背景ワンドロ「楽園」の解説と高解像度GIFです。まず今回も紙の上で簡単なレイアウトを作成しましたが、シンプルな構図なので画像は略します。中央に小さな島があって、島の右に灯台、左は木という安定した構成です。
レイアウトを見ながら Photoshop で着色していきます。全体に海の色を置いてから、空や島の色を混ぜるようにして置いていって、画面に統一感を出しています。シンプルな構図はつまらなくなりがちなので、色の変化を大きくしたり、雲をダイナミックに配置したりして飽きさせないようにします。特に、ここで海のグラデーションを適切に描けると、仕上がったときの透明感が違います。
遠景から細部を塗っていきます。雲は画面中央付近を細かく描いて、画面端はあまり描き込まないことでスケール感を出しています。サンゴは水中っぽさを出すため水面近くほどしっかり見えるような色合いで。砂浜のシルエットは、今回「遠すぎず近すぎず」な感じにしたかったので、あまり丸くならないように、しかし真横になって遠い印象にもならないように、全体のバランスを見ながら微調整します。
徐々にメインの島へと描き込んでいきます。波は思い切って白波を描くのが大事です。これまでの工程で色やサンゴを適切に描けていれば、軽いゆらぎと白波を加筆するだけで一気に仕上がった感じになりますが、慣れないうちはそれぞれ別レイヤーにして加減を調整するのが無難です。
木や灯台なども既に色を置いてあるので、あとはスポイトで色をとったり、ところどころハイライト的な色を作って置くだけでどんどん仕上がります。あまり描き込みすぎないよう、目の行くところを中心に少しだけシルエットを出すつもりで描きます。
時間を見ながら加筆していきます。光源を意識しながら、大きな影を思い切って入れると全体にメリハリが出て印象が良くなります。灯台を降りたところに物置のようなものを描き込んで、少し生活感を出してみました。
残り10分になったら一旦エフェクトを加えて様子を見ます。オーバーレイで雲や砂浜を少しだけ光らせたり、画面端を暗くして中心に視線が向かいやすくしたりしました。
その状態で全体を確認して、物足りないと思った部分を時間いっぱい加筆します。灯台や木の密度感を足したり、砂浜の岩や草をよりランダムに散らしたりしています。最後にサインを入れて完成です。
今回は「楽園」というテーマに対してちょっと大人しいビジュアルになってしまいましたが、ヨーロッパの映画などに出てきそうな、時代背景や居住者の正体がもう一つ掴みにくい、不思議な島というイメージで描いてみました。こういうところにバカンスに行って、丸一日のんびりしてみたいですね。