閲覧注意 本作品はR-18G指定のフィクションであり猟奇的、残虐的な表現を含みますが殺人行為を助長するものではありません。 登場する人物名・地名などはすべて架空のものであり実在のものとは一切関係ありません。 間もなくして和装の割烹着を着た年配の男性が部屋に入ってきた。 男はサンドラの前に来て挨拶した 「これは、これはサンドラ様、いつも私を調理担当にご指名いただき誠にありがとうございます、 サンドラは頷きながら 「いつも貴方の仕事は完璧よ、今日も宜しくお願いしますね。 それと、今日のゲストは特別なお客様もいらっしゃるの、いつも以上に頼むわよ」と言った。 料理長は舞の方を見た、 舞はまだテーブルの上に座っていた。 そして盗み見るように恐る恐るこの割烹着の男を見ていた。 人間を調理するような人だから、余程恐ろしい男かと思っていたが結構年配の落ち着いた感じの男だった。 多分、こういう場所で無ければ普通の中年のおじさんと思ってしまった事であろう。 男は舞が丸裸であるにも関わらす普段と何一つ変わらないように装おっていた。 改めて料理長は舞に指示した。 「テーブルから降りて、真っすぐに立って」 料理長の舞を見る目は静かで落ち着いている。先程のマネージャーのような厭らしさは無いが、その冷静な態度は逆に不気味でもある。 実際、この男は今まで何人の人間を調理してきたのだろう。 何れにせよ普通の人間に務まるような仕事ではない。 舞はテーブルから降りようとして少しよろけてしまい慌ててテーブルの縁に手をやった。 色んなことが一度にあり過ぎて少し疲れたのだろうか。 料理長は「大丈夫か?」と手を伸ばしてきたが舞は「大丈夫です、自分で立てますから」と言って断った。 意外と紳士なのだろうかと舞は思ったが実はそうでは無い。 料理長は大事な材料が転んで綺麗な肌に痣が出来るのを嫌がっているだけなのだ。 只単に食べるだけなら高い金を払うゲストはいない、食材を鑑賞し、実際に食べる事で満足感を得る為に皆、高い金を払うのだ。 その為にも食材には不必要な傷を付けたく無い。 そのため彼は食材の美しさを引き出すために必要最低限の部分にしか包丁を入れない。 それが彼のポリシーであり、またサンドラがこの料理長を指名する所以でもあるのだ。