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根田啓史
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変わったキノコ6選!!!

こちらの記事はクリエイターズマガジンからの転載になります

お知らせ:クリエイターズマガジン編入について

フォロワーのみなさま、 支援者のみなさまお世話になっております。根田です。 少し前にnoteというメディアプラットフォームで、クリエイターズマガジンという個人情報誌を立ち上げました。 目的は、他の作家さんや副業で創作活動をしてる方向けの情報発信です。 最終的には情報誌としてだけでなく、コミュニティっぽく...

みなさん、「最近なんか新しい情報に触れる機会が減ったような気がする…」そんな悩みを持っていませんか??


クリエイターズマガジンはそんな時代に、みなさんの生活圏とは違った情報を得る機会を作りたいと考えています。特に創作においては、そういう体験が新しいアイディアを生むきっかけになったりもしますよね!!


ということで、Twitterフォロワー3.8万人のサイエンスライター&Vtuberの彩恵りりさんに記事をお願いしました!!


今回のテーマは、きのこについて!!


ファンタジーと言えば? そうキノコ!!(異論は認める)


とても不思議な生命体のキノコですが、その中でも面白い事例をピックアップしていただきました!!皆さんの創作の手伝いになれば幸いです。


みんなこんにちは!サイエンス妖精の彩恵りりだよ。


さて今回は、世界に実在する面白い事例を紹介するよ。今回はキノコ!世界中に存在するいろんな面白い性質を持つキノコについて解説するね。これを参考にすれば、あなたの世界にもっとすごいオリジナルキノコを出したり、逆にツッコミを受けた時に、世界にはもっとすごいキノコが実在するぞと反論に使えるかもだよ!?


食用毒キノコ、シャグアマミガサタケ


シャグマアミガサタケはしわくちゃの脳ミソのような見た目をしていて、どう見ても食べられるキノコのようには見えないし、実際猛毒を含んでいるよ。工夫すれば食べられなくもないけど、どうして食べられると思ったのかな。(画像引用元: WikiMedia Commons / ChristianSW / CC0 1.0 / リンク)


最初は、学名に “食用の” と書いておきながら、調理法について熟知しないと猛毒なキノコのお話だよ。それは「シャグマアミガサタケ (Gyromitra esculenta)」だよ。子実体の傘の部分は黄褐色から赤褐色の、しわくちゃの脳ミソのような見た目だよ。北半球の温帯より北に生息し、特にフィンランドではよく知られた食材だよ。しかし、どう見ても食欲のわかない見た目をした、毒キノコにしか見えないコレをどうして食べようと思ったんだろうね。とは言え、そんな事言ったら日本でもフグやコンニャクを食べてるじゃないかと言い返されそうな気はするんだよ。安全にする調理法は、水を取り替えての十分な煮沸加熱だよ。と言ってもこれは換気の良い所、できれば屋外でやるべき事だよ。シャグマアミガサタケの毒はギロミトリンという物質だけど、これを水の中で加熱するとモノメチルヒドラジンという物質に分解するよ。ロケットやミサイルの推進剤としても使われるモノメチルヒドラジンはとても蒸発しやすく、そしてとてつもない猛毒だから、換気が不十分だとホームメイド毒ガス兵器になっちゃうんだよ!おまけにギロミトリンやモノメチルヒドラジンは発がん性物質にもリストアップされていて、煮沸で全て除去可能かは議論されているよ。だから、フィンランドでは普通に市場に売られているけど、他国では販売が禁止されていたり、許可を受けたレストラン向けにしか販売されないところも珍しくないよ。危険性を考えれば納得だけど、それでもシャグマアミガサタケは珍味として親しまれているよ。また、ギロミトリンが少ない菌株も見つかっていて、どうにか人工栽培できないかも研究されているよ。


見た目が強烈、ヒドネルム・ペッキー


ヒドネルム・ペッキーはめちゃくちゃグロテスクな見た目だけど、毒はないよ。ただしおいしくもないよ。 (画像引用元: Flickr / Lake Clark National Park & Preserve / Public Domain / リンク)


一方で、いかにも見た目が毒々しくてグロテスクなのに、毒キノコではないキノコもあるよ。それは「ヒドネルム・ペッキー (Hydnellum peckii)」というキノコだよ。主に北米や欧州でみられるけど、最近になってイランや韓国でも見つかっているよ。そんなヒドネルム・ペッキーの、生えたばかりの子実体の見た目は非常にグロテスク!イチゴジャムをあしらったデニッシュというのは結構オブラートな表現で、白い塊に赤黒いブツブツが分布しているという閲覧注意もの!英語で “悪魔の歯” と呼ばれるのもわかるね!これほど見た目がすさまじいからさぞすごい毒キノコ…かと思いきや、これまでのところ毒らしい成分は見つかっていないよ。ただしじゃあおいしいのかといわれると、やたらに苦いだけで全く食用には向かないよ。そしてこのグロテスクな見た目は若い子実体だけで、成熟するにつれて、どこにでもあるような灰褐色の地味なキノコへと変化するよ。ところで、食べるには適さないヒドネルム・ペッキーだけど、キノコ染めには結構適しているよ。また、抽出物からはアトロメンチンという物質が見つかっていて、これは血液が固まるのを防ぐ抗凝固剤や、細菌の増殖を抑える抗菌剤としての性質が見つかっているよ! 


