線や眼の動きなど、その繊細な描写について、創作するときのアイデアとしてご活用ください。
またあなたの実社会においては、「言葉」に翻弄されれば、罠にはまる可能性があることを覚えておきましょう。そして、嫌いな上司のことは、じっと見つめて、ちょっと口だけで微笑んでやりましょう。「あなたを尊敬しております」という態度を簡単に見せることだってできますよ。そう、人間関係は、あくまでも円滑に「見せて」いきましょう。