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RARUΩARIAthird
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ふたりちかげ

ご支援ありがとうございます。8月9月と10人を超えて支援されたので力となり追加となりました。御賞味ください。



今のこの感情を表し出すなら─


嫉妬─嫌悪─欺瞞─憎悪─となるのでしょう。



今の自分はどんな表情をしているのか、私から別れたもう一人の自分の表情を見れば、空虚なまでに無表情。


だけど同じ自分だからわかる…急に自分が二人になり、戸惑い。自分に自分同士で自分の居場所の取り合い、それに不安を覚え、動揺しているのが手に取るようにわかる。アイデンティティーの欠如─


二人になり、焦りと不安を覚えながらも、もう一人の自分への強い嫉妬心を持っているのを私は感じた。


今の強い感情を言葉にするなら─憎悪─になるのでしょうね。


『貴女さえいなければ』


そんな想いが一瞬よぎり─自らに嫌悪した。


一度芽生えてしまった負の感情は止まる事を知らず……


私は、私と和解するタイミングを完全に逸し─。


次第に私ともう一人の私に歪みが生じて来たの。それは『嫉妬』よ。


貴女さえいなければ自分がこんなにも苦しまなかった!そんな感情がいつしか憎悪へと変わり始めたの。


そんな醜く穢れた自分に吐き気を催しながらも─何故か気分は高揚していったの……。


私の居場所をとるなともう一人の自分を責め立て、嫌いになっていく。


不思議よね。一言二言しか喋ってないのにも係わらずこんなにも私を動揺させるんだから……。


とうとう私は─このもう一人の私さえいなくなればとまで思い始めてしまった。


憎い─憎い─憎い─憎い─ ついにある考えが脳裏に過ったの……。



それは私が私にマトモに戻れる方法でもあり、それと同時に最も卑劣な手段だとも思ったわ……。


でもそれしか選択肢はなかったのよ。でもその選択肢は私に選ばしてくれなかった。






塚原雫…私の親友で、数日前から様子のおかしい彼女─


まるで恋をしたかのように、乙女のような顔つきで鏡を見つめては、ため息をもらす。


そんな親友に私は次第に距離を感じ始めていた……。


それは今までの私にはなかった感情よ……。


まるで恋する少女の様に頬を染めて鏡を見つめる雫。


それを私はただおかしいと思い、距離を置こうとしたのだけど─その私の思いとは裏腹に彼女は私にどんどんと近づいて来るの……。


そして別の日にはいつもの彼女。


だが、その次の日にはあのおかしい彼女…


まるで雫が二人いるかのように錯覚する


そして─


遂に私が最も嫌悪した答えへと辿り着いたのよ! それが『もう一人の自分』……。


最初は何かの病気かとも考えたけど─ 考えれば考えるほど、その答えしか見出せないの……。


─そうとしか考えられないじゃない!?そう結論付けるともうダメよ……。


二重人格─解離性同一性障害?今となってはどちらでもいいわ!大事なのはそんな事じゃない……。


ただ私が最も嫌悪した答えは─。


雫は─ 二人いる。


その答えに私は恐怖したわ……。


だってそうでしょ? 雫が二人いるなんて─


でも、同時にこうも思ったわ。


どうして彼女はもう一人の自分を受け入れられたのか?─ この答えだけがどうしても導き出す事のできない疑問だった。それは彼女にとって、受け入れても何の不都合も生まれない答えでもあるから。


そう─私にとって不都合が……。


そんな混乱と嫉妬で埋め尽くされた今の私…


何か良い匂いがする…何かしら?思考の海から引き戻せば私の前には私がいた。


「何かしら?こんなに近くにいられては迷惑よ」「あら話しかけても無言だった貴女を心配して来てあげたというのに─」…呆れるわね、貴女も無言だった時話しかけないでおいたのに」


