転生したら女になったけど平行世界から元から女だった自分が来る奴
Added 2024-08-31 15:00:00 +0000 UTC今は可憐な美人…だが僕は元男だ…だけど親友を庇って死んで、女となった何故性転換したのか考えれば考えるほど、謎が深まるばかりだ。そしてこの異世界は魔法も異種族も存在する。
だから僕は異世界を楽しもうと日々鍛錬し自らの肉体を改造し、十代にして世界最強とも言える力を得たが、僕には常識というものそれに知力が備わっていなさすぎた。
なので異世界へと転生した僕は、この世界で出来た親友に学園に入れられたのだ。
「はぁ……なんで私なんでしょう……」
「愚痴っても仕方ないよ。それに僕みたいな落ちこぼれが学園に入れるなんて本来ありえないことなんだから」
「まあ、それは感謝していますが……釈然としませんわ」
僕に声をかけてくれた親友は、この学園の男子生徒の制服に身を包み、そして僕と寮へと足を向けていた。
彼の名はドン・オーガスト。僕がこの異世界に来て初めて出来た友人であり、元男である僕に友人として接してくれた人物でもある。
「この学園は実力主義、落ちこぼれの僕でも入れる学園だったんだから」
ドンはそう自分を卑下するが、彼にも中々の力があり、そして学力も申し分ない。それなのに彼は自分が落ちこぼれだという認識を未だに持っているのだ。
何故彼は自分のことを……いや自分のことだけでなく周りや他人さえもそう評価するのか僕にはわからない。だが僕が思うに彼が自分自身のことに関して本当に何も思わない、何も考えない人物とは思えないのだ。
「どうしたの?僕をそんなに見て……」
「いや、何でもないわよ」
僕はそう言って彼と共に寮へと歩き出した。
※※※
ドンと話をしているうちに、僕と彼が通うクラスに着いた。
クラスには僕ら以外のクラスメイトが全員揃っていた。皆、僕という存在が教室に足を踏み入れた瞬間一斉に視線を向けた。
中には悪意の混じった視線を向けてくる者もいたが……まあいつものことだから気にしないでおくことにするかな。
そんな僕にいきなり声をかけてきた者がいた。それはこのクラスの学級委員長である女だ。
「おはよう。ミリアさん」
「おはよう、委員長さん」
僕は彼女に笑顔で挨拶を返すが……なぜか彼女の表情は少し悲しげだった。それに何やら敵意のようなものも感じるような?
「今日こそは来ていただけると思いましたのに……」
彼女は不満そうな表情でそんなことを言ってきたので、僕は苦笑を浮かべて彼女と会話を続けることにした。
「いつも言ってるけど私には荷が重いわ生徒会なんて」
僕のこの言葉に彼女は益々悲しそうな顔をする。僕が悪いみたいな空気を出さないでもらえるかな?
