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ヒーローがわざと敵組織に誘拐されてもう一人の自分を造られ、自分に愛される奴



「ねぇ、赤野君…私達別れましょう」

「何を言っているんだ!桃川!俺は!」

「もう無理よ!私、貴方とは別れたいの」

「待ってくれよ何でなんだよ」

「だって、貴方は私の事を愛してなどいないもの!赤野君が私に向ける感情、それは『支配』よ!」

「何を馬鹿なことを!俺は桃川の事を!」

「貴方が一番知っている事よ」

二人の腕時計から通信音がなる。

『黒河町に敵怪人到来!黒河町に敵怪人襲来!』

「赤野君、これ」

「あぁ分かっている!」


二人のヒーローは駆け出す。


『ククク・・・憎い・・・』


声は聞こえるが声の主の姿は見えない。


『憎い憎い憎い憎い!!』


そこには信じられない光景が広がっていた。町の景色が破壊された瓦礫の山になっていた。黒河町は怪人の手によって、無残な姿になっている。


「俺達が到着するまでにこんな!?」

「何てことを」

『憎い憎い憎い憎い!』


声と共に瓦礫の影から敵が飛び出してくる。敵は全身黒い鱗で覆われた竜のような姿をした怪人だった。


『憎い憎い!貴様等が憎い!』


口から火を吹き二人を威嚇する。


「ドラゴン系の怪人か!厄介な!」

「赤野君ここは私が抑えるわ!」


桃川が叫ぶ。だが…



「でも桃川!」

『憎い憎い憎い!憎いっ!!』


竜が口を開き桃川に火を吹きつける。


「きゃあああ」


火を浴びた桃川が悲鳴を上げる。


「桃川!!」

「大・・・丈夫よ・・この位平気だから、早く敵を倒して頂戴」


しかし、ダメージは大きいようで立ち上がれないようだ。竜が近づこうとする。


「やらせるか!」


赤野は怪人にパンチを打ち込む!命中したのか、竜はよろめく。


「桃川!大丈夫か!?」

「え・ええ」

『憎い憎い!仲間などいらぬ!』


竜が口を開け火を放つ。赤野の服に火が燃え移る。


「あつっ!他の奴は何で来ないんだよ!このままだと桃川が!」

『憎い憎い憎い!貴様等も俺の一部にしてやる!』


竜は火を吐き、赤野を焼き尽くそうとする。赤野は逃げ出そうとするが、体が思うように動かない。


「くそ!ここまでか」


その時だった。不意に声がした。


「その程度の奴に苦戦するとはな」


そこには黒い仮面を被った男が立っていた。男はマントを羽織っている。それはまさにヒーローのよう。その手には仰々しい大剣のような武器が握られている。


「お前は?」

「名乗る必要はない。俺はただ破壊するだけだ」


そう言うと仮面の男は竜に向けて剣を振るう。振り下ろされた大剣は竜の頭部に命中する!竜は吹き飛ばされる。


『ぎゃああああ』


竜が悲鳴を上げる。しかし、竜は起き上がる。再び飛び立とうとする。


「俺に牙を剥くとは、愚かな奴だ」


仮面の男はそう言うと腕を振るい大剣を竜にむかって放り投げた。大剣は竜を真っ二つに引き裂いた。


『ぎぅるあああああああああああ!!!!!』


竜の体が崩れ落ちる!そして、霧のように消えていく。仮面の男が赤野に駆け寄る。


「大丈夫か?」

「あ・・・ああ」


男は赤野に手をかざすと傷を回復させた。男はマントを翻しその場を去ろうとする。赤野はその背中に声をかけた。


「おい、あんた何で俺を助けた?別に助ける義理もないだろ?」

「そうだな、強いて言えばお前に…いや多くを語るのはやめておこう」


