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レックスの軌跡外伝~ティータ編~

 トールズ士官学院・第Ⅱ分校の格納庫にアガット・クロスナーは向かっていた。

 事のきっかけは世界大戦が終わった後に、帝国にエリカ・ラッセル博士がやってきたコトから始まった。

 彼女は自分の娘であるティータ・ラッセルをリベールに連れ帰ろうとしたのだ。

 世界大戦のときにティータを守ることができなかったと思っているアガットはこの件に関しては何も言う資格がない。

 ゆえにティータ自身がエリカを説得するために、新型のオーバルギアを作ることになった。

 その様子を見に来たのだが……


「ティータ、調子はどうだ?」

「ああ……アガットさん……いらっしゃいぃ…………」


 ティータは分解されているオーバルギアの前に座り込んでいた。

 表情からか明らかに上手くいっていないこと、何よりも非常に疲れている事が感じとれる。

 ティータがフラフラしながら立ち上がる。今にも倒れてしまいそいう本当に心配だ。


「様子を見に来てくれたんですか?」

「ああ。これから依頼があるからその前に顔だけ見ておこうと思ってな」

「えへへ、ありがとうございます。お母さんを納得させるために頑張らないとですね」

「そうは言っても行き詰ってるって聞いてるぜ? 少しは休んだ方がいいんじゃねえのかよ?」

「いえ、そんな暇は……」


 この後に依頼でもなければ自分が連れ出して無理矢理にでも休ませるのだが、流石に依頼を放り出すわけにはいかない。

 それにしてもここまでティータが帝国に残りたがっているというのはアガットとしても意外だった。

 元々オリビエの力になりたくて留学したので、その必要が無くなったらリベールに帰るとアガットも思っていたからだ

 この帝国でもティータは大切なものを見つけて、仲間たちにも恵まれたのだと思うと嬉しくなる。


「まぁ根を詰めすぎるなよ。身体を壊したら元も子もないからな」


 苦笑しながらティータの頭を撫でようと手を伸ばして――


「あ、そういえば……」


 その手をかわすようにしゃがむと、床に落ちている部品を手に取って見始める。


「どうしたんだ?」

「い、いえ。壊れてるパーツがないかと思いまして」


 アガットからしてみればバラバラではあるが壊れているようには見えない。

 まるで撫でようとしていた自分の手をかわしたかっただけのような……

 そんなわけがないと思い直すと、格納庫の扉が開いた。

 誰が来たのだろうとティータとアガットが扉の方を向く。


「すんませーん。ティータちゃんは――お、いたいた」


 入ってきたのは首からカメラをぶら下げた男だった。

 アガットも見たことがあり、確か帝国時報社につとめているカメラマンだったはずだ。

 名前は確か……


「レックスさん!?」


 ティータが彼の名前を呼ぶ


(……ん?)


 名前を知っているのなら呼ぶこと自体は全くおかしくない。

 しかしレックスの顔を見た瞬間にティータは満面の笑みになっていたのだ。

 今までアガットに見せていた疲れた表情や不安な表情など完全に消え去っている。

 ティータは勢いよくレックスの元に駆け出していき、なにかに気が付いたように急にレックスの目の前で足を止める。


「レックスさん、来てくれたんですか」

「ティータちゃんが頑張ってるって聞いたからな。抱き着かれるのかと思ったぜ」

「そ、そんなことしません……アガットさんがいますから」


 最後の方は聞き取れなかったが、確かにティータがそんなことをするはずがないだろう。


(だったらなんであんなに走って……まさか本当に? いや、ありえねえだろ)


 エステルやヨシュアやレン、それに家族ならまだしも見知らぬ男に抱き着くなどありえない。

 もしくは自分……


(そういえば最近ティータが抱き着いてこないな……あいつもようやく羞恥心ってもんを覚えたのか?)


 アガットの心になぜかもやもやした感情が生まれる。


「えへへ、レックスさんが来てくれるなんてわたし本当に――あ」


 急にティータが照れくさそうな顔になって自分の髪を手櫛で整え始める。


「どうしたんだよ?」

「い、いえ。その、作業をしていたので汚れていまして……髪もボサボサですし……あ、あまり見ないでください」

「頑張ってる証拠だから気にするわけねーだろ」


 長い間作業をしていたのでティータは制服なども所々汚れていた。

 男性に見られるのは確かに恥ずかしいのかもしれない。


(だが俺には何も……言ってなかったよな……見られても平気なくらい心を許してもらえてるってことか。なんだかんだ付き合いも長くなってるしな)


 ティータがそれだけ自分に心を許してくれているのなら嬉しい。

 嬉しいはずなのにやはり心の中にもやもやとしたものが生まれている。


(それに髪がボサボサなのも体が汚れてるのも見慣れてるしな)

(~~~~っ♡ も、もう♡ レックスさんのバカっ♡)

