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鷹取リュウゴ
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健魔性体 菌活ドリンク~不摂生リーマンが健康以上の肉体を手に入れるまで 2

2 菌活開始~ドリンク二本目&三本目~  「で? 菌活の効果のほどはどうなんだ?」 翌日、月曜日。出社したら同期の藤枝がニヤニヤしながら俺に話しかけて来た。 俺が菌活を始めた事を近い席の者に話をしたら、昼休みにはもう聞きつけて様子を探りに来やがった。相変わらず耳ざといヤツめ。 「あ~、確かにお通じには随分と効果あった。今朝はスルっと出たし」 「あったんだ? 一日目からって凄いな」 飲んだ次の日にするりと便が出て便秘が解消できたのは菌活ドリンク『ボディモッド』の効果だろう。 「まぁ、偶然かも知れないけどな」 「それもそうか。俺は相変わらずなんだがなぁ」 「ん? つーかさ、もしかして藤枝も菌活してる?」 水を向ければ急にゲフンゲフンと咳き込んでやがる。 わざとらしい誤魔化しをするなよな。自分も菌活してるって普通に言えばいいのに。隠すようなネタか? 「い、いや、何でもない。いや~、それにしてもいつもよりスッキリして良い感じになってるな」 「そうか? 見た目なんて変わりないだろう?」 「そんな事は無い。目の下のクマが薄まって三島のイケメン度がアップしてるって」 「ああ? またそんな調子の良い事言いやがって。興味があるんなら藤枝も俺が飲んでる菌活ドリンクを飲んでみりゃいいだろう?」 「三島の様子をじっくり見てから判断しようかな、って」 「判断ってなんだよ? 健康になっていくに決まってんだろ? 俺はお前の実験台か?」 「ははは。他意は無いから気にするな。じゃぁ、仕事に戻るな」 「おう、お互い頑張って終わらせようぜ」 他意100%の言葉を残して自分の席へ戻る藤枝。その藤枝の引き締まった腰と尻。スラックス越しの太ももと脚が今日はなんだかやけに色っぽく見えた。 「おいおい、男の尻なんぞに興奮してどうすんだ? 性欲だけいち早く元気になっちまってるのか?」 雑念を払ってから仕事に意識を向ける。 依頼されていたデータ整理と資料作成に没頭し、取引先への報告を片っ端から片付けていく。 いつもと変わりない仕事ではあったが、キーボードを打つ指もスマホ越しの会話もなんとなく滑らかでスムーズに感じる。 そのお陰かいつもよりかなり早めに残業が終わった。  コンビニでは豚の生姜焼き弁当。昨日スーパーで買いこんだ野菜サラダも追加してテーブルへ並べる。 そして、夕飯を食べ終えたら冷蔵庫を開け2本目となる菌活ドリンク『ボディモッド』を開封して飲む。 容器の注意書きには「一日に一本以上は摂取しないこと」とある。 いかに健康食品であれ摂り過ぎたらお腹が緩くなったりするんだろう。 指示通り一本だけ口にして明日の朝もスルっと排便してくれよ、と下腹部へ祈りを込めて撫でる。 と、ここでムクッとイチモツが起き上がった。 会社でも感じていたが疲労感が薄まったら真っ先に性欲が頭を持ち上げて来るとは。なんて言うか俺も雄の本能に支配されている生き物なんだ、と改めて実感してしまう。 「このところヌいてなかったもんなぁ……」 ここは久しぶりに本能が命じるまま速やかに慰めてやるとしよう。 握ったチンポが嬉しそうに涎を垂らし、早く! 早く! とせがんで震える。 「っはは、待ぁたせたなぁ~。今からちゃーんと気持ち良くさせてやるぞぉ~!」 パンパンに怒張したチンポを扱いてやれば思いのほか早く頂点を突破しイってしまった。 まるでオナニーでしか発散する術を知らなかった頃に味わったような濃厚な快感が脳髄を貫き青臭い体液をドバドバ引きずり出す。 「ううっ! っす、げぇっ! ま、またイグゥゥッ!」 我先に出て来くる精液の量がいつもの倍ほどあるのはそれだけ溜まってたからなんだろう。 まだまだ射精し足りない感覚はあったが疲れるほどオナってしまってはせっかくの菌活が無駄になっちまう。 「ふぅぅ……、まだまだイけそうだけどまた明日にしよう」 まだ萎えていないチンポをティッシュでぬぐった俺は、ムラつきを残したまま寝ることにした。 ◇  翌朝、シャキッと目が覚めどっさり大便を出し、改めて腹部の軽さを実感していたらカラダそのものがグッと引き締まっていることに気付いた。 「嘘だろ……、まさか痩せた? 腹周りにブヨついてた贅肉が……、マジかよ! かなり無くなってるじゃん!」 スラックスを履けば隙間ができるし、ベルトだって一番きつく絞っても全然余裕で最後の止め穴でもまだ緩いくらいだ。 