そう言うと仮面の男は去っていった。赤野はその場に座り込み、自分の腕を見る。そこには傷一つない。


「なんだったんだ?あいつは」


桃川は立ち上がり赤野に近づく。そして、手を差し伸べた。


「大丈夫だった?赤野君?」

「ああ、なんとかな・・・それよりその格好どうしたんだよ?ボロボロじゃないか?」


赤野は桃川の姿をまじまじと見た。彼女の服はあちこちが破けている。素肌が所々見えている状態だ。桃川は少し恥ずかしそうに答えた。


「ちょっと敵の攻撃が強すぎたわね」


赤野は立ち上がると…そこで三人の人物が現れた。


「桃川さん!赤野君!無事ですか!?」


スーツ姿の青年が息を切らしてやってきた。桃川は彼に手を振る。


「緑矢君、大丈夫よ」


緑矢と呼ばれた青年も安心したような顔をしている。そこで赤野は質問する。


「お前らどうして早く来なかったんだ!緑矢、お前それでも仲間か!?」

赤野がそう言うと緑矢は申し訳なさそうに言う。


「桃川さんが危ないと知って、急いできたんですが、文句はいらないですね」

「そうよ」


黄瀬が後ろからやって来た。


「黄瀬!お前もか!」

「そうだよ~」


黄瀬は気だるげに答えた。赤野は仲間の言葉に憤慨する。


「仲間を信じないで、何がヒーローだ!お前らそれでも……」


桃川は赤野の肩に手を置くと静かに言った。


「赤野君、貴方が怒るのは分かるけど、緑矢君達だって一生懸命なの……その気持ちを分かってあげて」

「桃川・・・」


仮面の男が空を見た。彼の視線の先には赤野達の姿があった。


「あれがヒーローか…あれに私の■を託していいものか…」

男はそう呟くと夜の闇へと消えていった。

まだ言い合いをしている赤野と緑矢達…そして悲鳴が上がる!


「きゃあああ」


全員が悲鳴の方を見る。そこには怪人が桃川を捕まえられていた。


「桃川!」


赤野は走り出す。緑矢達も後に続くが、怪人の足は速く追い付けない。怪人の口が開き火の玉を吐き出した。赤野や緑矢達は衝撃を受ける。


「桃川!」


怪人は高笑いをする。その時だった…怪人は黒いモヤに飛び込み消えてしまった…桃川と共に。


「桃川!!」


赤野の絶叫が町中に響き渡った。怪人の消えた場所には破壊された町が残っているだけだった。







一方、ここは怪人が作り出した異空間……その中に捕らえられている桃川と怪人がいた。


『クク・・・ファントムピンクよ貴様を博士に突き出し更なる絶望を与えてやるぞ!』


桃川は怪人を睨みつけた。


「貴方・・・ただの怪人じゃないわね!」

『クク……そうだ!私は新組織ソーゾルームの幹部なのだ』

「貴方、ファントムファイブと敵対する存在?」

『そうだ!俺はファントムファイブの天敵とも言える存在だ!』

「それで私を捕えた訳ね……でも私を捕まえても無駄よ」

『どうかな?』


そう言うと怪人は博士を呼び出し、桃川を見せる。


「へぇあんたが博士なのね」


桃川は余裕の笑みで挨拶をする。しかし、博士はつまらなそうにするだけだ。


「ふん……ファントムファイブの小娘か……(やけに簡単に捕まったな…)」


そう言うと博士は怪人の方を見た。


「オーツ、この小娘をあの部屋に連れていけ」

『はっ!』


オーツと呼ばれた怪人は桃川を引っ張る。桃川は抵抗するが、力が強く抵抗出来ない。


「痛い!離しなさい!」


オーツは何も言わず、桃川を異空間から連れ出す。そこは一面真っ白な部屋で様々な器具が設置されている……そして一人の怪人が立っていた。それは大きな犬のような姿をした怪人だった。その体からはおぞましい程の怨念を感じた。


