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女騎士のくすぐり受難7

7、罰ゲーム  どれだけ時間が経ったのかも解らないが、私は“くすぐったい”と言い続けて、ようやくティックラーによるくすぐりから解放された。そして深呼吸を繰り返し、ようやく落ち着いた所でセシアが話しかけて来た。 セシア「良い実験結果が得られたわ。まさかあそこまで耐えられるなんてねぇ。ちゃんと報酬もあげないとね❤」 アレイス「報酬…?」  そうか、私が腕を降ろしている間動いていたタイマー。その時間に応じた報酬があったんだ。それを思い出し、ふとタイマーを見る。そこには01,28,46と記されていた。つまり、1時間28分46秒だ。という事は、88分。私は罰ゲームを逃れる事が出来たのか。という事は…? セシア「私が罰ゲームとして腋くすぐりの刑を受けるわ。」 アレイス「フッ、まさか私がお前をくすぐる事になるとはな。」 セシア「私もまさか罰ゲームを受ける事になるとは思わなかったわ。」  そう言ってセシアは私の前で両手を高く上げ、頭の後ろで組み、私の我慢の時と同じ体勢を取った。 セシア「今回アレイスちゃん頑張ったから、気が済むまでくすぐって良いわよ❤」  やはりただの変態か。だがお前が喜ぼうが、私はお前をくすぐって笑わせてやらないと気が済まないからな。お望み通り笑わせてやる。私はセシアの両腋に指を添えて激しく動かした。 セシア「うっふふ、ちょっとだけムズムズしてくすぐったいわ❤」 アレイス「な…、ちょっとだけって…!?」  こいつはドМの変態ではなく、くすぐりに強いだけの奴だったのか…!? アレイス「お前、何でくすぐったくないんだ…!?まさか弱点が別の場所だからこんな罰ゲームを…!」 セシア「いいえ?私の弱点は腋よ?アレイスちゃんのくすぐり方が下手なんじゃないかしらぁ?」  こいつも私と同じ腋が弱点で何故笑わずにいられるんだ?くすぐり方も何も、腋に触れられただけでくすぐったく感じても良い筈なのだが。 アレイス「くっ…!ならくすぐり方を変えてやる。」  私はセシアにやられた事を思い出し、それを実践してみる事にする。私は人差し指を立て、セシアの腋をなぞるようにゆっくりくすぐっていく。 セシア「ふふ…、やっぱり腋はくすぐったいわねぇ❤」  全然くすぐったそうに見えない。というかセシアの腋、確かに私程では無いが、結構綺麗じゃないか。こいつのような変態ではないが、こう腋を触っているとくすぐりたくなる気持ちも解らんでもない。 アレイス「お前の腋も、意外と綺麗じゃないか。」 セシア「意外とって失礼じゃない。言ったでしょ?一応私だって腋は自慢なのよ?アレイスちゃんには負けるけどねぇ?」  不思議だ。他人の腋なんてこんなじっくり見たことも無いからか?腋の筋や窪みを触れたくなる。くすぐりたくなる。 セシア「こうやって腋を見ているとくすぐりたくなるでしょぉ?腋が苦手な人程そう感じるはずよ?」 アレイス「成る程。悔しいが確かにそれが理由かも知れないな。」  逆に言えば、こいつが私の腋をくすぐりたくなる理由も、自分の弱点が腋だからか。だが、何故弱点なのにこの程度の反応なんだ…? セシア「もう一つ面白い事を教えてあげるわ。…っははは、アレイスちゃん、あっはははははくすぐったいわよ~!」 アレイス「…は?」  急にどうしたんだ…? セシア「きゃはははは腋くすぐったぁい!あっはははははははきゃははははははは!!」  突然くすぐったがり出したセシアは、腕を上げているのを必死に我慢している。 アレイス「んんっ…!」  そしてそのセシアを見ていると、何だか私もくすぐったくなってくる。何だこれは…!? セシア「どう?面白いでしょ?くすぐったがる人を見ているだけでくすぐったく感じるでしょ?」  こいつ、くすぐったがるような演技をして私にそんな感覚を…! アレイス「ま、まあ…、確かに見ているだけでくすぐったくなるな。」 セシア「私はね、そんなくすぐりの不思議、奥深さに虜になってしまったのよ❤アレイスちゃんもそう思わない?」 アレイス「くすぐったいのは嫌いだ。」  そこまで行ったらそれはただの変態だ。だが、確かに思ったよりくすぐりというのは奥が深いな。 セシア「あら残念。私ぃ、もっと“こちょこちょ”されたいんだけどなぁ?」 アレイス「んっひひひひひひひひ、な…、っくくくくくくく…!」  