SS_攻めから守りを知らんとする白狼天狗
Added 2022-04-03 10:00:00 +0000 UTC今回のキャラは巨大娘という性癖を無視すれば一番好きな娘です。
巨大娘を考慮すると別の娘の方が好みなので、
私の創作だとそこまで出番はない娘ではあります。
そういうところは無駄にこだわりが強いです。
今でも東方の二次創作ばかりしている時点でお察しかもしれませんが。
たまには東方やよその子以外でも書いた方がいいのでしょうか?
それでは本題。
東方Projectより、犬走椛。
普段は哨戒を行うのがお仕事、つまり防衛する側ですが、
今回は逆に攻撃する側になります。
(約5,000字)
※無断転載禁止
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彼を知り己を知れば百戦あやうからず。
敵を知り、という方が有名な言葉かもしれない。
「……理由はそれだけではありませんが、試す価値は充分ありそうです。」
白狼天狗、犬走椛。
普段は住処である妖怪の山で哨戒を行っている。
要するに外敵の侵入を防いだり攻撃から守ったりするガードマンだ。
そんな彼女は今、とある街のはずれに立っている。
「今回は普段の哨戒ではなく、攻撃する側となって気づきを得ることが目的です。
大きくなる鬼とか居ますからね。」
ただ攻撃するのではなく、巨大な姿になっているというのが今回のポイントだ。
立っていると言ったが、彼女の今の身長は約300メートル。
目の前に広がる街を一望できる大きさだ。
さすがに妖怪の山を襲って試すのは難しいため、
代わりに人間の街が攻撃目標となっている。
「ついでに人間たちの防衛手段を見られると勉強になるのですが。
それでは、侵略作戦開始……っと。」
ズシィィィィン……
巨大な白狼天狗が街へと踏み入れる。
普段は下駄を履いている彼女だが、今はそれを脱いで裸足で動いている。
街はずれの住宅街に巨大な足が踏み下ろされたことにより
数軒の民家が一瞬で踏みつぶされてしまった。
「この程度の建物では相手にならないとはいえ、
なかなか心地いいかもしれませんね。」
ズドォォォォン! ドシィィィィン!
1歩踏み入れてしまえば後は何歩踏みつけても同じと言わんばかりに、
彼女は一切ためらうことなく住宅街を踏み荒らしていく。
むしろ踏みつぶす際の足への刺激を楽しんでいる程である。
一方の住人たちは、
雷が落ちてきたかのような轟音と地響きでパニックし始めているようだ。
「早速住人たちが慌て始めましたね。
全滅は今回の目標ではありませんので、頑張れば逃げられると思いますよ?」
千里を見通すと言われる彼女の眼と周囲の音をよく聞きとる彼女の耳。
それらによって、巨大な彼女でも足元の混乱を感じ取ることができるのだ。
彼女が住宅街を数分散歩するだけで
逃げ遅れた住人たちを巻き込みながら
100軒以上の民家を踏みつぶしてみせていた。
「……中心地の方はさほど変化がないようですね。
随分とのんきなもので。」
どうやらこの街では巨大な脅威となるものがしばらく居なかったらしい。
よく言えば平和が長く続いている証拠なのかもしれない。
「鬼でしたらいちいち全滅させることなくどんどん侵入しますよね。
では私もそうしてしまいましょう。」
半壊以上はしているであろう住宅街をあとに、彼女は中心地へと進み始める。
これだけの大きさがあれば道路に従う必要もなく
最短距離で中心地へと向かうことができる。
ズシィン、ドシィン……
中心地へと向かおうとする今の彼女にとっては
通り道にある別の住宅街や商店街などには興味すらなかった。
それでも当然足を踏み入れることになり、
商店街の建物や多数の民家が容赦なく踏みつぶされ蹴散らされ、
足跡や瓦礫広場となってしまった。
「さて、この川が中心地との境界のようですね。
大きな建物が多数あるようです。」
あっという間に彼女は中心地の目の前に着いた。
彼女の目の前には大股で跨げるほどしか幅のない川と
そこに架かっている鉄橋が3つ。
「……川を渡る前に、この鉄橋たちは処理してしまいましょうか。
道を塞ぐのも立派な攻撃手段ですからね。」
そう言うと、彼女は1つ目の橋を勢いよく踏みつける。
バキバキバキバキッ!
当然ながら橋は踏みつけられたところからへし折れてしまい、
あっという間に通行不能となってしまった。
「こちらの橋は、えいっ。」
ドゴォォォォン! ガラガラガラ……
2つ目の橋は横から蹴りつけることで橋が横倒しになってしまい、
そのまま川をせき止めるように支柱から落ちてしまった。
「最後の橋は……おや、これだけ細長い鉄の道がいくつかあるようですね。」
バキバキッ……
3つ目の橋は下から持ち上げられてしまった。
実は最初の2つは車用の橋、彼女に持ち上げられているこの橋は列車用の橋である。
「そしてこれは……それっ。」
そのまま彼女は持ち上げたものを中心地の方へと投げつける。
ガシャァァァァン!!