明らかに私に話しかけた目の前の私?がため息をもらす。


「言っていい冗談と悪い冗談があるわよ…」



不味いわ─


わざとじゃなかったにしても私が絶対口にしないような事を言うなんて、でも過ぎた事はどうしようもないじゃない…


今は雫のことを考えなきゃいけないのに─


どうしてかもう一人の私はその思考を邪魔するかのように鼻腔を擽ってくる。


私と同じ物を使い私と同じ匂いをさせ、私を嫌悪させてくる。


それに反して、目の前にいる私の様子を見れば─ 

甘い吐息を私の肺に送ってくる。不愉快で仕方がない。


「近いわよ。離れてくれる?」

「あら近づかれて困ることでもあるの?」


まるで私の心中を覗き見みするような瞳が私だけを映し出す。  


「少なくともこんな人格の私に困らされてるわよ」

「ふふ─それは失礼したわ。それなら一度冷静になって見ると良いんじゃないのかしら?」

「これが冷静でいられると思うかしら?」

「あら貴女こそ鏡に映った自分自身に恋をしたかのような眼差しを向けているというのに…「目…腐ってるんじゃないのかしら」

「私もそう思いたくもなるわ」

「それは貴女じゃないの?」

「あら─それはどういう事かしら?」

「そのままの意味よ」


私は目の前の私を睨みつけ…


「…ん」

「ほら…私の息に吸い寄せられるように近づいてきたわね。自己投影しないでくれる?私は貴女に興味ないわ。興味あるの貴女だけじゃない?」


私がそう言うと何か無理するようにもう一人私は意を決したように唇をキュと結び私に近づいたが─


「……やっぱり無理ね」

「何に触発されたかは聞かないであげるけど、やめた方がいいわ─私の勘が「貴女がそれをいっても説得力がないわね」そうね……でも忘れたの?今の私は冷静じゃないでしょ? そういう部分で言えば、貴女も冷静になるべきね」

「言ったじゃない。私は貴女に興味ないって─」

「でも、興味はなくても…何かに触発されてこんな行動に出たのだから、少なからず興味がある証拠じゃない?」

「ごめんなさい……少し気が動転していたわ……」「そう─ならいいわ」


「「……」」


沈黙が辛いわね。でも今の私にはこの沈黙を破る術がない。というより沈黙を破る気もないのかもしれないわね。


それに─


「ねぇ」

「何かしら?」

「貴女って今、私の前にいるわよね?」

「なら貴女は…私の前にいないのかしら?」

「いるわ。だけど─」


目の前にいる私を見て少し違和感を覚える。


「……ねぇ、貴女は『今』の私?」

「何を馬鹿な事を言ってるのかしら?私はずっと私よ。でも……貴女が言いたい事は分かるわよ。この意味のない会話に嫌気がさしているんでしょ?」

「えぇそうね……」

「なら、もう終わりにしましょう」

「そうね、余計な事しては駄目よ」

「貴女こそ…ね」

「ふふ─」「ふふふ─」


そして私達は、自分へと唇を─


『……っ』


無理ね自分同士でキスなんて……。


そう私は自問自答をし、もう一人の私を受け入れそうになった事に危機感を持ったわ。だって自分とキスするとか気持ち悪いじゃない─。


それに私は雫に触発されたらしいけど、今の私にはそんな事微塵もないわ。逆に怒りが込み上げてきたほどだもの。


そして─


そんな自己嫌悪に浸っていたのがいけなかったのか、それとも別の理由かは解らないけれど、私の前にいた私が急に


「っ─」


私は驚きを隠せず私も思いっきり私を抱き締めた─この行為に何の意味があるのかもわからないわよ…でも、そうせざるを得なかった─そんな感じで私はもう一人の私を抱き締めてた。


私の体は私の物─


そんな意味を込めて私は彼女を抱き締めた。


『っ……。』


そして、彼女は私を睨み─


私は彼女を睨み口付け寸前の所まで唇を寄せてお互い額をつけて……。


そして私達は─ 自己嫌悪を嫌悪してその引き金を引いたの─


一つの軽い音が私達のこれからを思い描かせた。


私はどこか引っ掛かる何かに過度な期待をしない方がいいと思いながら、その何かを待っていたの……。でもそれは、私の理解が及ばない事であり、またその何かは、私の考えの範疇を超える事でもあった。


