女騎士のくすぐり受難10
Added 2022-09-27 11:52:57 +0000 UTC10、新しい日常 セシア達が起こした誘拐事件から二年が経った。セシア達を王国へ連れて行った後、王国の魔術師に“記憶再生”という魔法を使わせ、今まで“忘却”で記憶を消されていた拉致被害者の記憶を戻し、その被害者達にセシア達の事を聞き出した。その結果、「くすぐられてた時は苦しかったけど、高値が付く宝石をくれたり、魔術の教本などをお詫びに貰ったり、研究所でよくしてくれた。」という証言しか出なかった。私が研究所に最初に連れて来られた時に聞いたブザーは、私の前に実験の被験者となっていた、気を失った少女が目を覚ました合図だったらしく、レンとリンがその少女をここから外へ解放していたらしい。気を失ったのも、セシアの“忘却”による副作用だそうだ。 今までの被害者はカナのようなくすぐりが苦手な者や、逆にくすぐりがあまり効かない者しかおらず、死ぬほどの苦痛を受けたのは私だけだったらしい。捕まっていたカナとミナも、豪華な食事を与えられたり、高級なベッドで休ませて貰っていたらしい。私への扱いが酷かったのは、私が負けず嫌いで、仲間思いの性格に気付いて、よりくすぐりに我慢させるためにわざとやっていたらしい。 キリアという魔術師は王国でもかなり警戒していた大犯罪者で、殺めてしまった事は褒められる事ではないが、それで救われた人々も多いのだと言う。何より三人のここまでの経緯や今の態度、そして私の計らいで、セシア達は無期懲役(王国内で自由に過ごせる)という処罰で済んだ。そして、セシアは私の家で、レンとリンの二人はカナとミナの住む家で暮らすことになった。 セシア「アレイスちゃん、早く起きなさい!もうご飯出来てるわよ。」 アレイス「んん…、もう少し…、寝かせてくれ。」 セシア「今日は一緒に王国のトレーニング場に行くんでしょ?」 アレイス「んぁあ、…わかったよ。…起きれば良いんだろ?」 セシアは私の家で家事をしてくれている。こう見えて料理も得意で、毎日こいつの作る料理が楽しみなのだ。王国にはいろんな魔術師がいて、私にかけられた魔法、ティックラーも見事に消してくれた。それによりセシアも元の魔力を取り戻した。転移魔法を使える魔力はあるが、脱走など考えてはいないようだ。むしろ今の生活が幸せらしい。そして今日はセシアと共にトレーニング場で一戦交えようという約束をしていた。 アレイス「ご馳走様。今日もおいしかったよ。」 セシア「ありがと❤じゃあトレーニング場に行きましょ?」 王国のトレーニング場は、闘技場の様に観客を入れられる程大きな場所で、王国のトップ騎士である私と、互角に戦えるであろう魔術師の組手という事で大勢が集まっていた。 観客1「最近のアレイスさん、すっげぇセクシーだよなぁ!」 観客2「あぁ、二年前までは肌の露出も殆どなくて、鎧姿しか見てなかったけどな。」 観客3「きゃー!!アレイス様ぁぁあ!!今日も素敵ですぅ!!」 あれ以来、私は肌を露出する衣装を好んで着るようになってしまった。変態に目覚めた訳ではないが、…少しくすぐられるのが好きになってしまったのだ。そして肌を出す事で周りからの視線が私の腋やお腹、太ももに集まり、何だか肌が敏感になり、そのこそばゆさが堪らなくなってしまった。 アレイス「行くぞ、セシア!」 セシア「いつでも良いわよぉ❤」 セシアは冗談抜きで強い魔術師だった。私が負ける事も何度かあった。私達二人のこの組手で負けた方はくすぐりの刑というルールを二人の間で決めていて、寝る前によくベッドでくすぐられていた。セシアも腋が弱点だったが、私程くすぐったがりでも無かったため、私が勝った日も最終的にくすぐり合戦になり、結局私がくすぐりの刑を受ける羽目になっていた。 戦いはお互い一歩も引かず、いつも通り観客も目を離せない程いい試合をしていた。 アレイス「……相変わらず、やるじゃないか…!だが、今日こそ(くすぐり合戦で)勝たせて貰うからな!」 セシア「アレイスちゃんじゃ(くすぐりに)弱すぎて相手にならないわよ❤」 アレイス「フン…!