「貴方が……オーツ?」

「ああそうだ……」


そう言うとオーツは桃川に何かしらの薬を飲ませる。桃川は苦しみながら言う。


「く・・・何の薬?」


オーツは答えない。やがて桃川は意識を失った

ようだ。オーツは博士に言う。


「博士……ファントムピンクを捕らえました」

「うむ……ご苦労であったな……」


博士は桃川を見ると嬉しそうな顔をする。


「これからが楽しみだ……」


博士はそう言うと高笑いをした!その笑い声に答えるように、オーツとソーゾルームの幹部達も笑い出した! その後、桃川が目を覚ました時、彼女は先程とは違う部屋にいた。周囲には何もない。その部屋には桃川以外の者は誰もいなかった。


「ここは・・・」 

『ファントムピンクよ目覚めたか…ここは異空間にある私の部屋だ』


桃川の目の前にオーツが現れた。


「貴方・・・」

『ファントムピンクよ貴様にはこれから実験に協力してもらう』

「実験ですって?」

『そうだ……貴様には自分と戦ってもらう』

「自分と戦う?」

『そうだ……貴様が戦闘不能になるか、貴様の心が折れた時、ファントムファイブに絶望を与える事が出来るだろう……』

「私を殺さないの?」

『今はな……』


そして博士は消えた。その後、桃川の目の前に鏡が現れる。桃川は恐る恐る鏡に触れた。すると桃川は驚き叫んだ!


「きゃああ」


それは鏡ではなくファントムピンクだったピンクのヘルメットにピンクのタイツのような衣装…全て同じ姿だった。違いさえ一切なきファントムピンク


「ど……どういう事?」

『貴様の目の前にいるのは貴様自身だ』

「どういう事よ!」

『これから、貴様には戦ってもらう!お前自身とな……』

「そ・・・そんな事出来るはずないわ!」

『やってみるがいい!』


そう言うと目の前のファントムピンクは何もして来ず二人とも相手の出方を伺うばかりであった。


「・・・」「・・・」


しばらくの沈黙の後、博士は


『後は貴様がやられた後、私が貴様の体に入り、貴様らに絶望を与える』

「そんな!そんな事させないわ!」

『なら戦いたまえ……』


そう言うと二人のファントムピンクは動き出した。二人の拳がぶつかり合う!二人の戦いが始まった。桃川は攻撃を仕掛けるが、何度戦ってもファントムピンクの攻撃と同じ戦い方で全く同じ力と技で攻撃してくる。


「な…なんなのこいつ!」『な…なんなのこいつ!』



「『これじゃキリがないわ』」


同じ言葉を同じタイミングで二人は言う。二人の動きが止まった……その時だ!ファントムピンクが桃川に仕掛ける!


「『喰らえ!』」


再び二人はぶつかり合う。やはり同じ


(このままじゃまずいわ)


桃川は焦るが何も思い付かない……その考える間までもが同じだった。お互いにお互いが隙を探そうとするが何も変わらず二人はぶつかり合うだけだった。


『はぁっ……はぁっ』


「『くっ!』」


互いに力の差はないと判断した二人は何度も何度も蹴りを繰り返すがその衝撃もほぼ互角……二人は泥沼のように体力が奪われていく。


「『はぁ…はぁ…っ…ここまで同じなんて』」


桃川は目の前のファントムピンクが中身は機械か怪人だと思っていたのだが…本当に自分自身なのかと思ってしまい始めていた。その考えが浮かんだ時、動きが止まってしまった。




「『……』」




目の前の自分が自分ならと桃川はただファントムピンクに近づくしかし目の前のファントムピンクも同じだった。二人は近づくと抱きしめ合った。そして


「『あっ……』」



二人は思わず甘い声を上げてしまい桃川は頬を赤く染める。その心地よさに二人の力は抜けた。二人の胸と胸が押し合い少し声が漏れてしまうがそれさえ心地よかった。敵とはいえ、同じ姿……同じ感覚をしてきた相手なら抱きしめてしまう。