「っ─!?」


私は目の前の私を見て驚きを隠す事はできなかった。


それは─


もう一人の私も同じだったみたい……。


─でもだけれど、驚く順番が違っていたわ。


目の前の私が先に目を見開いて息に詰まっていた。


そう。


今の私達は顔に手が添えられてる。


いや厳密には頭全体が有り得ないはずの熱を帯び始め、暫くすると鈍い痛みを発し始めたの─


それが一定の時間が過ぎるとゆっくりと冷めていった─


そんな感じよ。私は何が起こったのかわからず首を捻ったわ。

特に考える必要なんてなかったのだけれど……考えてしまったのは何となくと解釈しておくわね。


もう一人の私は、何かに気づいた様に顔に添えられた私の手を見て理解をしたわ……。


そして私同様。それは私にも言える事なんだけどね……。


でもこれはおかしな事よね?だってそうでしょ?私達は鏡をお互いを見ながらもう一人の自分自身に陶酔し接吻しようとしているんですもの─


自分同士で何やってるんだかって馬鹿らしく思っちゃうわね、まったくもう!何が『裸の付き合い』よ!


「っ……ふふ」


私はそんな馬鹿らしい考えをしてしまった事に自嘲気味に笑ったわ。でももう一人の私も同じように笑い─


ムカついた。



心底ムカついた。


でもムカついているのは自分だけじゃない─


私は自己嫌悪して─


今の私達は単純な事なのにとても複雑に捉えすぎだと思うわ─


でも……。


私は目の前にいる私に口づけをする事にしたの……


案の定─


と言うのかやっぱりと言うのかは、分からなけれど、もう一人の私も私とキスをした。


そんな行為を『過去の私』達は正当化も擁護するわけでもなく冷静に見つめてたの。この一言を付け加えるなら─


目が離せなかった。とでも言うべきかしら……。

『同じ人間だったのだから』自分にそんな感情が沸くわけないけれど。

『目の前に映るもう一人の自分─私達がキスをするという痴態を見て、過去は何を思うのか』


─と、私は思ったの。


そして私は─。


「っ……ふふ」「ふふ─」


そう笑い合ったの……。


『っ……』


でもその笑いも長くは続かなかったわ。何故なら─


「「……」」


私達は己の唇で自分の唇を塞いだからだ。

そして私達は─


自己を嫌悪した─


『……っ』


私はもう一人の私を見て、また同じ事をするの?と自問自答をしながらも─


私は目の前の私に……


『っ……』


私はもう一人の私に唇を求めた。


それを渇望したようにもう一人の私も拒むことせず唇を───私達だけのキスを────交わすことにしたわ。


というより、目の前にいる私を本気で拒めば良かったと思うけれど、今のこの瞬間にはもう遅かったわ……


でも──我に帰ったのだろう─己の理性が言い出したんじゃないかしら?全て手遅れなのよ私の中の何かが抗えと言った時に止めなかった結果であるのよ。


「んっ……」


もう一人の私……。それは同じ人間だったのよ?その人間と唇を重ねるなんて……


どう感じたらいいかわからなかったわ─でも不思議なのは……。


もう一人の私もそれを望んでたかのようにすんなりと私達は重なったのよ。それがどうしてか分かるかしら?