「便通の改善で痩せるってハナシは本当だったんだな。これも『ボディモッド』のおかげか」 一、二日の快便でこうも効果が出るとは! 嬉しくて抑えがたい笑みが浮かぶ。健康になってダイエットにも成功してんだからニヤニヤが止まらなくなっても仕方ないだろ? いつにないほど晴れ晴れとした気分で軽く朝食を食べて出社。 だけど無性に腹が減るので会社近くのコンビニに寄って、「二度目」の朝食を社内の休憩コーナーで頂く。 買って来たのはプロテインバーにプロテインドリンク。鶏むね肉のサラダにゆで卵を3つ。見事にタンパク質だらけ。欲しいと感じたのを選んだら自然とこうなった。 こんなにがっつり朝食を摂るなんていつ以来だ? しかも、全部食べてもまだ足りないなんて。 「よぉ! えらい食いっぷりだな!」 藤枝が手を挙げながら俺の前に座った。テーブルの上に置いた食い物に目をやってから俺を見て小さく口笛を吹く。 「まぁな。体調が良くなったせいで腹が減るんだ」 「それにしても、見事に蛋白質ばっかでちょっとウケる」 クックッと笑いやがるので「別にいいじゃんか」と不快を示す。俺だってそう思ってんだし。 「あ、いや、悪い。別に馬鹿にした訳じゃないから」 「どうなんだか」 「ちなみに俺は朝一でステーキをキメて来た」 「朝っぱらからステーキ? よくそんなヘヴィなもんを食べられるな。俺なんか……」 これぐらいで十分だと言おうとしたが、実はまだ物足りなかった。むしろステーキと聞いたら今すぐ食べたくなってしまった。 せっかく痩せたってのに食欲が爆発してたんじゃまた太っちまうだろうが!  我慢だ! 我慢しろ! 仕事前に食いまくる時間なんて無いんだし! お財布事情だってあんまり贅沢できないままだろ? しかし、うぅ、ステーキいいなぁ、肉! 肉食いてぇ~! めちゃくちゃがっつり食べまくりてぇ~! 「なぁ、ヨダレ、垂れてんぞ? 三島も肉を食べたくなったんだろう?」 「なっ!? ヨダ、ヨダレって?」 思わず手でぬぐったら確かにヌトーっと糸を引いた。 「うわ!」 「得意先に行くついでにさ、一緒に食いに行こうぜ? 俺もまだ食べ足りてないし」 「行く! 食いに行く!」 即答しちまった。なんてはしたない。しかも上司に微妙な嘘をついてまで……。 「決まったな。まぁ、後ろ指さされないようお前も得意先に挨拶ぐらいはしておこう。それで義理は果たせるはずだ」 藤枝と一緒に社外に出て焼き肉食べ放題の店に入った。 こんなお昼前でも開いている店があってありがたい。 客の入りはまばらながら俺ら以外にも食べに来る奴が居るって事は、心配しなくてもちゃんと利益は出ているんだろう。 店員の説明もそこそこに片っ端から肉を皿に取り、次々に焼きまくってバクついていく。 ああ~! 焼き肉美味ぇ! 超美味ぇ! カラダが求めている! じんわり吸収されていくのを感じちまう! 向かいの席に座る藤枝も思い切りがっついている。 吸いこむように焼けた肉を口に放り込み、すぐさま新しい肉を焼き網に追加していく。 「美味いな! ステーキも良かったが焼き肉も最高に美味い!」 同感だとうなずきながら箸を動かす。 ライスも野菜もとらないでひたすら肉、肉、肉のオンパレード。 食べ放題の制限時間ぎりぎりまで普段の俺が食べられる何倍もの肉を食い尽くす。 「ふぃ~。さすがに満腹だ。藤枝も満足できたか?」 「ああ。ひとまず落ち着いた。でも、この後きっと……」 「ん? きっと?」 「きっとカラダがヤバいことになる」 「あ~、胃もたれ的な? 胃薬でも飲んでおくべきか?」 「いや、胃もたれはしない気がする。そうじゃなくて食べた肉の蛋白質がまとめて筋肉になっていきそうだって意味だ」 「ははは。そんなバカな。食べたモノがまんま筋肉になるとかあり得ないって! 何か月も筋トレしてやっと、なのに」 「普通はな。ただし、昨夜も『ボディモッド』を飲んだだろ?」 「まぁ、飲んだけど……。ていうか、藤枝も『ボディモッド』を?」 一般販売していない菌活ドリンクの商品名まで知ってるってことは、やっぱ藤枝も菌活してんじゃねーか。はぐらかさず最初からそう言えばいいのに。 「まぁな。こんな風に腹が減るのも、肉ばかり欲しくなるのもあのドリンクに入っている菌のせいだ」 「そうかぁ? そこまで劇的な効果っつうか影響はでないと思……う、ぐぅぅっ! うぉおおおおおっ!?」 心臓がドクンと大きく撥ねた。 カラダがビクビクと震えた。 藤枝はギュッと瞼を閉じて目を瞑っている。何かに耐えているように見えるって事は……、お前もか!? 