「……? おい、お前。ティータに変な事してんじゃねーぞ」


 レックスがティータの耳元でなにか囁いたので、アガットが二人に近づいていく。

 知り合いなら挨拶くらいさせてやろうと思っていたが、それ以上何かするなら話は別だ。


「遊撃士のアガットさんっすよね。ティータちゃんの様子を見に来てたんすか?」

「そんなとこだ。お前さんは帝国時報のカメラマンだったよな?」

「レックスさんですよ。紙面で何度も一面を飾っていて、期待の新人って呼ばれてるらしいんです。すごいですよね」

「ティータちゃんに褒められると嬉しいぜ」


 へらへらした印象の男で、アガットはこの男を好きにはなれそうにない。

 そんな男とティータが仲良く話しているのを見ると面白くない気持ちになる。


「でもティータちゃん、頑張り過ぎはよくないぜ。少し息抜きでもして休んだらどうだよ」

「息抜き……そうですよね。行き詰った時は気分転換も大切ですもんね」

「そいつの言うとおりだ。さっきも言ったが休んだらどうだ?」


 さっきアガットが同じことを言った際には、ティータはそんな暇はないと言っていたのに、レックスの助言は素直に受け取っている。

 気に入らなくてレックスに対して「俺もさっき同じことを言った」というような言葉を選んでしまった。


「そうだ。この後甘いものでも食いに行くか? 頑張ってるご褒美と応援もかねて、学食でもおごってやるよ」

「ホ、ホントですか!?」

「もちろん。そうだ、アガットさんもどうっすか?」

「え――?」


 ティータの表情は見えなかったが、がっかりしたような声色だとアガットは感じてしまう。

 まるでレックスと二人きりのほうが嬉しいような……いや、考え過ぎだろう。


「悪いがこれから依頼があるんだよ」

「そりゃ残念っすね」

「お仕事があるなら仕方ないですよ。アガットさん、頑張ってくださいね」

「ああ、頑張れよティータ」


 アガットが格納庫から出ようと二人に背を向ける。


「さてと、片付け手伝うか」

「ありがとうございます……あの、レックスさん。せっかくですから学食の厨房を借りてわたしが作ってもいいですか?」


 扉に手をかけたアガットの動きがぴたりと止まる。


「オレはそっちの方が嬉しいけど疲れてるんだろ?」

「いえ、気分転換は大切ですから♡」


 リベールにいた頃はよくティータの家に呼ばれて手料理を振舞ってもらった。

 最近では食べる機会が減っているが、ティータは今日はレックスに手料理を振舞うのだろうか。

 背中越しに聞こえてくるティータの声で、彼女がどれだけ嬉しそうなのか、どれだけ張り切っているのかがアガットにはわかってしまう。


「料理の後はデザートもたっぷり食わせてもらうからな」

「えへへ、沢山食べてくださいね♡」


 心の中に嫉妬のようなものが芽生えてもうここにはいたくなくなり、アガットは格納庫から出ていくのだった。



「ふぅ……今日は疲れたぜ」


 依頼を終えたアガットがベッドに腰かける。

 今日はティータの様子を見に行ったのだが、レックスが来たのでろくに話すことも出来なかった。

 今の時刻は0時を回ったところだ。すでにティータは寝てしまっただろうか?


「……あいつまた徹夜とかしてねえだろうな?」


 レックスとの食事が本当に息抜きになったのかはわからないが、アガットの目から見ても疲れていたのは間違いない。

 なので今夜は作業をしないでゆっくりと休むと信じたいのだが、ティータはもしかしたら休んでいないかもしれない。


「……連絡してみるか」


 深夜だがティータのARCUSⅡに通信をかける。


「でなかったら寝てるってことだよな。いや、通信に気が付かないほど夢中で作業してるってことは……そん時は叱っとくか」


 アガット自身無意識のうちにティータと話せることを期待しながら待っていると通信が繋がった。


(まだ起きてやがったか……ん?)


 通信は繋がったのにティータの声が聞こえない。

 その代わりに何か物音が聞こえてくる。

 こんなことは初めてであり、もしかしてティータに何かあったのではないかと不安に思ってると、ようやく彼女の声が聞こえてきた。


「んっ♡ も、もしもし……アガットさんですか?」

「ああ。夜遅くに悪いなティータ。まだ起きてたのか?」

「っ♡ ~~~っ♡ は、はい♡ ふあっ♡ 起きてますっ♡ んっ♡」


 ティータの声がどこかおかしいし、やはり物音が聞こえてくる。


「なんか変な音がするな」

「おっ♡ オーバルギアのテストでっ♡ あんっ♡ 少し動かしてましてっ♡ ~~っ♡ んううう……♡」

「お前疲れてるんだから早く休めよ」

「は、はいっ♡ ゆっくり休みま――ひあああっ♡」


 ひときわ大きな声が聞こえて来てティータの声が聞こえなくなる。


「ティータ!? おい、どうした!?」

「……はぁ♡ はぁ♡ す、すいません。ちょっと予想外の動きが――ふあっ♡ ちょ、ちょっと――さん♡ ほんとに――っ♡ あっ♡」


 会話しているように思えるが誰かに手伝いでも頼んでいるのだろうか。


「ったく……帝国に残りたいならお前が自分自身の力を証明するしかねえってのはわかってる。だが無理だけはするんじゃねえぞ。まぁ……今度息抜きでも付き合うからよ。一緒に飯でも食いに行くか?」

