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肉壁ダンジョンafterⅢ①(トゥインクルウィッシュ)

after Ⅲ『地下大浴場』


◇Ⅰ


ランドソルの王宮が人知れず貴族の男たちの策略に落ちて数ヵ月が過ぎた。


街の復興もようやく落ち着きを見せる中。

ギルド、トゥインクルウィッシュに所属する少女、ユイは仲間のレイ、ヒヨリと共に、ランドソルの端にある広い歓楽街へとやってきていた。


ユイ

「はぁっ……はぁっ……。うっ……!」


ヒヨリ

「大丈夫、ユイちゃん?」


隣を歩くヒヨリがユイの背中に手を回し、優しく摩りながら声をかける。

そんな彼女にユイは言葉を必死に捻りだしながら返事をした。


ユイ

「う、うん平気だよ。ごめんね、この辺り男の人が多いから、どうしても気になっちゃって……」


そう言って、肩で息をしながら辺りをチラチラと見回すユイ。

街の男たちと道ですれ違う度にオスの匂いが体を刺激し、目を奪われる。


冒険者たちの厚い胸板、血管のボコボコと浮いた太い腕、岩のようにゴツゴツとした指先、それに昼間から酒場で盛り上がる中年男たちのだらしなく飛び出た肥満腹とテカテカ光る脂ぎった素肌、そして……。


ユイ

(ごくっ……)


視線を男たちの下半身に移したユイが、彼らのズボンの微かな膨らみからその下にあるモノを想像し、思わず唾を呑んだ。

目に映る男たちの体の何もかもが、今の彼女にはまるで大好きなデザートのように魅力的に映ってしまう。頬が熱を帯び、瞼は蕩け、体が自然と彼らの方へ引き寄せられるように向かおうとする。そんな時だった。


ヒヨリ

「ユイちゃんっ!」


ユイ

「わっ! ご、ごめんっ! ってあれ、わ、私ってば何を……?」


顔を赤くしながら、ようやく我に返るユイ。

そんな彼女の姿に、隣を歩いていたレイがユイを心配そうに見ながら、ため息をついた。


レイ

「……これは相当重症だね。最後に『彼』としてからもう2週間。正直私ももう体がむず痒くて、気が狂いそうだよ……」


ヒヨリ

「あたしも……。でも騎士くんにはもう迷惑かけれないし……」


ヒヨリの言葉にユイとレイも小さく俯き、表情を曇らせたまま地面を見つめる。


それは今から2週間前のこと。

あの肉の洞窟を脱出してからというもの、あの場所で捕らわれていた人々は皆、魔物の体液による影響で性欲が以上に昂りやすい症状にひどく悩まされていた。


異性との行為で欲求を発散すれば数日程度は問題なく日常生活を送れるものの、それを過ぎるとだんだんと体が昂り、相手が誰でも構わず交わりたくなるほどの淫らな衝動に駆られてしまう。


避難所になっていたルーセント学院でそのことに気づいてからは、みんなとの話し合いの末、『彼』に好意を寄せる少女たちは日替わりで朝昼晩と彼に慰めてもらいながら、どうにか日常生活を送っていた、のだが……。


ユイ

「騎士クン、わたしたちのせいであんなことになっちゃって……」


連日連夜、何人もの少女たちと繰り返す激しい行為は、彼の体に大きな負担をかけていた。その日も朝から夕方まで休むことなく腰を振り続けた彼は、ちょうどその時に相手をしていた3人の目の前で気を失い、倒れてしまったのだった。


幸い命に別状はなかったものの、現在はミツキの指示の下、美食殿のギルドハウスでコッコロの厳しい監視の目の中、療養を続けている。


それでも1人につき2時間、1日最大3人までと制限を設け、彼女たちのために頑張って腰を振り続ける彼だったが、当然それでは順番がやってくるまで体が追い付かず、彼と親しい彼女たちの体も限界を迎えつつあった。


ヒヨリ

「私たち、騎士くんに甘えて無理させすぎちゃったもんね……。毎回3人一度になんて、大変に決まってるのに。その前も調子に乗ってキャルちゃんたちと7人でしちゃったしさ……」


