ブログ - 作画AIについて思う事、少しだけ
Added 2022-09-20 11:00:00 +0000 UTC結論から言うと、
絵を描くこと自体は私のオ○ニーなので、AIがどう進化しようと何とも思わないです!
ジョギングと同じ感じになる
ジョギングが趣味です、という人に対して「あんたねぇ、車の方が速いから、走る意味なんてないよ」っていう人はいないと思います。走ることそのものが目的なわけで、移動することが目的ではないのです。
これと同じ。だから、これからも人は絵を描き続けると思います。
ただ言えるのは、絵で稼ぎにくくなる、という事はあるかもしれません。(FANBOXで言うのもなんですが)
いまの時代、「腕力・体力があるからいっぱい稼ぐ」という事は基本的にありません。それは機械的な代替手段があるからです。
絵も同じで、いまAIという代替手段が出来てきたので、「絵が描けるから稼げる、稼ぐ力がある」とは簡単に言えなくなってきているのではないでしょうか。(個人の感想です)
少なくとも「絵を描けない人」にとっては恩恵
一方、絵を描かない、かけない人にとっては、自分の頭にあるものを可視化するのに苦労していたわけですから、強力な道具を手に入れた格好になります。これまでは(今もそうですが)、絵描きに「こんなのを描いてくれ」と依頼する以外に方法はなかったわけです。AIで思い通りの絵が作れたら、こんなに素晴らしいことはないですよね。
そもそも絵描きは最初から完成形をイメージしているわけではない
ただ、これは絵描きになって改めて実感したことですが、絵描きは絵の完成形を最初にイメージして絵を描いているわけではありません。最初にぼんやりとした像があって、(この時点では最終的にどうなるかは実ははっきりしていなくて)、次第に追加で情報を付け足して…絵は完成に向かうわけです。
絵は、思いのほか情報量が多いです。私は絵描きですが、常に勉強しながら、資料を見ながら(トレスじゃないよ)絵を描いています。これはプロの漫画家であればなおさらです。絵の質は、絵描き自身の知識量や調査・分析の量に影響を受けます。筋肉の動きとか、服のしわとか、背景とか。
これが不十分だと、最初の脳内イメージの時点で情報が不足しているという事になります。
なので、そういうプロセスを経ずに脳内イメージを可視化されても、素直に納得のいくものに仕上がるのかは疑問です。
脳内イメージは、はっきりしているようで、はっきりしていないのです。
脳と作画AIを短絡しても、おそらく納得のいく絵は出来ない・出来にくいのではないでしょうか。
多分いらすとや的になると思う
「いらすとや」さんなどのような素材サイトの出現により、「ちょっと絵が上手い人」が職場・学校で活躍する機会は以前より減ったと思います。例えば小学校の掲示物なんかは、昔は先生の手書きのイラストとかあったのかもしれませんが、たぶん今はいらすとやの絵がぺたぺた貼ってあるんでしょうね。想像に難くありません。
「描くこと」が目的の絵ではなく、「説明すること」が目的の絵は、こうなりやすいです。描くより、外から引っぱってくる方が安上がりですから。
それと同じ経過をAIの場合も辿ると思います。
「神絵」という表現、どうなの?
「クオリティーの高い」画像をAIが連発しているとの声が多く聞かれます。
それって本当に「クオリティーの高い」んでしょうか?
「クオリティー」ってそもそも何でしょうか?
希少価値? かかった時間の重み?
作画AIが広まると、いま出回っている「AIによる神絵」は、時代が進むにつれて、神絵として認識されなくなると思います。簡単に生成できるようになるからです。
独創性のあるクリエイターは、生き残っていくと思います。AIは過去から学ぶことはできても、未来への方向性を示すのはまだまだ苦手です(だと思います。素人考えですが)。誰も描けない世界を描ける人がこれからいっそう評価されるようになると思います。
逆に、独創性の乏しい、よくある絵しか描けない人は、埋没しやすくなるでしょう。
「ハンコ絵」しか描けない人は、少なくとも、その画力を武器に仕事を得るのは難しくなるかもしれません。
最後に…
アニメ制作の現場の負担が軽くなるといいですよね。これは切に願います。
本当に技術が進んでくると、例えば回ごとの作画の違いが無くなるかもしれません。人が描かなくなると、完全に無くなるでしょうね、そういうのは。それはそれでさみしいですけど。。。
自分はアニメを全くと言っていいほど見ない人間なのですが、アニメ業界の労働環境改善は、本当に必要だと思います。
ついでに、漫画も全く読みません。いま、スマホのアプリで安値競争がすごいですよね。あれ、どうなんでしょうか。見る方は良いのですが、描く方はなかなか条件が厳しくなってるんじゃないでしょうか。よく漫画家の長時間労働は言われていますが、その一端は消費者意識も寄与していると思います。ちょっと、安すぎるよ、いまの漫画。いや、本当に。で、そこにAIが入って、作画作業が楽になるといいですよね。
間違いなく言えるのは、作品の絶対数の増加です。粗製乱造といっては言葉が悪いですが、まあ、凡作の海に溺れることになるのは確かでしょう。
作品数が多くなることって、いい事ばかりじゃないのかもしれません…いや、世の中、どうなるんだよこれから…(おしまい)