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プール

プール。 8月に入ると例年以上に辛い酷暑となった。 ここ数日続いた暑さで死者が出たとニュースになるのも珍しくない。 そんな中であっても水泳部は普段通りに練習を続けていた。 屋内外にプールがあり、男女が1日おきに交代制で使用する。 屋外プールは今日は男子の活動日であり、大勢の部員が各々自主練習に励んでいる。 「こんな暑い日はやっぱりプールですねぇ~」 男子だけのはず空間に、女の子の声がする。 入り口には見慣れない女の子がいた。 他校生とすぐにわかったのは、着ているスクール水着が自分たちの高校のものではないからだ。 濃紺一色の少し古い競泳タイプの水着のようだ。 それにプールサイドでの使用を禁止されているビーチサンダルを履いていた。 「西高の水泳部ってすごいんですね~ こんなにたくさん!」 実沙は自分が通うのとは別の高校に遊びに来ていた。 水泳が盛んであると聞き、ワクワクしながら来てみたら期待以上だ。 あっけにとられている部員たちをしり目に、実沙は胸に手を当てる。 その場にいた水泳部員たちは一瞬にして、人間から小人に代わってしまう。 本来の百分の一サイズ。どんなに大きくても2㎝しかない小人たち。 何が何だかわからず混乱しているようだった。 「じゃあまずはシャワーだね!」 実沙はプール脇に設置されたシャワーに近寄り、 足元を見下ろす。 そこには数人の小人が巨大な壁と化した足洗い場で途方に暮れていた。 「フフッ、私もシャワー浴びたいの♪ お邪魔しま~す♪」 彼らからすると23メートルもある巨大な足。 自分の背丈と変わらない厚みのビーチサンダルが振り下ろされる。 とても広いシャワールームだ。 女の子一人にたまたま踏み潰される可能性なんて、それも本人が気づいているのだ。 あるはずがないと思った。 ブチュ 実沙の振り下ろした左足は正確に小人を一匹踏みつぶす。 続いて右足で二匹をいっぺんに踏み潰す。 ビーチサンダルの下から血がにじみ出す。 「それそれ~♪」 そしてその場で足踏み。 竦んで動けないでいた小人たちを次々に粉砕していく。 シャワールームにいた7人の小人はほんの数秒で皆殺しにされた。 「そういえばシャワーを浴びるんでしたね」 夢中で小人を潰して実沙は近くにあるレバーを引く。 冷たい水が降り注ぎ、熱を帯びた身体が冷えていく。 同時に足元の汚れも流れて消えた。 シャワーを止めて、プールサイドへ移動する。 もちろん、途中で見かけた小人は例外なく踏み潰す。 普通に歩いているのとなにも変わらなかった。 「じゃあ準備運動をしましょう! 皆さんも一緒にどうですか?」 そういうと、プールサイドにいた小人たちを足元に転移させる。 彼らを頭上から見下ろすと、どうしてもゾワゾワして踏み潰したくなってくる。 ついつい、足を持ち上げてしまった。 ……いけない。我慢我慢。 実沙は足を振り下ろすことなく、軽く振ってみる。 黄色のビーチサンダルが足から抜け落ち、小人たちに襲い掛かる。 逃げ遅れた小人が一人、その下敷きとなったようだ。 下半身が押しつぶされたが、小人はなんとか生きている。 「みんなごめんね~ サンダル、脱げちゃった」 無理に決まっている。 23㎝のビーチサンダルは彼らにしたら電車よりも巨大なのだ。 実沙にとっては軽い履物だが、小人からすると重量は片方だけで100トンを超える。 「あれ?いいのかな?友達が死んじゃうよ?」 動こうとしない小人たちに対して、足先で脱いだサンダルを示す。 足元の小人たちがそれに気づき、友達を助けようとビーチサンダルに集まってきた。 声を合わせて懸命にゴム底を持ち上げようとするが、ピクリとも動かない。 「ハハハッ、頑張ってね~」 実沙はもう一方のサンダルを彼らにかざす。 今度はさっきよりも高い位置からサンダルを落としてやるのだ。 