ニッと笑った独特の笑みは、初めて見た時のそれに似ていた。その後醒めてしまったそれが、今は大人びた悪戯っぽさをたたえこちらを見下ろしている。どこか化け猫めいた表情。だが魅惑的だ。 「お前にもそんな顔ができたのね。卑劣漢には、勿体無い顔よ」 「私は、卑劣漢じゃない」 「そう。なら証明なさい」 静かな、ほっそりとした手が、そっと私の首筋を撫でる。それからキュッと首に巻き付くと、そのまま締め上げた。殺す気か。彼女にしては芸のないことだが、それでも幼女の手は力をゆるめない。ググッと締め付けられ、俄かに喉笛が苦しく鳴り始めた。 そして、親指で気管を押され。 「あ゛ッ……?!」 完全に私は、窒息した。 仄暗い部屋の中、雨音のベールに包まれ、幼女が男の首を絞める。不穏に赤みを帯びる視界の中、見上げる黒髪の美少女は青い瞳に燐光を宿さない。ただいつものジト目をやや重くしただけ。仔犬を殺すようなものだが、それでいいのか。いささか安直すぎはしないか。かはっと喉を鳴らし暴れる私を、なおオニキスのような静かさで見下ろしている。 口を開けて仰け反り、幼女の手の中藻掻く私。ダウナー幼女に絞め殺される、それも悪くはないが苦しいのは嫌だ。自分が可愛いから無気力なのだ。子供に扼殺されてはたまらない。 だが、死の影は訪れなかった。 「お前も、私を見てないじゃないの」 一言呟き、フッと笑う。 それから、僅かに、愛らしい唇を開いた。隙間から小さな舌を伸ばし、ぷっくりとした丸みを覗かせる。花弁のように小さく愛らしい膨らみ。 その先端に、とろりと綺麗な雫も結び始めると。 つ……と、喘ぐ男の口に垂れ始めた。 嫌な予感がした。 みるみる近づくその蜜液。子供の体液、唾液を飲まされようとしているのだ。それだけはならんと藻掻くが、細指の中で私は動けない。 そして無情に、熱い粘性が、私の舌に触れ、広がり、溢れた時。 「くああ゛っ……?!」 燃えるような熱が、舌から全身へ駆け巡ったのだ。 熱い、たぎるように熱い。それだけじゃない、全身の毛が逆立ってもう肌で小娘の香りさえ感じそうなほどに敏感になっていた。風が肌を撫でるだけで悶えそうになる。目に見つめられるだけで犬に成り下がる。明らかにそれは、上位種の王たる者の力だった。 けれどそれどころではない。 次の瞬間舌に押し広がったのは極上の弾力。闖入した甘みが一斉に口内に広がると占領し、喉奥までしっかり塞いでしまう。そして、ぶにっと柔らかなものが、唇の周囲を、鼻が埋まるまで、包み込んで。 私は、幼女に舌をねじ込まれていることに気づいた。 「っ……!?」 目を見張るのも無理はない。だが見えるのは、僅かに頬だけ。唇さえ視界の端にその色を覗かせている。その視界も潤む。朦朧とする。どういうつもりか。触れることすら厭った皇女が、あろうことか下僕に舌をねじこんでいる。劣等種の粘膜を舐めることになんら躊躇がない。汚れることがないから汚れを厭わないのか。泥中の蓮の花。真っ黒な花。これだから霊長種は嫌なのだ。だが、その思考を押し流すのは凄まじい量の快楽だった。舌乳頭の一つ一つが舌を撫でる感触。口に詰まり唾液を染み出させる子供の舌先。それが少し舌筋を動かすだけで、舌のベールが身じろぎするだけで、私は絶頂の先の苦悶を味わった。まさか子供のキスで失神しかけるとは。 室内に響く、ちゅぷり、ちゅぷりと、否、もっと下品な水音。それに連動し蠢く少女の舌は、私の口に限界まで詰まってなお、辱め残した場所を探していた。媚薬まみれのロリ舌に舐られ、探し物でも探すように隈なく粘膜を舐め上げられる。凌辱だ。子供に口内を凌辱されている。