そう─彼女も私だからよ。彼女も同じ事を思っていたはず。そして彼女がそれに気づくまで時間は要さなかったみたい─


『っ』


私は目の前の私に、自分の唇を強く押し付けた。

すると彼女は私の頭を両手で優しく添えるのよ……。

何となく分かったわ……


私がしようとしてることが─それを認めてしまう事は決して良い事じゃないのも私はもう分かっていたわ……。


だけど─


『「っ……」』


私はもう一人の私の行動が後を押すかの様に、彼女の唇を強く押し当てる。そして彼女もまた私と同じ事を始めたの─

『「っ……」』

そう……。私達はもう、戻れなくなっていたのよ。

この唇の熱に……。この行為に……。

『「んっ」』

そんな私達はまるで獣のように唇を貪りあった。それはとても浅ましくて醜い行為だけれども、私はそれを止める気にもならないの。

それはもう一人の私も同じね。


だって同じ─人間よ?拒む理由なんてないじゃないのよ……。それにもう一人の私も、私を同じように感じていたのだと確信を持てたのだから余計に止めないわ。


「っ……」


やがて息が苦しくなり始めて鼻で呼吸をしなければならないほどね……


それに気付いたのはお互い─やっぱりと言うべきなのかもしれないわね─


それほどに私達はこの時欲に溺れてしまっていたわ……。


そのせいで頭がぼうっとしてきたりして冷静を取り戻せていないのが自分でもわかるから……。


だってもう一人の自分が目の前にあるだけで私はもう、それは偽物だと思わないと思うわ─同じ人間だから……。


だから目の前の私が乱れ始めれば乱れるほど─


『自分と同じじゃない……』


そう思えば思うほど興奮してくるのが私には解ってしまうものなのよ……だから歯止めが効かなくなってしまった。


そしていつしか、私達はその手を相手の頭へ添えたの─


まるで『もっと』とせがむようにね?でも─


「「……駄目ね」」


相性が良すぎるのも考えものね─。


私達は軽い接吻を軽くながら、何かにようやく気づき名残惜しそうに唇を離す。


そして─


「っ……」


私は目の前の私の唇を見つめたわ……。


そしてもう一人の私も私と同じ事してるとわかると─


「ふふ、同じ事考えてるみたいね?」

「そうみたい─でもそれはお互い様でしょ?」

「えぇそうね」


「「なら─」」


これが最後だと希望を込めて口付けした私達、同じリップを塗り、私に甘美な感情を抱かせる唇とはさらばよ─


私達は同じ考えを共有した。


だからこそ、唇を交わすのをここでやめたの─でも心はまだ唇を重ね合いたいと思ってるわ……でもそれは叶わない夢なのよ、私達にはその資格はないのだから……。


それなのに『またしたい』ともう一人の私は思ってるわ……。


そして私もそう思ってる─。


だから私達は最後のキスを交わして、この行為に終止符を打ったの─


『っ……』


「「……」」


そして私達は見つめ合うと睨みながら散々お互いに匂い合った美髪から手を離し、そして─


「「っ」」


『……っ』


私達は、目の前の私に向かって『大嫌い』とでも言いたげな顔で微笑んだの。そして私は───。


「大嫌いよ……」


そう呟いてその場を後にしたわ。


もう一人の私も同じ事を言ったのかは私にはわからないわ。


だって……もうどうでもいい事だもの─。


私はもう一人の私なんてどうでも良かったの。だから、あの後どうなったか何て知らないし興味もない。


ただ─舌の感触と唾液の味は確めておくべきだったかもと、今さらながらに後悔したわ……。


でも私はそれに、見て見ぬふりをし自分が『何をしていた』のかも知らない振りをして学校に行く。


その選択を早速、私は後悔をする。



貴女達も二人に!?─



近藤咲 永井加奈子 新田美奈子の三人おいしいものクラブの三人が自分同士で絡み合っていた。


そして私とは違い嫌悪感も罪悪感もなく口付ける六人の後輩…そして私の目の前で甘々な空気の中、口付ける二人の雫。


多分だけれど勘づかれていたでしょうね─


私も二人になったことも─


でも……まぁいいわ─今更隠す必要もないものね。



「「っ……」」


そして私は、そんな二人から視線を戻し、その甘々な空間を後にしようとしたの─。でもそれは叶わなかったわ──────



『っ……』


そう……。私は二人の雫を見て、自分の中の何かが壊れたように感じたわ。そして私は─


「無様ね…」

「その無様な私と口付けている貴女は─惨めね」


私は目の前にいる私と同じ私に向かって言い放った─恐らく嫌みな視線を出して。


それを鋭角に見切られたのでしょう─鋭い眼差しが私の目を射抜くように見つめてきたわ……。


「っ……」

「っ……ん」


でもそれは、私も同じよ。だから私は、目の前の私に同じ事をしたわ─。


「っ……ん」

「っ……」


そして私は、目の前の私を見て思ったわ。きっと私達は、もう一人の自分に対して口付けたかったのでしょうね……。


だから─


そして私は、もう一人の私に肉欲的な口付けをする。


「「ん……はぁ……んむ」」


絡みつく互いの唾液と熱気に酔いしれてもう私達を止める物は何にも無かった……だってそうでしょう?理性なんて要らないただの畜生に成り果てるだけなのよ。そんな自分の不甲斐なさを私はもう一人の私に擦り付けるように、彼女の頭に手を強く添えた。


そして彼女も私の頭に手を添える。


そして私達は───


『「んっ」』


唇の感覚をより強く感じようと唇を強く押し付け、舌と舌を絡ませる。


互いに欲しいから求め合う下品な私。が良すぎるあまり獣になった畜生の私。


何てお似合いで滑稽なんでしょうね?


