SS_誰にも言えない秘密の力
Added 2023-06-07 11:43:27 +0000 UTC今回はオリジナル作品です。
知人と話をしていた際に着想を得ました。
たしかにこういう性格や状況もいいかもしれないと思ったので
早速取り入れています。
アイデアを授けてくれた知人に感謝。
(公開することは了承を得ています。念のため。)
それでは本題。
彼女にはずっと隠しているとある力があるのですが、
ついに人がすぐ近くに居るところで解放します。
彼女の運命やいかに。
(約7,000字)
※無断転載禁止
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とある休日の午後。
街の中心地に向かう電車の中でうたた寝をしているひとりの女性。
彼女がこの後、全国に広まる騒ぎを起こすことになる。
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話は少し前にさかのぼる。
彼女はもともとこの街で働いていた。
ここはいわゆる小さな地方都市。
街の中心地はそれなりに栄えているのと同時に
少し離れると住宅街となっている。
彼女は都会にちょっとした憧れを抱いていた。
流行の最先端、店の多さ、高層建造物などなど。
ただ、同時に彼女は人混みに慣れていないという問題も抱えていた。
彼女のとある秘密にも関わるが、窮屈なところは苦手なのである。
そんな彼女に転機が訪れる。
異動の募集が出たのだ。
異動先はとある大都市、人口はこの街の5倍を軽く超えている。
この国の大都市といえば? と質問されたときに
ベスト10には入らないだろうが、ベスト20には入るほどの規模だ。
要するに、彼女にとっては絶好の場所である。
都会であると同時に、人の数は多すぎない。
引っ込み思案で積極的ではない彼女だが、
これに関しては勇気を出して早速その募集に応募。
そのまま無事に異動が決定した。
引っ越し準備に手間取っていたものの、
異動先で働き始める前日になんとか引っ越しを完了させた。
これが先週の話である。
そして今日、
朝一で引っ越し先から電車で約1時間半かけてこの街の中心地に。
そこから電車を乗り継いで約20分。
前の家に戻ってきた彼女は鍵を返し、
これで無事引っ越し作業が完了したのだった。
そのまま近くのお店で少し早い昼食を済ませた彼女。
お店を出たのはちょうど12時を過ぎた直後だった。
このまま帰るのは少しもったいない。
彼女はこの街の中心地をぶらつこうと電車に乗ったのだった。
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「……あっ。
結構寝ちゃってた……」
しばらくして目を覚ました彼女。
慌てて次に停まる駅を確認すると、案の定目的地を過ぎていた。
中心地の駅を過ぎて15分くらい経っていたらしい。
朝早くからの長時間移動、
鍵を返すという慣れない手続き、
そして昼食後。
眠くなる要素は充分あったため無理もない。
帰る時間までには余裕がある。
中心地で何か特別やりたいことがあったわけでもない。
せっかくなのでと次の駅で降りることにした。
「しばらくこっちに住んでいたけど、ここに来るのは初めて……」
寝過ごしたことで彼女は隣街まで来ていた。
海に面しているこの街は彼女が住んでいた地方都市と同じくらい栄えている。
ここは彼女が住んでいたところから中心地を挟んで反対側に位置している。
普段は中心地で降りるため、わざわざそこを越えて移動する機会はなかったのだ。
駅の周りはそれなりに大きな建物があり、
数分歩けば商店街や住宅街などが見えてくる。
思ったより長く寝てしまったことで
頭がぼーっとしていたり体にだるさを抱えていたりな彼女。
行く当てもなく通り沿いにしばらく歩いていると、
彼女は海岸にたどり着いた。
