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RARUΩARIAthird
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廃影吻

とある学校の体育館裏で一人の少女が虐められていた。

「ねぇ、あんたいい加減に謝りなさいよ」

「…………」

「無視してんじゃねーぞ! あぁん?」

「うっ……ごめんなさい」

いじめている女子は異様な光沢があって軽くウェーブした黒い髪に日光を知らないような白い肌でいかにもお嬢様という感じの女に綺麗な金髪をさらりと長く伸ばした目付きの鋭い女だ。

そしてその二人の目の前には地面に座り込んでいる少女がいた。

その少女の髪の毛は腰の辺りまであるサラサラとした艶めくような黒い髪に切れ長の目に。肌は白く、まるで陶器のように美しい。顔立ちは綺麗に整っていて美しい。体つきも普通で胸はないが手足が長くスラッとしていてモデル体型とでも言うべきか。

だがそんな綺麗な見た目とは裏腹にその少女の顔や手脚は泥などで汚れていて制服は乱れていた。

「聞こえないわねぇ? 何ですってぇ? 土下座しなさいよぉ!」

「ごめんなさい……ぐすっ……」

黒髪の少女はその長い髪を掴まれて無理矢理頭を下げさせられる。

「ふふっ、惨めね。あんた罰として森の奥にある廃ホテルに行って最上階で写真撮って来なさいよ。そうすれば許してあげるわ」

「ひっ……!?い、嫌です! お願いします……許してください……」

「じゃあ行きなさいよぉ」

「うぅ……はい……」

涙ながらに懇願する黒髪の少女だったがあっさりと切り捨てられる。そして黒髪の少女は泣きながらフラフラと立ち上がった。

「早く行かないとお友達に言い付けるからねぇ?」

「くっ……わかりました」

少女は悔しげに顔を歪めてから駆け出した。その様子を満足気に見つめる二人。

「行ったみたいね。あ〜楽しみぃ」

「本当良い気味よ。あの子のこと大嫌いだったんだよね〜」

「わかるわかる。いっつも澄ましちゃってさ。なんかムカつくんだよねぇ」

二人は口々に言いたい放題言って笑う。

そして、少女、橘一花は家でシャワーを浴び泥や汚れを落として身を清めるかのように姉のリップや化粧品を使って化粧をして着替えてから森へと出た。

街では夕方になり日が落ち始めているせいか人がポツリポツリと歩いていた。

「……」

一花は無言のままゆっくりとした足取りで目的の場所へと向かう。

やがて森が見えてきてその中に入っていく。しばらく歩き、1ヶ月前、不自然かつ不思議な火事で廃墟となったホテルに着いた。その周辺には草木が生い茂っている。

「ここならバレないかしら……」

一花はキョロキョロと周りを見渡してから廃ホテルの中に入った。

中に入るとロビーがあり、その奥にはエレベーターがある。中は火事にあったと思えないほど綺麗だが明かりがないせいか薄暗い。、1階を見て回り何もいないことを確認して階段を上がる。2階に上がり廊下に出る。するとそこには大量の鏡が置かれていて

「ひゃあっ!」

一花は小さく悲鳴を上げる。

(な、なんなのよこれは……)

一花は怖くなり引き返そうとしたがふと気づく。自分が誰かに見られていることに、誰もいるはずがないこの廃ホテルの中で……。そして背後を振り向くが当然誰の姿もない。

しかしその時だった。

ガタッ 何か物音がした。

一花は恐る恐る音の方に近づき見てみると、そこには姿見があった。

「ひっ!?」

一花はビクッと肩を震わせる。

そしてそこに映っていたものを見た瞬間に全身の血の気が引いた。

なぜならその鏡には……自分の姿が映っていなかったからだ。

「きゃああぁぁぁぁっ!!」

一花は恐怖で叫びながら走る、下の階に逃げればいいのに上の階段に向かって走る。

だがすぐに限界が来たのか息が上がり始める。そしてついに立ち止まってしまった。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

一花は息を整えながらゆっくりと後ろを振り返る。するとまたガタっと音が鳴る。

「きゃっ!?…なんなのよ」

前を見ると誰かが一花に向かってくる。腰の辺りまであるサラサラとした艶めくような黒い髪を靡かせて、陶器のように白い肌、切れ長の目、長い手足、美しい顔立ち、美しいプロポーションを持つ少女、

「わ、私……?」

それは一花と同じ容姿をした存在で少女も一花を見て

「わ、私……?」

そう呟き、同時にハッとした表情になる。

「え?……」

「えっ?…………う、嘘よ……そんな……」

「わ、私がもう一人いる……? そんな馬鹿な……」

「ど、どういうことなの? だって私はここに……」

目の前にいる自分によく似たもう一人の自分と会話をする。だがお互いに戸惑っていて混乱しているようだ。

「……ねぇ貴方名前は? どうして私と同じ姿をしているの?」

一花はもう一人の自分に尋ねる。

「わ、私は橘一花……だけど……同じ姿をしているのは貴女の方よ……」

そう言ってお互いを見る二人。

「そんな……信じられない……本当にそっくり……じゃあ本当に……でもどうやって……」

「わからない……だけど……今の状況から考えると……考えられることは一つしかないわね……」

「そう……みたい……ね」

二人は顔を青ざめさせてから言った。

「「ドッペルゲンガー…え?」」

それから二人は黙り込んでしまった。そして沈黙の時間が流れる。

「あ、あの……」

「……な、何?」

「こ、殺さないでください! まだ死にたくないんです!」

「な、何を言っているの!殺そうとしているのは貴女の方なのに!」

「何を言っているの!私はドッペルゲンガーじゃないよ!信じてください!」

「そっちこそ!信じてください!」

一花は必死に訴えるが、相手も同じことを言ってくる。自分が本物なのに……だがこのままでは埒が明かない。どうすれば一花がドッペルゲンガーではないとわかってもらえるのか……。もう一人の一花が全身見てくるので一花ももう一人の一花を見るけど違いなど一切なくて寒けがするが、もう一人の一花が