レイ

「まぁ、あれを言い出したのはキャルちゃんだけど……。でもいくら回転が速くなるからって、彼の負担を甘く見積もりすぎてたのは確かだね……。それにあの洞窟の中でも相当無茶な力の使い方をしてたんだ。倒れても無理ないよ」


ユイ

「うん……」


しょんぼりとした雰囲気を漂わせながら、歓楽街の中を歩き続ける三人。

彼女たちが大通りの路地を曲がると、今度はピンクの看板や居酒屋の立ち並ぶやや大人の雰囲気が強い町並みが広がる。


露出の多い服を着て男を誘う呼び込みの女性たちや、怪しげな道具屋。さらにどこか卑しい視線を三人に向けながら、昼間から外で飲んだくれる男たち。そのアダルトな空気に触れ、迷いが生じたのかレイが少し言い出しづらそうに口を開いた。


レイ

「それより二人とも、本当に良いんだね? 後悔しない……?」


ヒヨリ

「う~ん正直まだちょっと怖いけど……。でも生活のことも考えると、これ以上ギルドの活動に影響出ても困っちゃうし……」


ヒヨリの言葉に、ユイも小さく頷く。


ユイ

「うん……。それに私、騎士クンにはもうあんな無理させたくないから、自分たちでなんとかしないと……。 それに、ペコリーヌちゃんが用意してくれた場所なら必要以上に変なことにもならないだろうし、このまま外で気がおかしくなって、へ……変なコトしちゃうよりは良いかなって……」


その変なコトを想像してしまい、熱くなった股にきゅっと力を込めて耐えながら、そう自分に言い聞かせるように話す。


本当は彼に慰めてもらうのが一番の望みではあったが、彼のことを本気で想う気持ちが彼女を逆に決心させた。


彼女たちが今向かうのは、あの魔物の襲撃で被害を受けて体に異常を残した人たちが互いに慰め合うための場所。最近ランドソル王国自らが出資して作り上げたという地下大浴場だった。


建設に協力したミツキやクレジッタの話では、施設内には同時に最大1000人が利用可能な広い温泉があり、有志のギルドによるきちんとした警備と監視の下で安全に欲求を発散できるという。


普段であれば名前も知らない男たちに裸を見られながら体を交わらせるなど嫌悪しか感じないが、今の彼女たちの体はそんなことを言っていられない程にまで深く追い詰められていた。


現に今のユイは男たちが隣を通るたび、その腕の中に飛び込んで今すぐ抱かれたい程の衝動に絶えず襲われ続けており、ただ道を歩いているだけでもう頭がどうにかなってしまいそうな状態だった。


ユイ

「はっ……! はぁっ、はぁっ……♡」


性への衝動に耐えながら、なるべく男たちの姿を視界に入れないように俯いて歩き続けるユイたち。


そんな中。

近くの居酒屋のテラスから前を通り過ぎていく彼女たちをじっと眺める男たちがいた。


男1

「……おい、あれ見ろよ」


男4

「うひょっ……イイ女っ……!」


男3

「おい、この方向。もしかしてあそこ目当ての客じゃねえか? 三人とも顔真っ赤で俯いてたしよ」


男2

「マジかよ。あの真ん中のピンク頭、いい乳してやがったぜ、ひひ」


大柄な男

「はは、よーし、ちょっと付いて行ってみるか」


そう言って一番体の大きな男に従いながら立ち上がり、食事を残したまま勘定を済ませて店を出ていく男たち。


動きを見せたのは彼らだけではなく、前を通りがかった彼女たちに目を付けた男たちが、同じように3人、4人と彼女たちの後を付け始めていた。



ヒヨリ

「……ね、ねぇ2人とも。さっきからなんか……視線、感じない……?」


レイ

「あぁ、見られているね……それも、もの凄い数だ……」


ユイ

「い、言わないで2人ともっ……! 気にしたらわたしもうっ……ここでおかしくなっちゃうっ……!」


ヒヨリ

「ユ、ユイちゃんしっかりっ……!」


ごくっ……。


震えるユイに体を寄り添わせながら、何人もの男たちの視線に刺され、息を呑む2人。周囲から向けられる絡みつくような視線に彼女たちの体の奥から嫌悪感を塗りつぶすほどの熱い情欲が沸々と湧き上がり始める。それはまるで全身をヌルヌルとした熱い舌で舐め回されるような錯覚を体が感じてしまう程だった。