「なんで貴方が生徒会に入らないのか理解できませんわ同じ派閥ですのに……悔しいですわ」
「そんなこと言われましても……」
僕が曖昧に答えると彼女はキッ!と僕を睨む。そして悲しげに僕に訴えてきた。
「貴女がトップになれば楽にこの学園を我が派閥のものにできますのに……」
「物騒なことは言わないでくださいな。それに私はそういうの苦手なんですよ」
「ですがこのままでは、インチキ眼鏡が生徒会長になってしまいますわよ?」
「それは……困りますね……」
「なら、生徒会に入ってくださいな」
「ですから私には荷が重いと……」
「ミリアさん。もうその辺にしなよ。彼女が困ってるよ?」
僕が彼女に困っているとイケメンが僕を庇うように前に出て、委員長にそう告げると委員長は不満そうにだが引き下がった。そして彼女は僕を睨むように見ると自分の席へと戻っていったのだ。
僕はそんな彼女を苦笑いしながら見送るのだった。
※※※
そして、時間はお昼休みとなった。でも何か騒がしい……何だろうと僕はその騒がしい。
…何だろうと僕はその騒がしい方を見ると、そこには……
「だから言ってるだろ!こっちのミリアが本物だと!アンタら言ってる奴は偽者何だよ!いい加減に認めろ!」
「いいえ、私たちが知っているミリアさんが本物のミリアさんですわ!それは偽者ですわよ!」
「なんだとぉ!!」
僕の目の前で言い争いをしている二人。その内の一人は僕のクラスメイトの委員長だ。そしてもう一人は……誰? 僕はそのもう一人の人物を見て首を傾げると、隣にいたドンが説明してくれた。
彼らは急に現れ…その中にいた僕そっくりの女性に委員長が突っかかり、それを主人公ぽい青年が止めに入ったが…と言った所で…
そして今に至るのだが……言い争っている二つのどちらも引きそうにない。
全く面倒な…
「ちょっと良いかな」
「!?」
「み、ミリアさん」
「彼女がミリアなの?」
「うそっ!?本当に同じじゃない!?」
と青年の周りが騒ぐ…
「ここで騒ぐのは皆の邪魔になりますわ。外で話を聞かせてくださいな、それに貴方に聞きたいことがあるし、ね?」
「わ、わかった……」
僕が笑顔でそう促すと委員長は大人しく引き下がる……そして僕と青年にそれ以外の生徒たちも従ってくれたので、僕たちは外に出たのだった。
※※※
「で?貴方達は一体どちら様ですか?」
僕は目の前にいる主人公ぽい青年にそう尋ねる。すると彼は少し困った顔をしながら答えたのだ。
「えっと……俺達はこの学園の生徒なんだけど……在籍していないんだ」
「なるほど平行世界の方でしたか」
「は?平行世界!?いや何を言っているんだよアンタは、そもそもミリアの顔で何が言いたいんだよ!偽者だろ!」
委員長は青年の言葉に驚き、そして僕に対して視線を。だけど…
「別に私は偽者で構いませんが…貴方達は転移したのですよ」
「て、転移?何を……」
「だから平行世界からこの世界に転移したのですよ。間違いありませんわ」
「な、なんで……そんなことが……」
青年達は驚きの余り言葉を失う。まあ、それは仕方ないよね。だって急に自分がいた世界とは違う世界に飛ばされたなんて言われたら驚くよ。
でもこれは事実だ。僕はそれを確信している。
「それで元の世界に戻りたいならば協力は惜しみませんわ。それに教師に言って寮も手配しますわよ」
「それは本当か!?なら今すぐ……」
「ですからその前に、武装は解いていただけませんか?」
僕がそう言うと彼はあからさまに顔を顰めたのだ。それに青年の取り巻きも僕を睨んでいるが、僕は気にせず話を続けることにした。
「だからそれを解いて頂けるませんか。力をお貸しできませんわ」
「……わ、わかった……だけどもしも嘘だったら許さねえからな!」
そう言って青年は武装を解除する。そして取り巻き達も彼に続くように武装を解除した。
「では皆さん、目を閉じ顔を伏せて下さい」
僕は彼らに対してそう言う。彼らは怪訝な顔をするが僕の指示に従ってくれた。なので僕はある魔法を唱えたのだ。
「はい終わりですわよ」
僕がそう言うと青年達が目を開ける……そして彼らは驚愕の表情を浮かべたのだ。
「な!?制服がアンタらと一緒に変わってるだと!?」
「そうですわよ。ですから言ったでしょうに、協力するって」
「ど、どういう……魔法?」
青年は戸惑いながらも僕にそう尋ねてくる。なので僕は答えたのだ。
「ちょっとした魔法ですよ。それに自由にこの学園にいる必要がありますでしょ?なら学園の制服でないといけませんわ。それに学園長の許可は頂けました。なのでその制服を来ていれば、寮にも入れます。それに学食や訓練場…それに図書室に売店にもです」
と笑顔で答えてあげたのだった。すると青年らは変な顔をする…なんだい不満かい?