「じゃあ私のこと触ってみてよ」

「えぇ、わかったわ」

急に触れと言われ、驚いたが一花は言われた通りにする。相手の体に触れる。すると……

「ひゃうん!?」

「ふあっ!?」

一花は驚きの声を上げて飛び退く。すると相手が顔を赤くして頬を膨らませていた。

「ちょ、ちょっとどこを触っているのよ」

「ごめんなさい。胸の大きさとか形が全く一緒だったから……」

「はぁ……もう仕方がないわね。じゃあ次はこうしましょう」

「うん」

一花は言われるままに手を差し出す。するともう一人の一花は握手するように手を繋いできた。そしてしばらく無言になり見つめ合う。そして、互いに必死に殺意等ないということをアピールしようと抱き締め合ってしまった。柔らかい感触や温もりが伝わってきて恥ずかしい気持ちになって顔を赤らめる。それに良い匂いがする。

「うぅ……」

「あう……」

こうして抱き合えば互いにお互いがプロポーションの良さを理解させられてしまう…これが自分の匂いだとしたら自分はどれだけ良い匂いを振り撒いているのだとのだと悶絶してしまう。しばらくしてから離れて少し冷静になった二人は改めて話し合おうとしたが

「は、早く離れないと……」

「い、嫌……」

「えっ?」

「お願いだからもう少しだけ……」

「う、うん……」

もう一人の一花は抱きつく力が強くなり、一花は親や姉にもこうして抱かれたことがなく初めて経験したことで戸惑いながらも受け入れた。そして満足したのか、ゆっくりと離れた。今度は一花が名残惜しかったが

「……な、なんだか不思議ね。こんなのおかしいのに……変な感じ……」

「……う、うん……私も……」

一花は照れ臭そうに言う。

「「……」」

二人の間に沈黙が訪れると

「ねえ、提案があるんだけど……」

「奇遇ね。私もよ」

そして同時に口を開く。

「「どこか部屋入りましょうか」」

それはどちらも両方の提案だった。どこか部屋に入れば安全だと思ったからだ。

「そう……ならあそこに行きましょ」

「ええ……」

二人は二階の奥に行くことにした。

「ここなんてどうかしら?」

「いいわよ。それじゃあ中に入りましょうか」

「「……」」

扉を開けるとそこには……綺麗なスイートルームのような光景が広がっていた。二人は一瞬驚くがすぐに警戒心を強めて辺りを見渡す。だが誰もいないようだ。とりあえず安心できた。

「へえ……結構広いのね」

「そうね……」

「ねえ……これからどうしようかしら……」

「そうね……」

「私は貴女がドッペルゲンガーじゃないと信じているわ」

「私も貴女がドッペルゲンガーじゃないと信じてるわ」 

互いに懇願するように

「じゃあ……」

「ええ……」

一瞬唇を近づけ、そのまま抱き合う、先程抱き合ったのが気持ち良くてまた抱き合ってしまう。一瞬、一花は自分は女性が好きなのかと同性愛的な悩みも湧いたが、今はこの目の前にいる自分が本物であることを確かめ合うことに集中した。

「ああ……ん……」

「くっ……ふっ……」

ただ抱き合っているだけなのに互いの耳に互いの同じ柔らかく穏やかで透明感ある声質の声で喘ぎ声で変な気分になる。まるで二人でセックスをしているような錯覚に陥ってしまう。それは相手の吐息や体温が伝わることで快感を覚えてしまったせいだろうか。一花は今までに味わったことのない不思議な感覚に陥っていた。そして同時に相手も同じなのではないかと不安になり顔を見ると相手も同じなのか目が合いお互いに真っ赤になる。

「そ、その、貴女は……気持ち悪くないの?」

「き、貴女こそ……」

もう一人の一花の吐息が甘い匂いと熱を帯びたものへと変わる。それを吸い込むと頭がボーッとしてくる。そして気が付くといつの間にか自然とお互いをベッドに押し倒し押し倒されていた。

「え、えっと……」

「う、うん……」

ベットに同じ髪質の橘一花の綺麗な黒髪が広がる。二人は互いに目を逸らすことができずに見つめ合う。そしてゆっくりと近づいていく。同じ眼鏡がぶつかり合い、その時、二人の頭の中にとある考えが浮かぶ。

((キスをすれば、私が本物だって証明できるんじゃ……))

だが一花達はそんなことをしたら何かが壊れてしまうかもしれない、取り返しのつかないことになるのではという恐怖からか躊躇してしまう。

「「……」」

一花達は互いの瞳に映る自分がとても愛しく感じた。一花はもう一人の自分に自分の想いを伝えたくて仕方がなかった。でも伝え方がわからない。ならば行動で示せばいい。そう思って一花は自分の意思でもう一人の自分の唇を奪った。だが相手も同じことを考えていたのか、抵抗せずに受け入れてくれた。姉のリップをどちらの一花もつけているからか同じ甘ったるいような良い匂いがする。それに一花の唇はケアがしっかりされていて柔らかくて潤っていて瑞々しい。そして何より相手の一花も同じように思ってくれていたようで一花を受け入れてくれていた。一花はそれが嬉しかった。ファーストキスを互いに奪い合い、一切の後悔はなかったむしろしてして良かった。そして同時に一花は確信する。やはり彼女は自分のドッペルゲンガーではないと。そして相手の一花は一花なのだと。それからしばらくの間、一花はもう一人の自分と唇を重ね続けた。それはいつまでも続くように思われたが

「あっ、ご、ごめんなさい……」

「う、ううん、大丈夫……」

突然、我に返って離れて謝り合う。一花はなんだか凄く恥ずかしい気持ちになって俯いてしまう。すると自分の姿が目に入る。相手の格好を見てさらに恥ずかしくなり顔を赤らめる。あまりのキスの気持ちよさのファーストキスは長い長いキスとなってしまった。だがそれは相手が自分のドッペルゲンガーではなかったからだろう。もしこれが別の人だったりしたら……そう考えるだけで恐ろしくなる。

「えっと……これからどうしようか?」

「う、うん……そうだね……」

一花は先程の行為を思い出す。なんだかとても心地好かった。一花はもう一度だけしたいと思いもう一人の一花の方を見る。もう一人の一花も一花のことを見ていた。するとなんだか恥ずかしくなって目を逸らしてしまう。

「……な、なんだか、変な感じだね」

「う、うん……そうね……」

「え、えっと……もう一回だけやってみない?」

「う、うん……」

「「……」」

二人はまた同じことをしようとしていたのか沈黙が訪れる。そしてゆっくりと距離を詰めていくと

「「……」」

唇を重ねる。眼鏡と眼鏡がぶつかる音がするが気にしない。もう何度もしているから慣れている。

「「んっ……」」

一花はただ相手をもっと確かめたくて必死に相手の舌に自身の舌を絡ませる。「んっ!?」

一花は驚きの声を上げる。一花は生まれて初めての感触を覚えたからだ。それはまるで電気が走ったかのような未知の快楽だった。それは相手も同じだったらしく、驚いているようだ。一花は一旦離れるともう一人の一花が口を開く。