ヒヨリ

「お、男の人たち、まだ後ろから付いてきてる……。もしかして、あたしたちと同じ場所に行くつもりじゃ……」


後ろを振り返りながら口を開くヒヨリの言葉を聞いて、ユイとレイの股が思わずキュンと締まる。それが恐怖によるものなのか、はたまた別の感情か。それすらも今の二人にはもう分からなくなっていた。


レイ

「わ、わからないけど……。とにかく今は前に進もう」


そんな3人の前に徐々に見えてくる、数ある建物の中でもひと際大きな石造りの建物。遠目からでも新しいのがわかる小綺麗な外観に、地下へと続く入口が大きな口のように開いている。彼女は後ろから付いて来る男たちの視線に耐えながら、どうにか目的地へとたどり着いた。



レイ

「け、結構、暗い場所なんだね……」


入り口で3人を待っていたのは、松明の炎がオレンジ色に照らす、薄暗くて長い石造りの階段だった。まだ昼下がりの街中だというのに、まるでダンジョンの入口へとやって来たような気分になる。見るからに怪しい雰囲気に、覚悟を決めていた3人も思わず入るのを躊躇ってしまった。


ユイ

「ほ、本当にここで合ってる……のかな?」


レイ

「うん、そのはずなんだけど……」


そう言って懐から出した地図を見返し、周りを見回そうとするレイ。

そんな時だった。


ガシッ。


突然、3人の後ろへ覆い被さるように何かがユイに体重をかけ、その隣にいたレイとヒヨリの肩をゴツゴツとした岩のような腕が掴む。


3人が驚いて一斉に後ろを振り返ると、そこにはまるで肥え太ったオークのような外見をした、ひげ面の大男が立っていた。さらにその男の後ろでは15人近い男たちが、ニヤけた表情で彼女たちの体を舐め回すように観察しながら並んでいる。


そんな彼らの前で毛むくじゃらの大男は二カッと笑いながら酒臭い口を開き、ユイたちに話しかけた。


ひげ面の男

「おぅ嬢ちゃんたち、ここは初めてかい?? 俺たちここの常連なんだ。良かったら中、案内するぜ、へへへ」


レイ

「あ、いや、わたしたちはまだっ……」


急に見知らぬ男たちに声を掛けられ戸惑う3人。

後ろに立つ男たちの絡みつくような視線から、彼らが後を付けて来た男たちだとすぐに気づく。だが誘いを断ろうとするレイに、ひげ面の男は彼女の肩を掴んだまま言葉を続け、


ひげ面の男

「あーわかる、わかるわ。最初は緊張するよなぁこんなトコ。もうちょっと入りやすい見た目にすりゃいいのによぉ。ま、中は普通に明るいからよ、心配せんと行こうや」


ユイ

「あっ……えっと、ひゃぁっ……!」


ひげ面の男

「ほらほら楽しいぜぇ。ほらピンクの嬢ちゃんなんか顔真っ赤で早くイキたくてイキたくて仕方なさそうじゃねえか、へへ」


そう言って三人の体をグイグイと入口の方へと強引に押していくひげ面の男。男は彼女たちにもたれかかったまま、ユイとヒヨリの耳に顔を近づけると、フ―ッと熱い吐息を吹きかけた。


ヒヨリ

「ひゃ、ひゃぁああっ♡」


ユイ

「はぅうぅっっ♡」


心臓が止まってしまうかと思う程の快感に、ビクンと体を震わせながらよろめき、甘い声を上げる2人。それを見て、周りの男たちがゲラゲラと笑う。


ヒゲ面の男

「ほらほら辛そうじゃねぇか、無理すんなって♡ 降りたらすぐ楽になれるからよ、はっはっは」


レイ

「あっ、ちょ、あまり体くっつけられると……!」


ヒヨリ

「わ、わぁっ!」


ユイ

「んっ♡ んんっ……♡」


もう限界に近いのか、男の体が肌に触れただけで股の奥からジュンと熱い何かが溢れるのを感じる三人。全身を奔るこそばゆい感覚に抵抗する気がそがれ、男に体重をかけられたままユイたちはヨタヨタとしながら階段を降りていく。