海岸といっても100メートルほどの長さの砂浜がぽつんとあるだけだった。
遊泳禁止の看板はあるが、散歩はできる様子。
すぐ近くに灯台がひとつある程度で、本当に何もない砂浜だ。
通りから階段を下りて誰も居ない砂浜を歩き始める彼女。
海からのそよ風が心地よさをさらに高めている。
「そういえば、海岸に来ることも久しぶりかも……
最後に来たのは、たしか……」
砂浜を散歩しながら思い出に浸る彼女。
彼女には誰にも言えない大きな秘密がある。
それは、彼女には怪獣の力が宿っているということである。
その力を解放すれば怪獣のような姿や大きさになるのだ。
しかし彼女はその力を隠し続けてきた。
何故ならば、人間社会では異端者は排除されると考えているから。
怪獣の力を持っていることが知れ渡ったら仲間外れにされてしまう。
それどころか静かに生活することも許されないかもしれない。
これはあくまで彼女の想像でしかないが、
彼女にとってそれを公にするのは相当勇気が要ることなのである。
このように考えていることもあり、
引っ込み思案になってしまっているのだ。
そんな彼女だが、10年以上前にその力を解放したことがある。
真夜中の無人島の海岸、月明かりの下で誰もないところでひっそりと解放したのだ。
世界が小さく見える感覚、周りに人も建物も一切ない開放感。
普段は人混みや建物が周りを埋め尽くして窮屈な思いをしている。
でも今は、誰にも何にも縛られずに本当の自分をさらけ出せる。
とても心地よいものだった。
そしてそれが、彼女が最後に海岸に行った日でもあった。
もちろん、それは偶然である。
たまたま住んでいた場所が海から遠かっただけであり、
たまたま海岸に行く機会がなかっただけだ。
「んっ……」
それを思い出した彼女の身体が小さく震え出した。
力があふれ出しそうになったのだ。
心地よいあの開放感をまた味わいたい衝動。
一方で怪獣であるとバレてしまったらもう戻れないという恐怖。
普段は自分の意思でしっかりとコントロールできる力。
しかし今はそういうわけにはいかない様子。
異動による環境の変化。
始まったばかりで慣れない大都市での生活。
長時間移動による疲労。
体と心が普段以上に疲れている状態で、あの心地よい記憶が再び頭をよぎる。
その瞬間、彼女の身体がひとまわり大きくなった。
力が漏れ始めたのだ。
「うぅ……周りに人も居なさそうだし、こっそりと……」
ズズズズズズ……
観念したのか、我慢を止めて力を解放していく彼女。
巨大化とともに体にも変化が起きる。
ひじから先は怪獣の腕となり、下半身も怪獣のそれになっていく。
頭にはツノが生え、頭部は甲殻で守られる。
そして背中側には大きな尻尾も生えている。
力を完全に解放した彼女は
全身のおよそ3分の2が怪獣のそれになってしまった。
「……あ、あれ?
こんなに大きいんだっけ?」
足元を見て思わずうろたえる彼女。
彼女の今の身長は約120メートル。
付近には彼女より大きな建物は一切なく、とにかく目立つ。
無人島で力を解放したときにはその大きさに気づけなかったのだろう。
力を解放すると最低でも10分は元の大きさに戻れないけど、
静かにじっとしておけばいいだろう。
そう思って力を解放したのが甘かったことに気づかされてしまったのだ。
「まだ誰にも見つかっていないはずだし、
今から海に潜っておけばなんとかなるかも……」
海の方を見る彼女。
と、その瞬間。
ガラガラガシャーン!
何かが崩れる音が足元から響いた。
おそるおそる振り返る彼女。
そこには海岸線の道路沿いに建ち並ぶいくつかの建物が
自分の尻尾でなぎ払われて瓦礫と化したものが散らばっていた。
実のところ、建物をなぎ倒したのは尻尾の感触で分かっていた彼女。
久しぶりの力の解放ということもあり、尻尾の距離感がつかめていない様子。
建物を破壊してしまい、いよいよ取り返しがつかない状態になってしまった。
「ど、どうし……」
どがぁぁぁん!