そして私は、蜜の乗った欲深い唇を互いのと押し付けるのを辞めた─


一時だけ。


互いに夢中だった事もあり、冷静さを取り戻したと言っても良いわね……。でも、それは一時だけ─


『「んっ」』


私達は、再び唇を求め合う─


「「っ……はぁ……」」


そして私達はまた口付けをする。また私達は求め合う……


何度も何度も、同じ快楽を互いに得るために─だから気付かないはずがないのよ、もう一人の私が私と同じ事を求めてる事にね?でも私はそれに気づかない振りをしたわ。


だって─


『貴女もそうでしょう?』


「「っ……」」


そう……。それはもう一人の私も同じだったみたい─



『ふふ、無様ね』


そして私達は、目の前の私を見て、また同じ事をするの。それを渇望したようにもう一人の私も拒むことせず唇を───私達だけのキスを──────交わすことにしたわ。というより、目の前にいる私を本気で拒めば良かったと思うけれど、今のこの瞬間にはもう遅かったわね……。でもそれは叶わなかったわ……。


そして息が苦しくなり始めて鼻で呼吸をしなければならないほどね……私は、目の前にいる私が乱れ始めれば乱れるほど─


だから私達はもっと乱れさせてみたいと互いが思ったに違いないわね……だから私達は─私は意地悪な笑みを浮かべつつ、私の舌に絡むその甘い舌の感触に酔いしれ─


そして私は、私の舌に絡むその甘い舌の熱に……。


この行為に……


「っ……」「っ……ん」


浅ましい私は、もっとこの行為に落ちたいと思ったのよ……。もう一人の私も私を拒む事はしなかった─それはもう息をするより簡単な事に私には思えたの……だから私は同じようにしているに過ぎない─と思うでしょうね?でも───



貴女は理性を失くした獣よ。私の口内に舌を入れ、私の舌を絡みとる─


「「っ……」」


そして私は、もう一人の私の舌に自分の舌を絡ませた。すると彼女は私と同じように─


「「んっ……」」


絡み合う二人の舌は、互いの唾液を混じり合わせる……まさに『無様』な行為ね?同じ味なのに─もっと欲しいなんて感情まで引き出されて─


「「っ……はぁ……んむ」」


私は唾液と共に彼女の舌を吸う。それに抵抗することもなく、またそれに応えるように彼女も私の舌に吸いつく─するともう一人の私が無粋な行動に出た─そう唇だけでは飽き足らず今度は私をも縛ろうとしていたの。


「んっ……」「んっ……」


当然、私も意地になり拘束されてなるものかともう一人の私を両手両足で拘束する─


そして私達は───


『っ……』


酷くお互いの身体を抱き締め合った─


『「ん……はぁ……」』


そして私達は、互いの身体の感触を確めるように抱き合う─。でも、それは長くは続かなかったわ。だってそうでしょう?こんなに良い匂いする身体を抱き締め続けたら、鼻が馬鹿になるわね。


『っ……』


するともう一人の私も私の意図を察したように、私の身体に手を回したの─でも私がすぐに拒んだら……そんな物欲しそうな目で見ないでよね?まるで私を欲しがってるようよ……。