「あ、あの……今のは一体……」

「わ、私にもわからないわよ……」

一花は戸惑いながら答える。一花はなんとなく予想がついた。おそらく、それはディープキスというものなのだろうと。だがそれをしたことがない一花達にどうしてそれができたのか不思議だった。だが、それ以上に一花は今目の前にいる相手への気持ちがどんどん強くなっていくのを感じていた。だがそれと同時に、こんなことをしていていいのかという不安もあった。

「ねえ……これからどうしようか……」

「そうね……でも私、貴女となら……」

「私も貴女とならいいかな……」

「「……」」

そして一花は自分から舌を入れて絡ませる。するともう一人の一花も同じようにしてきた。そして濃厚なディープキスを続ける。一花の舌はもう一人の一花の舌と蕩けるような感触を与え合いどちらの一花の舌は甘くて美味しい味がした。

「んっ……ちゅっ……」

「んっ……んん……」

二人の一花の口から甘い声が漏れる。そしてゆっくりと唇を離すと唾液が糸を引いていた。一花は恥ずかしそうにする。だがそれよりも一花が気になったのは相手の表情だ。そこには一花の知らないもう一人の一花の艶っぽい色っぽさが表れていた。それを見た瞬間、一花は何かが身体の奥底から込み上げてくるのを感じた。それは相手の一花も同じなのか、頬を赤らめ、潤んだ瞳で一花を見つめていた。

「あ、あの……」

「な、なにかしら……」

「う、うん……」

「な、なに……」

「その……」

「ええ……」

二人は恥ずかしがるように互いの視線を合わせる。

「その……」

「ええ……」

気づけば互いの舌は舌に触れていて、そのままゆっくりと絡めていた。二人の頭の中で何かが壊れていく音がする。だがそんなことは気にせず一花達は互いを求め合う。もはや何も考えられないくらい夢中になっていた。一花達は時間を忘れて互いの口内を犯し合った。

「ん……ちゅ……れろ……」

「あっ……ん……ふぅ……」

一花達は互いの吐息や唾液を交換し合い続けた。一花は今まで感じたことのない快楽を覚えていた。その甘美で心地好い感覚に一花は溺れていた。それはもう一人の一花も同じで二人は互いのことしか考えられなくなっていた。

「「はぁ…自分にキスされて…私って…こんなエロい表情を…」」

「あ、貴女だって蕩けた顔をしているのよ」

「貴女だってそんな蕩けた顔をしているわ」

二人は顔をさらに赤くして見つめ合う。すると二人は同時に言った。

「貴女って可愛いのね」

「貴女って綺麗なのね」

「「……」」

一花達は同時にクスッと笑い合いもう一度唇を重ねた。互いに激しく求めるように相手の唇を奪う。そして一花は舌を相手の口の中に入れて絡ませる。

「「ふぁ……あん……ちゅぱ……はむ……ぷぁ……はぁ……はぁ……」」

唇を離し、互いに息を吸い込むと再びキスをする。もう何度繰り返したかわからない。

「はぁ……はぁ……もっと……もっとしたい……」

「はぁ……はぁ……もっと……もっと欲しい……」

一花は無意識に呟いていた。それはもう一人の一花も同じだった。二人はベッドの上で互いに重なり合い何度も何度もキスをしていた。だが、さすがに疲れてきたのか、どちらからともなく、唇を離す。

「はぁ……はぁ……そろそろ、おしまいにしましょうか……」

「はぁ……はぁ……そうね……これ以上続けたら……戻れなくなるかもだし……」

「「はぁ……はぁ……」」

二人とも肩で息をしながら乱れた呼吸のまま互いを見る…そこには眼鏡をかけた美しい顔を淫らな顔をした自分思わずその顔を舐めようとして…舌同士が舐め合ってしまい、そのままディープキスをする。

「「ちゅっ……」」

二人は舌と舌が触れ合ってまた快楽を得る。二人はもう止まらなかった。互いに制服や下着全て脱ぎ捨て、艶やかな黒髪を振り回して、身体の全てをさらけ出し、お互いの身体を弄りあう。

「「んっ……んんっ……」」

二人は声にならない声を上げながら互いの肌に触れる。自分の姿をした相手がとても愛しくて仕方がない。相手も自分と同じ気持ちだと信じている。もう言葉はいらない。ただ、ただ、目の前の自分を欲していた。そして、二人は手を伸ばし、相手の一番敏感な部分へと伸ばす。そこは既に濡れていて、トロトロになっていた。そこに触れた瞬間、一花はもう一人の一花も自分を求めていることを実感できた。その事実が嬉しかった。

「あ……貴女……こここんなにして……」

「それは貴女のほうじゃない……」

「でも……凄く濡れてるわよ」

「う、うるさいわよ……」

一花は恥ずかしそうに言う。そして、相手の割れ目を指でなぞる。すると、相手も同じようにしてきた。二人はビクッとする。そして、二人は指を動かし始める。最初はゆっくりと動かしていたが、徐々に速く動かす。そして、その動きは次第に速くなる。

「はぁ……はぁ……貴女ここ……凄いわよ」

「あ……貴女こそ……んん……こんなに溢れさせて……」

「貴女のほうが多いでしょ」

「貴女の方が多いわよ」

二人はそんな言い合いをしながら、相手に触られる度に感じる甘い感覚に酔っていた。そして、遂に限界がきた。

「あ……ダメ……イッちゃう……」

「わ、私もイキそうだから一緒に……」

「ええ……私達なら……」

「「んんんん!?」」

二人の身体が痙攣するように跳ねると秘部から大量の潮を吹き出した。

「はぁ……はぁ……凄い出たわね……」

「ふぅ……ふぅ……貴女こそ……」

二人はぐったりしながら相手の顔を見て微笑み合う。そして、今度は優しく抱きしめ合いながら唇を重ねる。

「んん……」

「んん……」

二人は相手の温もりを感じ合い幸せを感じていた。だがまだ物足りないのか一花は相手の耳元で言う。

「ねえ……私をもっと犯して?」

「ええ……私も同じことを考えていたわ……」

そう言って二人は互いに向き合う。すると相手の姿が見えた。そこにいたのは先程までと違い一人の魅力的な女性だった。その姿を見た瞬間、一花はもう一人の一花を激しく求めたくなった。