橋がビルにぶつけられれば、橋もビルもひじゃけたりへし折れたりで
周囲の建物も巻き込みながら壊れてしまった。
砂ぼこりが舞い上がり、いよいよ中心地も混乱状態へとなり始めたようだ。
「人間が作ったもので壊されるというのもなかなか不思議なものですね。
さてと、今更慌てても手遅れですよ。」
橋を全て崩し、人間たちが川の向こうに渡れなくなったところで
彼女はいよいよ中心地へと踏み込んでいく。
ズガァァァァン! ドドドドドド……
中心地ともなると高層ビルが建ち並ぶものの、
彼女の膝の高さにさえ届かないものが殆どである。
「それなりに大きさも頑丈さもあって、
手ごたえがあるのでなかなか楽しいですね。」
ただ歩くという行為ではあるが、
彼女は脚で抉り取ったり押し倒していったりと建物を巻き込んで進んでいく。
足を大きく振り上げれば建物たちが蹴散らされ、
吹き飛んだ建物が別の建物に当たることでさらなる被害が起こる。
住宅街よりはるかに多くの人間が居るこの地では
地上からの数多の阿鼻叫喚が彼女の耳に届いている。
「恐ろしい話ではありますが、悲鳴を聞くと心なしか盛り上がってきますね。」
侵略者としての喜びを感じつつも、彼女は当初の目的を忘れていなかった。
攻撃する側となることで気づきを得ること。
例えば、攻撃するならどこを狙うか。
地上で逃げ惑う人間たちを密かに目で追いながらその先にあるものを確認する。
「……ふむ、なにやら乗り物のある施設ですね。
先ほどの鉄の道が見えます。」
人間たちが逃げている先にあったのは駅だった。
一刻も早く巨大な脅威から逃げるためだろう。
「とはいえ、そのような小さな乗り物にたくさんの人間は乗れないのでは?
もう少し早く行動していれば逃げられたのかもしれませんが……」
彼女は駅に着くと片足を大きく上げる。
ズッシィィィィン!!
彼女は勢いよく駅を踏み抜いてみせた。
駅の建物はもちろん、駅のホームや線路、そして列車たちを
ひとまとめに一瞬でぺちゃんこにしてしまった。
さらには踏みつけの衝撃で付近の高架が支柱から落ちて倒れてしまった。
「こういう施設は狙われやすいので、次からは気をつけるとよろしいかなと?」
と、そのとき上空から音が聞こえた。
彼女がちらりと見上げると、
そこには数機の戦闘機が彼女に向かって飛んできていた。
そのまま戦闘機たちは彼女に向けて機銃やミサイルで攻撃を開始し始める。
「ようやくですか。
私がここまで侵略している時点で手遅れだと思いますよ?」
周囲を飛び回る戦闘機たちを目で追いかける彼女。
当然というべきなのか、
戦闘機の攻撃は全くと言っていいほど痛みを感じていないようだ。
すると今度は地上から砲撃音が聞こえてきた。
戦車部隊が膝下を中心に攻撃を開始し始めたのだ。
「地上からと上空からと……抵抗手段はそれなりにあるようですね。
ただ、逃げる住人たちと同じ道を通るとなると、
地上部隊は展開に苦労しそうです。」
こちらも当然ながら、彼女には全く効いていない様子。
これでは足止めになるかも怪しい。
「対応も遅く、攻撃力もない……
こちらが痛いのは遠慮願いたいところですが、
もっと頑張ってもいいと思いますよ。」
小さくため息をつきつつ、彼女は反撃を開始する。
ズズゥゥゥゥン……
足元に展開していた戦車たちに足を踏み下ろせば、
装甲など一切構わず簡単に踏みつぶしてしまう。
そのままぐりぐりと踏みにじることでさらに細かくスクラップと化してしまった。
そして戦闘機の方は虫を払うように手や腕を動かすだけで
簡単に叩きおろし撃墜してしまう。
今の大きさの彼女にとって戦闘機の飛行速度は
人が歩く程度の遅さにしか見えないのだ。
彼女が反撃を開始して1分足らず、防衛部隊は全滅してしまった。
そのうえ彼女は無傷である。
「防衛手段については正直参考になりませんでしたが、
侵略者がどうやって攻めてくるかについては学ぶことができましたね。
今回の目的は達成したとして……」
周囲を見下ろしてみると、
真っすぐ向かってきたこともあり、街の半分以上はまだ無事のようである。
その一方で、駅や線路が破壊されたことで電車は使用不能。
道路も崩壊した建物の瓦礫で一部が通行止め。
自動車で逃げようとしている人間たちがひしめき合って動けないほどの大渋滞。
「せっかく攻撃する側になったことですし、
この街でしばらく遊ばせてもらいますね?」
彼女は宣告を下すと、再び歩き始め足元の建物たちを踏みつぶし蹴散らし始める。
彼女の次の目的は、攻撃する側として満足するまで街を消費することである。
守ってくれる者も逃げ道も失った住人たちが