ちっちゃな舌で体内を舐め尽くされている。ちゅぷちゅぷと可愛らしい音を立てているけれど、しているのは大人でさえ失神しそうな淫行だ。上位存在の体液を媚薬として塗り込めて、敏感になった性感帯を極上の舌先で撫でこするだなんて。 れろぉっと面でこすりあげるように、舌を押し付け舐め上げる幼女。極限まで高められた神経が、異常な感度でその起伏を感じてしまう。殿下の味がする。殿下の舌の丸みを感じる。そして凄まじい快感を一瞬ごとに注ぎ込むのだ。凡そ人間が一度に感じていい快感を超えている。脳が赤く煮え上がった。 ビロードのような舌先が私を犯す。夥しい絶乳頭の海へ、快楽が、この矮躯が堕ちていく。 最悪だ。扼殺より、接吻で死ぬ方が、よほどタチが悪い。 そして、最後にれろぉ……っと舐め上げると。 「……ぶはっ!?」 小人の器から、幼舌がちゅるりと抜き出される。媚薬まみれの上位種粘膜が、危険な光沢を照り輝かせる。口元を拭う黒髪幼女。男をキスでイカせかけたというのに涼しい顔で、小人の上に膝立ちになったままだ。 その冷月の下、むせて、王女の唾液をごぽりと吐く下僕。 あまりの感度に、口内がヒリヒリ甘く痺れている。なにより、全身が潜在的な絶頂をたたえておかしくなりそうだ。これだから霊長種というのは……。 三流貴族が酸欠に喘ぐ。 その苦しい息遣いが次に呻いたのは、重いものに肺を潰されたからだった。 「悪いけど、クッションになってもらうわよ」 私の上半身に跨った幼女。それが今背を向けて、のっしと私を押し潰している。目前には巨大な純白。ああ、殿下のスカートの中を間近で拝める光栄に預かれるとは。感情の処理が追い付かない。最悪だ。 それがこちらへ押し寄せると、 「そうね、私を振り返らせたいなら、惨めさくらいしかお前にはないものね」 私の顔を、踏んでしまった。 おまけに。 「吸いなさいな」 白ストを纏った股間で、顔面を押し潰してきたのだ。 すり……っと顔に滑り込んできた純白ロリ巨股。 小人の抵抗が、一瞬で制圧される。 「うぐっ?!」 4倍の、顔面騎乗。それも、白スト幼女の股間で。 躾るつもりか。 「自分を見ろと言うなら、その醜態を見てあげてもいい。その代わり、全て私に見せなさいな。お前をもっと卑しい犬にしてあげる。茶番に付き合ってあげてる以上、相応の馬鹿らしさを期待してる。だから、ねえ?」 くすくすと笑いながら、白ストロリ股間が男の顔面を踏み潰す。ふんにりとした柔らかさが、顔面いっぱいに広がった。甘みのある感触と、少女特有のあどけない柔らかさ。顔面が、太ももの付け根と股間に完全に埋もれてしまう。 そして、私に忠誠を誓わせようとするのだ。 ふざけるなと言いたい。柄にもないとことをしないでほしい。だが効果はてきめんで、私は久方ぶりに恥辱を思い出しつつあった。必死に息を止める。吸ったら、子供のそんな場所を吸ってしまったら、何かが終わる、終わってしまう。当然のことだのに、けれど今は強く念じなければ衝動を抑えきれない。柔らかな感触、すべすべと極上の質感に子供の体温と、今すぐにでも飼い主の芳香に溺れたいという犬の感情。人間としての在り方を捻じ曲げる、何か強烈な誘因が私を追い詰めてくる。だが、こんなこと、あってたまるか……! 「どう? どうかしら。こんなこと、私がするとは思わなかったでしょうね? クッションに腰掛けただけなのだけれど、お前には意外でしょうね。だから莫迦なのよ。この愚図……」 そして、ロリ皇女がずっしりと体重をかけた時。 男の体が、大きく跳ねた。 吸ってしまったのだ。 意外にもったわね、と殿下が呟いた。 