「そんなに私を嗅いで……変態ね?」


私はもう一人の私にそう皮肉めいた事を言うが…


「貴女こそ私をこんなにも嗅いで……変態ね?」


と、皮肉めいた言葉を返されたわ。


ほんと─嫌になるわね……。もう一人の私と同じ事をしてると思うと吐き気がするし─自分が嫌いになるわね。嫌悪感が身体中を駆け巡って─


「っ……」


愛憎が混ざってるわ。


でも─それでも─


私達の気持ちが同じなのは─


この行為で充分に理解したわ……だから私達は──────



もう我慢なんて出来ないしする気も起きないのよ。だって───


『んっ……』


もう私は、目の前の私しか見えていないから



そして私達は、互いの唇を強く押し付けた。それはまるで獣のように激しくて、とてもじゃないけれど、マトモじゃない─


そして私達は、互いの舌に舌を絡ませる。絡み合う二人の唾液は、私の物か彼女の物かわからない程混じり合っていて───


とても甘い味がしたわ。まるで甘すぎて、私の口には合いすぎて不味い味ね。


でも─ 私はもう戻れない……戻る気もない。だからもう一人の私にもっと気持ち良くなって貰おうと、歯茎をなぞり舌裏を舐め上げてあげる───


そうする事によって彼女は気持ち良さそうにしてるし私も気持ち良いわ。トロトロに蕩けてこのまま溶けてしまいたい程よ……?本当に不愉快だわ────


でも──嫌じゃない。そう感じる今の私は最早変人の部類で、手遅れにも程があるわ……本当いやになる─ ──────


「っ……はぁ」

「んっ……」


そして私達は、互いの唇と舌の感覚をより強く感じようと唇を強く押し付け、舌と舌を絡ませる─私が舐めて欲しい所を舐められ─彼女が舐めて欲しい所を私が舐める。それの繰り返し─本当に満たされていく─私の全てが欲しいわ────


そうこうして、私達の意識を保つのがやっとになってきた頃ね───私はこの時を待っていた。我慢ならない唇を必死に離そうとするけど逃さない───ここでやめるはずないわ──────


『ッ!!?』

『んんっ─ん─んんんんん』

『っ!!~ぷっはぁ~~~!?』


思いっきり唇を吸えば私も吸われる。唾液なんて拭いもしない─だって今からもっと口付けるんだから─貴女も我慢出来なくて満更でもない表情を浮かべてるわね……キス始めてなのに、酷く官能的な舌遣いよ?唇が痺れて痛くなるけど、その痛みすら心地いい───


私は目の前の私に吐き出した思いの丈を私の元へ吐き出す─嫌みと共に「随分と私の嫌いな事してくれるじゃない……?」と言えば当然、それ相応に返してくるわ─



『貴女の事が嫌い(好き)なんだもの仕方ないのよ?知らなかったの?とんだ間抜けなお間抜けさんね?」


そして私達は───



互いに衣服を乱れていく。何て露骨な愛なのよ……浅ましいわね本当────私らしいわね。


そう思いつつ私達は衣服を乱しながら、互いの唇を吸い合う─。


そして私も嫌みの言い返しをしてる。見ると分かるけど彼女も同じく─


「ぷはっ……うふふ、会ったばかりなのに嫌いな私をいきなり襲うなんて相当自分が好きなのね?私と同じで性格悪いのかしら?」

「そっくりそのまま貴女にお返しするわ、好きでもない私にお願いしてくるぐらい嫌いなのは知らなかったわね」


なんて有ること無いこと言い合いながら私達は互いの唇を吸い合う─。もう吸い合い過ぎて唇が痛いわ……。でも─やめる気なんて勿論ないわ。


柔らかくて瑞々しくて甘々しい私の唇……


あまりの愛おしさに…互いの舌が這う─視線が合う…本当にムカつく子ねぇ。


彼女の舌は柔らかいわね……まるで舌で包み込まれるようで私達は無我夢中になって口を拡げてお互い口内に侵入し舌を絡め合ったわ────初めは本当に舌を絡ませただけよ。でも───


「っ……はぁ」

『ん……』


そして私は、もう一人の私の舌を強く吸う──────すると彼女もまた私の舌を強く吸ってきた─だから更に、求め合うの♡


「んぅ」「ん……♡」


私達の口から出るやらしい吐息と感触─もっと口付けをしたい───我慢できないわ。私は彼女の唇をはむはむしながら押し倒したわ……このまま唇の味を味わいながら彼女と果てたいわ──────



そして彼女も私と同じ事をしてるわ……どこまでも私達は同じね?