「んっ♡ んううっ♡ も、もう……イキますっ♡ 絶対にイキますっ♡」


 ティータが先ほどと同じように一際大きな声で返事をしてくれる。

 それほどまで喜んでくれるのならばアガットも誘って良かったと思えた。


「わかった。じゃあ今度予定を調整しておくぜ。お前も早く休めよ」

「んひっ♡ あああっ♡ え? は、はい♡ おやすみなさいっ♡」

「ああ、おやすみ」

「はいっ♡ イクっ♡ イッちゃいます♡ レック――」


 ブツッと通信が切れる。


「そんなに飯を食いに行きたかったのか。確かにリベールにいた頃と比べてそう言う機会が減ってるな……週末なら何とかなるか」


 アガットは久しぶりにティータと過ごすことを楽しみにしながら眠りにつくのだった。



 一方そのころ、ティータはと言うと……


「ふあああっ♡ レックスさんっ♡ あんっ♡ ひどいですっ♡ ふあああああっ♡」


 彼女はベッドで四つん這いになり、レックスに犯されている最中だった。

 すでに二人は生まれたままの姿になっており、服は部屋中に脱ぎ散らかしている。


「なにがひどいんだよ? イケたってことは気持ちよかったんだろ?」

「あんっ♡ ふあああっ♡ でもでもっ♡ アガットさんにバレちゃうかと思いましたぁっ♡ ひああああっ♡ 勝手に通信にでるなんて酷いですよっ♡」


 実はアガットから来た通信にでたのはレックスだったのだ。

 ティータは声が漏れないように必死で我慢しており、そんな彼女を見てレックスは楽しんでいた。


「へへ、通信にでた瞬間に締まりがよくなったのは誰だよ。おら、スパートかけんぞ。もっと締めろ」

「ひあっ♡ も、もうっ♡ レックスさんのバカぁっ♡ ふああっ♡ んああっ♡」


 レックスがティータの両手を持って後ろに引き、肉棒で子宮口をイジメながらスパートをかける。

 気持ちよく射精するためだけの穴として使われながら、ティータももう一度絶頂へと駆け上がっていく。


「ふあああっ♡ レックスさんのおちんちん大きくなってますっ♡ またイッちゃいますっ♡ んひいいいいっ♡」


 ――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!


「ふああああああああああっ♡」


 熱い精液を注がれてティータが絶頂する。

 すでに何度も射精されているので子宮はパンパンであり、無理矢理詰め込まれた精液でミチミチと子宮が拡張される。

 腰をグイグイと押し付けながら最後まで気持ちよく射精したレックスがティータの手を離すと、彼女は前のめりにベッドに倒れこんだ。

 当然肉棒も抜けて膣から精液が零れる。

 それを写真に撮っているとティータが「お掃除しますね♡」とレックスの肉棒を舐め始めた。


「ちゅっ♡ れりゅうう♡ レックスさんのおちんちんもう硬くなってます♡ ちゅっ♡ ステキです♡」


 すでに肉棒は固さを取り戻していた。愛液と精液まみれのそれに丁寧に舌を這わせていく。

 カリの深い部分を舌先で擦られるとレックスも声を漏らす。

 ベッドに立つレックスを見上げるようにして上目遣いで奉仕を続けるティータだったが、急に不満そうな表情になった。


「ちゅうう♡ れりゅう♡ さっきの通信……本当にアガットさんにバレてませんよね?」

「大丈夫だって。そんなに恥ずかしかったのか?」

「恥ずかしいに決まってます♡ それにレックスさん以外の人にエッチな声を聴かれたくありません♡」

「アガットさんでも?」

「当たり前です♡ はむっ♡ ちゅるるう♡ れりゅううう♡」


 玉袋も咥えて皺に舌を這わせていく。

 そこを舐められるたびに精子が作られていく感覚があり、レックスは無限に射精できそうだ。


「へへ、じゃあイジワルしちゃったからティータちゃんに嫌われちまうかな?」

「うう……き、嫌いになんてなるわけないです♡ レックスさんの事は大好きに決まっています♡ んっ♡ ふあああっ♡」


 ティータが肉棒を自分の胸にこすりつける。


「うおっ。それいいな……くっ」

「んっ♡ ひあっ♡ イジワルなレックスさんはわたしがお仕置きしちゃいますから♡ んっ♡ んうううっ♡」


 ティータの胸の大きさではパイズリはできないので、肉棒の先端を自分の胸に押し付けて柔らかさを伝えていく。

 実際に小さいふくらみではあるが柔らかさと温かさは肉棒に快感を与えていき、乳首が擦れると二人一緒に気持ちよくなれる。

 胸に押し付けて左右に動かして何度も擦っていると、肉棒が一回り大きくなって震え始めた。


「んっ♡ ひあっ♡ 出して下さいレックスさん♡ わたしのおっぱいにたくさんかけてくださいっ♡ あああああっ♡」


 ――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!