「フリフリっと♪ あ、また落ちちゃった♪ ホントにごめんね~」 友達を助けるために集まった小人たちは、落下してくるそれに気が付けなかった。 先ほどよりも高い位置から落ちたそれはに全員が押しつぶされてしまう。 それを見て実沙は満足そうに頷いた。 「これ邪魔だね えいっ!」 今しがた大勢の小人を押しつぶしたサンダルを、いとも簡単に足で払いのける。 プールサイドのさらに端まで転がったビーチサンダルには、血と肉がこびり付いていた。 誰もいなくなったプールサイドで実沙は準備運動を始める。 抜群のスタイルと陶磁器のような肌。長い黒髪は後ろで縛ってポニーテイルにしてある。 今日は泳ぐこともあって眼鏡をしておらず、普段以上に美人である。 一通りの体操を終え、いよいよ泳ごうと立ち上がったときだった。 視界の端にまだ数人の小人がいることに気が付いた。 最初にサンダルを落としたときに逃げ出し、友達を助けに戻らなった者がいるのだ。 「あれ~? 皆さん何してるんですかぁ? 友達、見捨てちゃったんですかぁ~」 見捨てるもなにもない。 もし助けだすようなら、即座に踏み潰して足裏に染みにしてやるつもりだった。 見つけた小人はすぐ足元に転送する。 両足の間に収めると、そのまましゃがみこんでみる。 小人たちはただ茫然と紺色の空が迫りくるのを眺めるしかなかった。 「卑怯者にはおしおきです♪ えいっ」 しゃがんだまま、お尻を地面につける。 小さな感触と共に、足元にいた4人の小人たちはスクール水着の下敷きとなって一生を終えた。 「やっと泳げますね~ 楽しみです!」 プールサイドの小人を虐殺した実沙は場所を変え飛込台の前に立つ。 すると、なんとそこにも小人がいるのだった。 飛び込む直前に縮小され、山のような高さになった台から降りられなかったのだ。 「私もそこ使うんで、どいてくれますか?」 そう言いながらも、すでに足を上げている。 小人を潰さないように右足を台に乗せた。 その振動で小人は跳ね上がり、台に体を打ち付けていた。 「ほら、早くしないと次の人に迷惑ですよ? もしかして、飛び込むの怖いんですかぁ~」 小人は怖気づきながらも立ち上がり、プールに向かって走り出す。 どうせ降りられない。コンクリートにぶつかるより、水に飛び込んだほうがましだ。 そう考えたのだった。 プチッ 「持ちきれなくなっちゃいました♪」 走り出した小人の上に、真っ白で巨大な左足を落とす。 素足で小人を踏みつぶすと、感触が気持ちいい反面、足が汚れてしまう。 だが、今から泳ぐのだからそれは関係ない。 台に立ち上がると、水面に太陽光が反射してとても綺麗だった。 が、所々に小さな点が浮いている。水の中で縮小された小人たちだった。 特に気になったのは、近くに浮いている葉っぱだ。 周りに数人の小人がしがみ付いている。 実沙の嗜虐心が刺激されていく。 身体を屈めて、全身に力を籠める。 目標を見据えて、自分のタイミングで一気に飛び込んだ。 綺麗なフォームで入水する瞬間、頭の上で組んだ両手が小人の乗った葉っぱを直撃した。 一瞬にして粉砕された小人。葉っぱは沈みこそしたが、次第に浮き上がった。 小人は葉っぱにすら劣る生き物なのだ。 実沙はそのままクロールで泳ぎ始める。 レーンにはいくつもの点があったが、近い順に腕や上半身で潰し、運よく逃れたものは脚が粉々に磨り潰す。 「ふ~、気持ちいいです!」 反対岸で立ち上がり、顔の残る水を払い落とす。 実沙が泳いだレーンには誰も残っておらず、それどころか隣のレーンにいた小人まで巻き起こった波にのまれて沈んでいるありさまだった。 少し呼吸を整えてから、二つ隣のレーンに移る。 まだ小人が浮いているのは見えたからだ。 「聞こえますか~ 私、今から泳ぎますよ~ ノロマさんはどいてくださいね~」 実沙が立っているレーンにいた小人は、必死に泳いだ。 とにかく離れなければ殺されてしまう。 しかし、それは悲しいほどに遅いのだ。 