『んっ』


そして私達は、『無様で下品で浅ましくて恋人のような行為』に没入するの─


「んんっ……んっ─♡」

「あっ……」

「~~~~~♡♡」



私は興奮が押さえきれなくて、思わずキスしながら彼女の胸を揉んだわ。最初は軽く揉むつもりだったの……


でも、もう無理よ───だって『私』が目の前にいるんだもの?『私の』好きな所なんて手に取るようにわかるわ。だから私は彼女の胸の感触を確めるように揉んでいく───



すると彼女も私の胸を触ってきたから私も彼女の胸に触れたの。そして私達は、互いの唇を強く押し付け口内に舌を捩じ込み口内で絡ませ合う───そして掌にある私の乳房は柔らかくて繊細で暖かくて、気持ちよかったわ。



「っ……ん」



『っ……ん』



私は、私の胸を触る。そして彼女もまた私の胸を触る。それはまるで鏡合わせのように、同じだったの─


だから私達は───『私』が目の前にいるからもう我慢なんてできないわ──────



そして私達は互いの唇を吸いながら、互いの胸の感触をより強いものにする為に揉んだり撫でたりし合ったわ。でもそれだけじゃ満足出来ないのは分かってる─だから私は彼女の胸の先端に指を押し当てたの──────



そして彼女もそうしてくるの。



「……ん、あぁぅ」

『あっ……やぁぁ♡』



口から離れた私達の口から甘い声が漏れた。こんな時でさえ可愛いなんて……私をもっと濡らしたいと思わせるんだから本当にやめて欲しいわ──────




これは同じ自分だからこそわかった事よ?それとこの声を出させるもう一人の私は最低ね────



でも可愛すぎる私の所為でもあるわね……♡なら責任取って貴女を私ので壊れて貰いましょうか……?だから───



『「ふふっ♡」』同じ事を考えたお互いは指を──────



私達はそのまま彼女を強く押して倒す。そう、勝ち負けとか関係なく同じ事しようとしてしまったわ───


『あはっ』



そして私は更に彼女を下にすると彼女の鼓動がすごく早くなったのを感じ取れたわ……。


『っ……ん』


「はぁ……」

「んぅ…」


そして私は、彼女の胸に顔を埋めた─だって目の前に私と同じ顔があるんだもの─だから私の好きな所が分かるし私も私の好きな所を触ってるの─



だから─



「っ……」「んんっ……!」




そして私は、彼女に啄むようなキスしたの───思わず……ね?そしたらね、私も同じ事をしてきてくれた─


やだ…素敵────じゃなかったわ、癪に障るわね。



何もかも同じような行為になってしまうわね、できれば一方的に愛してあげたいのだけど……それに今みたいな胸への愛撫も、柔らかい唇と舌を絡ませる行為だって─


「っ……はぁ」

「はぁ……」


そして私達は、互いに見つめ合う─


「ねぇ…貴女、私をそんなに欲しかったの?」

「そう思ってくれても結構よ?そんなことより何…私の身体をジロジロ見てるわけ……?」


そう言い合うと私達は、まったく同じ動作をした─口を紡ぎ胸をわざと近づけ合わせたのよ……


本当に面白くないわね──


「ねぇ舌出して?」

「はぁ……命令しないでよ。貴女こそ出して」


私のその言葉に、彼女は素直に応じず舌を出してくる─彼女の舌が動く度興奮する私がいて止まらないわね───



それは彼女も同じみたいね───仕方ないわねこんな馬鹿みたいな行為に付き合うのは私ぐらいしかいないんだから─ そして私は彼女の舌に自分の舌を絡ませた─



「ん……」「っ……」

「んっ……はぁ」「っ……あ……」



それがすごく気持ちよくて私達の舌を味わい尽くし堪能している私達は───一つになっちゃいそうな感じがする……


本当に駄目なキスね。どうして耐えられないのかしら……?



でも唇、舌も絡まって満足してる私がいる─



それがなんとも自分の事ながら残念ね……。



『「……んっ……はぁ」』



私達はゆっくりと、一度離れる─それは終わりの証ではなく休憩のための行為ね─言わなくてもわかるでしょ私?