言い終わる前に響いた轟音。
そして再び黙ってしまった彼女。
先ほど尻尾でなぎ払って建物を壊してしまい、
慌てて振り向こうとしたことで
今度は近くにあった灯台を尻尾でなぎ倒してしまったのだ。
その気はなくても尻尾でなぎ倒せるほどの威力。
彼女の持つ力というのはとてつもないものである。
「あー……」
思わず言葉が出なくなってしまった。
これだけのことをしてしまえばさすがに騒ぎになる。
今更隠れてやり過ごすことはできない。
と、ここで彼女は思い出す。
テレビや映画に出てくる怪獣は
街を襲っても罰を受けることはない。
正義のヒーローに倒されることはあっても
この世界で正義のヒーローなんて見たことがない。
つまり、
もっと怪獣らしく暴れてしまえば罰を受けることはなくなるのでは?
怪獣が街を襲うことは仕方ないと思われるのでは?
「……が、がおーっ!」
ずしぃぃぃぃん!
どしぃぃぃぃん!
意を決した彼女は大きな体で街へと踏み入れ始めた。
海岸線の道路から少し陸地へ入れば、早速住宅街が広がっていた。
建物を踏みつぶすことにためらいがなくなった彼女にとっては
住宅街はただの広場と変わらない。
足元に民家があろうとマンションがあろうと関係ない。
全て踏みつぶせばいいのだ。
何度も何度も住宅街を踏みつけていく。
「悪いことしているのに、とっても楽しい……」
言葉を小さく漏らす彼女。
堂々と足を下ろせば、そこにあった民家は一瞬でぺちゃんこになる。
ひと踏みで民家を2・3個まとめて踏みつぶし、
さらには蹴り上げて進路上の建物をなぎ倒していく。
なんとか踏まれなかった建物も
彼女が通り過ぎた直後の尻尾によってなぎ倒されてしまう。
彼女の姿に気づいてからでは逃げる時間など一切ない。
いや、気づいてからでも間に合わないかもしれない。
「考えてみればそうだよね……
人間は怪獣に敵わない。
映画とかテレビとかでもやってるもん。」
ずどぉぉぉぉん!
がしゃぁぁぁぁん!
4・5階建てのマンションを容赦なく蹴りつければ
蹴られたところが簡単に抉られてしまう。
そのまま残ったところを踏みつぶしたり尻尾でなぎ倒したりすれば
10秒足らずでマンションがひとつなくなってしまった。
私は怪獣、街を壊して当たり前。
だって、そのくらい強くて大きいんだもん。
街に響き渡り始めた避難警報。
実際にやってみることで得られる感触や感覚。
初めての体験と街の雰囲気は彼女を怪獣として目覚めさせていく。
「もう少し大きい建物を相手にする方がきっと映えるよね。」
ずしぃぃぃぃん……
どしぃぃぃぃん……
民家やマンションを多く踏み荒らしたことで
怪獣としての自覚と自信が身についてしまったらしい。
足元の住宅街を半分以上滅ぼしたところで
彼女は駅の方へと向かい始める。
住宅街を抜けると
駅から始まっている商店街エリアに到着する彼女。
しかし彼女にとってはここは通過点。
一切のためらいなく踏み入れていく。
ずがぁぁぁぁん!
バキバキバキバキッ!
