その日は突然の嵐に襲われた。強い波が俺が乗っている船を激しく揺らす。 「もうダメか…?」 そう思った時、岩山の洞窟を見付けた。中に入れば助かる、そう思って俺は洞窟へと漕いだ。しかし中から歌声が聴こえてくる。 海へ出た人間を遭難させる魔物の歌声か……?だとしても他に選択はない、俺は洞窟の中へ入った。 そして中にいたのは……。 「ほぉ?こんな所に人間が来るとはな。ワシは酒の神じゃ。気分が良くなってな、下界に降りて歌いたい気分だったんじゃ。お主、ズブ濡れじゃないか。火を起こしてやるからほれ、服を脱げい。」 酒?神?よく分からないジジィが訳の分からない事を言っている。とりあえず濡れた服を着たままでは体温が下がる。俺は全裸になった。 酒のジジィがおこした火に当たり、徐々に体が温まって行く。 「ほれ、これを飲め。温まるぞ。」 酒のジジィから俺は酒を貰った。う、旨い!!こんな旨い酒は初めてだ。体の中からカッとした熱さを感じた。 「あぁ、俺は助かったんだ。」 俺は心の底から安堵し、天の神に感謝した。この洞窟を見付けなければ俺は今頃海に沈んでいた事だろう。後は嵐が止むのを待ち無事に俺の村に帰るだけだ。 「ところでお前さん、なかなか良いカラダをしとるじゃないか。いい感じの肉付きだ。どれ、もっとよく見せてくれ。」 「な!?何をしやがる!!?」 酒のジジィに体を掴まれ引き寄せられる俺。凄い力だ。人間の力とは思えねぇ。さっき飲んだ酒のせいか?カラダがアツい。頭もクラクラする。 酒のジジィに触れられる度に俺の体はビクンッと反応してしまう。 何だってんだこれは……!? だが嫌じゃない。もっと俺のカラダを見て欲しい、触って欲しい。俺はこのジジィの包容力に身を沈めた。 どうやら何事もなく帰れる事はなさそうだ。
さんカラ
2021-03-14 10:04:40 +0000 UTC名無しの権兵衛
2021-03-14 09:29:34 +0000 UTC