そもそも練習で疲労し、さらに不慣れな立ち泳ぎを強要されて続けていた。 そこに実沙の起こした波が加わり、彼らは満足に泳ぐことができないでいた。 そして、ドンッという衝撃音が聞こえる。 あの女の子が壁を蹴って泳ぎ始めた証拠だった。 必死に泳いだ小人たち。 だが、尋常ではないスピードで迫りくる悪魔がその全身を使って虐殺を働く。 その様子を眺めていた一人の小人だが、彼はなんとかレーンを仕切るブイまでたどり着くことができた。 潜水してブイの下をくぐり、安全な隣のレーンに逃げ込む。 小型トラックと同じくらい大きなブイにしがみ付き、巨人が通り過ぎるのを待つ。 完璧だ。 弾けそうなほど高鳴る心臓を落ち着かせるため、彼は深呼吸を繰り返す。 とても泳いでいるだけとは思えない轟音。徐々に近づいてくるそれは、両耳を抑えなければ気を失いそうだ。しかし、それは杞憂に終わる。 「かくれんぼですか? 見つけちゃいましたよ?」 代わりに言葉が降り注いだ。 水面から上半身を出した女の子がこちらを見ている。 間違いなく、目が合ってしまった。 この小人が逃げきれそうなことは泳ぐ前から分かっていたのだ。 「残念でした~ う~ん、そうだなぁ……」 このまま手で叩き潰してしまおうかな。 邪悪な笑みを浮かべる実沙とは対照的に、小人は絶望に打ちひしがれていた。 「よし、決めました!」 小人は頭上にそびえる巨大な手が振り下ろされるのを覚悟した。 しかし、彼の命を奪ったのは脚だった。 ブイから無理矢理引きはがし、自分の正面に放り投げる。 直後、水中から急浮上した長い左脚が小人を捉え、水面で圧殺しながら姿を現した。 身体の柔らかい実沙は180度の開脚が出来るのが自慢なのだ。 「あれ? 蹴り飛ばそうとしたのに、ぺちゃんこになっちゃいましたか」 拍子抜けした様子で呟く。 知っているつもりでも、小人はやはり脆いのだ。 足を下ろして少しだけ歩くと、まだ逃げ切れない小人がいた。 「はい、どーん☆!」 右手を叩きつけて潰す。 ぴしゃっと水が跳ねて、小人の姿は見えなくなった。 次の小人は左手で叩き潰す。右。左。右。左。 交互に楽しみながら歩き続けていくと、まだ元気な小人を見つけた。 最初の飛び込み台まであと5メートルくらいのところだった。 必死に泳ぐ小人の前に手を置いて進路をふさぐ。 そのまま、指を閉じて潰さないように持ち上げた。 「私と競争しましょ♪ もし勝てたら助けてあげますよ?」 そんな提案をしてあげる。 出来るはずがないのだが、小人は微かな希望を喜んでいるようだ。 「競争は飛び込み台までです! 30秒のハンデをあげますね!」 5メートルは本来なら数秒の距離だ。 そんなハンデがあるなら楽勝である。 しかし、残念なことに彼は小人だった。 丁寧に水面に下ろされた小人は、合図を待たずに泳ぎ出した。 後ろを振り返ることなく、一心不乱に泳ぐ。 無駄に決まっていると言い張る理性を恐怖が押しつぶしていた。 「じゃあ追いかけますね~」 サービスで1分も待ってあげた実沙は、とてもゆっくり歩き出す。 水面はちょうど胸の高さにあり、大きな胸が水をかき分ける。 小人が1分かけて移動したのは1.2メートル。 実沙の2歩分の距離でしかなく、2歩の移動には2秒しかかからないのだ。 「小人さん、遅すぎです♪ ほら、おっぱいがぶつかっちゃいますよ~」 一歩踏み出す。 身体動いたことで水面が揺れる。 二歩目は小さく踏み出す。 僅か数センチ先に小人がいる。 荒れ狂う水面でも諦めずに頑張っているようだ。 すこし眺めて飽きた実沙は、三歩目を普通の歩幅で歩いた。 胸が小人に追いつき、小人が張り付いたかと思うと、水圧に負けてすり潰れてしまった。 四歩目を歩くとその残骸は荒い流れされ、スクール水着から汚れは消えた。 「ハハッ、私の勝ちですね~」 実沙はそのままプールから上がる。 そろそろお昼の時間だ。 今日はまだまだ遊ぶつもりだし、ここはこのくらいでいいだろう。 