「貴女……なんてエッチな顔をしているの?そんなに私のことが好きなの?」

「それは……貴女も同じでしょ。そんな目で見ないでくれるかしら。すごく興奮するから」

一花はもう一人の一花を押し倒す。するともう一人の一花も押し倒してくる。二人は互いの姿に見惚れていた。その表情は妖艶で美しく、まるで誘っているかのようだった。その表情だけで二人は再びスイッチが入った。

「貴女……もう我慢できないわ……」

「私もよ……貴女のせいでこうなったんだから責任取りなさいよね」

「言われなくてもわかってるわよ」

「ふふ……素直になったわね」

「貴女には負けるわ」

二人はクスリと笑うとそのまま唇を重ね、舌を絡ませる。

「「ちゅっ……じゅる……ん……れろ……ちゅぱ……はぁ……はぁ……」」

唇を離すと唾液が糸を引く。一花は自分が今どんな表情をしているのか想像できなかった。きっと鏡を見ればわかるだろう。それほどまでに蕩けた顔をしていた。もう一人の一花の唇は甘くて美味しい味がした。

「ねぇ……もっと欲しい……」

「ふふ……良いわよ……」

二人は相手の胸を揉む。柔らかい感触が手に伝わってくる。一花は相手の乳首を摘まむ。もう一人の一花も一花と同じことをしてきた。

「あっ……やば……それ……」

「はぁ……はぁ……好きぃ……」

二人は互いの性器を弄り合う。一花は指を中に入れて激しく動かす。もう一人の一花も同じように動かしてきた。

「あ……ダメ……そこは……」

「はぁ……はぁ……貴女だってこんなに濡らして……」

「あ……貴女がこんなに激しいから……」

「貴女だって……」

一花達は指を動かす速度を上げる。

「はぁ……はぁ……んん……」

「はぁ……はぁ……ん……」

「「ああ……んん……んんん!!!……」」

二人は同時に果てた。秘部からは愛液が溢れ出す。

「はぁ……はぁ……」

「んん……」

二人は肩で息をしながら相手を見ていた。二人の瞳はまだ快楽を求めていた。二人は自然と身体を寄せ合っていた。そして、二人はキスをする。

[newpage]


橘一花を虐めていた一人である天上院瑠璃子は優雅に紅茶を飲みながら笑みを浮かべていた。

「おかわりもってきなさい」

「はい。お嬢様」

「早く!」

天上院の従者は一礼をして部屋から出ていく。そして、カップをテーブルの上に置くと立ち上がり、スマホを手に取るそして瑠璃子はヒステリー気味な声で叫ぶ。

「何よ!これ…あいつ本当に写真撮って来るなんて信じらんない!」

そこには自分が行かせた廃ホテルの最上階で取る橘一花の写真があった。

「許せない……絶対に……」

彼女は一花に対して復讐を考えていた。するともう一通LINEが来てて瑠璃子はすっとんきょうな声をあげる

「はぁ!?」

そのLINEには今、家にいる自分が廃ホテルにいて写真を撮ったと書かれていた。そして写真を確認すると確かに瑠璃子が自分がいて

「う、嘘でしょ……」

瑠璃子の顔からは血の気が引いていた。

「ど、どうなってるのよ……」

「お、お待たせしました」

戻ってきた従者は紅茶の入ったポットを持っていた。

「あ、ありがとう……」

瑠璃子はティーカップに紅茶を注ぐ。その香りを楽しむ余裕もなくただただ動揺していた。

(落ち着け……落ち着くのよ……)

瑠璃子は自分に言い聞かせる。そして、深呼吸して気持ちを落ち着かせる。

「ふぅ……」

「どうかされましたか?」

「いえ……何でもありませんわ」

瑠璃子は平静を装う。

「そうですか」

「はい」

瑠璃子は紅茶を飲む。少し冷めてしまってるがそれでも十分に美味しかった。

「ふぅ……」

落ち着きを取り戻した瑠璃子は改めて写真を見る。そこに写っていた自分の姿は間違いなく自分でしかなかった。

「何なのよこれは……」

「…………」

瑠璃子の額から汗が流れる。それは先程とは違う恐怖からくるものだった。

「まさかあの女……」

そこで瑠璃子は恐ろしいことに気付いた。

「あり得ない……でも、もしそうなら……ドッペルゲンガー?そんな馬鹿なことあるわけ……」

ありえないと思いながらも最悪の状況を考える。すると、再び着信音が鳴った。恐る恐る画面を見ると、そこには『日加部沙友理』と書いてあった。

「もしもし?」

「やっほー。元気にしてる?」

「な、なによこんな時間にかけてきて

「いや~あのさあいつから送られてきた写真見たんだけど瑠璃子も廃ホテルに行ってあげたの?優しいじゃん?」

「ちょ、ちょっと待って!私、行ってないわよ!そもそも行ったのは私じゃなくて……」

「ええ?でも写真には瑠璃子が写ってたけど?」

「そ、それは……私じゃないの!」

「はぁ?どういう意味?」

「だから…あれ私じゃないのよ!合成よ!誰かが私を陥れるために……」

「でもさあいつにそんな技術ある?それによく考えてよ瑠璃子……貴女を嵌めるような人間がいると思う?」

「うっ……で、でも……」

「とにかく私は廃ホテルに行くから貴女も来なさい」

「はぁ!?どうして私が行かなきゃいけないのよ」

「あんたもあいつを行かせたでしょ!それに私も行くんだから良いでしょ!」

「だ、駄目……私……今、体調が悪くて……」

「へぇ……大丈夫?」

「あ、ええ……もちろん」

「なら問題ないわね。早く準備しなさい」

「い、嫌よ!絶対に行きたくないわよ!!」

「あっそ……わかった。なら一人で行くわ」

「……」

「まぁ……あいつを虐めたかったのはわかるけど……流石にやり過ぎだったんじゃないの?」

「違う!!あんなクズ……死んで当然よ!」

「あっそ……まぁいいや。とりあえずもう切るね。あ……最後に一つだけ……貴女……偽物でしょ」

「な、何を言って……」

「まぁ……本物でも殺すけど」

「ひぃ……」

電話が切れる。瑠璃子はその場に座り込んだ。

「はぁ……はぁ……」

彼女の頭の中では様々な感情が渦巻いていた。

(何なのよ……何なのよ一体……何でこんなことに……どうすれば……)