そんな彼女たちの慌てる姿を見ながら、ひげ面の男と後ろの男たちはニタニタとした笑みを浮かべて後ろから進んでいくのだった。




ミフユ

「あら……貴女たち……」


ユイ

「え……ミフユ、さん……?」


階段を下まで降り、扉の奥へと進んだユイたちが最初に目にしたのは、オレンジ色の簡素な着物を羽織り、受付らしきカウンターで働くギルド、メルクリウス財団のミフユだった。


建物の中はオーエドの雰囲気に近い木造りで、まるで高級宿のような意匠の凝ったカウンター。その両隣には大きな二つの入口があり、右には青色の布に白字で男、左には赤色の布に白字で女と書かれた大きな暖簾がかかっている。


カウンターの中ではミフユと共に数名のスタッフが忙しそうに働いており、彼女と同じくオーエド風のオレンジ色をした着物を羽織っていた。


ミフユは彼女たちに気づくと仕事の手を一旦止め、カウンター越しにユイたちへと歩み寄った。


ミフユ

「驚いたわ、貴女たちまでこんなところに来るなんて……」


レイ

「どうしてミフユさんがここに……?」


ミフユ

「あぁ、この施設、私たちのギルドも出資しててね。ただ出来たばかりで人手が足りないから私たちも仕事で駆り出されてるの。本当はナイトメアが警備を担当するはずだったんだけど、ほら、最近あの人たち全然仕事してくれなくて評判悪いでしょ? ジュンさんやトモちゃんも全然見かけなくなっちゃったし……」


そう言ってミフユは彼女たちから後ろの男たちへとし視線を移す。


ミフユ

「……っていうか、なぁにその後ろの連中。まさか貴女たち、そいつらに無理矢理連れてこられたんじゃ……」


ミフユが男たちを怪訝な顔で見渡しながら、カウンターの横に備え付けられている防犯用の槍へと手を伸ばす。そんな彼女を見て慌てて止めるヒヨリ。


ヒヨリ

「わっ、えっと違うんです! 私たち3人とも自分の意思でここに来たんですけど、この人たちはその、なんていうか……」


レイ

「無理矢理……とは違うんだけど、勝手に押しかけてきてしまって……」


ミフユ

「えぇ……?」


話を聞きながら更に怪訝な表情を見せるミフユ。すると今度は3人の後ろからひげ面の大男が顔をぐいと出し、ミフユに話しかけた。


ひげ面の男

「ははは、なんだよミフユちゃん。ずいぶんな言い草じゃねえか。俺たち常連だろ~? そろそろ顔と名前くらい覚えて欲しいぜ~」


ミフユにニタニタと笑顔を向けながらなれなれしい口調で軽口をたたくひげ面の男。ミフユはそんな男にはぁ、と肩を落とし、呆れた表情で言葉を返す。


ミフユ

「ふん、毎回毎回、中で散々飲んで食い散らかしておいて良く言うわ。どれだけ掃除の手間が増えてるか。そろそろ、アキノさんに報告して出禁にしてもらおうかしら」


ひげ面の男

「がははっ! 冷たてぇなぁオイ、こないだは俺たちのち〇ぽこハメられながらあんなにあんあん喘いでたくせにっ……って、おわっ!」


下品に笑う男の鼻先に、顔を真っ赤にしたミフユが男を睨みながらカウンターの横に遭った槍を本気で突き付ける。鼻の頭に触れる冷たい槍の刃の感触で流石に動揺したのか男は冷汗を垂らしながら口を閉じ、両手を挙げて一歩身を引いた。