ピンクの同じ形をしたヘルメットがコツンと音を立ててぶつかり合い、それを合図に二人は変身を解いた。そこから現れるのは街を歩けば振り返ってしまうほどの美麗な容姿、非常に長い茶髪は不自然なまでにサラサラで艶々していた。まるで若布のように美しい髪をし、水晶を想像させる透き通った瞳、小さくて可愛い鼻と口……その人智を超えた様な美貌を持つ女。その髪が変身を解いた風に揺れ思わず見とれてしまうほどの美しさだった。

それはもう一人のファントムピンク…桃川も同じであった。潤んだ瞳でその目の前の人物を見つめていた。目の前の自分は長い茶髪を指で掬う。艶やかな髪がその動きに従いサラサラと流れていく。そしてその髪に口づけするその姿は倒錯的な印象を桃川に与えた…


「本当に私…だったのね」

「本当ね……私達ってここまで同じだったのね」


二人は見つめ合う…そして


「本物は私よ」

「違うわ…本物は私よ」


二人はそう言うと見つめ合い、再び同じ表情……甘える表情を相手に見せてしまう……すると二人の内一人が抱きついた。瓜二つな美しい顔が向かい合うと唇同士を近づけて


「本物の桃川遥は私よ……貴女は偽者よ!」


遥がもう一人の自分に言うと桃川遥はキッと睨んだ。


「ふざけないで!私は正真正銘本物の桃川遥よ!」

「違う!本物は私なの!」


桃川がそう言うと抱きついたほうの桃川は抱き締める腕を強めた。胸のふくらみが押し潰され桃川の喉から可愛い声が漏れてしまう。そしてそんな様子を見ながら抱きついた方は

「んっ……はぁっ……」


と甘い声を上げる。


「私の方が本物よ!」そう言って桃川は抱きついた桃川を押した。押し返した方向も自分と同じようで柔らかい体がぐにゃっと歪む……押し倒された側も起き上がり再び抱き締めようとする。二人は床で転がり、クルクルと回るようにして抱き合っていた。胸同士が押され潰しあって形が歪になり乳首同士まで衝突しあって自分達を苦しめる……転がり終わると相手を引っ張り倒そうとするが、同じ力をしているのでお互いにすぐ立ち上がった。しかしその時胸同士が接触し、二人はお互いを見つめ合うとまた抱き締めあってしまった。今度は逃がさないようにお互いに腕の力を込める……


「貴女は偽者よ!私は本物よ!」

「違うわ!私こそ本物よ!」

「私が本物の桃川よ!」

「いいえ本物の私が桃川よ!」


言い合いをしながら二人は押し合い抱きしめ合っていた。その姿は無様で滑稽で美しくて、二人の力は互角で全くお互いに動こうとしなかった。桃川遥は相手を睨み付けながら言った。


「なんで分からないの……自分が偽者だと!」

「貴女の方が偽者よ……」

「じゃあ聞くけどなんで貴女は自分を遥だと思ってたの?」

「それは……」

「貴女わざと組織に捕まったでしょ…こうなることを期待して」

「ち、違う!私はただ……」

「違うと言うならなんで抱きしめられる前に抵抗しなかったの?自分に抱きしめられるなんて嬉しかったのかしら……」

「違う!偽者はそっちよ!」

「違う!私こそ本物の桃川遥よ!」


二人は叫んだ。そのまま二人は抱き合うように倒れると二人の脚が絡み合う……二人の均整の取れた体が重なり胸と胸が変形し合う。そのまま二人は再び悶え出した。自分の体をお互いに味わっていた。同じ形だが、異なる感覚……そして互いの気持ちのいい部分を相手は手に取るように分かった……否、相手も自分の気持ちいい場所に触れていた。


「あっ……っ……」「そこはぁっ……!」


二人の快感が合わさりさらに体を熱くした。二人の体から汗が流れ、滑りそうになりながらも抱き合い、相手に触っていた…汗で手が滑る感覚が愛おしいと思い始めていた。相手の目と目が合い


「変態偽者ナルシスト女!」と言い、「変態偽者ナルシスト女!」と言われ顔を真っ赤にする桃川まるで自分の考えていることを代弁されている感覚に絶望を感じた。

しかし手は絶対に離さず相手に向かって上乳を押し付けたり、下乳をぶつけたり、互いにくっつき合う快感に歓喜した。体の一挙一動が相手と同じであると全て感じてしまった……だがそれでも互いが自分であると主張してくる事実に苛立った二人は


「本当にっ……はぁはぁっ……困るわ」「これだから偽者は!」


二人はとうとうその言葉を口にする!