「ふあああああっ♡ あ、熱いよぉ……っ♡」


 ドロッとした精液がティータの胸を汚した。

 肌に張り付くような精液がゆっくりと下腹部にもつたっていく。

 火傷しそうなほどの熱さとむあっとしたオスの匂い。

 子宮で受け止めなくてもそれはティータにメスの悦びを与えていた。

 射精が終わってもティータは肉棒を自分の胸に押し当てていたが、レックスによりベッドに押し倒される。

 そして正常位で一気に一番奥まで挿入された。


「ひあああっ♡ レックスさんがまた入って――んああああああっ♡」


 レックスはティータと両手を恋人繋ぎにしてゆっくりと動き始めた。

 子宮口を先端で何度もイジメられてティータの身体がビクンと跳ねる。

 その度に恋人繋ぎの両手に力が入り、気持ちいいと全身で伝えているようにレックスには思えた。


「ふああっ♡ あんっ♡ レックスさん♡ レックスさぁん♡ 気持ちいいですっ♡ レックスさんのおちんちん気持ちいいっ♡ あああああっ♡」

「今日は沢山セックスしてリフレッシュしようぜ。ティータちゃんの作ってくれた飯が美味かったからチンポがギンギンなんだよ。もちろんデザートも最高だぜ」

「はい♡ 好きなだけ食べてくださいね♡ ふあっ♡ レックスさんに食べてもらえて嬉しいですっ♡ あああああっ♡」

「アガットさんとも飯に行く約束したんだよな。いつかはわからないけど楽しんで来いよ」

「そ、それはレックスさんのせいじゃないですかぁっ♡ ひああああああああああっ♡」


 抽送の速度を上げて、ティータのGスポットを肉棒の先端で擦っていく。

 膣がキュッと締まって思わず暴発しそうになるのを必死でレックスはこらえた。

 それでも余裕がなくなり一度動きを止める。


「アガットさんと飯に行くのは嫌なのか?」

「んっ♡ い、嫌なわけありません……でもでも、オーバルギアを完成させないと――あんっ♡」

「それならオレとセックスする時間はいいのかよ?」

「ひあっ♡ レックスさんとのエッチは息抜きですからぁ♡ これは必要な事なんです♡ ひあっ♡ あああああっ♡」


 甘イキしてティータの身体から力が抜けるが、恋人繋ぎの両手だけは離さなかった。


「はぁ……♡ はぁ……♡ そ、それにわたしが帝国に残りたい一番の理由は、少しでもレックスさんのそばに居たいからなんです♡ だからレックスさんと会える機会は絶対に逃したくありません♡」

「へへ、嬉しい事言ってくれるじゃん。でも無理だけは本当にするなよ」

「はい♡ レックスさんとこうしているだけで、疲れなんて吹き飛んじゃいます♡ あ――んむっ♡ ちゅっ♡ れりゅううう♡」


 レックスが恋人繋ぎのままティータに覆いかぶさる。

 手をベッドに押し付けて唇を奪うと、一気にスパートをかけた。


「んちゅっ♡ れりゅうう♡ レックスさんっ♡ 好きですっ♡ 大好きですっ♡ ふあああああっ♡」


 ――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!