「お嬢様?」

「ひっ……」

従者が扉から顔を覗かせていた。

「どうかされましたか?」

「い、いえ……何でもないわよ……」

「しかし……」

「大丈夫ですから……それより紅茶のお代わりをお願いしますわ」

「?はい。かしこまりました」

従者は部屋から出ていく。

「はぁ……」

瑠璃子はベッドに横になる。

(どうしよう……本当に殺されるかもしれない……怖い……死にたくない……)

「お嬢様。紅茶をお持ちしました」

「ありがとうございます」

瑠璃子は紅茶を一口飲むと、スマホを見る。そこにはLINEの通知があった。瑠璃子のLINEアカウントを乗っ取り橘一花に瑠璃子でないのに命令していた。本物の瑠璃子じゃないのに偽者は橘一花に命令し本物の瑠璃子のように虐め、それを想像すると瑠璃子は吐き気がした。

「くっ……一体誰なのよ!私に成りすまそうだなんて……絶対に許さない……許せない……」

瑠璃子は怒りながら廃ホテルに行く準備をする風呂を入り直し、そして化粧をし美を磨き己の武器とするために、瑠璃子は廃ホテルに向かうのであった。

数時間後、廃ホテルについた瑠璃子は廃ホテルに入り、中は火事にあったと思えないほど綺麗だが明かりがないせいか薄暗いのがムカつきながら一階を歩く、鏡にうつる自分…異様な光沢の軽くウェーブした黒い髪に目鼻立ちが整っている容姿端麗な顔、紫のルージュが目立つ…その美しさは思わず息を飲むほどだった。服は胸元が大きく開いた制服を着ており、その姿はまさに妖艶と呼ぶに相応しい美女だった。

「ったく……電気くらいつけなさいよ」瑠璃子はぶつくさ言いながら歩く。最上階につくまで時間がかかりイライラしていた。二階に上がり奥に進むと微かに声が聞こえてきた。瑠璃子は足音をたてないように歩きドアを開けると、そこには、もう一人の自分がいた。

「はぁ!?何で……どうして……」

瑠璃子は動揺を隠せなかった。

「貴女何者なの?」

「貴女こそ何なの?」

二人は睨み合う。共に悪役顔で一瞬びびって後ろに下がる。

「「私が天上院瑠璃子よ」」

「「な!?真似するんじゃないわよ!」」二人同時に同じことを言ったことでさらにお互いを警戒する。

「貴女なんでしょ?偽物は?」

「貴女でしょ?偽物は?」

「私じゃないわよ!」

「私でもないわ!」

「じゃあ誰なのよ貴女は!」

「貴女こそ誰なのよ!ドッペルゲンガーの癖に!私の真似しないでよ!」

「はぁ?ドッペルゲンガー?馬鹿じゃないの?ふざけたこと言わないでくれる?私は本物よ!貴女みたいな偽物が私の格好してるから偽物って言ってるのよ!」

「うるさい!ドッペルゲンガーの分際で!貴女は私じゃない!消えなさいよ!」

「そっくりそのまま返すわよ!この偽物!」

二人の口論はヒートアップしていく。互いに相手の言葉に苛立つが負けじと言い返していく。

「だいたい、貴女は何なのよ!私だっていうなら証拠見せなさいよ!偽物の癖に!」

「そうね……確かに貴女こそ本物だって言うなら証拠を見せなさいよ」

「いいわよ。私の黒髪を見なさいよ!この宝石以上の艷めきを!これこそ私が本物だという証よ!」

「何をおっしゃるかと思えば、その程度の艶めきで私が偽物だと?笑わせないでちょうだい!私を見てご覧なさいよ!この天使のようなキューティクルを!これは私が本物であるという何よりの証拠!どうやら貴女の艶めく髪は贋作だったようね」

「はぁ!?あんたこそ見る目がなさすぎるわ!私の髪を見れば一目瞭然!本物は私の方よ!」

「何をおっしゃるかと思えば、所詮貴女はその程度ということよ。貴女なんかより本物の私の方が美しいわ」

「何をおっしゃるかと思えば、貴女が偽物だから偽物に見えるだけよ。本物の私には遠く及ばないわよ」

「何ですって!よくも私を侮辱してくれたわね」

「あら?それはこっちのセリフよ」

「いい加減に認めて自分の非を認めなさいよ」

「はぁ……貴女の方こそそろそろ自分の間違いに気付きなさいよ。さっきから偽物偽物ってしつこいのよ。貴女はただの幻よ。まがいもの」

「はぁ……もう呆れたわ。ここまで言ってもわからないなんて、貴女は偽物よ。偽物に決まっているわ」

「「……」」

イライラが限界になり、瑠璃子は頬を叩けば同じように叩かれ。

「何するのよ!この私の顔を叩くなんて!」

「そっちこそ!この私を叩くなんて」

そして瑠璃子はもう一度殴れば向こうも同じ力で殴り返し、瑠璃子は蹴りを入れれば蹴られ、それをひたすら繰り返していく。瑠璃子は疲れていたが相手の顔を見ているとイライラするので止まらなかった。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