「「そんなに私のことが好きならキスしてよ!偽者!」」




二人は言葉を揃えた……そしてその台詞に理性を失ったかのように互いの唇を相手と奪い合う!その仕草、口の形、何もかも同じだと改めて知りながら二人の気持ちはどんどん高く上り詰めていった。

自分とのキスは今まで重ねてきたどんな唇よりも柔らかかった。自分とのキスはどんな美酒よりも濃厚だった……リップの匂いも同じ水に濡れたような瑞々しさも同じだった。二人は全身の力が抜けていった……今までどれだけ相手を嫌悪しようが否定しようが何をやっても最終的には自分なのだ……だからいくら何を言ったって無駄なのだと分かったからだ。キスをすればより相手を感じてしまって嫌になるだけということに気づいたのだ……だから


「ね、ねぇ私……もうここまでにしよう?」と桃川が言った「ま、待ちなさいよ!もう少しで貴女を屈服させれたのよ」


と桃川は言ったすると「それは私も同じよもう少しで貴女を屈服させれたのよ」と桃川も返した


「……」「……」



二人の間に沈黙が流れるが二人は目線で合図を送りあいもう一度抱き合った。そして目を閉じて唇同士を再び合わせ、口の中を舌で舐め回しながらキスをし続け相手を屈服させ合う。キスに夢中になると互いに舌が絡まり合い二人の口の中は互いの唾液でヌルヌルになり二人の口の境目がどこなのか分からなくなるほどだった……

赤野とのキスも緑矢とのキスも何度もあるが舌は変な味がするし唾液は無味だったり苦みがあったりだったが今キスし合っている自分から味を感じるなんて初めてであった……甘い。果物よりもお菓子よりも何よりも甘い感覚で舌や口の中が支配された……その感覚が自分…桃川遥の味だと気づくと愛おしくてたまらなくなり舌を絡めずにはいられなかった。


(嘘よ!私こんなに私のことを愛してなんてない!)

(嘘よ!私に愛なんてないわ!偽者には愛の一欠けらもないのにこんな行為にこれ以上の快感を感じてしまう…何でよ…)


絡み合う舌が今目の前にいる女が自分と同一人物であることを再認識させた。

舌同士を絡めあい、どちらの唾液かも分からなくなる頃二人はようやく唇を離した。お互い相手に合わせる為に口を開けていたため唾液が溢れ垂れるがそれに気付かない程夢中に舌だけでキスをしていた事を恥ずかしがった。唇を離すと二人共息が上がっており顔を赤くしながら肩を上下させ抱き合うようにしていた。

抱き締められているときの感触さえ心地いい、相手に自分との共通部分を味わう度にもどかしくて仕方がない、もどかしいのなら目の前の相手の良いところを責めてしまえば一気に最高の快感を味わえるのに……

だがそれさえも求めてしまったらどれだけ気持ちがいいだろうかと二人共頭の中で考えて今この一瞬ですらそれを求めていた。


(だめよ!ここで私と体を重ね合うなんてそんなの嫌だわ……!)