「ひあああああっ♡ んああああああああっ♡」


 もう何度目かもわからないほどの射精を受け止めてティータが絶頂した。

 子宮がさらに拡張されて、ティータはメスの悦びに包まれる。

 手を繋いで舌を絡めあうキスを続けたまま気持ちよく出し切ると、ぶるっとティータの身体が震えた。

 ようやく手を離してレックスが肉棒を抜く。

 びゅっと最後の一滴が肉棒から放たれてティータの頬にかかった。


「ん……ぺろ♡」


 蕩けきった表情で舌を伸ばして頬についた精液を舐めとるティータを写真に撮り、レックスはもう一度ティータの中に挿入するのだった。



 ティータと食事の約束をしてから、アガットはすさまじい勢いで依頼をこなしていった。

 黒の工房の後始末の他に帝国のギルドの助っ人。

 週末に食事の約束をしているので、なんとか休日を取れるようにと依頼を片付けていく。

 そして約束の日。

 アガットはリーヴス行きの列車に乗っていた。


「ふぅ……なんとか終わらせることができたか」


 今日は帝都に助っ人に向かったのだが、請け負った依頼もすぐに片づけてしまい、アガットはすぐにリーヴスに向かうことにしたのだ。

 待ち合わせの時間は19時なのだが、2時間前にはついてしまいそうだ。

 帝都に戻っていてもやることがなかったので構わないのだが、いくら何でも早すぎたかもしれない。

 リーヴス駅に着くとまだ17時。あたりは暗くなり始めていたが、待ち合わせの時間にはまだだいぶ余裕がある。


「まぁ早く付く分には問題ねえか。とりあえずティータの様子でも見に――ん?」


 ARCUSⅡにメールが届く。

 まさか追加の依頼かと思いつつも中身を確認すると、差出人はティータだった。


「こいつは……」


 先ほどオーバルギアの事でどうしてもやらなければいけないことができてしまい、今夜はずっと作業することになりました。

 残念ですがアガットさんとのお食事に行けそうにありません。

 まだリーヴスには向かってないでしょうけど、連絡が遅くなってごめんなさい。


「……マジかよ」


 それは食事の断りのメールだった。

 あれだけティータが楽しみにしていたのに、そしてアガットも楽しみにしていたのに残念でならない。

 すでにリーヴスについて待ち合わせの場所に向かっているとはティータも思っていないだろう。

 しかしオーバルギアに関することなら仕方ないと思ってしまう。

 けれどティータとの約束がメールの一つで切れてしまったのが何だか切なかった。

 了解の返信をするとやることが無くなってしまう。

 帝都に戻るのも面倒なので、今日はリーヴスで宿を取って休もうと、ティータと待ち合わせしていた宿酒場《バーニーズ》に向かう。

 すでに遠目から見える距離なのでゆっくり歩いていると、誰かが駆け足で宿酒場に入っていった。


「あん? 今のは……ティータ?」


 すでにあたりは暗くなっており、さらに距離も遠かったのでよく見えなかったのだが、ティータが宿酒場に入っていった気がした。

 長い金髪にトールズの制服。いや、見間違いだろうか。


「ってんなわけねーだろ。メシの約束はなしになったんだからな」


 仮に約束が有効だったとしてもティータとの待ち合わせは19時。あと2時間もあるので駆け足で入る理由はない。

 見知らぬ誰かをティータと見間違えるほど食事の約束を自分は楽しみにしていたということだろうか。


「……俺も入るか」


 宿酒場に入ると周囲を見回す。

 やはりそこにティータはいなかったので見間違いだろう。

 食事と宿を手配するとアガットは一人で食事を済ませて、今日は早めに休むことにした。

 今日のために依頼で忙しかったので疲れはあるはずだし、明日も早く出なければいけないのだから。

 取った宿に入るとベッドに倒れこむ。


「さて、今日はもう寝ちまうか――あん?」


 寝ようとした瞬間にアガットは隣の部屋に面している壁の方を向く。

 隣の部屋から女の喘ぎ声が聞こえてくるのだ。

 会話の内容が完全に聞こえてくるというわけではないのだが、セックスをしている音や悲鳴や喘ぎ声がかすかに聞こえてきてしまう。


「こんな時間からマジかよ……部屋代も払っちまったしな……クソ、ガマンするか。それにしても……」


 アガット自身は見境のない女好きというわけではない。

 しかしこの喘ぎ声はなぜか聞いているだけでムラムラしてしまう。

 理由は自分でもわからないのだが、なぜか無性にティータの声が聴きたくなってしまった。


「今夜はずっと作業か。また無理しすぎないように釘をさしておくか」


 ティータのARCUSⅡに通信をかける。

 しかし作業に夢中なのか手元に置いていないのか、いくら待ってもティータは通信にでない。

 諦めてARCUSⅡを放り投げる。隣の部屋からは絶えず喘ぎ声が聞こえてくる。

 身体は疲れているのに、その声がどうしても気になってしまって眠ることができない。

 アガットはベッドに横になると無理矢理目を閉じたが、声は深夜になっても鳴りやまなかった。

 それまでに何度もティータに通信をしたのだが、彼女は作業に夢中なのか一度も出てくれない。

 日付をまたいでも隣の部屋から聞こえてくる声は止まらず、むしろ激しさを増すばかり。

 アガットのムラムラした気持ちもとうとう抑えきれなくなり、その声と自分が守るべき存在であるティータをオカズに何度もオナニーをしてしまうのだった。



 一方そのころ、ティータは学院でオーバルギアの制作に取り組んでいた。


「ふあっ♡ あんっ♡ レックスさん♡ あんっ♡ ふああああっ♡ 一番奥に当たってますっ♡ あああああっ♡」


 表向きはそう言うことになっている。

 しかし実際はティータは作業などしていなかった。

 彼女はアガットの隣の部屋で、レックスとセックスの真っ最中だった。

 生まれたままの姿になって、騎乗位で気持ちよさそうに腰を振っている。

 恋人繋ぎにした両手をギュッと握り、レックスに気持ちいいと言葉以外でも伝えていた。


「あー……ティータちゃんに気持ちよくしてもらうのは最高だぜ。突然来て悪かったな」

「あんっ♡ あああっ♡ 悪いなんてことないですよ♡ レックスさんならいつでも大歓迎です♡」

「でも何か予定があったんじゃないのか?」

「え、えと……」


 ティータが気まずそうに黙ってしまう。

 本当はここの宿酒場でアガットと食事の約束をしていたのだが、待ち合わせの2時間半前にレックスから通信が届いたのだ。

 今日会えないかと言われて、ティータは二つ返事でそれを了承した。

 待ち合わせの時間は17時。場所はアガットと同じ宿酒場の《バーニーズ》の一室。

 ティータはすぐにアガットに断りのメールを送ると、すぐにここにやってきた。

 その際にアガットに姿を見られたことには当然気が付いていない。


「大した用事じゃないですから気にしないでください♡」


 アガットと食事の約束をしていたとは言いたくなくてそう告げる。

 実際にティータにとって、レックスとの時間に比べればアガットとの食事は大したことのない用事だった。


「レックスさん♡ ん――ちゅ♡ れりゅう♡ ちゅるるうう♡」


 ティータが前に倒れてレックスと身体を密着させる。

 抱きしめあう騎乗位でティータの身体の柔らかさと温かさを感じながらキスを楽しむ。

 お互いに裸ですでに汗もかいているので、密着して肌が擦れるだけで気持ちいい。

 肉棒が一回り大きくなって震え始めると、レックスの方からも腰を突き上げた。


「んちゅっ♡ れろぉ♡ ちゅるるうう♡ レックスさん♡ 出して下さいっ♡ ひあああああっ♡」


 ――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!