「そら、来た……」 「こ、これって、な、なんだ……? ぐ、ううっ……」 「き、筋肉に、なって、いく、いくんだ、食べた肉が、蛋白質が、ものすごい速さで、お、お俺らのカラダの、き、きき、筋肉に置き換わって、うぐふっ!」 藤枝の胸がドンッ! と弾んだ。 かと思うとスーツの下がメリメリと膨張している? 嘘だろおい!? マジで筋肉が食べた焼き肉で成長してやがるのか? 藤枝の様子に驚いていたら俺にも同じ現象が始まった。 ドクンドクンと心臓が脈打つたびに胸がメキメキ盛り上がって肥大し、ジャケットとYシャツを前に押し出して行く。 そんな大胸筋のせいで見えてはいないけど腹筋がボコボコ割れて行くのを感じるし太ももまでメキメキ太くなっていくのが分かっちまう。 でもな……、これ以上はマズい!  これ以上はもう、スラックスもワイシャツも破れちまうって!  しかし、不安が現実になる寸前に筋肉の成長はピタッと止まった。 「ふぅぅ、あっぶねぇ……スーツが弾けるかと思ったぜ。三島も終わったようだな?」 藤枝もやっぱ焦っていたようだ。筋肉が肥大すると知っていたようだがそれでも、って事か。 「あ、あぁ……」 「しっかし、あの菌活ドリンクの効果は凄ぇな」 「昨日は俺の様子を見てから~、とか言ってたけどその様子じゃぁもう飲み始めてるんだろ?」 うなずいた藤枝のスーツが筋肉によってパツパツになっている。 俺もまたYシャツが辛うじてボタンが止まっているくらいにパンパンになっているし。 触れれば腹筋の溝がしっかりと感じられて何気にエロ気持ち良く感じちまう。 「このまま得意先に行くのは無理だな。先にスーツショップに寄ってサイズアップした体に合うものを手に入れよう」 「あ、ああ……」 藤枝に引っ張られて近くのスーツショップへ行き、流れるように今のカラダに合うスーツを買って、その場で着ていたスーツを下取りしてもらった。 「2サイズも大きいものを着るようになるなんてな。三島もすげぇ似合ってる。スーツの着こなしが前とは段違いだ」 藤枝が俺を褒めるもんだから若干照れてしまう。 「いや、あの、何ていうか、まだ信じられなくて頭がふわふわしてんだけど。夢でも見ているんじゃないか?」 「夢でも良いじゃん。スーツがばっちり決まるマッスルボディに変身した『夢』でもさ」 にっこり微笑む藤枝がやけにまぶしい。 太くなった首も、分厚くなった肩も胸板も雄の色気が強くにじみ出て、いかに筋肉質になったかがスーツ越しであってもはっきり窺える。 俺だって藤枝に負けないほど筋肉が成長していた。 試着室の中でパンイチになって鏡の中の俺を目にした時は文字通り口をパクパクさせてしまうほどに。 そしてただ茫然としているだけじゃなくて筋肉質になった俺自身をかっこいいと受け止め、同時にセクシーだな、とも。 そんな風に受け止めてしまえる事も驚きの一つだったし、先に着替え終えて試着室の前で待っていた藤枝を見た時にドキンとした事も正直言って……。 この後、得意先に顔を出し挨拶と少しばかり近況を話し合ってから社に戻って普段の業務をこなした訳だが、「心ここにあらず」なまま退社し帰宅していた。  ほとんど定時に帰れるなんていつ以来だろう? 帰る途中スーパーに寄り道し、大量の牛肉や豚肉、そして鶏肉を買いこみ、それらを片っ端から焼きに焼いた。 普段の倍どころじゃない。4~5倍はある量を皿に山盛りにしたのにキレイに残さず全てを食べられちまった。 すると、再び筋肉がメキメキ成長していき俺の筋肉はさらにバルクアップ。 「筋肉質」からムキムキの、ガチでマッチョボディになっちまった。 「うわははは! 悪くない! バキバキの筋肉、凄ぇカッコイイじゃん~!」 トランクスも脱いで全裸になって、鏡に映した我が肉体にうっとりとする。 部位を区切って深く切れ込んでいる溝もレンガみたくボコボコの腹筋もメロンでも仕込んだみたいな大胸筋も、こんもり盛り上がった僧帽筋も三角筋も他の筋肉どもも激しく主張しみなぎっている。 カッコ良さに加えてやっぱりエロさも感じ取れて股間の愚息がムクムク頭を持ち上げる。 俺はナルシストじゃない、と思っていたがそうでもないんだろうか? いやいや、こんだけ男の色気がムンムンしてりゃ卑猥な気分にもなるって。 昨日のオナニーの「残り」も影響している筈だ。 「さて、ヌく前に今日の分を飲んでおこう」 冷蔵庫から3本目の菌活ドリンク『ボディモッド』を一本取り出しぐびぐび飲み干す。 「ぷぁっは~! ああ~やっぱ美味いっ! 何だか癖になる味わいだ!」 空になった容器を見つめて感謝の気持ちを込める。 こんな「アタリ」商品に出会えた事に。そして、販売員である菊川君と出会えた事にも。

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