住宅街の民家よりは大きい建物ばかりだが、
せいぜい2・3階建てのものばかりだ。
彼女の膝の高さにも届かない。
「ここは、こうやって使うと便利かも……?」
歩くときに上げる足の高さをわざと低くしながら歩く彼女。
こうすることで建物たちを踏みつぶすだけでなく、
前に進むときに蹴り上げてなぎ倒しながら進むことができるのだ。
商店街は店が集まる地区ではなく、踏み心地の良い地区である。
彼女の常識がまたひとつ書き換わった瞬間だった。
そのまま商店街のメインの大通りに沿って
通り沿いの建物をひたすら蹴散らしていく彼女。
屋根としてかかっている商店街のアーケードは
普段はメインストリートを雨から守ってくれるありがたいものだが、
今回ばかりはそれが邪魔でメインストリートから彼女の姿が見えない。
そのため、突然屋根と通り沿いの建物が崩れていくという状態になっていた。
2分もかからず商店街の端までたどり着いた彼女。
数百メートルほどの商店街のメインストリート沿いの店舗は全滅してしまった。
「駅に到着……
他と比べるとそれなりに大きな建物かな。」
いよいよ駅前に到着した彼女。
駅の出口は2箇所、どちらにもバスのロータリーがある。
周辺の建物よりはひとまわり大きな建物が多く建ち並んでいる。
といっても、彼女の膝の高さより少し高い程度のものばかりだが。
踏み入れようとした瞬間、彼女はふと立ち止まる。
「そういえばずっと足しか使っていないし……
せっかくなら、こうしてみようかな。」
どすぅぅぅぅん……
膝をついて、手もついて、四つん這いになる彼女。
四足怪獣の真似事らしい。
それでも駅周辺の建物の屋上と目線の高さがそこまで差がない。
「このまま、突撃……!」
どごぉぉぉぉん!
ずがぁぁぁぁん!
力強く手で地面を叩きつけながら前進していく彼女。
渋滞して混み合っている大通りに手をつけば
アスファルトが粉々になり陥没していく。
自動車やバスなどは一瞬で叩きつぶされ、直後に爆発を起こしていく。
別の自動車は手でなぎ払われて数十メートルほど吹き飛んだり
建物に刺さったりしてしまう。
どがしゃぁぁぁぁん!
そのまま駅に突進……するのではなく、
わざと横にずれて通り沿いの建物に体当たりする。
頭から突っ込めば簡単に外壁に大穴が空いてしまい、
その勢いで横から押されながら根元からなぎ倒されてしまう。
周囲には割れたガラスや瓦礫が散らばって道路を埋め尽くしていく。
彼女が別の建物に突進すれば、
今度は下層部が抉られてしまいへし折られ、
支えを失い落ちてきた上層部が彼女の頭に降り注ぎ、そのまま粉々になってしまう。
「そして、駅は大切な建物だから……
しっかり壊しちゃう……!」
がしゃぁぁぁぁん!
駅の建物には飛びかかりながら両手を思い切り叩きつける。
駅に併設していた百貨店を屋上から地上まで一気に叩き割ってしまい、
同時に線路や駅のホームもまとめて叩きつぶしてしまった。
どがぁぁぁぁん!
ずどぉぉぉぉん!
さらには膝立ちになると
両手をグーにしたまま駅の建物に振り下ろしていく。
一撃ごとに確実に建物はどんどん崩されていくも、
何度も何度も容赦なく叩きつけられていく。
彼女の攻撃が止まったときには駅の建物は完全に粉々になり、
駅のホームや線路もどこにあったかさえ分からないほどになっていた。
「ふーっ、すっきり……
あっ。」
満足そうに駅の残骸を観ていた彼女だったが、
あるものが目に飛び込んできた。
戦車である。
駅の反対の出口側に8両ほどやってきていたのだ。
当たり前だが、しっかりと彼女を狙っている。
「戦車の砲撃って痛いんだよね……?」
思わず身構える彼女。
彼女はこれまでに大きくなって攻撃されたことはない。
攻撃されるような状況で怪獣の力を解放したことがないため当然であるが。
そのため、普段は怪獣の出てくるテレビや映画でその知識を補完している。
怪獣は街を襲っても罰を受けることはない、
防衛軍の攻撃は痛い、などなど。
防衛軍の攻撃は痛い。
とはいえこの状態では逃げる暇もない。
隠れる場所や壁はちょうど壊してしまった。
どうすれば……
そんなことを考えている間に戦車からの砲撃が始まった。
「痛っ……」
当然ながら砲撃は命中。