ミフユ

「それ以上口を開いたら本当に出禁にするわよ。で、入るならとっとと入場料置いて失せなさい」


ひげ面の男

「わーった、わーったよ! 本当怒らせるとおっかねぇ女だぜ……」


そう言いながら渋々と後ろのポケットから財布を取り出す男。

そんな2人のやり取りを唖然としたまま見ていたユイたちを見て、ミフユが再び優しい表情に戻り彼女たちに向かって口を開いた。


ミフユ

「あぁ安心して。貴女たちの入場料は必要ないから。あの事件の被害者名簿に名前が載ってる人は王宮から支給が出るの。あ、アンタたちは一人30000ルピだからね」


ひげ面の男

「はぁっ、また値上がりだと!? こないだは20000ルピだったじゃねえか、どうなってやがる!」


ミフユ

「仕方ないでしょう。でないとアンタらみたいなガラの悪い連中がわんさか寄ってきちゃうんだから。で、入るの、帰るの? 私はどちらでも構わないけど」


ひげ面の男

「ぐぬぬぬっ……!」


後ろの男たち

「足元見やがってぇ~」


ミフユに詰め寄られ、歯軋りしながら横目でトゥインクルウィッシュの少女たちの体を見回す男たち。


3人の可愛らしく整った顔はもちろん、レイのスラリと伸びた細い手足や、ヒヨリのくびれたウエスト、そしてユイの見事なまでに良く育ったボリュームのある胸を見て、流石に逃すのは惜しいと感じたのか、観念したように口を開いた。


ひげ面の男

「わかった、払う、払うよ! しょうがねぇなぁ、頼むからこれ以上の値上げは勘弁してくれよ?」


そういってひげ面の男に続き、財布を開いてルピを取り出していく男たち。

ミフユはそれを順番に受け取り、邪魔者を追い払うように手を振った。


ミフユ

「はい毎度。それじゃあさっさと行った行った!!」


まるでゴミを見るような目で男たちを適当にあしらうミフユ。

男たちはそんな彼女を睨み返した後、更衣室へと足を向かわせる。

そんな中、ひげ面の男は更衣室に入っていく男たちの後ろで一旦気を取り直すと、ユイたちの方を振り返ってニカっと脂ぎった笑顔を向けた。


ひげ面の男

「それじゃあ嬢ちゃんたち、後でな。へへへ……」


そう言い残し、青い暖簾の向こう側へと言えていく男。

残されたトゥインクルウィッシュの3人は少し戸惑うように顔を見合わせた。


レイ

「……なんだか、いきなり変な人たちに目を付けられてしまったね」


ヒヨリ

「わ、私たち、中に入ったら……あの人たちともするってことだよね……」


少し心配になって来たのか、不安そうな表情を浮かべる2人。

ミフユはそんな彼女たちを見ながら、申し訳なさそうな顔をする。


ミフユ

「ごめんなさいね。あんな連中でもこの施設を運営するための大事なお客様だから。ああいうスケベ心だらけの連中のおかげで持ってるところもあるの……」


ユイ

「い、いえ……そういう場所ですから多少のは覚悟してきましたし……。あ、それと……」


ミフユ

「?」


モジモジと顔を赤らめながら何か言い出しづらそうに俯くユイ。

不思議そうに見つめるミフユに、ヒヨリがユイに変わって口を開いた。


ヒヨリ

「あの、ミフユさん。今日私たちがここに来たこと、他のみんなや騎士くんたちには内緒にして欲しくて……。みんな凄く悩んだんですけど、体がもう、限界みたいで……」


股を恥ずかしそうに擦り合わせながら、不安そうな表情で懇願するヒヨリ。そんなヒヨリとユイにミフユは優しい表情のまま小さく頷き返す。


ミフユ

「大丈夫、安心して。まぁ『彼』のことは、えぇと、私も良く知ってるし……それにこの施設の中でのことは外では絶対喋らない、がここのルールだから。 今は辛いでしょうけど、きっと直にミツキさんやラビリスタさんがなんとかしてくれるわ。それまでは治療の一環だと思って少しのあいだ我慢ね」