これで終わりだ!!」 セシア「返り討ちにしてあげるわ!!」 結果、転移魔法からの奇襲で私はまた敗北してしまった。そして家に帰り、夕食を済ませるとくすぐりの刑が始まる。実は今日のトレーニングは前回からかなり間が空いてしまい、くすぐられるのも久しぶりなのだ。つまり、今日の負けは何だか嬉しい。今日はどうくすぐってくれるのか楽しみだ。 セシア「久しぶりのくすぐりの刑ね。今日は我慢くすぐりよ❤❤」 我慢くすぐり。腕をバンザイした状態で腋をくすぐられて、腕を降ろさないように我慢するという、私が一番好きで、一番苦手な刑だ。ちなみに腕を降ろしてしまった場合、さらに罰ゲームとして、腕を拘束した状態で、ベッドで添い寝だ。もちろんセシアは飽きて眠るまで私の腋をくすぐる。腋をくすぐられるのは良いのだが、結局寝れなくて次の日が辛いから罰ゲームという扱いになっている。 アレイス「今日こそ我慢してやる!」 セシア「だからアレイスちゃんには無理だって。世界一弱い腋なんだから❤」 敗北した私は今、ベッドに仰向けになって、両腕を高く上げている。今着ている服は、二年前にセシアに着せられた黒い袖の無い服と同じものだ。なので腕を上げている事で私の弱点、腋が無防備にさらされてる。セシアは私の腰の辺りに跨り、こちらを見下ろしている。ちなみに、二年前の私が死を覚悟した程のくすぐり。あれで私の腋の感度は10に上がったらしい。おかげで今では腋を晒して空気に触れるだけで何だかくすぐったい。 セシア「それじゃあくすぐりの刑、執行ー!!」 私がバンザイして、くすぐられる覚悟を決めたのを見計らって、セシアが私の腋に人差し指をちょんっと触れさせた。 アレイス「んぎぃぃいいいっひひひひひ…!」 セシア「ふふ、今日はまだ耐えてるわね❤いつもこれだけで腕降ろしちゃうのに❤❤」 アレイス「んっくくくくくくだから、今日こそ…耐えると――」 セシア「こちょこちょこちょ~!!」 アレイス「んぁっはははははははははははきゃはははははははははは!!」 卑怯だぞ!しゃべっている時に人差し指をこちょこちょと動かしてくすぐられては我慢できる訳が無い。私はセシアの卑怯な手によって笑い声を上げ、腕もすぐに降ろしてしまった。 セシア「はいアレイスちゃん罰ゲーム決定ー!!」 アレイス「はあ、はあ、あん…なの、卑怯じゃないか…!」 セシア「さぁ、何の事かしらぁ?」 まあ正直罰ゲームを期待してしてしまっていた自分もいたからな。あまりセシアを責められない。私の罰ゲームが決まった所で、タイミングよく家のインターフォンが鳴った。 アレイス「ん…?こんな時間に客か…?」 セシア「あはっ❤丁度良い所に来たわね…!」 セシアが招いた客か?レンとリンでも呼んでいたのか? レン「こんばんわ。」 リン「遊びに来たよー!」 やはりか。という事は三人で私をくすぐろうと言う企みか?まあたまにはそういう激しいくすぐりも―― ミナ「お邪魔します。」 カナ「どうも~先輩!」 なっ…!あいつらまで呼んだのか!? カナ「いやぁ、ついに先輩のくすぐったがる所を見れるのかぁ!!」 ミナ「ふふ、何だか新鮮ですよね。」 そう、二年前もこの二人は私がくすぐられていた所は見ていないのだ。二人がカプセル内から助け出される前に私の魔力が尽きたらしく、二人が最初に見た私の姿は気を失っているところだったようだ。その後、私がくすぐったがりだという話しはしたが、恥ずかしくてこいつらの前ではくすぐらないでくれとセシアに頼んでいたのだ。そして今その約束が破られたらしい。 レン「普段はクールでカッコいい方ですが、くすぐられて笑う姿は可愛い事この上無しですよ。」 リン「たまに可哀そうにもなって来るけどね!」 セシア「さて、じゃあ早速これから皆でアレイスちゃんをくすぐりましょ❤」 ……皆?私が笑い悶えている姿を見に来ただけだろ…? カナ「でも、後で仕返しされそうで怖いなぁ…。」 セシア「大丈夫よ!アレイスちゃんはあなた達の事大好きだから、そんな事しないわよ。」 