『ん……はぁ……あっ』


すると、私とまったく同じ行為を繰り返す目の前の私──ここまでくると感動するわね……でもまだ足りないわね。


「相性が良すぎて駄目ね。私達」

「そうね……とんでもなく言い表し難くて笑いそうな程よ……ふふっ♡」


っ……私だからこそ笑えない事言ってくるわね。性格の悪さまで同じとは、笑える程呆気ないわね全く─それなら素直に求めても良いのよね?


『ねぇ……』

『もっとキスしたいわ……』


そして私達は再び唇を重ねたわ──────


『ん……ちゅ♡』


「んっ……♡」

「んん…♡」


『んむ……はぁ♡』



もう何時間経っただろう─まぁ日は登ってるわね、あまり余裕は無い……夜明けまで続けるなんて冗談じゃないわ。仕方ないわね全く本当にどうしようもない───それとそれと一緒に分かってたのよ、それだけじゃ満足できない、と、ならその後は─



「っん─……ぁ♡」



私は思わず足を擦り寄せたら声が漏れたじゃないっ─ほんとに質が悪いんだからッ……!


「んっ…ちょっと…一睡も出来なかったじゃない」

「それは─貴女も同じよ。自分だけみたいな言い方しないでほしいわ」


眠たい瞼を開き、舌を絡めてくる彼女を見つめたの─意識を飛んでる暇なんて、そんなの有り得ないもの……と、ともかく休息を取りましょ。


『ほんとイラつくわ……』と軽く呪詛を吐いたあと、私の一日が始まる───化粧をする。顔も身体もぐちゃぐちゃなのに他の知らない人達に会う事が、こんな状況にもかかわらずイヤでならなかった──あぁ……本当になんて一日の始まりか思うわ。


「はぁ……もう最悪よ」

「私もよ……ほんと最悪ね」


「「はぁ……」」


そして私達は、深いため息を吐いた。


『はぁ……』』


そして私達はまた深いため息を吐く。でもそれは、お互いがお互いの事を分かってるからで息があってるのもあるわね。まぁ─そんな事はどうでも良いわ。今はただ、このどうしようもない状況からどう抜け出すかが問題よ。だから私は、彼女にこう提案したの────


「ねぇ……貴女、そろそろ舌離してくれない?私、いつ迄もチュウチュウしてるの好きじゃないのよ」「あら?なら貴女こそ舌離してくれるのよね?皮肉みたいな事よく言えるわよね?離してくれたっていいんじゃないかしら」


『『はぁ……。』』


そして私達は、深いため息を吐く。もう─本当に嫌になるわ……。あぁ……でも、このどうしようもない状況をどうにかしないと……。


まぁ心外だなぁと言った彼女に深く口付けされてしまうけどね───これで分かったでしょ? でも仕方ない事よ、彼女は私の事はお見通し──それはもうどの口が言うと言わんばかりにね?そんな事出来るなんて予想外だけど……鬱陶しい────でも好都合な事でもあったわね。


『「ん……」』


そして私は彼女の舌に自分の舌を絡ませる。すると彼女もまた私の舌に舌を絡ませてきた。そして私達は、互いの唇を吸い合う─


「んっ……」


「ん……はぁ」

「んっ……あ」

「っ……ん」

「んっ……やぁぁ♡」

「もっと舌出して」

「命令しないで」


そして私達はまた唇を重ねたの─でも今度はもっと深くね?


『んむ……はぁ♡』


『ん……はぁ……あっ』


私達の欲望を素直にぶつけていくわ─自身が同じなのに複雑な気持ちになるわね───


私達は欲望のままに舌を絡ませた。本当に馬鹿馬鹿しくて面白くない、妙に巧みな口付けよね。舌先……舌裏……上をゆっくりとなぞって快感を植え付けようとしてくる。


「はぁ…どうするの?これじゃ…人に会えないわよ」「知らないわよ…貴女が散々やってくれたんだからちょっと黙ってなさい……」

「何よそれ?貴女がやろうとしてた事じゃないの」

「はぁ……そんな事はないわ。確かにけどそれを言うなら─」


私と彼女の言い合いが続くけど埒が明かない

それから私達はお互いに仲が良いのか悪いのか、私達は呆れるような日を続けるだけね。



ふたりちかげ

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