「それと性能に不満があれば売店で本物の制服を買っていただければよろしいかとそれは簡易的な物なので」
「ふぁ!?いや性能とか不満はむしろないし至れり尽くせりだけど……そのなんというか…本当に良いのか?無理やり言っていれてもらったようなものだが」
「?」
何が言いたいのだろう?この男は……
「何か足りないものとか、要望があったらすぐに言ってくださいね。あとわからないことがあれば、力になれますからいつでも相談してください」
「いや……そうじゃなくて……」
「何か?」
「何で俺たちの為にここまでしてくれるのかがわからない……」
そう彼は戸惑いながら聞いてきたのだ。だから僕は普通に答えた。だって……
「自分の利益の為ですわ」
僕が笑顔でそう言うと青年達は何故か固まってしまったのだった。何故だろう?まあ良いけど。
「あのちょっと待ってくれ…」
「はい?」
なんだろう…
「おい…なんだあれ…あのミリア気持ち悪いぞ」
「同意見です」
「氷女王のミリアと違いすぎな(笑)」
「うざいわ私を見ながら言わないでくれるかしら」
彼ら何をやっているのだろう…
青年は何か考え込んでいるようだったけどこっちにやってきて僕に尋ねてきた。
「なあ?アンタはミリアなんだよな?」
「はいそうですわ」
「じゃあ、アンタは本当にミリアなのか?信じられないが……」
「それはどういう意味でしょうか?」
青年は何か納得できないといった感じで僕にそう尋ねてくる。だから僕は逆に聞き返したのだ。すると彼は……
「アンタがミリアだって言うなら、その気持ち悪い態度は何なんだよ!なんで本性を隠してるんだ!」
「なっ!?何を言っているのですか?私は別にそんなつもりは……」
いきなりの言葉に動揺してしまう僕。だが青年の取り巻きも彼に賛同するように言ったのだ。
「そうですわ、貴女は偽者ですわ」
「そうだ!この学園にそんな奴はいない!」
「貴女は偽者です。本物のミリアさんはもっとクールで素晴らしい方ですわ」
と彼らは口々に言うが……僕は別に偽者でも何でもないのだが……
「私は本物ですよ?それに世界が違うのです性格の違いも仕方ありません」
「にしても違い過ぎる……」
青年と取り巻き達が不満そうな顔をする。
僕は気にせず話を続けることにした。だってそうしないと話が進まないからね……仕方ないけど……
「ですのでここは平行世界ということになります。だから貴方や貴女方の知っているミリアさんと違うのは当たり前ですわ」
「そうですよ!そもそも私達からしたらそっちが偽者です!」
「そうですわ!」
「……そうよね」
「おいおい何言ってんだよ!だからてめえらが偽者だ!」
「全員頭部ちょんぎりますわよ」
僕は彼らのやり取りに呆れながらも話を進めることにしたのだ。だって早くしないと昼休みが終わってしまうから。だから僕は彼らに言ったのだ。
「あの…ミリアさん頭を掴まないでいただけると…」
「委員長達何時来たのですか?とにかく話は終わりです」
そう言って立ち去ろうとする僕だったが、彼らはそれを許さなかったのだ。
「待ってくれ!まだ聞きたいことがあるんだ!」
「まだ…あるんですか?」
僕は面倒そうに彼を見るが……彼は真剣な眼差しで僕を見つめていた。なので仕方なく話を聞くことにしてあげたのだが……
「今すぐに俺達を戻せないのか!?」
「……申し訳ありませんがそれはできませんわ」
僕は申し訳なそうな表情を浮かべて彼にそう言うことにしたのだ。
すると周りから怒声が一斉に上がる。