ミナ「そういう事なら…、是非❤」 何だかミナがセシアみたいになってきているぞ。というか、この二人に見られるのは恥ずかしい。 セシア「そうよね、アレイスちゃん?」 アレイス「あぁ、仕返しをするとしたらその相手はセシア、お前になるだろうからな。」 話を聞く限り、二人はどうしても私のくすぐられている姿が見たいらしいし、ここで断れば二人が悲しむだろう。ならば恥を忍んでくすぐられようじゃないか。 レン「では私達は足の裏を。」 セシア「当然私は腋よ❤二人はお腹や脇腹をくすぐってあげて❤」 カナ「は~い!!」 リンは左手で私の右足を、レンは右手で私の左足を抱えるようにして身動きを封じてくる。セシアはバンザイした私の両腕に跨り、私の腕を降ろさせないようにする。カナは私の右側に、ミナは私の左側にちょこんと座っている。 ミナ「では先輩、失礼しますね❤」 アレイス「んくぅっふふ…!」 まず最初にミナが私の左の脇腹をツンっと突っついた。 アレイス「こ、こんなものか…?んふふ、くすぐったくも…無いぞ…?」 カナ「じゃあ私もー!」 今度はカナが私のへそをちょんっと人差し指を当ててきた。 アレイス「んっふふふふ、この…程度…!私は…、笑ってやらない、ぞ…?」 まあ腋をくすぐられたら、その時点ですぐに笑ってしまうのだがな。少しでも二人には強い姿を見せていたくて、小さな強がりをした。 レン「では私達も。」 リン「こちょこちょこちょ~!!」 アレイス「んひぃぃいいいっひひひひひ…!」 さっきまでただお腹周りを突かれるだけの優しい刺激に加え、急に両足の裏に激しいくすぐったさが襲ってきた。レンは人差し指で円を描くように、リンは五本の指を使ってこちょこちょとくすぐってくる。 アレイス「んぃいいっひひひひひくぅっふふふふふふ、こんなのっくくくく、くすぐったくない…!!」 カナ「やっばい…!先輩が必死に堪えてる…!何かドキドキしてきたぁ!!」 ミナ「本当に可愛いですね…!セシアさん、そろそろ笑っているところ見たいです❤」 セシア「うっふふ…、じゃあ腋をこちょこちょするわよぉ…!」 そして、セシアの両手が私の腋に触れ―― アレイス「んんぁぁぁあああっははははははははきゃぁぁああっはははははははははは!!」 盛大に笑い声を上げてしまった。やはり腋は耐えられなかったか。 アレイス「いやぁぁああっはははははははははくすぐったぁぁああっはははははははははは!!」 カナ「うわぁ…、こんなに笑ってる先輩、初めて見た…!」 ミナ「先輩❤くすぐったいんですか?」 アレイス「きゃはははははははくすぐったいっはははははははははくすぐったいぃぃいいい!!」 その後、一時間近くくすぐられ続けて、ようやく解放されたのだった。 ミナ「先輩、可愛かったです❤また、くすぐらせて下さいね?」 カナ「じゃあこれで失礼しま~す!」 リン「またね~セシアさ~ん、アレイスさん!」 レン「お邪魔致しました。」 セシア「えぇ、また。」 四人が帰ったのは夜の11時過ぎだった。あんな数のくすぐりは二年ぶりだったが、久しぶりに楽しめたような気がする。まあそれ以上にくすぐったくて苦しかったが。もう風呂に入って寝るとしよう。 アレイス「……何故私の腕を縛っているんだ…?」 風呂に行こうと思っていたのに、いつの間にかセシアが私の両手首を紐で縛り付けていた。 セシア「何言ってるのよ。アレイスちゃんは罰ゲームでしょ?」 アレイス「さっきのが罰ゲームでは無かったのか…!?」 おいおい、あれだけハードにくすぐっておいて、罰ゲームでは無かったと…? セシア「さ~て、罰ゲームよ!ア・レ・イ・ス・ちゃん❤」 アレイス「んぁあっははははははちょっ…、腋ぃいっひひひひひひ…!っきゃははははははははわきぃぃいい!?」 セシア「こちょこちょぉ~!」 アレイス「あっはははははははははは腋やめろぉぉおお!ひゃはははははははははくすぐったいぃぃいい!!」 あんな事件はもう二度と起こしてはならない。だがあの日以来、セシアはもちろんだが、私も毎日が笑いの絶えない日常になった。私達はこれからも、笑いを絶やさずに、生きていく。