天皇にも献上された毒キノコ、スギヒラタケ


スギヒラタケは、つい最近までは食べられるキノコだったよ。(画像引用元: WikiMedia Commons / Ben Mitchell / Public Domain / リンク)


昔は食用キノコだったのに、最近になって一転毒キノコ扱いされたものもあるよ。それもとても昔とかじゃなく、2004年というチョー最近のことだよ!それは「スギヒラタケ (Pleurocybella porrigens)」というキノコだよ。日本を含む北半球の温帯より北の地方に生息しているよ。味や舌触りにクセがなく、特に東北地方ではおいしいキノコとして親しまれていたよ。どの程度のおいしさかと言えば、平成の大嘗祭 (新しい天皇の即位を祝う祭り) に伴う庭積机代物 (各都道府県が贈る農水産物) では、秋田県が贈ったものの1つがスギヒラタケだったくらいだよ。ところが2004年になって、スギヒラタケを食べた人から急性脳炎を発症する人の報告が相次ぎ、死亡例も出たことから大問題となったよ。当初は腎臓病を抱えている人に現れるとみられていたんだけど、実際には病歴のない人にも症状が出ていたことから、スギヒラタケ自体に毒があるとわかったんだよ。これまでのところ、スギヒラタケの毒がどんな物質かは判明しておらず、現在も探索中で、食用キノコとして復活する見込みはないよ。ところで、なぜ2004年になるまで毒キノコと気づかれなかったかと言えば、その前の年の感染症法の改正に関連しているという説があるよ。当時流行していたSARSや、同時多発テロ事件の直後に起きた炭疽菌によるバイオテロなどに対応するため、急性脳炎が全数把握対象疾患に指定されたよ。これにより医療機関が急性脳炎を診断した場合は保健所を通じて都道府県に届け出が提出されることとなったよ。そして改正後初のキノコ狩りのシーズンに大量の急性脳炎の報告があり、調査の結果原因がスギヒラタケと判明したわけ。


 世界最大の生物、オニナラタケ


オニナラタケは枯れ木から生きた木まで様々な樹木に群生して生える事から、ナラタケ病の病原体として厄介な存在だけど、だからこそ世界最大の生物となれたよ。 (画像引用元: WikiMedia Commons / Dohduhdah / Public Domain / リンク)


最も巨大なひと塊の生物と聞いて、みんなは何を思い浮かべるかな?シロナガスクジラ?シャーマン将軍の木?確かにいい線を行っているけど、残念ながら違うよ。答えは「オニナラタケ (Armillaria ostoyae)」だよ!オニナラタケは、一応は食べられるキノコだけど、どちらかといえばモミやマツに対する厄介なナラタゲ病の病原体として知られているよ。特に樹齢が20年未満の若い個体への感染は致死的で、森林保護の観点からは非常に重大な関心を持たれているよ。一方でその駆除は難しくて、森林管理者を悩ませる存在だよ。オニナラタケは北半球の涼しい森林地帯ではいろんな場所に生えているけど、生息地に他の競合相手がいなかったり、土壌の栄養がそれほど良くなくても生えることから、地下に広がる菌糸のネットワークはものすごいことになるよ!オニナラタケの、そしてすべての生物の中で最も巨大な1つの個体は、アメリカ合衆国はオレゴン州にあるマルール国有林にいると言われているよ。遺伝子を調べることで1つの個体であると判別された範囲は、なんと9.7km2!成田国際空港や東京都中央区とほぼ同じ面積だよ!重さもすごくて、7600トンから3万5000トンくらいと推定されているよ。また成長速度から、1900歳から8650歳というご長寿であるらしいことも推定されるよ!サイズとしての制約が少ない真菌だからこそ、こういう桁外れの大きさが実現できるんだね! 


大きく小さな発見、ゲロントマイセス・レピドタス


ゲロントマイセス・レピドタスは、昆虫や齧歯類の毛と共に琥珀に閉じ込められた、5000万年前のキノコの化石だよ。 (画像引用元: George Poinar Jr. "A gilled mushroom, Gerontomyces lepidotus gen. et sp. nov. (Basidiomycota: Agaricales), in Baltic amber". Fungal Biology, 2016; 120 (9) 1090-1093. DOI: 10.1016/j.funbio.2016.06.008 / CC-BY 2.5)