(駄目よ!ここで体を許して快楽を感じてしまうなら私は私自身を否定する事になる……!そんな)


「私が本物なのに惚れるなんて、本当私の事好きなのね!?」

「そこまで私の事が好きになったの!?私が本物なのに!」


と思わず言葉を荒げる二人だったが、直ぐに距離を詰め唇を重ねてしまった……そして吸いあうようなキスでとても生々しかった。二人の口の中は何度お互いの唾液を飲んだかわからない程に充満していた。溺れそうになり慌てて離してしまった


「偽者ナルシストの癖にキスがうまいじゃない……生意気よ」と桃川は唇を拭いながら言った「悔しいけど、惚れちゃうでしょ……ド変態の癖にキスがうまいなんて……」

二人は顔を真っ赤にして目を背けあう。もう二人の性格まで同じだとこれ以上ないくらいよく分かった。

「……今私達は同じ事考えたわよね」顔をさらに近づけて話す二人

「・・・はあっ……はぁっ・・・・そうよ・・・またキスしたくてたまらないと思ったのよね」と言葉を返す二人。すると二人とも突然に股同士がくっつく距離まで近づきそのまま自分の股と相手の股を合わせた……それだけでお互いにぶるぶるしまう


「……本当に私達って同じね」

「ええ……」


二人はまるで合体するかのように体をくっつけ合う……二人のおっぱいは全く形が変わらずに一直線上を進むロケットになったかのように正面衝突した。その瞬間胸の先っぽ同士が触れ合った!思わず二人で仰け反り、胸が変形しお互いを攻めたてる……

それから何度も何度も二人は押し付け合った乳首同士を突き合わせては押し倒すのを繰り返しそしてとうとうお互いの乳房を重ね合った!胸を合わせるのは飽きることなく何度だってやり続けた!

そして二人の乳輪と乳頭が互いに潰しあったまま絡み合っている事に気が付いた。こんな事は初めてだった二人はつい「ふふっ」「何笑ってるのよ?」と声に出してしまう……すると胸の奥まで相手の体温で熱くなっている感覚に襲われた。怒りや苛立つどころか何故か胸が暑くなり、ドキドキした……何度も触れあって相手を知ったせいだろうか、憎しみは勿論感じるがそれと同じかそれ以上の愛情が伝わって来てどうしていいか分からなくなった。

「……好き」桃川が言った。

「好きなの……」と桃川が言った。すると二人は相手の首筋に目を向け舐め始める!


「はぁはぁ……!っ……くぅっ……!!(好き好き大好き!)」


べろべろと音をわざと立てるように首に唾液を塗りつけるように舐める二人、舌の感触が共鳴しあっているような感触を受けた。二人とも目はとろんとして熱い快楽が脳裏を痺れされる。理性がどんどん擦り減っていき、自分を愛してしまう気持ちまで相手に委ね始めている……そして相手の首筋を激しく愛撫し続けた。


「はっ!んっ……ああ」

「ふぁっ……!!あっぁ……!好きっ!」


二人の顔はとろんとなり、はあはあと甘い吐息を漏らし続けた。段々歯止めが利かなくなってくる一方二人はもうこのままいつまででも肌を合わせあっていたい感情になってしまうほど染まり合ってきていた。遂に相手の髪を愛おしそうに撫で始める桃川。もう一人の桃川も髪に指を深く入れながら抱きしめ合い恍惚とした目をする。

体も顔も見た目も何も同じなのだと思うとまるで肉体だけでなく魂までも混ざり合っていくかのような気持ちになってしまい涙が止まらない、ちょっと指でなぞるだけで相手の体がビクッビクッと反応し股から汁が流れている様子が見えた。限界を感じた彼女はまた唇だけを重ねる

そして二人は互いの唾液を混ぜ合うかのようにキスをした……キスをする前に名前を呼び合うとその瞬間絶頂を迎えた。股からは大量の汁がベットの上に垂れており、相手と絡まり合っていただけだったはずなのに体中を交じ合っていたかのような満足感を味わっていた。二人の体は汗だくであり二人はずっと抱き合っていたかったが不意に冷静さを取り戻し始める。


「私たち……すごい変態行為してたわね……」

「……そう、みたいね」


それから彼女はゆっくりと起き上がり見つめ合った後ちゅ、ちゅと優しいキスをして服を脱いでしまった。彼女に至っては迷うことなく全裸になった……裸で体を重ね合わせていたが今では服も下着も全て邪魔に思えたのだ。生まれたままの姿になった彼女は見つめ合うと