ユイ

「はい……ありがとうございます……」


まるで姉のように優しく言葉をかけてくれるミフユに幾分か心を救われ、不安が和らぐ3人。そんな3人を見ながらミフユは大事なことを伝えた。


ミフユ

「そうだ、貴女たち、さっきの連中に乱暴されそうになったらちゃんと言ってね。今は中でタマキとユカリが監視員もしてるから何かあったら彼女たちにすぐ伝えて。あと、はいコレ」


そう言いながらミフユがカウンターの引き出しに入ったケースからピンク色の錠剤を3つ取り出し、3人の手に渡す。


レイ

「これは……?」


ミフユ

「ミツキさん特製の避妊薬よ、効果はだいたい半日ちょっとだから、そうね……日が落ちるまでには出てきて欲しいわ。もし長引く様なら代わりのをタマキとユカリに貰ってちょうだい」


ユイ

「はい、ありがとうございます」


3人は彼女から受け取った避妊薬をその場で飲み込むと、ミフユに頭を下げ、カウンター横の赤い暖簾をくぐり、脱衣所へと向かうのだった。




ユイ

「はぁ……はぁ……はっ……!」


ヒヨリ

「ユイちゃん本当に大丈夫……?」


ユイ

「うん。ごめんねヒヨリちゃん。この後のことを考えたら、なんだか緊張してきちゃって……」


背中をを優しくさすってくれたヒヨリに、ユイは苦しそうに肩を揺らして息をしながら、赤らんだ顔で答える。


脱衣所で服を脱ぎ、夏の水着を着た時のようにゴムやピンで大人っぽく髪を纏めた3人。薄いバスタオルを体に巻き、あとは部屋の先にある扉を横に開くだけだ。だが……


ヒヨリ

「や、やっぱり、いざ来てみるとちょっと怖いよね……」


レイ

「そうだね……。魔物に捕まっている間散々してしまったことではあるけど、あれはほとんど正気を失っていた中でのことだし……」


ユイ

「はっ……♡ レイちゃんダメッ……! あの時のこと思い出すと、わたしっ……!」


ぷしゅううっと音が聞こえそうな程、顔を真っ赤に染めながら自分を腕で抱きしめ、体を震わせるユイ。


洞窟の中で無数の魔物たちに弄ばれ、数えきれない人数の男を相手し、あの熱い迸りを幾度となく体に浴びせられた記憶が彼女の中でフラッシュバックする。その度、あの時の快楽を体が思い出し、体の奥から激しい情欲がこみ上げてくる。


レイ

「ご、ごめんユイ! そんなつもりじゃ……!」


慌ててレイがふらつくユイを支えようとした、そんな時。


ガラリと扉が開き、大浴場の方から白い湯気と共に誰かが更衣室へと入って来る。その人物はフラフラと歩きながら入り口の近くのバスマットの上でバタリと倒れ込んだ。


突然の物音に驚いて思わずロッカーの陰に隠れる3人だったが、影からゆっくり顔を出すと、そこにいたのは彼女たちも良く知る人物だった。


ヒヨリ

「え、二ノンちゃん……!?」


三人の視線の先で、大きなバスマットの上に倒れていたのはギルド、ヴァイスフリューゲルに所属する金髪藍眼少女、二ノンだった。

その姿は裸で、髪はいつかのハロウィンの時のように横でまとめている。ほっそりとした引き締まった体にぶら下がる大きな胸と綺麗な曲線のお尻、羨ましくなるほど美しいプロポーション。


だが三人の目を一番驚かせたのは、その美しい体にびっしりとへばりつく大量の白濁液だった。


二ノン

「ハァッ……ハァッ……! も、もうワタシ、動けないデース……」


横たわったまま、顔を真っ赤にしてひぃひぃと涎を垂らしながら喘ぐ彼女。

蕩けた表情で宙を見ながら、苦しそうに肩で息をしている。


一体何十人を相手にしたらあそこまで真っ白になるのか、彼女の体や髪に絡みつく大量の精液に思わず三人も言葉を失う。苦しそうにしながら横たわる二ノンを心配し、一度顔を見合わせた後、彼女の方へ駆け寄ろうとする三人。


だがその時だった。

開いたままの扉の向こう側から男たちの野太い声が響く。


男の声1

「おいあの金髪どこ行った!?」


男の声2

「まだあの乳、全然ズリたりてねぇぞ! 探せ探せ!!」


だんだん近づいて来る、粗暴な雰囲気の男たちの声。

ユイたちは驚いて、バクバクと心臓の動悸を激しくしながらまた思わずロッカーの陰に隠れてしまった。


ガラッ!!