でっかいキノコの話をしたので、次は小さいキノコのお話をしようね。といっても世界最小のキノコとかそういう話ではなく、小さいけど重要なキノコについてだよ。それは「ゲロントマイセス・レピドタス (Gerontomyces lepidotus)」というキノコだよ。このキノコは、現代の地球には存在しないよ。見つかったのは琥珀の産地として有名なバルト海に面したロシアのサムランド半島で、およそ5000万年前の地層から見つかったよ。ゲロントマイセス・レピドタスは極めて小さいキノコで、長さ1.8mm、傘の直径は1.0mmしかないよ。あまりにも小さいけど、発見は非常に大きいよ。なぜなら、子実体の寿命は数ヶ月未満と短く、滅多に化石になることがないからだよ。琥珀に包まれたキノコの仲間の化石の発見は世界でも10例前後あるだけで、バルト海産琥珀からキノコ化石が発見されたのはゲロントマイセス・レピドタスが初めての例なんだよ!そしてこの琥珀には、キノコだけでなく昆虫と齧歯類の体毛が一緒に封印されている点で面白いよ!恐らく昆虫も齧歯類も、このキノコを食べようとして樹液に襲われ、齧歯類は脱出できたものの体毛が抜けてしまい、昆虫は哀れ、キノコと一緒に化石になってしまった、と推定されるよ。なぜ齧歯類と推定できるのかといえば、子実体の根本が噛み千切られているように見えるからだよ。一方でこの食べかけのせいで、キノコの種を同定するための貴重な手掛かりとなる根本の形状が分からなくなってしまったことから、ゲロントマイセス・レピドタスが新種のキノコである、ということ以上の情報は残念ながらわからなくなってしまったよ。


実在する輝き、ヤコウタケ


輝くキノコは世界で100種類以上あるけど、ヤコウタケはとても強烈な光を発するよ! (画像引用元: WikiMedia Commons / Steve Axford at Mushroom Observer / CC-BY-SA 3.0 / リンク)


最後には神秘的な「ヤコウタケ (Mycena chlorophos)」について解説するね。その名の通り、夜に見ると緑色の光を放っているよ。光るキノコ自体は世界で100種類以上いるけれど、ヤコウタケはその中でも最も強い光を放つとも、10本集めれば本を読めるほどとも言われているよ!ただ、ヤコウタケを明かり代わりに使うことはお勧めできないよ。ヤコウタケが光っているのは、子実体の傘が開ききってからのわずか3日間で、その後急速に輝きは失われてしまうよ。また、毒はないけど、水っぽくかび臭いだけでおいしくないから、食べるのもお勧めできないよ。ヤコウタケは亜熱帯地域に生息していて、日本だと主に小笠原諸島に生息し、俗称として “グリーンペペ” とも呼ばれているよ。ところで、ヤコウタケをはじめとして、光るキノコがなぜ光るんだろうね。原理そのものは2015年に特定されたよ。ヤコウタケに含まれる3-ヒドロキシヒスピジンと呼ばれる物質が、酵素を媒介として酸素と反応して光るんだよ。これはヤコウタケ以外のいくつかの光るキノコに共通するものだよ。光るキノコは、かつては単に代謝の副産物として光るだけで、別に光る事自体には意味がないという説もあったよ。ところが光るための機能がきちんと専用に用意されているらしい、と分かった事から、ちゃんと意味がありそうだともなったんだよ。現時点で最も有力な説は、胞子を運んでくれる虫を引き寄せるためというのがあるよ。実際、胞子を始めとして、ヤコウタケ全体は何かがくっつきやすいようにヌメヌメしているんだよ!


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 参考文献


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下条 文武, 成田 一衛. "スギヒラタケの関与が疑われている原因不明の脳症 - 2. 腎不全患者に集中発症したスギヒラタケ脳症". 日本内科学会雑誌, 2006; 95 (7) 1310-1315. DOI: 10.2169/naika.95.1310


川並 透. "スギヒラタケの関与が疑われている原因不明の脳症 - 4. 脳画像と神経病理の立場から". 日本内科学会雑誌, 2006; 95 (7) 1323-1327. DOI: 10.2169/naika.95.1323


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 "スギヒラタケは食べないで!". 農林水産省.


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KKonstantin V Purtov, Valentin N Petushkov, Mikhail S Baranov, Konstantin S Mineev, Natalja S Rodionova, Zinaida M Kaskova, Aleksandra S Tsarkova, Alexei I Petunin, Vladimir S Bondar, Emma K Rodicheva, Svetlana E Medvedeva, Yuichi Oba, Yumiko Oba, Alexander S Arseniev, Sergey Lukyanov, Josef I Gitelson & Ilia V Yampolsky. "The Chemical Basis of Fungal Bioluminescence". Angewandte Chemie; 2015, 54 (28) 8124-8128. DOI: 10.1002/anie.201501779


"八丈島の光るキノコ". 東京都産業労働局.




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Comments

そうなんですね…!!! https://twitter.com/EARL_med_tw/status/1700302689828209061 こちらですね!!! よくご覧になってましたね!!すごい!ありがとうございます(>_<)

根田啓史

お疲れさまです ホントについさっきスギヒラタケの毒の原因物質が判明したってXで流れてきましたね

mura


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