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克浦
克浦

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バーコード 7

「ん……もう朝?」  朝日が眩しい。目覚まし時計が鳴る前に目が覚めるなんていつ以来だろう。やっぱり昨日あんなことがあったし、深くは眠れなかったのかな。  夕べはあの後にもう一回、おむつにおしっこをしてしまった。それも一度おしっこで汚れたおむつに更に重ねて、だ。  汚れたおむつを取れるようになるまで3時間、ユウカの付けっぱなしにさせられてしまった。そろそろ3時間が経過するかな、ってときになって次の尿意が生まれているのに気が付いた。  おしっこを出すにはおむつしたままでいるか、ユウカに許可を取らなくちゃならない。  何となく嫌な予感がして……というか、許可をしてくれと頼んでも『折角おむつを用意したんだからおむつにすればいいのに』みたいなことを言われる予感しかしなかった。どうせ汚れたおむつを付けてるなら、とそのままもう一回出してしまったってわけ。  頭が真っ白になるような快感はあったけど、思ったよりもおしっこが溜まってなかったからか1回目よりは遥かにマシだった。  その後は予定通り、風呂場でおむつを洗うことにした。今も部屋の中で干されているおむつがどうしても目に入ってしまう。 「……はぁ。」  いつまでの布団の中でグダグダしててもなにも解決しないよね。そろそろ起きなきゃ。  あれからトイレには行ってないけれど、学校に着くまでくらいなら我慢出来るはず。 「……あれ?」  なんだろう。なんか、身体に違和感が…… 「んっ……」  なにこれ? 胸が苦しい。  ……ううん、苦しいってのはちょっと違うかも。でも、おっぱいがなんだかおかしい。 「何? この感覚……え?」  胸元が、濡れてる? でも何で? 寝ている間に汗をかいた? ううん。だとしたってこんな風にピンポイントで2か所だけ濡れてるだなんてこと……  って、この2か所。私のおっぱいの先端……乳首の辺りだ。  何だか嫌な予感しかしないけど、確認しなくちゃ…… 「うそ……」  おっぱいが、一回り大きくなっている?  それも、ただ大きくなっているだけじゃない。見るからに不自然なほど、おっぱいが張っている。まるでパンパンに膨らませた風船みたいで、重力を無視して正面に突き出している。 「これって、まさか……」  思い当たらないことが無いわけじゃない。  昨日ユウカが出してきた命令だ。 『みっちゃん、自分のおっぱいを大きく成長させて』 『みっちゃん、母乳を出せるようになって。』  確かこんなことを命令されたハズ。  効果が出なかったのだと思っていたけれど、今起きていることと命令の内容は一致している。  つまり、おっぱいが大きくなるのも母乳が出るようになるのもすぐに叶えられる命令じゃなかったから効果が出るまで時間がかかったってことなのかな。 「って。まさかここまでおっぱいが張ってるのって……」  恐る恐る胸に手を伸ばし、ゆっくりと指先で押してみる。 「んっ。」  乳首を中心に、その周囲からも幾筋もの白い線が伸びる。白い線は布団へと辿り着くとそのまま染みこみ、周囲を濡らしてしまう。 「うぅ、やっぱり。」  同時に広がる牛乳のようでいて僅かに異なる濃厚な匂い。本当に、私のおっぱいから母乳が出るようになっちゃってるんだ…… 「でもこれ、マズいよね。」  指先で押しただけで母乳を撒き散らしてしまうんじゃ服なんて着られない。先に全部絞り出しておかなきゃダメってことだよね。 「えっと……」  絞り出すのはいいとして、そのままってわけにはいかない。既に布団にかかってしまった分は仕方が無いとする。けどこれ以上は汚したくはない。  母乳だからってまさか赤ちゃんに吸わせるなんてことが出来るはずもない。そもそも赤ちゃんなんて居ないわけだし。普通のお母さんって赤ちゃんが母乳を飲まなかったらどうしてるんだろう。  ううん、人のことなんてどうでもいい。今は私の母乳をどうにかしなくっちゃ。  ええと……タオル。うん、タオルで覆って搾れば撒き散らかさずに済むはず。後は軽くゆすいで洗濯機に入れておけば普通に使い終えたタオルだってことで洗ってもらえるよね。 