「私ならさ、もっともっと・・・」

「私を滅茶苦茶にしてよ……」


そう言って二人はお互いの唇をむさぼりあうようにキスをする……何度もキスし合った舌同士を押し付けお互いの口の中を犯し合った。


「わ、私の中に入って来てもいいのよ」

「で、でも私は女同士とか……したことないけど……」


そんな遠慮がちな桃川に「良いのっ!早く来なさい!」と言う桃川はそれから桃川が自分のおまんこを広げるのを見物しているとふいに生暖かい感触をそこから感じた。相手から愛液が垂れていたのである


「ぁ~もうこんなにでちゃってるけどー」


そう言う桃川はもう我慢ならないという顔をしていて少しだけど口を開いて物欲しそうな顔をしながら彼女のあそこを見つめていた、それを恥ずかしそうにする桃川に対してその仕草にどきりとさせられてしまう彼女。


(もうっ……!私に欲情して・・・本当に・・・)


そして彼女は少し間をおいてからあそこ同士をくっつけ合わせた「行くわよ」と言って擦り始めた。その時クリトリスが触れ合う度ビクッと激しく反応してしまい相手を引かせない為にも負けじと手を動かすが全く対抗になってなかった。


グチュリ……!!グチュリ……!!グチュリ……!!


「はっ・・・あぁぁ……んんっ!!きもちいぃっ!気持ち良いからっ!」


と叫びながら彼女の前でイき続けているとついに耐えきれなくなった桃川が無意識に彼女が倒れないように腰の部分にしっかりと足で絡みついた、そして肩を掴み自分側に強く引っ張った。油断していた彼女は受け身を取れないまま倒れてしまい丁度股を大きく開脚しており秘部がはっきりと見えてしまっていた。その瞬間、そこに自分と同じ秘部を見た桃川はそのまま相手の顔を両足で引き寄せ挟み始めたのだ。


(あの・・・私と同じおまんこ、私と同じ仕草もするのよね……もうそれどころじゃないけど 今はそんなのどうでもいいや……)


グチャ!クチュ!クチュ!!チュ!!プシュァ!!!!!


そんな音を立てながら舌を絡め続け口を吸いながらも秘部同士をぶつける彼女たちはもっと二人で気持ちよくなりたくて激しく動いた……体の調子が良くなっていくのと同時に絶頂も近づいていく事が分かる。もうそろそろかも・・・と思った時だった。


「遥ぁ!!!!!」


壁が破壊される音と共に鋭い声が飛び込んできた!



ドガアアアアアンンンッ!!!!




「「んっ…っ」」



…ドクンドクンと脈打っていた秘部や、良いところで唐突におあずけになってしまったのだ。二人が何か言う暇も無く代わりに入って来たのは赤野だった!


「遥無事か!?……え」


入ってきた赤野が目にした光景は桃川が二人いて更には裸で抱き合って…あの綺麗な髪が交じり…唇と唇からは銀糸が引いていた……つまりとても色っぽい雰囲気のままの状態で二人は固まっていた。


(何やってんだよ・・・何で遥が何で交わってるんだよ!!)

「何で遥が二人いるんだよ!どっちが本物なんだよ!」


二人は腰を浮かせて股間からトロ~ッと汁をこぼしていたが答えられそうになかった……

何故なら…今だってもう一人の裸でいる自分を目線で何度も追いかけてしまいつい興奮が止まらない……それだけでなくもう一人の自分も自分と同じように相手を見つめていたりしていて思わず生唾を飲み込んでしまうほど魅入っていた……そんな状態でまともな事が話せなんて無理だった。するとその桃川に気が付いた赤野は睨みつけた