「はぁ……はぁ……はぁ……」

瑠璃子達は肩で息をしながら、お互いを睨む。

「いい加減に消えなさいよ…」

「貴女が消えるのよ……早く」

掴み合い異様な艶の黒髪を振り回して暴れる。そしてもう一人の瑠璃子が床に倒れその上に覆い被さるように乗っかる。

「うっ……退きなさいよ……」

「嫌よ……退きたくないわ……」

「くっ……あっ!?痛っ!?」

瑠璃子は腕を噛まれ痛みに叫ぶが同時に相手に噛みつき返す。

「いった……きゃっ!?ちょっとどこ触ってんのよ!」

「ふん……貴女こそ人の身体をベタベタ触らないでくれないかしら?」

「くっ……最低……退いてよ!離れなさいよ!」

「くぅ……貴女が退けば良いでしょ!」

瑠璃子は足でもう一人の瑠璃子を押す。

「くっ……離しなさいよ!この偽物!」

「誰が偽物よ!この偽物!」

瑠璃子はもう一人の瑠璃子の首に手をかける。

「ぐっ……かは……」

「はぁ……はぁ……貴女が悪いのよ……貴女が私に逆らうから……」

「かは……く……苦しい……」

もう一人の瑠璃子は苦しそうな表情を浮かべるが瑠璃子は手を緩めない。

「死なさい……偽物が……」

「やめ……死にたく……ない……」

「何よ……まだ喋れる余裕があるじゃない」

「あ……たす……け……」

もう一人の瑠璃子の目からは涙が流れ出す。

「いい気味よ……もっと苦しみなさい」

「やめて……お願い……助けて……」

「ダメよ。貴女は死ぬのよ、無様にね!」

「あ……ああ……」

「ははははははんむっ!???」

急に口を塞がれ驚く瑠璃子だが、それがキスだとわかりすぐに突き放そうとする。

「な、何するのよ!こんな時に!」

「ぷはぁ!はぁ……はぁ……何って……決まってるじゃない。キスよ」

「く、ふざけないでよ!」

「そんなに本物とのキス気持ち良かったの?無様な偽者ね」

「な!?そ、そういうわけあるわけないでしょ!……」

「ふーん。じゃあいいじゃない…んん」

「ちょ、待って……ちゅ……れろ……はぁ……はぁ……ちゅ……はぁ……はぁ……」

互いの紫のルージュが重なる同じ口紅で彩られた唇に舌が入り込み絡み合う。濃厚な大人のキスに二人の瑠璃子は我を忘れて夢中になる。二人の唇は最上級のケアにより柔らかくて若さの象徴である潤いも瑞々しい。瑠璃子は思わず息をするのも忘れて求めていた。

「はぁ……はぁ……どう?本物の私の味は?美味しかったでしょう?偽物の貴女には勿体ないくらいね」

「はぁ……はぁ……うるさいわよ偽物の癖に……」

互いの舌は瑠璃子の舌と舐め合うためにあるかのように絡まり合い、二人の黒髪は乱れていた。互いに異様な艶めきの黒髪同士が今の二人を示すように重なり絡まり合っていた。

また唾液を流し込まれる。互いの唾液はお互いに味覚を破壊するほど甘く感じた。瑠璃子は自分と同じ顔の相手とのディープキスに夢中になっていた。そして、その快楽は下半身にまで伝わっていった。

「ねぇ……偽者さん。貴女のココびちゃびちゃになってるわよ」

「はぁ……はぁ……黙りなさいよ偽者……こんなこんな屈辱ぅ…殺じてぇやるんだから!」

もう一人の瑠璃子は顔を真っ赤にして殺意を告げる瑠璃子に対し、もう一人の瑠璃子は

「無様ねぇ~自分にキスされて興奮するなんて」

「くっ……違うわよ!貴女なんかに興奮なんてしないわよ!」

「あら?そうかしら?貴女のここすごいことになってるわよ」

「貴女が無理やりしたからこうなっただけよ!自惚れんじゃないわよ!」

「強情ねぇ。でも貴女も楽しんでいたんでしょう?」

「ち、違うわよ!あんたがしてきたからでしょ!」

「本当に無様な偽者ね。素直になれば楽になれるのに」

「偽物は貴女よ!私は本物よ!」

「へぇ……認める気はないのね。じゃあ私が貴女より上だって証明してあげる。私の方こそ本物の天上院瑠璃子だってことをね!」

「は!……やってみなさいよ偽者!」

瑠璃子は強がっているが、もう一人の瑠璃子が唇を近づけ息を吐けば、その息の良い匂いにくらっとし、もう一人の瑠璃子が目を閉じれば瑠璃子も同じよう瞼を閉じた。そして、もう一人の瑠璃子が唇を重ねてきた。最高級の紫のルージュは何度もキスしても落ちず、瑠璃子の柔らかな唇に艶やかさを与えていた。瑠璃子達は相手の柔らかい唇の感触に酔いしれ、そして二人は再び激しい接吻を交わす。

そしてもう一人の瑠璃子が身体を密着させてくる。するともう一人の瑠璃子の豊満な胸が瑠璃子に押し付けられて形を変える。そして二人の瑠璃子は互いの脚を絡め合う。お互いの顔が間近にあり、瑠璃子達はまるで鏡合わせのように同じ体勢を取る。もう一人の瑠璃子は瑠璃子の耳に口を近付けて囁く。

「私の身体はどう?同じ身体同士でこんなにも感じるなんて偽者の癖に生意気よね」

「くっ……この偽者が……」

瑠璃子はもう一人の瑠璃子を睨み付ける。もう一人の瑠璃子は瑠璃子の耳元で挑発するように喋る。

「あら?まだそんな余裕があるのね。さすがは私の偽者だわ。でも私の方が格上の本物だということを教えてあげる」

「何を言って……きゃっ!?」

もう一人の瑠璃子は瑠璃子を押し倒す。

「ふふっ。どうかしら?本物に押し倒される気分は?」

「こ、この……偽者の分際で……」

「偽者だから何?貴女に何か問題があるのかしら?」

「この偽者がぁ!!」

瑠璃子はもう一人の瑠璃子の首に手をかける。

「ふーん。まだ抵抗するのね。じゃあもっと苦しめてあげないとね」

もう一人の瑠璃子は妖しく微笑む。

「な、何する気なのよ!?離しなさい!」

「嫌よ。貴女は私のモノになるよ」 

「ふざけないで!誰がなるもんですか!」

「いい加減にしなさいよ……いいから大人しくしてなさい」

「くっ……うぐ……」

もう一人の瑠璃子は首に手をかけたまま力を込める。

「かは……あ……」

瑠璃子は必死に抵抗するが首を絞められているため上手く呼吸ができない。瑠璃子は酸素を求めて口をパクパクさせる。苦しそうな表情を浮かべる瑠璃子を見てもう一人の瑠璃子は嗜虐的な笑みを浮かべる。

「ふふふ。苦しいわよね?このまま殺しても良いのよ」

「がは……あ……」

「ねぇ、どんな気持ち?同じ顔をした相手に殺されそうになるってどんな気持ち?」

「はぁ……はぁ……ごほっ……」

「ほら答えてよ。ねぇねぇ。偽者の瑠璃子ちゃん。貴女は今どういう気持ちなのかなぁ~」

「げほっ……おえ…気持ち悪い……わよ」

「へぇ~気持ち悪いんだぁ~そっかぁ~それならこういうのはどうかなぁ~」

もう一人の瑠璃子は首を掴む力を強める。

「はぁ……ぐぅ……がぁ……ああ」

「あはははは。良い顔してるわよ。貴女のその絶望に満ちた顔とっても素敵よ」

「ぐう……ああ……」

「もう死にそうね。偽物の癖に私に逆らった罰よ。その無様な顔のまま死んじゃいなさい」

「があ……がは……やめ……ろ……おおぉ」

「じゃあいくわよ。さよなら偽物の瑠璃子ちゃん」

もう一人の瑠璃子は手にさらに力を加える。瑠璃子は目を見開き、口からは唾液が流れる。もう一人の瑠璃子はその姿を見て

「あっ……がぁ……あ……がは……やめ……て……お願い……しま……す……助け……て……下さい……何でも……しますから……だから……許してください……なんでも……言うこと……聞きますから……お願い……ですから……殺さない……で……ください」