まあそうだよね……でも仕方ないんだよ。だってそれをしたら僕を化け物扱いするだろ。
それに、そもそも本当に元の世界に戻す方法なんて僕にはわからないんだからね。嘘はついていないよ。
「魔力や知識にその他諸々を貸すことは可能ですが、今すぐに戻すことだけは不可能ですね。それに」
「そ、そんな……」
青年達は絶望した表情を浮かべる……まあ、それも仕方ないよね。
だって元の世界に帰れると希望を持っていたんだから……でも僕は彼らに現実を突きつけることにするのだった。
「そもそも世界転移には膨大な魔力に確実に元の世界に戻れる保証がなければできません」
「うぐ!?」
青年は僕の指摘に言葉を詰まらせる。そして周りも僕に対して何か言いたげな表情をしていた。
「ですから、落ち着いてください。一週間後には戻れます」
僕は笑顔で青年にそう告げるが……彼は納得していないようだった。そして取り巻き達もだ。
「だけど……」
「それに元の世界の家族や友人と離れたくない気持ちはわかりますわ。でも今はこの学園にいるしか無いんですよ」
僕がそう言うと彼らは黙りこんでしまう……まあ仕方ないよね。だって彼らにとってこの世界は未知の世界なのだから。
それにしても彼らの世界の僕は怖いなぁ……絶対に関わりたくないんだけど。
「だからまずは、この世界のことを知ってください。それから考えましょうよ」
「……わかった……」
僕がそう言うと彼は渋々納得したようだった。まあ仕方ないよね。だっていきなり異世界に来たんだから混乱するのは当然だよ。僕もそうだからよく分かるよ!だから早く帰ってね?そしたら元の世界に戻れるから……僕はそんなことを思いながら彼に言ったんだ。
「それでは」
笑顔でそう挨拶し、そのまま立ちさろうとすると…
「待ちたまえミリア君!!何を勝手に話しを進め我々の許可なく不法侵入者をいれているのかな!」
うーん!また面倒なのが…
「何でしょうかサイエス・アズマ・グランマース・ソナーバサ?」
「どうして不法者を入れているのかねと聞いている?」
「私と学園長が許可いたしました。彼らは不法者ではなく異世界転移者ですが、もう彼らは客人にしてこの学園の生徒ですよサイエス・アズマ・グランマース・ソナーバサ」
「何時も言っているだろサイエスでいいと…ほう、そうかね。なら彼らが本当に異世界から来た者だと証明できるのかね」
サイエスは僕にそう聞いてくるけど……それは無理じゃないかな……だって彼らはこの世界の住民ではないのだから。
「必要ですか?そんなもの」
「なっ!?」
僕の言葉に驚くサイエス、そして周りもざわつき始めたが……そんなことは関係ないね。
「これでも時期生徒会長なのだよ俺は」
「一生徒が持つ権力などありませんよ」
「あるのだよ」
─は?
「!?そ、そうですありません」
「…それで良いのですよ。で?どうするんですか?」
僕はサイエスにそう尋ねると彼は少し考えた後……
「…なぁ…やっぱりあれ本当にミリアなのか?怖いよ」
「そ、そうですわね。まるで格上の方ですわ」
「…」
「良いかも」
ちょっと…後ろ、うるさいよ。
「……わかった。だが彼らの身元保証人は君だ。君が責任を持つように」
「ええ…わかりました。彼らに何かあらば責任は貴方に」
「いやなんでだよ!普通君が持つよね?」
「仕方ありませんわね」
まあそうなるよね。でもこれで話は終わりだし、早く終わらせたいなぁ……
「では私はこれで」
「まてミリア君、まだ話は終わっていないぞ!大体君は……」
あーうるさい!早く帰らしてくれよ。仕方ない……奥の手だ!