「い、今、俺が洗脳を解いてやる!!洗脳なんかに負けるんじゃねえ遥ぁ!!」


その瞬間赤野が持っていた剣を桃川に投げ渡した!受け取った桃川は


(何で……?)と剣をもったまま桃川と見つめ合ってするとキスをし始めた。


「は、遥!?今そんなことしている場合じゃないんだ!どっちが本物か言ってくれよぉぉぉぉ!!!!!!!(頼むから……本物は私だって言ってくれ!!)」


心の声さえも聞こえるほどに悲痛な叫びを出すが桃川は無言で唇を重ねるだけだ


「どうして!?良いのか負けるぞ洗脳なんかに負けて!」

「「うるさいのよ!!良いところだったのに邪魔しないでよ!!馬鹿!!!変態!!」」


二人を同時に攻めるかのように指さした二人だったが、その時に手が擦れてうっかりそれだけで潮吹きする二人……咄嗟の事で反応できずに不意打ちのようにその液体を浴びてしまう赤野だった。


「お゛おっっ・・・ぁ・・・」


その攻撃に思わずうなるがその時なぜかとても切ない顔をしていた事に自分は気が付いた。なんでそんな顔をしているのかは考えたくなかった。


「お、俺は!わ、別れないからなぁ!!」

「「言ったでしょ別れたいって…私…私の事好きなの」」

「うううう嘘つくな!」


またキスをする二人……その間にも赤野は洗脳を解く事に集中しているがどうにも良い案が浮かばないようだ。何も思い浮かばずに時間が過ぎていく…


(俺が今すべきことはなんだ……?このまま二人の言い合いを聞いていたら俺の気が狂いそうだ!そもそも俺に出来ることがあるのは何だ!?)


赤野がそう考えている間には二人の桃川は「ねぇ後は…家でやろうよ」と言いながら赤野が開けた壁から帰ろうとしていて。

そこで赤野は


「ハァ……ハァ・・・何で抵抗すんだよ!!俺は別に君達を傷つけるような事とかはしたくないのに……このままじゃ終わらせないと君たちずっとその状態だろ!!」


そんな剣幕で発言した赤野に対して二人は振り向き目を合わせた、そして笑顔で二人の桃川は


「「サヨナラ…赤野君…男としては好きだったけど…私…私の事が一番好きなのだから…」」


そう言って立ち去る二人…赤野をそれを見送るしかなかった。


「何でなんだよこんなフラれかたってないだろぉぉぉ!!うわぁぁぁ・・・あぁあっぁ・・・」


桃川達が去るとしばらく赤野は泣いていた……どうして、こんな事になってしまったのかを理解していたからだ。

そして博士は呆然としていた。


「いやこんな展開望んでいないのだが…綺麗だったからOKにするかの…」


そう言って桃川二人を録画していた機器から記録を見るのであった。

そして


「いっそのこと他の女も増やして…おーん?何故ないのじゃ……」

「ねぇ…探しているのはこれかな~」

「え、あ」


博士が振り向くと何かをもっている黄瀬=ファントムイエローだった。

「これを使えば増やせるの?」

「ち、違うのじゃ!これはその・・そう、洗脳機じゃ!これでうちの男達を操っていたんじゃよ!」

「へぇ~そうなんだ!じゃあこのデータを消してもいいよねぇ?」

「ま、待つんじゃ!」


そう言って博士がパソコンを操作しデータを消そうとしていたら黄瀬は手に持っていたデータを見せつけた。…つまりいつでも使えるのだ。それを分かっていてやっているのである。


「そ、それは……!」

「じゃあさ~どうする?これくれたら見逃してあげるげど~」

「分かったのじゃ……それをやるから…お前の映像を録らせてほしいのじゃよ」

「いいよ~だけど刺激が強すぎて倒れないでねおいじちゃん」


そして博士は自分の欲望を満たすだけだったが満足だった。


「お前とはいい相手になれそうじゃよ……」

「ありがとうおじいちゃん」


そうして黄瀬と博士は手を組み仲間になった。黄瀬の本命は…なのだが……それは別の話である。だがこれは確実に戦隊チームファントムの崩壊へのカウントダウンは始まっていたのだった……


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