実沙は魔法を使う。 今度は小人だけではなく西高校全体を百分の一に縮めてしまう。 さっきまで泳いでいたプールは、足元で水溜りほどに小さくなっていた。 二度の縮小で一万分の一まで小さくなった小人など、もう誰にも見ることはできない。 「あ、忘れるとこだった」 そういうと脱いだビーチサンダルだけを元の大きさに戻す。 汚れはいつものように消し去っておく。 サンダルに足を入れ、トントンと鼻緒を調整する。 振動で足元のプールが大きく揺れていた。 「久しぶりに泳げて楽しかったです♪ ありがとうございました!」 満面の笑みでお礼を述べつつ、足元のプールを跨ぐ。 「たぶん、何人か生きていると思うけど、それって不公平だよね♪」 実沙はお尻の位置を調整する。 ついでに股に食い込んだ水着を直すと、しみ込んだ水がしたたり落ちた。 ちゃがみこんで、プールとその付属施設に狙いを定める。 「だから、私のお尻で皆殺しですっ☆ ……えいっ」 勢いよく尻もちをついた。 スクール水着に包まれたお尻は、そこにあったすべてを押しつぶす。 グリグリグリ。腰を回してさらに捻り潰す。 やわらかいお尻が広がり、一切合切を飲み込んでいく。 何度かすり動かしてから立ち上がる。 「どうでした? 女子高生のお尻、気持ちいいでしょ」 お尻についた瓦礫を払い落としながら呟く。 決して小さくない瓦礫が降り注ぎ、校庭にいた小人を押しつぶした。 高校全体を縮小したのだ。 二棟の校舎、体育館、校庭、体育館、部室棟、そして屋内プール。 遊びがいのある玩具たちだ。 「さてさて、次はどれにしよっかな♪」 指を唇に当てて考え込む。 今は夏休みで、生徒はいない。 だから校舎には小人がいない、一番つまらない玩具だ。 なら、それを先に片付けてしまおう。 ビーチサンダルを履いた右足を持ち上げ、校舎に足を乗せる。 屋上にあったあらゆるものが潰され、校舎がきしみを上げている。 二回も踏めばすべて押しつぶせてしまうだろう。 「ハハハッ、ちっぽけですね~ でもお馬鹿さん高校ですし、当然ですね♪」 西高は平均的な学力な高校だ。 しかし、全国トップの高校で最優秀の実沙からすれば十分にお馬鹿さんなのだった。 右脚に体重をかけていくと、校舎のきしみは大きくなり、全体にひび割れが起こる。 大量の埃が舞い散るが、足裏に隠れて実沙には見えない。 「潰れちゃえ☆」 いっきに体重をかけて校舎を押しつぶす。 足元から伝わるサクサクした感触はまるでクッキーを踏んだようだった。 踏み潰した箇所は一瞬にして崩壊し、瓦礫の山となる。 「えいっ♪ えいっ♪」 続けて二回足を振り下ろす。 校舎は完全に潰れてなくなってしまった。 「あっけないですね~ じゃあこっちもです! どーん!☆」 もう片方の校舎は両足で飛び跳ねて一気に潰す。 瓦礫のうえで何度も飛び跳ね、ついでに最初に壊した校舎も巻き込む。 二棟あった校舎はどちらも跡形もなく消え去ってしまった。 「ん? 校庭にいた小人さんたちがいませんねぇ……」 校舎を壊して遊んでいる間に、どうやら体育館に逃げ込んだらしい。 気づいた実沙はニマっと笑うと、体育館の入り口に足を突っ込んで破壊する。 人が出入りできるのはここしかない。 小人たちは逃げる場所を失った。 入り口を破壊したあとは、屋根をはぎ取った。 「こんなにたくさん……」 中には100人近い小人たちが肩を寄せ合っていた。 練習試合をしていたらしく、二種類のバレーのユニフォームを着た小人がいた。 そこに校庭から逃げ込んだ小人が加わったようだ。 「皆さん、こんなに集まってくれてありがとうございます! 大切に使いますね♪」 胸の下で腕を組んで、大きな胸を強調する。 もちろん、ここで潰すことを教えてあげたのだ。 「もう少し小さくしましょうか。半分くらいにして……」 魔法をかけてさらに半分にした体育館。 ちょうど実沙の胸を入れたらパンパンになりそうだ。 「私のおっぱい、やわらかいですよ。