今やっているマスタリングの手続きを忘れないように。
◆各トラックの処理
ミックス前に各トラックをまずapShaper(クリッパー)かCrack(クリッパー、リミッター、マキシマイザー)のどれかでピーク目一杯まで上げておきます。各トラックの極端なピークを削り、ダイナミクスを少し潰しておくカンジで。
◆ゲインステージング
マスターの一番頭でHoRNet TheNormalizerで0VU(-18dB)に揃えます。この値は一般的なエフェクタに入力するゲインの推奨値です。
ここでゲインを調整できるようにしておくと、ミックスに戻っていじくり回して全体の音量が変わってもここで元通りにできるので、あとの処理が楽になります。
◆イコライジング
TDR SlickEQ Mで周波数帯のバランスを整えます。
予めリファレンスノイズを作っておき、スマートオペレーションでそれにマッチさせたものをベースに調整します。リファレンスノイズはピンクノイズをベースに目当ての形にイコライザーで削ったものを用意しておきます。
ポップやEDMなどで一般的な200~4kHzが削げたドンシャリ、1kHz以上が削げたLo-Fi系を作って準備してあります。
ここでスマートオペレーションが極端な設定を提案してくるようなら、ミックスに戻ってやり直した方が良いです。
20Hz近辺はバッサリカット。大して聞こえないクセにエネルギー量が多くて悪さをしてたという経験があるので。ローエンドににこだわるのはプロだけでいいんじゃないでしょうか。
低域のモノ化もここでやります。SlickEQ Mさんできる子。
◆圧縮
周波数帯が整ったらコンプで圧縮します。
Shadow Hills Mastering Compressor……と言いたいですが、同様の2段コンプAnalog Obsession COMPERを使います。
一段目はレシオ2、アタック0.5msリリース50ms、GR-1dBくらいで。アタックをちょっと削って丸めて優しくすることを目的としています。
二段目はレシオ1.5、アタック20msリリース100〜200msくらい、GR-3~-5をフラフラするくらい。アタックは残して全体のダイナミクスを整えることを目的としています。
◆サチュレーション
サチュレーターは定石としてはゲインステージングの直後に置くものですが、コンプの後に置きます。理由は「サチュレーションさせた音をコンプで整える」より「コンプで整えた音をサチュレーションさせる」の方が荒れて、それが私好みだからです。
LED Compの霞むような荒れ方が好きなので、GR0でTHDだけ上げてサチュレーターとして使います。
そのあとHoRNet Tape MK2でテープサチュレーションをかけます。
現実のマスタリングでは全部処理をしたあとマスターテープに録音してテープの特性がかかるのですからこれでもいいんじゃないかな、みたいな。
◆ラウドネス調整
CDに収録して公開するのではなくSNSやストリーミングサイトで公開するので、YoutubeやSpotifyの基準-14LUFSトゥルーピーク-1dBで、ダイナミックレンジはYouLearn LoudnessMaterを見ながら14~10dBあたりに収まるように設定します。ここはマスタリングの定石「クリッパーでピークを整える→そのピークをリミッターで潰して規定ラウドネスまで持ち上げる」という手続きをするので、クリッパー→リミッターというチェインのHoRNet Magnus MK3を使います。
ここで目標ラウドネスにしたときリミッターが極端なGR(-4〜-6dB以上)を示す場合、ミックスに戻って原因を潰しに行きます。だいたいキックか装飾で入れたグリッチノイズのバチッ!が原因です。
あまりこだわらないならHoRNet MasterToolでターゲットを-14LUFSにしてボタン一発で学習させて自動設定でハイ出来上がり。
一番最初に書いた「各トラックをクリッパーやリミッターで少し潰しておく」をするとマスターでそれらが全部集まった時およそダイナミックレンジ14~10dBの範囲に収まるのでこれでも十分だと思ってます。
iZotope OzoneやSonible Smartシリーズ使わないのは結果より工程を好む、完成品フィギュア買うより出来が悪くても自分でガレージキット作りたいギークだからです。
UADやSSLのプラグインが1個も出てこないのはメジャーを避け石の下の暗がりに潜むダンゴムシみたいな生態のアングラオタクだからです。
Macop(まこぷ)
2025-09-14 15:38:20 +0000 UTCもっちり
2025-09-14 02:52:23 +0000 UTC