「んっ……」  タオルをおっぱいに押し当てて圧力をかける。凄い勢いで母乳が噴き出しているのがタオル越しにも分かる。1枚で足りるかな。 「ちょっと、まだ寝てるの? 今日はちゃんと朝ご飯食べるって言ったでしょう?」 「あ、もう起きてるから。今行く。」  一通り搾り終えてパンパンに張っているのは解消されたものの、おっぱいのサイズは今までよりも大きなままだ。命令のせいでおっぱい自体が成長してしまっているってことなんだと思う。 「んっ……」  だからってノーブラで学校に行く気にはなれない。ブラジャーの中に無理やりおっぱいを押し込む。ちょっときついけどホックが留められないほどじゃない。このまま何とか学校まで行こう。そうすればユウカに話をしておっぱいのサイズを元に戻してもらえ……うぅ。戻してくれるのかなぁ。  それに、母乳だって一度搾って終わりじゃないハズ。また時間とともに溜まっていくのだとしたらおっぱいサイズも一回り大きくなってしまう。  学校でも定期的に搾らなくちゃならないのかな。でも母乳ってどれくらいのペースで溜まるんだろう。本来の母乳は赤ちゃんの食事ってことを考えれば数時間で溜まっちゃうんだよね。  あ、でもあくまで赤ちゃんが飲む分くらいがたまるってことかな。それならパンパンになるにはもっと時間がかかるはず。  朝のことを考えればユウカに命令を出されてから12時間以上経っていたはず。つまり何もしなくても母乳が染み出すくらいになるには12時間はかかるってことでいいの?  ひょっとしたら『母乳が出る体質になる』までの時間があったのかも知れない。ただ学校には8、9時間くらいは居るんだから何処かで搾らなきゃならないのかな。 「もう。いい加減にしなさい。また寝ちゃったの?」 「あ、起きてる。起きてるから。」  疑問は尽きないけどいつまでもこうしているわけにはいかない。着替えも終わってるんだし、一先ず朝ご飯を食べよう。あとはユウカと合流してそれからだ。 「と、言うわけでね。命令を取り消して欲しいんだけど……」  ユウカと合流して、詳細を説明するかどうかは少し悩んだ。念のためだ、と言って実際に変化が起きていることを伏せたまま昨日の命令を取り消してもらうようお願いすることも考えた。  けど、一度断られた後に本当のことを明かしたら間違いなく機嫌を損ねてしまう。  それなら最初から不都合なことを話してお願いした方がいいだろう、と判断したのだけれど…… 「えー、折角だからそのままにしておこうよ。」  うぅ。やっぱりユウカはこういうよね。 「そうは言うけどさ。胸のサイズが変わっちゃうとブラジャーだってサイズが合わなくなるし大変なんだよ。それに母乳だってどれ位で溜まるのか分からないし。搾ったのを捨てるのだってちょっと抵抗あるし。」  辺りに人が居ないことを確認しつつ、それでも極力声を潜めて訴える。朝からブラジャーのサイズだの母乳だのって話をしていると思われるのは正直キツイ。それこそ不純なことをして赤ちゃんが生んだんだと思われる様な会話になっちゃうわけだし。 「あ、だったらさ。今日の放課後は新しいブラジャー買いに行こうよ。後はママさん用品のお店にもね。多分だけど母乳を搾る器具とかあるはずだよ。一旦搾っておいて後から赤ちゃんに飲ませることがあるって叔母さんが言ってたの聞いた覚えあるもん。」 「だから、そんな余裕なんてないんだってば。」 「大丈夫大丈夫。そうだ、買い物と言えばさ。昨日のおむつ、付けてきてる?」  ッ!! 「ちょっと。道路歩きながらなにを言い出してるの。」  ちっとも声を抑えてくれないせいで遠くを歩く人までこっちを見てる気がする。 「いいから答えてよ。それとも命令した方がいい?」 「……付けて来るわけないでしょ。学校でおむつだなんて、人にバレたらどう見られると思ってるの。」 「そっか、残念。授業中にお漏らしして貰おうかと思ったんだけどなぁ。」  サラッと言うようなことじゃないでしょ。付けてこようか少し悩みはしたけど、本当に付けてこなくてよかった。

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利田藻 唯衣


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