地上で大パニックになっているのを見ながら
彼女はどんどん街を侵略していく。
踏みつぶす感触、聞こえる崩壊音や悲鳴。
それに快楽を覚えてしまえば恐ろしい侵略者の出来上がりである。
「踏みつぶしてばかり、というのは少し芸がないでしょうか。
例えば、こんな感じで……」
そう言うと彼女は両ひざをつき、そのまま両手を地面につける。
四つん這いの体勢だ。
一部の超高層ビルならば彼女の顔に届く高さではあるが、
それでもほとんどの建物は彼女の高さに追いつけず、
空を覆われることになっている。
「人型なのに外を四つん這いで動くというのはなかなか新鮮ですが、
こういう場所なら悪くないかもしれません?」
ズウゥゥン、グシャァァッ……
四つん這いで進み始めれば、進路上の建物たちは手で叩きつぶされていく。
踏みつけられる程の威力はないものの、
それでも屋上から地上まで割れるように崩されてしまう。
さらには腕を振って彼女の目の前を払うようにすれば、
いくつもの建物がなぎ倒されていき、大量の瓦礫が道路を埋め尽くす。
「この程度の脆さなら、思い切ってこうしてみるのも……えいっ!」
ドガァァァァン! ガラガラガラガラ……
今度は高層ビルに向けて彼女は突撃、顔から建物に突っ込んだ。
突撃されたビルは簡単に抉り取られ、支えを失った上層部が崩れ落ち、
彼女の頭に降り注ぐ。
これだけビルが簡単に崩れるのもあって、
ぶつかった本人への痛みはほぼ全く無いようだ。
「全身を使って遊ぶのもわりと楽しいですね。
このまましばらく突き進んでみましょうか。」
ズドォォォォン! ドゴォォォォン!
四つん這いのまま突撃を続けて、進路上の建物をひとつ残らず崩していく。
中心地をぐるぐると回り、ひとつ残らず壊すほどの丁寧さも見せている。
中心地が壊滅状態になるまで動き回り、別の地区へと向かおうとしたそのとき
ちょうど目の前に線路のある高架と電車がとまっているのを見つけた。
先ほど駅を破壊したことで身動きが取れない状態だったらしい。
「ふむ……せっかくですし、こうしてみましょうか。」
すると彼女は口を開けて電車へと顔を近づける。
ガブッ! ミシミシ……
そのまま前から2両目の車両へと噛みつき、そのままゆっくり顔を持ち上げる。
電車はヘビの玩具のように力なく宙ぶらりんになっている。
「んむ……程よい噛み心地ですが、味がよろしくありません……」
バキィッ!
彼女は膝立ちになって、咥えた電車を両手で掴みながら噛みちぎってしまった。
さすがに金属の味しかしないようで、
すぐに吐き捨て、そのまま電車もポイと投げ捨ててしまった。
捨てられた電車は数秒ほどの空の旅を強いられ、
そのまま地面に叩きつけられて軽くつぶれてしまった。
「とりあえずひとつ学びを得たので良しとしましょう……
それにしても、小さい建物はわりと残っているようですね。」
彼女がゆっくりと立ち上がり周囲を見渡すと、
今まで遊んでいた中心地は壊滅しているものの、周囲の住宅街等はまだ残っている。
鬼なら細かいところは気にせず、手当たり次第に攻撃して満足するかもしれない。
「最初の住宅街ももう少し残っていることですし、
ここまで来ると無事であるところが目についてしまいますね。」
ゆっくりと伸びをすると、無事な地区へと一直線に向かい、
そのまま踏み荒らし始める。
知能のある侵略者は効率的に攻撃することで、
多くの住人たちを始末することができる。
それに加えて、几帳面な性格だと無事なところがあるだけで気になってしまう。
まるで、蹂躙という名の掃除を几帳面にこなしているようだ。
おそらく鬼よりも恐ろしい侵略者であるだろう。
「……ふぅ。
結局、無事なところが残っていると気になってつい全部滅ぼしてしまいました。」
ついには本当に建物ひとつ残らない状態になるまで丁寧に蹂躙されていた。
逃げ道をしっかりと先に潰しておいたことで住人達も平等に始末されたことだろう。
侵略というべきか、狩りというべきか。
普段は守りを行う側ではあるが、
もしかすると、こちら側の方が適任なのかもしれない。
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おしまい。
Comments
ありがとうございますー。 椛はなんとなくきっちりしているイメージがあるので小人側にとっては強敵かもしれません?
ナーヴ
2022-04-05 11:24:33 +0000 UTC椛ちゃんの徹底とした丁寧な蹂躙とてもよき...
八雲橙
2022-04-04 16:14:45 +0000 UTC