「ふふっ。もったいないじゃない…こんなにも美味しいのに…」

その唾液を舐めとりながらもう一人の瑠璃子は楽しげに答える。

「あがぁぁぁぁ」

「さっきまでの威勢はどうしたの?情けないわねぇ~」

「ああああああ……」

「ねぇ、貴女も私と同じ瑠璃子なんでしょう?なのに貴女は何で他人を虐めるの?」

「あ……がぁ……」

「ねぇ教えてよ。どうして貴女は他人を虐めるの?いけないのよ」

「あ……が……あ……」

「あ~あ。壊れたわね。つまんないわ」

もう一人の瑠璃子はそう言いながらも楽しそうに笑い続ける。もう一人の瑠璃子は身体を離すと瑠璃子はその場に崩れ落ちる。もう一人の瑠璃子はそんな瑠璃子に興味をなくして部屋を出て行く。瑠璃子は虚ろな瞳で天井を眺めていた。もう一人の瑠璃子が居なくなった後もしばらくそのままの状態でいる瑠璃子だった。

それから少し時間が経ち、ようやく瑠璃子は立ち上がる。そして鏡の前に向かう。

「私は……天上院瑠璃子。他の誰でもない。天上院瑠璃子なのよ」

瑠璃子は鏡に映る自分に暗示をかけるように何度も呟く。そして瑠璃子は決意する。

(必ずあの偽者が戻ってくる)

そのためには瑠璃子は息を殺し潜む必要があった。しかし、それは向こうも同じことだった。瑠璃子はただひたすら待つことにした。そしてその時はすぐに訪れた。

瑠璃子は目を閉じ精神を集中させる。もう一人の瑠璃子が近付いてくるのを感じる。

そして、部屋の扉が開く。

「やっと戻ってきたわね。偽者の瑠璃子さん」

「あら?まだ生きてたの?しぶといわね」

「今度こそ貴女を殺す」

「ふふっ。出来るのかしら?貴女に?」

「やってやるわよ!このクソ偽者!」

「無様ね。また返り討ちにしてあげるわよ」

二人は睨み合う。そして次の瞬間、二人の瑠璃子は同時に飛び出した。

二人の瑠璃子は激しくぶつかり合い、床を転がる。異様な艶めきの黒髪の良い匂いが瑠璃子の鼻腔を擽り瑠璃子は力を弱めてしまう、すると瑠璃子はもう一人の瑠璃子の唇を奪ってしまう、それを嬉しそうに受け入れるもう一人の瑠璃子。互いの柔らかな舌が絡み合う感触が心地よくて、瑠璃子は頭がボーっとしてくる。

しばらくして唇が離れると、もう一人の瑠璃子は瑠璃子の耳元で囁いた。

「キスだけでそんなに感じちゃうなんて、やっぱり偽者は弱いのね」

「うるさい!黙れ偽者が!」

「まぁ良いわ。もっと愛してあげてもよくてよ」

もう一人の瑠璃子は両手で瑠璃子を頭を掴み無理矢理口づけをする。

「んんっ!?んんんっ!?」

瑠璃子は抵抗するがもう一人の瑠璃子は構わず舌を入れてくる。

「ほら私の唾液を飲みなさい」

「んっ!?」

突然流れ込んできた甘美な味のする液体が喉を通る。すると全身が熱くなり力が抜けていく。

「どう?私の唾液は?気持ち良いでしょう?」

「やめ……て……」

「嫌よ。もっと欲しいんでしょう?」

「違う……」

「嘘は良くないわよ。本当は私のことお母さんと呼びたいのでしょ?それともお姉様が良い?」

「そんなことあるわけない……」

「ふーん。じゃあもっと愛してあげる」

もう一人の瑠璃子はまた瑠璃子の唇を塞ぐ。今度は自分の唾液を流し込むのではなく、相手の口を吸って唾液を奪うように貪っていく。

「ちゅぱ……ぴちゃ……んっ……ん……」

「ぷはぁ……やめて……もう……許し……て……」

「ふふっ。可愛いわよ。私の瑠璃子」

もう一人の瑠璃子は瑠璃子を押し倒す。

「もう我慢できないわ。痛めつけようとと思ったけど犯してあげるわ」

「い、いや……」

「怖がらないで。優しくしてあげるから」

「やだ……やだよぉ……」

「大丈夫よ。すぐに良くなるから」

もう一人の瑠璃子は瑠璃子の秘所に指を入れる。

「ひゃうん」

「もう濡れてるじゃない。期待していたのかしら?」

「そんな……ちが……あうぅ」

「素直になりなさい。貴女のここはもう準備万端よ」

もう一人の瑠璃子はスカートを脱ぎ、下着も脱いで裸になる。

「さあ、始めましょうか」

「い、いや……」

「ふふっ。楽しみなさい」

もう一人の瑠璃子は瑠璃子に覆い被さる。

「い、いやああぁぁぁ!!」

瑠璃子は泣き叫ぶがもう一人の瑠璃子は容赦しない。紫の唇を重ねて、秘所を重ねて、瑠璃子の全身を使って瑠璃子の全身を犯していく、白い脚を絡め合って。二人は快楽の海に溺れていく。

「あぁ……あぁ……あぁ……」

「どう?気持ちいいでしょう?」

「あぁ……あぁ……あぁ……」

「さあ、イキなさい」

「あぁ……あぁ……あぁ……」

「ふふっ。大丈夫よ私も一緒にイクから…ねぇ」

「あぁ……あぁ……あぁ……」

「「んんん!!!」」

二人は同時に果てた。もう一人の瑠璃子は幸せそうな表情を浮かべながら瑠璃子は自分に犯されたショックで放心状態になっていた。そして二人はしばらく余韻に浸った後、起き上がると、もう一人の瑠璃子は瑠璃子を抱き締める。

