くぅすみ小話。
Added 2025-08-12 01:09:23 +0000 UTC「ヘタレのすみれ。ちょっときやがれです」 「、、、」 ふてぶてしいほどに強気な態度。憎たらしい、、と思えない私も悪いんだろう。だけど、こうして強気な態度で私を呼び出すときは、大抵甘えてくるときだともう知っている。今日はどんな理由で、どんなタイミングで呼び出しを受けるのかと思ったら、、、 「、、さすがに喧嘩売りすぎじゃない?」 「さっさとするです!」 「嫌よ。お断り」 後輩たちの前でヘタレ呼ばわりは無いでしょ。 、、、いや、実際そうだけど。そうかもしれないけど。 後輩たちの注目が集まるなかでは、さすがに席を立つ気にはなれない。ここで可可の言う通りにすれば後輩たちにヘタレ認定されてしまう。それは嫌。絶対に嫌よ。 かのんたちがいれば、相変わらず仲良しだねえ。なんて茶々を入れてくるけれど。今は私と可可、そして1、2年生。、、、まあ、察しの良いメイあたりにはこのやりとりに不穏さが無いとわかるのかもしれないけど。 、、、後輩たちにヘタレとして見られたくはない。 「すみれ!」 「まず要件を言いなさいよ」 「む、ぅ、、、」 私の予期せぬ反応に口ごもる可可。あー、うー、なんて唸りながら素直に言えない理由と葛藤してる。、、、悪くないわね。なんて口元が弛みそうになるのをぐっとこらえる。 「すみれぇ、、」 「、、、、」 全然こらえられない。無理。 咄嗟に頬杖をついて口元を誤魔化したけど、正面で様子を伺っていたきなこにはバレてる気がする。 「なんかすみれ先輩、にやけてるっす」 「そ、そんなことないわよ!」 「可可先輩かわいそうですの」 「その前に私の扱いがかわいそうでしょ!」 「それは今に始まったことじゃないっていうか、可可先輩の愛情表現っていうか、、」 「ちょ、ちょっと!何言い出すのよっ!!」 「、、はやく行ってあげた方が良い」 どうして私が後輩たちに諭されてるのだろう。可可はメイの愛情表現発言に赤くなってる。、、え、なに、可愛いんですけど。そこはいつもの調子で「何言ってるですか!」なんて怒ったりするんじゃないの?? 「まったく、、。痴話喧嘩なら向こうでやってよね」 「、、つまり可可先輩とすみれ先輩は、かなり親密な関係であるということですね」 「当たり前でしょ。見ればわかるじゃない」 少し離れたところで様子を伺っていたマルガレーテと冬毬にも的確に言い当てられる始末。ここで否定しても逆効果な気がしてならない。、、いやもう、ヘタレ認定とかそういう話じゃなくなってきたわね。 あーもう可可の顔は真っ赤になりすぎて湯気が出そう。ぎゅっ、と握られた手が小さい子どもみたいで可愛すぎ。でも待って。そんな可愛い姿を後輩に見られてるのは納得がいかない。、、、そうなるに至った原因は自分にあるけれど。いや、それでも。はっきりしておくべきことがある。声を大にして言わなければならないことが。 可可の手を引いて部室を出る寸前に振り返る。 「私はヘタレじゃないからね!」 「、、、」 「、、、」 「、、、」 「、、説得力ないっす」 「そこは黙っててあげなさいよ」 「ま、マルガレーテちゃんごめんなさいっす!!」 「私に謝ってどうするのよ」 「しかし、すみれ先輩はどうしてわざわざ私たちにそう言ったのでしょう?」 「後輩にヘタレとして見られたくなかっただけですの」 「、、さすが姉者!」 「いや、わかるだろ」 「メイ。冬毬ちゃんは純粋」 「そうですの!」