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鷹取リュウゴ
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健魔性体 菌活ドリンク~不摂生リーマンが健康以上の肉体を手に入れるまで 14

14新事実  目が覚めると乳首はチンポじゃないし、会陰に生まれたマンコも消えて元通りになっていた。 あれは夢? だったんだろうか……。 「んむ……、……あ、三島さん、おはよーございます……ふあ、ぁ」 俺の隣で寝ていた浜松が目を覚ました。 浜松は上半身を起こし、大きな欠伸を放ってから俺に視線を落とした。 「っへへへ~……、三島さんのカラダ、いーっぱい堪能しちゃったなぁ~。俺はもちろん相性ぴったんこ、って感じましたけど、三島さんは?」 「……悪くはなかったな」 「ええ~? あんなに俺のチンポでよがってくれてたのに~? その程度の評価っすかぁ~?」 「冗談だ。悪くないどころか最高に気持ち良かった。だけどな、乳首がチンポになったりマンコができたりって、その、浜松は気味が悪いと思わないのか?」 素っ裸の浜松は大きくかぶりを振った。 「まさか。こんなエッチな性器を二つも三つもお持ちだと知ったら余計に三島さんに興味が、つまり、好きになっちゃいました」 「あっさり俺の想像の超えて来るとは……、素晴らしい対応力だな」 「お褒めに預かり光栄です。……まぁ、とは言え、三島さんが本気になってくれそうにないのが残念ですけど」 「……その点は悪いと思ってる。俺自身、自分の身に起きた変化に戸惑っているんだ。まだ浜松とどうなるとか、どうなりたいとか考える余裕がない」 ふと、重ね合わせた視線をすぐに逸らす。 「良いですよ~。俺はそれでもあきらめませんから。今のところカラダだけの関係で我慢します。なにも無いよりかは遥かにマシなので。……と言いますか、三島さんのカラダについてはまだ何も聞いてませんし」 心当たりはアレしかない。『ボディモッド』しか。ただ、そいつを話したところで信じてもらえるだろうか? 袋井くんの時とは状況が違うし―― 「さて、そろそろシャワーを浴びないとな。ぐずぐずしてたらせっかく早く目が覚めたのに遅刻しちまうぜ」 「ですね。俺も一緒に浴びていいすか?」 「いいが、煽るような真似はするなよ? マジで遅刻しちまうぞ?」 「分かってます。ちゃんと我慢します」 ◇  出社の途中、会社の自席に着いてからも頭の中を占めていたのは浜松とのセックス、と言うより俺のカラダに新しく起きた変化・異変についてだった。 乳首のチンポ化と、会陰にできた女性器、マンコ。 これまで筋肉の肥大、精液爆増、チンポ巨根化、それに加えてフェロモンが増え顔が整うまで色々あったが……。 「改めて考えるまでもないな。健康になる、セクシーになるってのを遥かに超えている……。ただの菌活でここまでなるか?」 いや、ならない。 菌活ドリンクで効果が出た、と最初の内は喜んでいたが事ここに至って最後まで飲み続けていいのか、と危ぶむ「俺」がいる。 これ以上カラダが変化したら……、これ以上普通ではなくなってしまったら……。 「――どうした? そんなに考え込んで」 急に降って来た声にハッと顔を上げた。居たのは藤枝だった。 「なんだ、藤枝か」 「なんだとはなんだ。さっきから俺の挨拶を無視しやがって。ったく」 「そいつはすまん。全然気が付かなかった」 小さくため息を吐く藤枝。しかし、表情は明るい。 「例の件、ようやく富士宮のお嬢さんと話ができてな、問題の核が一層ハッキリ浮かんできた」 「行動の早さはさすがだな。と、なるともう解決したも同然じゃないか?」 藤枝は首を左右に振った。 「俺もそう思いたいんだが、問題の核と俺の敵が一致していてな……。ちょっと社内では話せないから、場所を変えて聞いて欲しいんだが……」 自分のカラダも大事だが藤枝の話も聞いてやりたい。 「分かった。――なんなら俺の自宅、でどうだ?」 「……もしかして、アレも込みか?」 藤枝が薄く獣じみた欲望を目に浮かべ、そっと自分の股間を撫でた。 「ダメか?」 「ダメなもんか。逆にお前から誘ってもらえて嬉しいぜ」 「決まりだな。