裸の男376

「おぉいたいた。なんだこんなトコで休憩中かよ」


裸の男487

「オラ来いよ、疲れてんなら寝てていいからパイズリさせろパイズリ!」


裸の男299

「あっちでクウカちゃんとアユ……アユ……あれ思い出せね。ま、いいや。おさげの女も盛り上がってるぜ!」


裸の男76

「ほら立ちな! 戻って続きヤんぞ!」


二ノン

「ハゥッ……ト、トノガタどうか、お、お許シを~!」


突然更衣室の中に入ってきた裸の中年男たち。

二ノンは男たちに無理矢理手を引かれながらその場に立たせられてしまう。


彼女は男たちの1人に後ろから腰をがっしりと鷲掴みにされると、そのまま下から腰を突き上げるように立ったまま根元までペニスを挿入されてしまった。


ヌプププッ!


二ノン

「ハッ♡ ひゃああァッッ♡♡」


裸の男76

「うーし、挿入った。 んじゃ中、戻るぞ」


パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!


二ノン

「ハッ♡ ハアァッ♡」


二ノンに後ろから挿入したまま、腰を突きながら歩き出す男。

他の男たちは前にバランスを崩す二ノンの体を支え、空いた手で彼女の胸を乱暴に弄びながら、それについていく。


再び閉じた扉の曇りガラスの向こう側では、ガラス越しにぼんやりと見える二ノンの体へ、男たちがさらに群がっていくのが見えた。


二ノン

「ハァッ♡ あぁああッ♡ お、お待ちくだサイッ……こんな大勢、一度にはッ……ハッ、アァあああッッ♡♡」


パン!パン!パン!パン!パン!パンッ!!!!


彼女の喘ぎ声と共に扉の向こうから聞こえてくる空気の弾けたような凄まじい音。


そんな光景を目にしながら、トゥインクルウィッシュの3人は恐る恐るロッカーの陰から出ると、真っ赤に染まったお互いの顔を見合わせた。


ヒヨリ

「な、なんか……凄かったね……」


ユイ

「わ、私たちも中に入ったら、二ノンちゃんみたいにされちゃうのかな……」


レイ

「ど、どうする二人とも……。今ならまだ引き返せると思うけど……」


わずかな沈黙の中、白濁まみれで倒れる二ノンの姿を思い出しながらドキドキと高鳴る心臓の音。三人の頭にあの肉の洞窟で見た光景が蘇り、内側からだんだんと体が熱くなっていく。性的な行為に対する抵抗が徐々に消えていき、三人の股から流れるトロリとした甘い体液が、すでにそれぞれその答えを示していた。


ユイ

「と、とりあえず行ってみよう……! これでもう、騎士クンに迷惑掛けなくて済むし……」


ヒヨリ

「そ、そうだよ! これは治療、治療なんだからさっ」


レイ

「あ、あぁ……そうだね、治療だ。全てギルド活動を続けていくための……」


まるで自分自身やお互いにそう言い聞かせるように頷く3人。

すでに思考が快楽に蝕まれかけていることにも気づかず、すでに正常な判断が出来なくなった彼女たちはまるで吸い寄せられるようにフラフラと浴室の扉へと近づいていく。


そして3人は大浴場へと続く扉をゆっくりと開くのだった。



肉壁ダンジョンafterⅢ(トゥインクルウィッシュ) ②に続く

肉壁ダンジョンafterⅢ①(トゥインクルウィッシュ)

Comments

読んでくれてありがとうございます! まだまだ続くので楽しみにしていただけたら嬉しいです!

桜井ろのゆき

おお!これすばらしい!!

zhang0wsdts


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