ボスラッシュは龍堂会にとって特別な意味を持つゲームでした。現役ランカー三名を擁する龍堂会にしか成し得ないゲームだからです。発想の出発点はランカーの練習不足の解消でしたが、結果としてチームメンバーが現役ランカーと何度も実践練習できるゲームとして大いに歓迎されました。 龍堂会の定例練習会は「フリプ卓」での試行回数稼ぎと「検討卓」での活発な議論が主な活動内容であり、本来はフリプ卓で生じたプレイングに関する疑義を検討卓で検証し、またフリプ卓に戻って実践するといった人の流れが想定されていました。しかし、練習会を長く続ける中でその流れは少しずつ淀んでいきます。自分で回したいメンバーはフリプ卓の住人となり、議論に重きを置くメンバーは検討卓から離れません。メンバー間の交流は次第にフリプ卓勢と検討卓勢に分断されていき、それぞれの卓の面子が交わるのは休憩卓のみという寂しい状況になりつつありました。 ボスラッシュの誕生はまさにこのような状況を打ち破る形となりました。 Zooの現役ランカーは伊達ではありません。制限時間内に三タテするのは至難の業です(易々と三タテできるようなメンバーがいれば、次のランク戦でそのメンバーがランク入りするでしょう)。 負けた時点で構築変更可能というルールもあり、ラッシュ中 挑戦者達は次第に結束し、各々情報交換をしたり共に策を練ったりしながらボスに挑むようになったのです。ボスラッシュで復活したメンバー間の交流は通常の練習にも波及し、フリプ卓と検討卓での人員の流れが活発化していきました。練習後の打ち上げもさらに盛り上がり、キバの考案したボスラッシュは龍堂会にとってある種のカンフル剤となったのです。 後のランク戦でキバはランク落ちします。敗れたのはSE2回戦目の準決勝。相手は次世代を担う新進気鋭の若手、獅子山ライ太です。龍堂会が擁するランカーが二名となり、以後練習会でのボスラッシュ開催は見送られることになりました。メンバーからのボスラッシュ再開を願う声は絶えませんでしたが、誰が三人目のボス役を担うかが決まらなかったのです。ボスがランカーである必要は厳密にはありません。誰かがボスの席に座ればいいだけの話ではありました。実力から言ってキバがボス席に座るべきでしょうし、またキバを推す声も多数ありましたが、キバはこれを固辞しています。 キバが産み出し、またキバによって中断されていたボスラッシュは、ひょんなことから野良が練習会に顔を出した事で復活を果たしました。ボスラッシュ再開の提案をしたのは他ならぬキバ本人です。挑戦者としてボスに相対するキバは今、何を思うのでしょうか。
Nori→
2023-02-06 02:01:41 +0000 UTCCHILLY
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