おっぱいが大好きな少年と意味深巨乳お姉さんのおねシ●タというイメージが定着していてその通りなのですが、死というかなり哲学的なテーマと残酷な切なさを含んだストーリーです。
ペンギンを作ることができる不思議なお姉さんをアオヤマくんが研究するのですが、アオヤマくんが一つずつ立てていく仮説が積み重なって、最後に全て繋がり謎が解ける様が爽快です!
最初に映画を観た時は死の話が唐突でストーリーとのつながりが分からなかったけど、原作を二回読んでこうなんじゃないかなと思うところがあったのでそれも書いてみます。
お父さんが教えてくれた、
・問題を解くための三原則
「問題を分けて小さくする」「問題を見る角度を変える」「似ている問題を探す」
・本当の問題は何なのか見極めることの大切さ、むずかしさ。
→普通に人生に役に立つ知恵ありがとう。壁に貼っておきたい。
「そのときぼくはふと考えたのだけど、今こうしてお姉さんと一緒にいるということは、お姉さんと一緒にいるということを思い出すことは、全然違うのではないだろうか。」
→アオヤマくんは記録厨だが、「今この瞬間に感じていること」をどんなに詳細に記録しても後から見返した時、全く同じ感情がよみがえる気はしない。この瞬間には再現性がなく、全ての思い出は過去のものになってしまうということに切なさを抱いている。これってすごく共感できるなと思った。たくさん写真を撮って見返したとき、確かに楽しかったことやあったことを思い出すことはできるんだけど、完璧に再現することはできない。なぜならそれを感じる自分が変わってしまっているからだ。
・アオヤマくんがお姉さんの気持ちを理解するために一日空腹実験をするところ
→健気すぎる。実験のためなら身を削ることもいとわない徹底ぶりに感服した。また、お姉さんに近づきたいという想いの強さを感じた。そして家族の暖かさが染みる…
・最後の行進、ペンギンハイウェイ。
→こんなに華々しく悲しいシーンが他にあるか。これからお姉さんは自分をこの世界から消そうとしているというのに。
・お姉さんが消えてしばらくしてから、アオヤマくんが改めてお姉さんへの気持ちを実感するところ。
喪失感ってふとしたときに後からくるんだろうな…大好きだったんだよ…
・お姉さんとアオヤマくんがどちらも不器用で鈍感で、自分の気持ちを伝えられなかったところ。
→いじらしい…でも最初から最後まで淡々としている、爽やかな別れ。それがいい。
・お姉さんが自分は人間でないことを自覚していなかったところ。
→自分の記憶も人格も全て作り物だったなんて…。かわいそうだけど萌えてしまった。お姉さんが自分は一体何者なんだろう、と毎晩眠れない夜を過ごしながら恐ろしい生き物が出ていく中で考えていたと思うと…。
でもお姉さんはアオヤマくんが生きる世界を選んだんだよね。絶対そうすると思ってたし、お姉さんのそんなところが好きだ…。
・ウチダくんの仮説(※)にはどんな意味があったのか?
→それは、お姉さんは生きているという救いの提示かもしれない。
※…誰かが死んだとき、あくまでその人の見ている世界で死んだことになるだけで、死んだ本人の世界線は別れ「生きている自分」と「死んだ自分」で分岐する。しかし本人には生きているという自我があり、死ぬ世界線はあっても自分は生きている世界へ分岐し続けているため、実質的に人は死なないんじゃないかという仮説。本人にとって死を迎えたことを誰も証明できないのではという考え。確かになーと思った。面白い
よってアオヤマくんの見ている世界でお姉さんは消えてしまったけど、お姉さん自身は消えることなく存在し続けられているのではないか。また、海を壊さないという世界線もあったかもしれない。
・世界の果て=死後の世界?
お姉さんが消えたあとのお父さんとの会話。
・世界の果てが理不尽であること
・それでもみんな世界の果てを見なくてはいけない
・世界の果てを見るのは悲しいこと
・世界の果てはどこにでもある
ウチダくんの話と合わせると、世界の果ては死の世界を示唆しているのではないかと思った。
・世界の果ては常にどこにでも存在している。お姉さんの正体が世界の果てだとすると、常に一緒にいると思うこともできる。
・アオヤマくんが世界の果てに行ったときに会えるかもしれない。誰よりも濃い人生を送りそうだから、お土産話もたくさんできるね…。
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ペンギン・ハイウェイ、等身大の少年を感じることができてとても素晴らしい作品なので、ぜひ読んでみてください!森見登美彦さんの作品大好き。映画もめちゃくちゃ良くて、みんなかわいいです。
アオヤマくんと一緒にいるとめっちゃ賢くなった気がします。尊敬するし、ほんとうにえらいおとなになるんだろうなぁ…。将来の活躍が楽しみです。
泣いてもよかったんだよ…そんなに急いで大人になろうとしなくてもいいんだよ…