「ふああああっ♡ んああああああああっ♡」 


 子宮に精液を追加されてティータが絶頂した。

 みっちりと子宮が拡張されていく感覚は何度味わってもたまらない。

 美少女学生に精液を注ぎ込むほうも当然いつもたまらない気持ちになり、肉棒は全く萎えることがなかった。

 お互いの存在を刻むように唇を強く押し付け合って、ねっとりとした唾液の糸を作りながら二人の唇が離れる。


「ティータちゃん、声がデカすぎだぜ。隣に聞こえてるかもしれねーな」

「あぅ……で、でもでも、ガマンなんてできませんよぉ♡」


 ティータは隣の部屋にアガットが泊っている事を知らない。

 今の時刻は18時。待ち合わせは19時だったので、ここに来ているとすら思っていなかった。


「次はこっちに入れてやろうか?」

「んひっ♡ あっ♡ ふああああっ♡ お、お尻に――んおおおっ♡」


 レックスがティータのアナルを指で撫でる。

 触れられた瞬間にそこが疼き始めて、ティータはコクンと頷いた。

 騎乗位から体を起こしてティータをベッドに寝かせると、正常位になってアナルに肉棒を当てる。


「んっ♡ んああっ♡ レックスさん♡ 焦らさないで下さい♡ ふあっ♡」

「ここに入れてほしいならおねだりしてみろよ。上手にできたら入れてやるぜ」

「そ、そんなぁ♡ えと……わたしのお尻に入れてください♡」

「ダメダメ。そんなんじゃお預けだ」


 なかなか入れてもらえずにティータのアナルがどんどん疼いていく。

 おねだりは恥ずかしかったが我慢できず、ティータは覚悟を決めて指で自分のアナルを広げた。


「……すぐに入れてほしくなっちゃうわたしのエッチなお尻の穴を、レックスさんのおちんちんでお仕置きしてください♡」

「へへ、りょーかいっと」

「んひいいいっ♡ は、入って――ふおっ♡ んおおおおおおおおおっ♡」


 ヒクヒクしていた穴はレックスの巨根をスムーズに受け入れる。

 入れられた瞬間に背筋をピンっと伸ばしてティータは甘イキしてしまった。

 レックスはティータの胸を揉みしだきながら抽送開始する。


「ひあっ♡ あああっ♡ お尻の穴広がってますっ♡ あんっ♡ 気持ちいいですっ♡ レックスさぁん♡ おっぱいも――ひあああっ♡」

「ティータちゃんの胸も感度がよくなったよな」

「んっ♡ んうううっ♡ 小さくてごめんなさいっ♡ ひあああっ♡ レックスさんにたくさんして貰ってるのに、大きくならなくて――んおおおおおっ♡」


 乳首を二つとも引っ張ってつねると、ティータの身体がビクンっと跳ねた。

 小さなふくらみを掌で包み込んで、柔らかさをじっくりと味わっていく。

 乳首が固くなるとこねるように手を動かし、最後にもう一度乳首をつねってからティータの足首を持つ。


「んあっ♡ あ、あの、何を――きゃっ♡ ふあああ♡ んひいいいっ♡ レックスさん♡ こんな格好恥ずかしいですっ♡ あああああっ♡」


 ティータの足を持ったままガニ股になると彼女をまんぐり返しにして固定する。

 下半身が持ち上がった状態になっているので、ティータは結合部がはっきりと見えてしまう。

 ほぼ垂直に腰を打ち付けられて、子宮口も何度もイジメられる。

 愛液が溢れて下腹部をつたって胸まで流れてきた。


「あんっ♡ あああっ♡ ふおおおっ♡ レックスさんっ♡ 恥ずかしいですっ♡ ひああああっ♡」

「ケツの締まりはよくなってるぜ? アガットさんとの約束を蹴ってきたんだから気持ちいいセックスしないとな」

「んひいいっ♡ ど、どうして知ってるんですかっ♡ あああっ♡ ふああああっ♡」

「ティータちゃんの事なら何でもわかるって。へへ、オレを選んでくれて嬉しいぜ」

「ふあっ♡ あああっ♡ そんなの当たり前じゃないですかっ♡ んっ♡ 好きな人から誘われたらそっちを選ぶに決まってますっ♡ んああっ♡ そ、それにアガットさんも最近忙しそうでしたし、ゆっくり休んだ方がいいんですっ♡」


 アナルを肉棒で広げるようにレックスが腰を回す。

 まんぐり返しなのでティータはだんだんと頭に血が上って来て思考が溶けていく。

 快楽で蕩けたティータの表情はレックスを興奮させて、肉棒が更に一回り大きくなる。


「んっ♡ んおおおっ♡ レックスさんっ♡ 好きっ♡ 大好きですっ♡ あああっ♡ レックスさぁん♡」

「ティータちゃんも疲れてるんだし今日は早めにやめておくか?」

「そんなのイヤですっ♡ 今日は明日の朝までしてくれるって言ってくれたじゃないですか♡ レックスさんをたくさん補充させてくださいっ♡ そうじゃないとわたし元気になれませんっ♡ あああっ♡ ふああああっ♡」


 レックスが抽送を速めてスパートをかける。

 もうすぐ注いで貰えるとティータの身体も期待し始めて、アナルをキュッと締めつけた。


「あんっ♡ ふああああっ♡ またイッちゃいますっ♡ レックスさん♡ イクっ♡ イッちゃ――んおおおおおっ♡」


 ――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!