ほら、ふにふに~」 両手をあてて胸を揉みしだく。 指に合わせて形を変えていく胸は、確かにやわらかそうだ。 小人を十分に怖がらせると、実沙は四つん這いになって体育館を身体の下に収める。 乾きかけのスクール水着で空を覆いつくすと、ゆっくりと胸を下ろしていく。 「すぐに触らせてあげますからね~ 楽しみにしててください」 百人があげる悲鳴を楽しむ。 小さいから耳を澄まさないと聞こえない。 しかし、いくら悲鳴を上げても胸の降下はとまらない。 「んっ……、あ、これ気持ちいい……」 小さな体育館にねじ込んだ実沙の胸。 膨大な質量で小人の命を奪い取る。 胸は収まりきらずに体育館ごと小人を押しつぶしたのだった。 「う~ん、最高です! ありがとうございました!」 楽しませてくれたお礼を受け取るものはいなかった。 だが、実沙はまだまだ満足しない。 体育館に隣接する部室棟に足を向け、爪先だけで本当に軽くつついてみる。 「なかに誰かいますか~ 早く出てこないと踏み潰しますよ~」 ツンツン。 爪先で何度もつついてみるが、反応がない。 もしかして先ほどの体育館に逃げ込んだのだろうか。 「ん~、えいっ」 面白そうにないのでさっさと踏み潰す。 三棟並んでいた部室棟がすべて潰されるのは、一瞬のことだった。 最後に残ったのは屋内プール。今日は女子部員が練習をしていた。 女の子たちはこの異常事態に逃げることもできず、建物内で震えていた。 実沙はビーチサンダルを脱いで、素足をガラス張りの天井にかざした。 屋内の女子たちは泣き叫んで出口に向かうが、そこには巨大な黄色の壁が立ちふさがる。 実沙のビーチサンダルだ。 「へへ、お邪魔しま~す」 冗談めかして断わると、素足で天井を突き破る。 真下にある25メートルのプールが実沙の片足で埋まってしまい、水があふれだす。 「グニグニ~」 プールの中で足指を動かしてみる。 大したことはないつもりだったが、水が荒れ狂い女の子たちを飲み込んだ。 「ハハハッ、おもしろ~い! ならこれでどう?」 次は少し足を持ち上げて振り下ろす。 水は実沙のすねまで跳ね上がり、女の子たちも巻き込まれた。 そして地面に叩きつけられて絶命する。 「ゴミみたいですね♪」 そう言って脚を天井から引き抜く。 隅っこで生き残った女の子たちが脚が消えた天井を見上げる。 大穴のあいた天井から見えた巨人は、一瞬にして姿が見えなくなっていた。 入り口をふさいでいたビーチサンダルもなくなっている。 もしかして…… 「あ、もちろん助からないですよ~ 勘違いしちゃダメです♪」 実沙は西高全体をさらに縮小したのだった。 実際のサイズの一万分の一。 ここまで小さいと玩具にすることもできないし、小人が何を言ってもわかない。 でも、どうせ同じことを言ってるに決まってるから、適当に絶望させてみる。 「私の足は見えますか~ 皆さんからだと2,300メートルあるんです♪ 二キロですよ、二キロ! すごいでしょ~」 屋外プールに残っていたわずかな生き残りたちは、 空が暗くなっているようにしか認識ができない。 どう考えても女の子の足であるなんて、想像できなかった。 「このおっきな足が皆さんを潰しちゃいます♪ 死にたくないなら逃げてみたらどうですか~」 足指を動かしながらバカにしてやる。 どうせ逃げることはできない。もちろん、逃がすつもりもない。 「ま、無理ですよね♪ それじゃあいきますね~ さよ~なら~」 実沙はあっさりと足を踏み下ろす。 ふかふかのマットを踏んだように、足が地面にめり込んでいく。 足を持ち上げると、そこには何一つ残っていない。 茶色の足跡だけが存在する。 「誰も生き残れませんでしたね♪ じゃあ、本番にいきましょう!」 上機嫌な実沙は西高の跡地をそのままに、魔法で姿を消した。 みんなのリアクション


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