また何か都合が変わったらメッセでも飛ばしてくれ」 「了解だ」 この後は金曜日らしい業務の煩雑さに対応していくのが精一杯で、いやでも仕事モードに頭が切り替わっていた。 気付けばあっという間に定時退社の時刻。 だけど、さすがに定時は無理だった。 まとめきれなかった資料やデータを片付け、報告書を上司に送ったら結局2時間の残業になってしまった。 急いで帰宅したが藤枝はまだ来ていない。アイツも残業が長引いているんだろうな、と履歴の無いスマホを見ていたら急に着信音が鳴った。 『すまん! 遅くなって悪い。今そっちへ向かっている途中だ。あと10分ほどで到着できると思う』 「分かった。俺も今帰ってきたばかりだ」 藤枝が来る前に『ボディモッド』を飲んでおこう。 冷蔵庫を開け三週目最後の『ボディモッド』の瓶を掴みキャップをひねる。そしてグイッと飲み干し――「あ、飲んじまった」と呟く。 今朝はあんなにカラダの変化を危惧していたのに。 「来週は、もう受け取らない。菊川くんには悪いがモニターになるのは今週で終わりにさせてもらおう」 三週間で終了、でもいいよな? 健康効果は確かにあったし、健康を遥かに超えたとんでもない変化まで味わったのだから。 「つうか、セックスしていたらまた乳首がチンポになっちまうのか?」 今のところ小さな「疼き」は感じるものの乳首は乳首で、会陰は何もない会陰の「まま」だった。だが、興奮したらまた―― と、ここで訪問者の到着を告げるインターホンが鳴った。 藤枝が来たようだ。 「悪い、待たせたな」 「大丈夫だ。気にするな」 手土産に渡された缶ビールやつまみを口にしながら藤枝の最新状況を聞く態勢に入る。 「まずは、問題の核と俺の敵が一致したってハナシなんだが――」 藤枝がグイッと缶をあおってビールをのどに流し込む。のどぼとけの動きってこんなにもセクシーだったんだな。じっと見てしまう。 「昨年末のグループ企業による謝恩会には社長と金目副部長、それと俺が参加したんだが、そこに富士宮産業の真理恵嬢も参加していたらしい。ただ、俺は彼女に挨拶はしていないから会場にいた事すら気付いてなかったがな」 「なるほど。藤枝からは無いけど向こうからはお前を目にする機会があったんだ」 「でもって、真理恵嬢、俺にひと目惚れをしてしまったんだと」 「おお、隅に置けないな。いっそ噂通り寝取っちまうか?」これだからイケメンってやつは罪作りだよな。 「茶化すなよ。……で、まぁ、お気持ちは光栄だけどどうして嘘をついたのか、と聞いたら金目副部長からの入れ知恵だったと判明した」 「は? 金目副部長?」 金目副部長とは業務企画部の副部長で、藤枝が参加している新工場建設プロジェクトにおけるナンバー2の責任者でもある。 ちなみにプロジェクトのトップには副社長が据えられている。 「ああ。俺と関係を持ってしまったと言えば許嫁との婚約は解消できる上に俺の気を惹くこともできるだろう、と言われたそうだ」 「んなバカな……」 「タイミングとしては謝恩会の後、菊川くんから結婚できないと告げられる少し前だったらしい」 「真理恵嬢は、そうか、この後に婚約を破棄しようとした菊川くんへの意趣返しのためにも金目副部長からの入れ知恵を利用して殊更大袈裟に騒いだんだな?」 藤枝が大きくうなずいた。 「ああ。お嬢様特有のプライドってやつが悪さをしたようだ。ただ、それで俺にどんな迷惑がかかるか想像できなかった、てのもお嬢様らしいっちゃらしいけどな」 「巡り巡って菊川専務に睨まれてうちの社運を賭けたプロジェクトがダメになる、とまでは誰も想像できないって。そこは責めてやるなよ?」 「もちろん。むしろお嬢様に悪知恵を授けた金目副部長こそが問題だ」 「……真の敵ってのは、まさか」 藤枝が俺の目を見つめた。 「その通り。金目副部長だったんだよ」 「マジか……。同じ会社で同じプロジェクトチームの上司が、か」 「俺も最初は信じられなかったが、どうやら金目副部長は新工場建設の『隠れ反対派』だったようだ」 藤枝の情報をまとめると、金目副部長は新工場建設計画を中止に追い込むため藤枝が真理恵嬢をレイプした事にし、それが原因で菊川くんと真理恵嬢の婚約が壊れかけていると菊川専務に焚き付け、菊川専務を頑なにして新工場建設に決して同意しないよう陰で動いていたのだ。 こと、男女関係の白黒を明確化させるのは難しい。