「え――ふああああああっ♡ ひああああああっ♡」


 射精の瞬間にレックスがティータのアナルから肉棒を抜いてしまう。

 精液はティータの胸にぶちまけられて、彼女の身体を真っ白に汚していく。


「あぁ……熱いのがいっぱい……♡」


 絶頂自体はできたのだが、ティータは物足りなさを感じていた。

 レックスは精液で汚れたティータを満足そうに写真に撮っているが、ティータのアナルの疼きは増す一方だ。


「あぅ……レックスさん、ひどいですよぉ♡ なんで中に出してくれなかったんですか……♡」


 ティータが四つん這いになって尻を振り始める。


「中に出して下さい♡ お尻が切ないんです♡ これを何とか出来るのはレックスさんだけなんです♡」

「わかったわかった。じゃあ今度は中に――ん?」


 ベッドの隅に置いてあったティータのARCUSⅡが鳴りひびいた。

 レックスが手に取って確認すると、アガットからの通信だ。


「アガットさんからみたいだぜ?」

「そ、そうですか……」

「へへ、この前みたいに話しながらセックスするか?」

「……っ♡」


 ティータがARCUSⅡをレックスからひったくって枕の下に隠してしまう。

 音が小さくなって聞こえにくくなったが、通信の音は鳴りやまない。


「今はレックスさんと二人きりの時間です♡ アガットさんは関係ありません♡ だから早くもう一回入れてください♡」

「多分ティータちゃんが通信にでるまでかけてくると思うぜ?」

「全部無視していいですからぁっ♡ お願いしますレックスさん♡ わたし本当におかしくなりそうで――ふおおっ♡ んおおおおおおっ♡」


 尻を振って誘っていたティータのアナルにに後背位で挿入すると、そのまま尻をがっちりと掴んですぐに激しい抽送を開始する。

 テクニックも何もない高速ピストンで、ティータを気持ちよく射精するためだけの肉穴として使うアナルセックス。

 性欲処理の道具にするつもりで腰を打ち付けていく。


「ふあああっ♡ 激しいっ♡ あんっ♡ 壊れちゃいますっ♡ ふあああああっ♡ わたしのお尻の穴閉じなくなっちゃうよぉ♡ んおおおおおっ♡」

「だからそう言うのが好きなんだろ? アガットさんよりこっちのチンポ選んで良かっただろ?」

「はいっ♡ 良かったです♡ レックスさんっ♡ ふあっ♡ ああああっ♡」

「今頃きっとアガットさんもティータちゃん会いたがってるぜ。向こうは楽しみにしてたと思うからな」

「んっ♡ そんなことないですよぉ♡ アガットさんはわたしを子供としか見ていませんから♡ ふあああっ♡ わたしを女として見てくれるのはレックスさんだけですっ♡ ひあああああっ♡ お尻気持ちいいっ♡ 気持ちいいですレックスさん♡」


 アナルに入れられて乱れる美少女に、レックスもすぐに出そうになってしまう。

 指が食い込み跡が付くほどがっちりと強く掴み、一気にラストスパートをかけていく。

 膣から愛液と精液が溢れてシーツにシミを作り、ティータの口元からも快楽のあまり涎が零れてシミを作る。

 二人同時に絶頂が近づいてくると、レックスは肉棒が抜けるぎりぎりまで腰を引いて一気に突き入れた。


「あ――♡」


 ――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!