一瞬で炸裂する、馬鹿げた質の快感。それが、私を焼き尽くす。 「ん゛──っ!!? ん゛────ッ!!」 「お前、もう少しひねりのある叫び方はできないの? まったく……、ここまでしてあげているというのに、面白みのないことと言ったら……」 だが、そんなことを言っている場合ではない。4倍幼女の顔面騎乗、ただでさえ性的な行為の中で吸わされるのは上位存在の濃厚な香り。白百合のような清純で甘い香りが、刺激的な魔力を伴って鼻腔に広がる。ああ、なんでこんなことになってしまったんだ。肥満体の王に吐いて首を刎ねられていた方がマシではなかったか。本来出せる以上の力で喘ぎのたうち回る。全神経をロリフェロモンで灼かれた気分だ。 けれど、冷徹幼女は男を股の下敷きにしたまま。 それどころか、ずりぃっと腰を滑らせる始末。 「素敵な姿ね? お前の故郷の人間に、是非見せてやりたいわ。こんなに小さな子供の股間で壊れていく、哀れな姿……。もったいないと思わない? 人間一人が破壊されているというのに、観客が一人だけだなんて。お前の尊厳が崩れていくのを私だけが見ていてあげる。だから……」 腰を上げ、ようやく呼吸を許すプリンセス。ゆらりと身を起こして振り向く。そして膝立ちで私の上に跨ると、 「お前にお似合いの仕事を与えるわ」 後ろを向き、今度は臀部で私をどっぷと圧し潰す。真っ白なタイツに詰まった幼ヒップ。顔面を爆砕するそれが、動き出す。 「もう、言わなくてもわかるわね」 ずりぃっと腰を練り付け、皇女が私を挽き潰す。幼女らしい下半身が顔面を蹂躙し、スベスベとした感触と隠し切れない香りを練り付けた。試用とでも言うつもりか。遊び半分に割体を発狂させるのか。とはいえ、簡単に解放してはもらえそうにない。これは儀式だ。供儀であり、私を路傍の石から犬へ変える通過儀礼だった。それを光栄と言うべきか、今の私にはまだわからない。 ロリの股間窒息に喘ぐ小男。鼻をクリでグリグリ押し潰され、生の蜜香を注ぎ込まれ、もはや顔面は幼女の性玩具だ。 そうするうち、徐々に王族の娘にも変化が見られた。 眉を寄せ、少し何かをこらえ、自分に沈潜するそぶりを見せるカテナ。上位存在とはいえ快感は存在するらしい。幼い何かが滲み始める。 顔に一筋濡れ跡が引き始め、唇を震わせ、一方的なキスを恥部で感じるロリ皇女。子供のタイツ股間と接吻させられる。口の方がまだましだ。だが、その快楽は私には耐えようもない。 「惨めさしか能のない劣等種に、仕事をやるんだから、っ、感謝してほしいくらい、ね……」 窓に雨打ち付ける中、ベッドの上、子供のひそやかな秘めごとが声を殺す。王族も、いや、王族ゆえにこそ性からは避けられない。だが、彼女の人格からしてこの茶番はより悪辣だった。或いは、彼女のみができる芸当なのか。上でロリ巨体に暴れ回られ、それでも私になすすべはない。 そして、彼女のわずかな喜悦を教えられるのだ。 「…………っ」 まさか、この静謐冷酷な幼女が感じているなんて。ねっとり絡みつけるような腰遣い、ほっそりとした腰つきが揺れ、生々しく私を犯していく。高貴な粘液が下僕をのたうち回らせていることにも構わない。そして、私を発狂させるのだ。 両頬を包むむっちりとした白ストの質感が、顔面を挽き潰すねっちりと濡れた恥部の感触が、極上の濃度で快感を染みつかせる。揺れる臀部に私の股間が引っかかり、時に男の悶絶を引き出した。それでも、ねりねりと腰を揺らす小娘。 「……なかなか興の乗る感覚ね。お前、っ、私の性奴隷になるのが一番じゃなくて? 発狂するまでに、多少は使命を全うできるんじゃないかしら……、っ」 股間を上げ、ねっとりと糸を引かせる。 