証拠は基本的に当事者本人の証言だけになりがちだから客観性がほぼゼロなのだ。 それらを踏まえた上、真理恵嬢を操り新工場建設にも上辺だけ賛成の態度を見せ続けていたのだからまさに「たちが悪い」 「藤枝もだが、真理恵嬢も菊川くんも、それに菊川専務もとんだ被害者だったんだな」 「もう一組抜けてるぞ。真理恵嬢のご両親、富士宮産業の社長夫妻だ。会社同士の付き合いを重んじて表立った動きを一切していないのはさすがに自制心の高い優れた経営者だと感心するが、それでも愛娘の醜聞なんて広まっては気分がいい筈はない」 「ちなみに、その……、ひと目惚れしたと告白された真理恵嬢には藤枝からどんな風に気持ちを伝えたんだ?」 「うん? あぁ、全部正直に言った。話が今以上こじれるのは嫌だからな」 「全部? 正直に?」 「俺は女性を恋愛対象にはできません。まして結婚など誰とも不可能です、ついでに好きな男もいます、ってな」 ニィっと唇の端を歪める藤枝。なぜそこでドヤれる? 「えらく正直にカムアウトしたもんだ。で? お嬢様の反応は?」 ドヤった藤枝が頭を掻いて苦笑した。 「……それがな、俺も意外な反応で少々困惑しているんだ」 「と言うと?」 「真理恵嬢、筋金入りの腐女子だったんだよ。だから、俺がゲイだと知ると余計に興味を抱いたようでな。俺への気持ちは諦める代わりに色々とゲイのリアルを教えて欲しいとか言いだしちまって」 「BLとゲイとの違いを教えてやったのか?」 「バカ言え。んなの教えるか。イメージはイメージのままそっとしておくのが一番だ、って逃げたさ」 ここで藤枝が再び表情を引き締めた。 「とにかく、乙女心を弄んだ犯人が金目副部長だと判明した訳だが、いかんせん証拠がない。表面的にはプロジェクトの妨害を行っているような振る舞いはしていないからこっちの線でも追及は難しい」 「どうする? 打つ手はあるのか?」 「正面突破は無理だ。真理恵嬢の証言を突きつけてもシラを切られるのが関の山だ。かと言ってあまり時間は掛けられない。俺の首が飛んじまったらそこでジ・エンドだしな」 藤枝がクビにされたらいよいよ新工場建設への道のりが怪しくなるだろう。金目副部長はタイミングを見て反対派をまとめ、プロジェクトを白紙に戻そうとするに違いない。 それでも会社が生き残れたらまだいい。しかし、投資すべき時に投資をしなかった企業が命脈を保てた試しは無い。 「こうなれば強硬手段を使おうと思う。なので三島。お前にも是非協力してもらいたい」 「俺に?」 「ああ。金目副部長の趣味は意外にも筋トレなんだ。だから年の割りに筋肉質で精力もタフだそうだ」 「まさか!?」 「ああ。そのまさか、さ」 藤枝はバッグから覆面レスラーが着けているようなマスクを取り出した。 「コイツを着けて金目副部長を雌に堕としちまおう。そん時の動画をダシに取り引きする計画だ」 「お前なぁ……、金目副部長を襲う前に俺のチンポが50超えたオッサンに反応するかどうかを……」 「これでもか?」 スマホに画像を表示させた藤枝。そこには慰安旅行先の温泉で裸になっている金目副部長の姿があった。 「うわ、なにこの筋肉、チンポも、まじ美味そう……」 思わずゴクリと咽喉が鳴ってしまった。 「金目副部長と同じ部のダチから譲ってもらった一枚だ。どうだ? カラダもいい、でもってチンポも相当だろ?」 「だな……、随分と良いモノを持ってたんだ。でも……」 俺と金目副部長は接点が無い。ちゃんとおびき出せるのかどうか……。 「なぁに、セッティングは俺に任せてくれ。三島さえ乗り気になってくれれば俺としては成功したも同然だと考えている」 ニヒヒと小さく笑う藤枝。まるで悪戯を仕掛けた子供のように楽しそうだ。 「じゃ、そろそろ始めようぜ?」  「へ? 今から金目副部長ん所へ?」 「違う。お前が自宅でヤろう、って誘ってくれたんじゃないか」 スラックス越しにギンギンに膨らんでいる股間を見せつける藤枝。視線を上げればクールなビジネスマンではなく淫らに上気した男の顔があった。 「ああ、そうだな。反撃開始前の景気付けとイこう」

健魔性体 菌活ドリンク~不摂生リーマンが健康以上の肉体を手に入れるまで 14

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