「んひいいいっ♡ 熱いのが入ってきてますっ♡ んおおおおおおおおおっ♡」


 今度こそティータのアナルに熱い欲望を注ぎ込む。

 体重をかけて腰を押し込み、四つん這いから寝バックになってそこからさらに全体重をかけていく。

 オスに屈服する無力感と敗北感を感じながらティータは何度も絶頂した。


「んおっ♡ ……ふあああっ♡ ……あ♡」


 どぴゅっと最後の一滴を放ってレックスが肉棒を抜くと、ビクンっとティータの身体が跳ねて膣と肛門から精液が溢れ出した。

 絶頂の余韻でティータはうつぶせのまま動けない。

 レックスはティータの尻に肉棒をごしごしとこすりつけて精液をこすりつけていく。

 自分の尻をティッシュ代わりに使われてティータはむしろ興奮して嬉しく感じてしまった。

 様々な角度からティータの写真を撮っていると彼女がようやく動き出す。


「レックスさん……♡ もっとしてください♡」


 仰向けになって大きく足を開き、今度は両手で秘部を広げてレックスを誘う。

 その瞬間、またもやティータのARCUSⅡが鳴ったが、二人とも完全に無視をして再び一つになった。


「ああああっ♡ レックスさんっ♡ 好きですっ♡ わたし幸せですっ♡ レックスさんっ♡ ひああああああっ♡」


 その後二人は日が昇るまでセックスを続けることになる。

 途中で何度もティータのARCUSⅡが鳴ったが、彼女は一度もそれにでることはなかった。



 ――翌日の朝6時。

 アガットはリーヴスの街を走っていた。

 隣の部屋の声は朝の5時でようやく止まったのだが、アガットは一睡もすることができなかった。

 なので今日の依頼に影響が出ないようにと身体の調子を確かめているのだ。

 宿酒場からスタートしてぐるりと街を一周して戻ってくるように走っている。

 疲れ自体は残っているが何とか大丈夫そうだと感じながら走り続けてゴールの宿酒場が見えてくる。


「ん……ティータ?」


 その宿酒場の前にティータが立っていた。

 昨日は誰かと見間違えたが今度は間違いない。

 そばにいるのは……確かレックスとか言うカメラマンだ。


「え……アガットさん?」


 ティータもアガットに気が付いて驚いた顔になっている。

 走って近寄ると彼女はだいぶ疲れた顔をしていた。


「アガットさんじゃないっすか。ランニングっすか?」

「ああ……なんでお前らはここにいるんだ?」

「え、えと……」

「オレは今日ここで仕事があるんで始発で来たんすけど、ティータちゃんとはここで偶然会ったんすよ。なんでも学院で徹夜で作業してて寮に帰るところだったらしいっす。でもだいぶ疲れてフラフラしてたんで送ってくつもりっす」


 レックスが代わりに説明してくれる。

 どうやらアガットの予想が悪い意味で当たってしまったようだ。


「お前……無理するなって言っただろうが」

「ご、ごめんなさい……」


 疲れているように見えるが、アガットは今のティータはいつもと根本的に雰囲気が違って見えた。

 以前様子を見に行った時よりも髪は乱れており、制服は汚れていない代わりに着崩れている。

 目はどこかトロンとしており、ティータの些細な仕草に妙な色気を感じてしまう。

 首筋にある虫刺されが気になるのか、そこを何度も撫でていた。


「……あの、アガットさん。エ――作業明けで汚れているので、あんまり見ないでください」

「わ、悪い」


 ムスッとしたような声で言われて思わずアガットがたじろぐが、なぜかレックスには見ないでと言わない。

 この前とは完全に逆だ。

 前回は恥ずかしそうにレックスに見ないでと言ったのに、今回は本当に見られるのが嫌そうに自分に見ないでと言ってきた。

 この違いはいったい何なんだろうか。


「アガットさんはどうしてここにいるんすか?」

「ああ……ティータとの約束はなしになっちまったけど、せっかくだからここで飯を食おうと思ってな。そのままここに泊まったんだよ。それでちょっと走ってたんだ」

「……え!?」

「へぇ……そうだったんすね」


 なぜかティータの顔が赤くなり、レックスはにやにやしている。


「ア、アガットさん……ここに泊まったんですか?」

「? ああ、そうだぜ」

「なんかよく眠れなかったように見えるんすけどなんかあったんすか?」

「いや……そんなことねえよ」


 流石にセックスの声がうるさかったことは言えなかった。


「まぁ隣の部屋がうるさかったりして眠れない時もあるっすよね」

「~~~~~っ♡ そ、そういえばアガットさん! 昨日は通信にお返事できなくてすいませんでした」


 まるで無理矢理話題を変えるようにティータが大声を出した。


「別に気にしてねえよ」

「ティータちゃんも徹夜で頑張ってたんだから今日はしっかり休まないとだめだぜ? 通信が来たのに気が付かないくらいに夢中になってたのかなー?」

「あぅ……♡ は、はい……♡」


 なぜかまたティータの顔が赤くなる。

 その顔に色気を感じ取ってしまい、アガットが気まずそうに顔を逸らす。


「休めってのはその通りだな。何なら寮まで送るぜ」

「い、いえ……アガットさんは確か今日も早いんですよね? でしたら大丈夫です……レックスさんもいてくれますから♡」


 ティータの何気ない一言にアガットは雷が打たれたような感覚になった。

 彼女は今自然と自分よりもレックスを頼ったのだ。


「でもだいぶフラフラだな……おんぶでもするか?」


 へらへらしながらそんなことを言うレックスにアガットがカチンとしてしまう。


「おい、テメェ――」

「あのあの……ほんとにいいんですか?」

「もちろんだぜ。ほら、来いよ」

「えと……失礼します♡」


 しかしティータはなんの遠慮もなしにレックスにおぶさってしまった。

 恥ずかしいとか申し訳ないとかそんな空気は一切存在しない。

 少し照れくさそうにしているが、ここまで自然にレックスに頼っているティータを見て、アガットの心に暗い感情が生まれる。


「アガットさんよりは頼りないけど我慢してくれよ」

「そ、そんな……たくましくてあったかいです♡ それにすごく安心します♡ んっ♡」

「どうした?」

「その……お腹がタプンって♡」

「へへ、飲み過ぎたか?」

「はい……上も下も♡」


 飲みすぎたとは祖父のラッセル博士のように眠気覚ましのコーヒーでも飲み過ぎたのだろうか。

 しかし上も下もとはいったいどういう意味だろう。


「それじゃあアガットさん、今日も依頼頑張ってくださいっす」

「気を付けてくださいね」

「お、おう……」


 ティータを背負ったままレックスが去っていく。

 楽しそうに何かを話しているが会話の内容までは聞こえてこない。

 アガットはもやもやした感情を胸に抱えたまま、二人の姿が見えなくなるまでその場から動けなかった。


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