そして、タイツをズリ下すと。 「まあ、お前に拒否権は、ないのだけれ、ど……っ!」 濡れた恥部で、私にのしかかった。ずちゅっと、濡れ肌の叩きつけられる音がした。 「ぶにぶにと……、不快感が勝るわね。少し期待した、っ、私が、間違ってたわ……」 ベッドに手を付き、より腰を密着させて顔を犯す少女。 クチビルに唇を引っ張られ、歯の上に、口内に蜜が満ちてくる。 それが、何かを引き連れて流れ込んできた。神経を遡上する快感に視界が明滅する。 だが、おかしい。私の快感ではない。 あるはずのない部分、触られてない股間が圧迫され、何かがめり込んでいる。 これは、カテナの性感だ。 「ぐっ、あ、ああああ゛……ッ?!」 「私の感覚よ。ありがたく、っ、受け取りなさい、な……」 感覚という、もっと私秘的なものが私の中に混淆する。器に入りきらない毒蜜を注がれ、器が溶けていく。雨の音が輪郭を失くし、幻覚を見せ始めた。自分が自分でなくなる感覚は、こうも奇妙に恍惚とさせてくるのか。子供の感覚の一部になり、もう自我の境界さえ揺らぎ始めた。こんな幼女の自慰に、存在を奪われることになるとは。 「まったく……、っ、手のかかる犬……、ね……っ」 不快だと言っていた割に、その声はひどく湿潤していた。幼くもデカく育ちつつある媚尻が視界で弾み、そのたびぬちぬちといたいけな水音を漏らす。快楽が私を執拗に追い詰め、見下ろし、その威容にひれ伏させるつもりだ。だが既に、彼女は自慰に没頭している。皇女殿下の余裕のない姿を見られたのは光栄だが、見た者を焼き尽くす聖域でもあった。清浄な雨音が流し去れない淫蕩の影。繰り返し幼女の股間が私を圧し潰す。 もう許可されなければ、私は絶頂することもできないというのに。 「う…………、う、う゛っ……! この、……不敬者……っ」 自慰など必要ない年齢と存在ゆえか、お世辞にもカテナの自慰は巧みなものではなかった。ふくらはぎで体を拘束し、尻を顔面に落ち着ける。ロリのふにふにの太ももでみっちり私の顔を挟み潰し、そこで腰を振るものだからろくに股間が動かない。動きもぎこちなく、それがかえって生々しい。そして、生スジで男の顔を練り込み、ぬりぬりと、ちゅくちゅくとローラーし続ける。 リズミカルに尻が膨らんだり遠のいたり。顔がその中に埋もれ、ねっぷりとした柔らかさに埋もれていく。 速まる。 どんどん速まる。 細く凛とした声が己を保ちながら、絶えず自壊するのをまとめようと藻掻いて。 急激に放物線を描き。 頂点で消えた。 ⁂ しばらく、乱れた息を無理やり整えるカテナ。 ややあってから、何事もなかったかのように髪を掻き上げた。 「……仮にも貴族ともあろうものが、素敵ね?」 悶絶する私を足元に転がし、皇女は脚を組んでその様を見下ろす。ツンツンとつま先で小突き、魚のようにのたうち回るのを弄んだ。 「それにしても……」 己の腿をなぞり、濡れた蜜液を絡めとる。 一つ、ため息をついた。 「……お前を部屋から出せない理由が、増えてしまったわね」 気だるげに窓外の雨を見遣り、それから煩わしそうに白タイツを脱ぎ捨てるカテナ。 ドレスも脱ぎ捨てた。絨毯に足を下す。太ももに一筋垂らしながら、私のもとへやってきた。 「…………」 ぐりぃっと、私の体を踏み潰す。 二度、三度。 そして、ビクビクッと私が震え、脱力すると。 参ったわね、とだけ呟いた。 それから、クスリと笑うと、 「ああ、本当、今回ばかりは、お前には感謝しないといけないかもね? ふふっ、本当に、莫迦みたい……♪」 あの謁見以来、初めての興味を私に見せたのだった。