僕は誰にも認知出来ない速度で腹パンすると彼はビクッとして僕を見る…見るなよ。
「あら、急にお倒れになるなんて……保健室に運んだ方がいいでしょうか?それとも医務室の方が良いですわね。それでは」
「へ?あ、ああ分かった」
すると僕がサイエスを軽々と持ち上げると、驚愕するけど、まあ軽いんだけどねこれ……で僕を立ち去ることにしたのだ。
「ではこれで失礼しますわ」
「お、おう」
そして僕はサイエスを連れてその場を委員長に任せて後にしたのだった。
※※※
後にしたかったな…
「…あらあら優雅なティータイムでしたのに…」
「ならカップでも持っていて欲しいものね。異世界の私?」
「……そうですわね」
「変な仮面を着けてベランダから出ようなんてどこが優雅なティータイムなのかしら?」
「これからするつもりでしたのよ」
「そんな変な格好で?…片腹痛いわね」
僕は目の前にいるミリアさんを見て、少し恐怖を覚えます。
「それで…貴女は何をしに寮の私の部屋まで来たのです?沢山空いてる部屋ありましたでしょ?何故私の部屋を選んだのです?」
「貴女が気に入ったからよ私の癖に私と違う私をね」
僕がそう言うと彼女は、興味深げに僕を……いえ私の身体を見てきます。その目は獲物を狙う狩人の様でした。ですが僕は気にしません。何故なら彼女も同じ立場だからですもの。
「あらあら?まあ、奇遇ですわね。私も貴方に興味がありましたのよ?」
「そう……」
「ええ」
お互いに探り合う私達……そしてその美しい黒の超長髪が鼻腔をくすぐります。
「シャンプー同じなのね」
「ええ……そうですわね」
僕達はお互いに髪に触れ合い、そして同じシャンプーを使っていることに驚いてしまいます。でもそれだけではないのです。その匂いはまさに僕そのものでしたから……手触りもシルキーで、思わずずっと触っていたくなる程でしたわ。
「ねえ?」
「なんでしょうか?」
「その変な仮面外してくれるかしら?」
「あらどうしてですの?」
「むしろどうして外さないの…私の綺麗な顔に変な仮面がついてるのいやなの」
「あら……そうですわね。ごめんなさい、今外しますわ」
私は彼女の言う通りに仮面を外すと彼女は驚きの表情を浮かべていましたがそれも一瞬のことでした。そしてお互いに見つめ合う私達……
「貴女…相当な猫被りね」
彼女はそう言って私に顔を近づけてきます。そして私もまた彼女に顔を近づけました。お互いの息がかかる距離まで近づくと彼女の瞳の中に私が映っていました。それはとても美しくまるで宝石のようでしたわ……ですが私はその瞳に吸い込まれる感覚に陥りそうになりましたが…
「魅力魔法は効きませんよ」
「あら残念ね……」
「それに猫なんて被ってませんわよ」
「嘘ね」
「それは貴女が私だから?」
「そうよ……だって私だもの…それに空っぽ過ぎるのよ貴女は…」
「空っぽですか…これでも詰まっているつもりですが……」
「違うわね。貴女の"中身"には何もないのよ奥はわからないけどね」
「そうでしょうか?」
私はそう言いながら微笑みます。ですが彼女はそんな私を哀れむような目で見てきましたわ……そして彼女は私にこう言ってきたのです。
「ええそうよ。だって貴女は私の癖に全然私っぽくないもの……だから貴女に興味が湧いたの」
そう言うと彼女は私の額に触れようとしてきますが、私はそれを軽く避けてしまいましたわ……でもそれが気に入らなかったのか彼女はムッとした表情を浮かべましたわね?
「どうして避けるのかしら?」
「あらごめんなさい脊椎反射ですわ」
「まあいいわ、素を見せなさいよ……」
「これが素ですわよ」
「そう……まあいいわ。何れ剥がして見せるもの」
「あら……私はシールでもございませんよ?」
「全く糞ボケね。絶対に剥がして見せるわ」
─…面倒くさ
「ふふ……」
「なんですの?」
「いやだって今の貴女の顔……本当に面倒臭そうにしていたもの…それに漏れてたわよ」
「……そうかしら?それより用件がそれだけなら離してもらえると嬉しいのですが……」
僕がそう言うと彼女は少し考えていましたわね。そして私にこう言ってきたのです。
「駄目よ。一人になって素にもどるつもりでしょう?」
「あらそんなつもりありませんわ」
─なら……
僕はそう考えながら彼女に近づこうとすると彼女は私を強く抱きしめてきました。そして私の耳元で囁くのでしたわ。それはとても甘く優しい声色で思わず蕩けてしまいそうでしたが我慢しましたわ。だってまだ早いんですもの……だから僕は彼女から離れようとしたのですが……離れられませんでしたわ?何故でしょうか?
