昨日の記事で「高解像度版は細かいところまで見れるよ」という話をしたので、
今日はおまけで「そもそもここに載せている線画と完成原稿はどう違うのか?」
という話をチョロっとしてみたいと思います。
まず、完成原稿はベタが塗られてトーンが貼られている。
まあこれはパッと見てわかりますよね。
では、デジタル作画の場合、この線画に直接ベタを塗ってトーンを貼っているのかというと違います。
まずこちらがスキャニングしただけの原画(上記に載せている線画と同じ方法でスキャンしただけのもの)
こちらが完成原稿の100%拡大図(原寸サイズ)です。
なんかこうして見ると完成原稿のほうが線が汚いというか、ギザギザして見えませんか?
これは原稿の線画を『黒か白か』の2色、つまり2値化しているんですね。
取り込んだだけの線画のほうが滑らかに見えるのは、黒と白以外に『グレー』が含まれているからなんです。
そのグレーが白い紙と黒い線の間をうまく補完して、滑らかな線に見せてるんですね。
でも紙媒体に印刷する前提の本を作る場合、完成原稿のような2値化、白と黒の2色のみで表現することが望ましい。
それはなぜかというと、紙の本は『白い紙』に、『黒いインク』で印刷されている。
2色しか使われていないからなんですね。
グレーのインクというものは通常使われません。
ではグレーの部分があった場合どうなるか。
それは『トーン』に変換されます。褐色の肌のキャラや、キャラの陰の部分に使われてるドットの集合体ですね。あれです。
線を2値化しないでグレーを残したままにした場合、線自体がトーンで構成されたような感じになるので、印刷結果としてはむしろ見づらくなってしまいます。
具体的にはこんな感じになります。
なので意図的な場合を除いて、基本的に紙の漫画やモノクロイラストの線は2値化されていますよ、という話でした。
最近は紙媒体で出さない人も多いので、ずっとデジタルで描いていた人が突然紙媒体の同人誌にゲスト原稿を頼まれて、描いてみたら「なんか自分のページだけぼんやりしているな・・・」という時はたいていこの『線が2値化されていない』のが原因です。
というわけで線画の豆知識でした。
絵を描かない方にもできるだけわかりやすく書いたつもりですが、さっぱり伝わらなかったらごめんなさいね…
支援者さんの中で『同人誌作ってみたいけどフォーマットがこれで合っているのかわからない』とか悩んでいる人がいれば相談に乗りますので、いつでもメールしてくださいね。