よりにもよって怪獣の甲殻で守られていない素肌の部分に当たってしまった。
思わず目を瞑る彼女。
「……く、ない?」
目を開けて砲撃が当たったところを確認してみる。
当たった感触はたしかにあったが、少し汚れている程度。
傷は全くついていない。
甲殻の部分ではなく、素肌の部分なのに。
彼女は知らなかった。
彼女の怪獣の力がそれだけ強大であるということを。
「なーんだ、よかった……
攻撃してきたんだから、反撃してもいいよね?」
思わずホッとした表情を見せた彼女。
そしてその直後、彼女の目つきが変わった。
獲物を見る目である。
四つん這いのまま戦車たちに近づくと反撃を始める。
腕を振り上げてそのまま戦車を叩きつぶす。
手でしっかりとつかんでからそのまま握りつぶす。
下がろうとした戦車を捕まえると近くの建物に勢いよく投げつける。
8両居た戦車たちは彼女の反撃が始まって1分もたたずに全滅してしまった。
「私ってこんなに強かったんだ……ふふっ。」
彼女は再び駅周りに攻撃を始める。
四つん這いのまま再び建物に体当たりをして建物を破壊したり、
爪を使って建物や道路を引き裂いてみたり、
立ち上がって尻尾を大きく振ってビルをなぎ倒したり。
彼女の思うがままに暴れること数分。
駅周りの栄えている地区は建物ひとつ残らない瓦礫広場と化してしまった。
「とっても楽しかった……
せっかくならあっちも襲いたいけど……
ううん、このくらいにしておこう。」
気が付けば中心地は全滅。
この市の全体を見ても半分近くが壊滅している状態だ。
この勢いで前に住んでいた隣の市も襲っちゃおうかな……?
そんな欲望が彼女の頭に一瞬よぎったが、
ある程度暴れまわったことで冷静になったようで、考えを改めた。
その理由は2つ。
1つ目は、怪獣の力は当然ながら解放している時間に限りがあること。
全てを使い切ってしまうと
そのまま動けなくなるほどに眠りについてしまうのだ。
ある程度力が残っていても、その日の睡眠時間が伸びるため、
下手をすると休み明けになっても起きられないというリスクもある。
2つ目は、戦車を超える攻撃に耐えられる保証がないこと。
ミサイル攻撃など強力な兵器の攻撃を受けても
戦車同様に無傷でいられるかはまだ分からない。
ヒーローにではなく兵器によって怪獣が倒されるものは
実際にいくつかあるのだ。
ずずぅぅぅぅん……
ざばぁぁぁぁん……
一直線に海へと向かう彼女。
まさに怪獣映画のように海へと沈んでいき、
そのまま彼女の姿は見えなくなったのだった。
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それから数か月後。
彼女は何事もなく異動先で働いている。
都会の生活にも慣れてきたようで、充実した生活を送っているようだ。
一方、彼女に襲われた都市は当然ながらまだまだ復興中である。
被害者総数は数万人。
線路は寸断されて復旧は早くても3年以上先になるとのこと。
さらには住宅街だったところも
怪獣により踏み固められたり逆に地面が盛り上がったりしているため
整地の段階で難航している様子。
そして怪獣の行方を知る者は誰も居ない。
実は怪獣がどこに向かったかを追いかけていた部隊が居たものの、
怪獣が海へ沈んでいった後、その姿を突然消して見失ったという。
出現地点には海からやってきた痕跡がないことが疑問視されていたが、
姿を突然消したことから瞬間移動能力を持っているのではないかと言われている。
怪獣が突然姿を消したのは単に人型の大きさに戻っただけであるのだが、
まさか突然人型まで小さくなることは想定していなかったのだろう。
彼女はこれからも怪獣であることを隠して過ごしていく。
ちなみに、彼女を昔から知る友人たちは彼女の変化をこう口にする。
今のところに引っ越してから明るくなって度胸がついた。
都会の雰囲気で変わったのか、自分に自信がついたみたいな感じ?
優しさも増した気がする。
しかしその理由は誰も知らない。
自分が人間より上位の存在だと自覚したからである
ということを。
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おしまい。