……まあ良いですわ。それよりも今はこの仮面を外されないことを優先しましょう。それに、彼女の身体から漂う匂いはとても芳しく良いものでしたし……
「ねえ?顔を見せなさいよ」
「なら離してくださいな」
僕は彼女から離れようとしたのですが、今度は逃がさないと言わんばかりに更に強く抱き締められてしまったって力強すぎませんか?
「嫌よ。それに貴女の素顔が見たいのよ」
「……見せているじゃないですか」
「違うわよ。素顔よ素顔、だって仮面姿なんて失礼でしょ?だから外してって言ってるの!」
─ああ!もう全く面倒くさくて仕方ない。何なんだ異世界の僕は!
「あらムカついたの?口を塞ぎたいなら塞ぎなさいよ…その私と同じ唇で」
「あら挑発ですか?女同士で口づけする趣味はおありになりませんわ」
「そうかしら?私は貴女の唇に興味あるわよ?」「そうなのですね、私は興味ありませんわね」
「そう……なら無理やり奪うしかないわね……」
彼女はそう言って私を押し倒すと、僕の唇を奪おうと顔を近づけてくる。だけど僕も黙ってされるわけにはいかないからね……だから抵抗しましたけど…
「触れなくとも柔らかいの分かるわね」
─え?もう僕の唇奪ってるつもりだったの!こっわ!!
「まあ良いですわ。それよりもそろそろ離してもらえませんこと?」
「いやよ」
「どうしてですの?」
「だって離したらまた逃げるでしょう?だから離さないわ」
「逃げませんわよ。それに」
僕はそう言って彼女を押し退けようとするがびくともしなかった。それどころか更に強く抱き締められてしまったのだ。
そして彼女は僕の耳元で囁くように言ってきたんだ……それはとても甘くて蕩けるような声色だったよ……でも僕はそんな声を無視して離れようとしたんだけど、今度は首筋を舐められたから驚いてしまったね。
「……ひゃう!?」
「あら可愛らしい声を出すじゃない」
こいつ…いいよ。そっちがその気なら僕も容赦しないよ?
「ふふ、怒った?」
「別に……ですわよ」
「そう……まあ良いわ。それよりも私は貴女を知りたいの」
そう言って彼女は再び僕を押し倒すと馬乗りになって来るんだけど……いやこれまずいね……全く面倒臭いなぁ~
─お嬢様術式奥義 眠息
「?え」
「耐性がなくてよかったよ…全くこのお嬢様は…」
お嬢様術式奥義、眠息。僕が前世お世話になっていたお嬢様から教わった奥義だ。この技は体内に貯めた気を瞬時に静のエネルギーに変換しそれを相手に吸わせ相手を眠らせる技で、お嬢様曰く
「これを使えばどんな相手でもイチコロよ」
と言っていたけど……本当に効くとは思わなかった。
まあ良いけどね……それより今はこの異世界の僕をどうにかしないとね!
「全く……面倒臭いなぁ……」
僕はそう言って彼女をお姫様抱っこするとそのままベッドへと運んでいくことにしたんだ。だってこのまま床に放置するわけにもいかないし……それに彼女の寝顔はとても綺麗だったしね。だから僕は彼女をベッドに寝かせると布団を掛けてあげることにしたんだ。まあ、これで一先ずは安心かな?後は……
「さてと」
僕は彼女の頭を優しく撫でると彼女は嬉しそうな表情を浮かべる。その姿はまるで精巧な人形みたいで可愛らしいと思ったよ。だから僕もつい微笑んでしまったんだけど……あれ?これってもしかして僕って結構チョロいのかな?まあいいや、それよりこれからどうするか考えないとね……とりあえずは……それまで暇だしどうしようかな?そうだ!行こうと思っていた狩りにいこうかな?でもなぁ……まあいいか。なら早速行こうっと。