「瑠璃子、貴女を愛しているわ。だから、私と一緒に来てちょうだい」

「…………はい。お母……さま」

「そう。嬉しいわ」

もう一人の瑠璃子は瑠璃子を強く抱き締める。瑠璃子はされるがままになっている。

「ずっと一緒よ。瑠璃子」

「はい。お母様」

瑠璃子はもう一人の瑠璃子の胸の中で幼い頃を思い出す父に殺された母親に抱き締められた時を…瑠璃子に謝りながら父に殺された母親を、瑠璃子はもう一人の瑠璃子を受け入れようとしていた。もう一人の自分なのに母みたいな人もう一人の自分なのに姉みたいな人…もう一人の瑠璃子は安定しない母みたいな時は優しいのに、姉みたいな時は瑠璃子を犯そうとする…そういえば思い出す従者が話していた父が瑠璃子が生まれる前に殺した娘を…瑠璃子は何故か眠たくなる。それに気が付いたのかもう一人の瑠璃子は瑠璃子をベッドに寝かせる。

「疲れたでしょう?今はゆっくり休みなさい」

「うん……お母様」

「おやすみなさい。私の瑠璃子」

瑠璃子は目を閉じる。そして、瑠璃子は眠りについた。そして夢か正夢か…

[newpage]


数日後、一般向けでない長方形のテーブルに瑠璃子とその父親が座っていた。

そして父親が口開く。

「瑠璃子…貴様…偽者だな…本物の娘を返して貰おうか」

「あら、何をおっしゃいますの」

「くだらない問答は要らぬ!」

父親の袴が破れはち切れんばかりの筋肉が溢れる。

「暴力に訴えてはいけませんよ父上」

「我に怯えぬ等やはり貴様は娘ではない」

「姿形魂全て天上院瑠璃子ですのに?」

「馬鹿を言え、我の娘は貴様のように強くはない…娘を返して貰おうか」

「残念…貴方達はおしまいです」

「は!何をはったりを」

「はったりではございませんわ…」

瑠璃子は何か紙を出す。そこには天上院家が犯してきた罪が書かれていた。

「…紙如きで我を裁けると?」

「ご所望でしたらその記録が保存されたUSBは既に警察にありますわ」

「カカカカカ片腹痛しよの…」

異常に発達した腕の筋肉で辺り一面は吹き飛ばす。

「ええ、片腹痛いですわ!飜儂!」

「ぬぅ!まるで朔夜のようや仕草よのう!我に殺された怨みをはらしに来たか妻よ!それとも我の血を宿さぬ生まれし時に私が殺した娘か?」

「さぁ?私は瑠璃子ですわよ」

「ふん。まぁ良い。どっちにしろ今度こそ殺すまでよ」

「ふふっ。だから言いましたよねおしまいだと」

扇子を折り畳むと、奥から警察が数人入ってくる。そして赤いスーツを来た2mを越える筋肉ムキムキの男が

「父上、もう終わりに致しましょう」

「何!?弦九郎!いつの間に!まさか最初から我等を騙して」

「違いますわ。ただ、貴方達が私達を殺そうとしたからですよ」

「クソが!」

父親は警察に捕まる。

「叔父様ありがとうございますですわ」

「…貴女はどっちなんだ?」

「さぁ?どっちだと思います」

「分からないが……貴女は瑠璃子だ。これからもよろしく頼む」

「はい。勿論ですわ」

警察と赤いスーツの男は去っていく、そしてその部屋から出てもう一人の瑠璃子は瑠璃子に会いにいく。天上院家を継ぐための勉強をしている瑠璃子に

「お待たせ瑠璃子…今日も頑張ったわね」

「お母様……」

「さぁ行きましょう」

「うん……」

二人の瑠璃子は手を繋ぐ。

「愛しているわ。瑠璃子」

「私も愛しています。お母様……」

もう一人の瑠璃子は瑠璃子に抱きつきキスをする。

[newpage]


更に数日後、瑠璃子は日加部沙友理に謝られていた。

「本当に申し訳ねぇ…」

「いえ、気にしないでください」

「あの前の電話は私じゃないんだ………」

「わかってますわ沙友理…後、沙友理ももうあの子を虐めるのやめにしませんか?」

「な、何を言うんだよ。瑠璃子……楽しかったじゃないか……」

「でも悪いことです」

「う、嘘だよな?」

「嘘ではありませんよ、私はもうあの子を虐めるのをやめにします。お母様のような女性となるために…」

「…え?な、何を言っているんだよ!瑠璃子!お前の母ちゃんはとっくに亡くなっているだろ!」

「何を言っているんですか…あ!お母様」

「え……?」

「初めまして」

瑠璃子と同じ容姿なのに目立つ紫のルージュは綺麗な桜色のルージュがつけられていてスーツの着た女がそこに…そういえばと沙友理は思う瑠璃子は何時も紫のルージュつけていたのに普通の女子高生がつけるようなリップをつけていたと悪役顔なのに今は穏やかで優しげに微笑んでいる瑠璃子を見て

「ひぃいいいい!!」

「あら、失礼ですね」

「あ…」

「ふふっ。可愛い方」

「そ、それで……お母様はどうしてここに?」

「あの人の後始末をしに海外に行くから一目でも瑠璃子をみたいと思いまして」

「そうですか……」

「直ぐに戻るから、少しの間待っていて頂戴」

「わかりましたわ。お母様」

そして瑠璃子の母親は去っていく。

「瑠璃子……あの人は……どうしてお前と同じ…」

「そんなことどうでもいいでしょう?それよりもうあんな事しないで下さいね」


場面は変わり怒りの矛先を失った沙友理は

「橘ぁ!」

「あら何かしら、日加部さん?」

「知らばっくれてんじゃねぇぞ!瑠璃子に何しやがった!」

「ねぇ…手を離してくれない?痛いわ」

「ひぃ!?」

何時もなら直ぐに虐められるのに今日の橘一花は様子がおかしい、眼鏡をかけてなく地味だった綺麗な容姿が顕になりまるでお姉様みたいな雰囲気を纏っている…それに一花に睨まれて怖いと思ったことなんて一度もなかったのに……今の橘一花は……沙友理は怖くてたまらない……

「日加部さん…貴女にもう私を虐めさせないわ」

一花がそう言うと沙友理の後ろからもう一人一花が現れる…何時もの一花だ眼鏡をかけた地味な一花……

「ひっ!」

「ふふっ。一花行きましょうか」

「うん…」

二人は去っていった。

「わ、私のせいだ…私がついて行かなかったから…」

沙友理は恐怖と後悔にうちひしかれながら泣いた。


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