突然腋がくすぐったくなり、私は腋をギュッと閉じたが、そのくすぐったさは収まる事はなかった。そうか、このくすぐったさは…! アレイス「んひひひひひひ、く、くすぐったいぃっひひ、っはあ、はあ…、はあ…。」  忘れていた。私は“こちょこちょ”と聞くだけで腋がくすぐったくなってしまうのだった。そして、くすぐったいと言わなければそのくすぐりは収まらない。 セシア「油断しちゃダメじゃなぁい❤」 アレイス「ふざけるな…!これはお前の罰ゲームだろ!」 セシア「でもアレイスちゃんのくすぐりじゃあ私くすぐったくないしぃ?」 アレイス「だからってお前がこちょこちょ言う必要は…っはははははは何が、っはははははははんぐぅっ、あはははははははは!!」  また腋がくすぐったくなって…、これはまさか…!? セシア「あらあら、自分からこちょこちょ言っちゃって。」 アレイス「んあっはははははははははまたぁぁあああっははははははははは!!」 セシア「アレイスちゃん、そんなにくすぐられたかったのねぇ❤」  まさかとは思ったが間違いない。自分で“こちょこちょ”と言ってもティックラーの能力が発動するらしい。 アレイス「あっはははははくすぐったいくすぐったぁぁあいっはあ…、はあ…!」 セシア「こちょこちょ~!」 アレイス「きゃははははははははやめろっはははははくすぐった――」 セシア「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~!」 アレイス「んあっははははははははははふざけるなぁあああああっはははははははははくすぐったいくすぐったいぃぃいいい!!」 セシア「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!!」 アレイス「嫌ぁぁああああっははははははははあ~っははははははははははやめてくれぇぇえええっへへへへへへ!!」  こいつ、完全に調子に乗ってる。これではいくら私がくすぐったいと言っても収まらない。それどころか、そんなに連呼されたらどんどんくすぐったくなるではないか! セシア「だってぇ、アレイスちゃんくすぐられたいんでしょぉ?」  そういえばさっきそれを否定しそびれた。というか、だからと言って何故そういう発想になるんだこいつは!くすぐられるのは嫌いだと言った筈だぞ!? アレイス「きゃはははははははくすぐられたくなんかっははははははははあっははははははは!!」  とにかく、奴より多く“くすぐったい”と連呼しなければこのくすぐりからは解放されない。 アレイス「はっはははははははははくすぐたい、っはははははくすぐったいくすぐったいくすぐったい!!」 セシア「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!!」 アレイス「ひゃははははははははははあっはははははははこちょこちょって言うなぁぁああっはははははははははまたぁぁあああああっははははははははははは!?」 セシア「ほらまた自分から言っちゃって~!本当にくすぐられるのが好きなのねぇ?」  やってしまった。あまりのくすぐったさに考えが及ばなかった。これでは本当にくすぐられたいみたいじゃないか…! セシア「ほら、こうした方がもっとくすぐたいわよぉ❤」  セシアは私の両手首を掴むと、自らの手と一緒に上に高く上げた。くすぐったさに抵抗してギュッと閉じていた腋が、腕を持ち上げられる事で露わになり、一層くすぐったさが増してしまった。 アレイス「ひやぁぁぁあああああっははははははははははやめろぉぉぉぉおおおお!!っはははははははははくすぐったいくすぐったいぃぃいいいい!!」  すでに何回もこちょこちょと聞いてしまっている所為で、くすぐったいと連呼してもあまり変化を感じない。それほどくすぐったいのだ。 セシア「うっふふ、ちょっと悪ふざけが過ぎたわね。」 アレイス「きゃぁぁああっははははははははくすぐったい、っははははははくすぐったいくすぐったっはははははははははくすぐったいくすぐったいくすぐったぁぁあああい!!」  その後、セシアはこちょこちょと言わなくなったが、ティックラーが収まるまで私はくすぐったいと連呼し続けた。 セシア「羨ましいわねぇ、そんなにくすぐったがれるなんて❤」 アレイス「はあ、はあ、はあ、お前…、何でくすぐりが効かないんだ…?」 セシア「昔はアレイスちゃんみたいに腋がくすぐったかったんだけどねぇ❤ある日突然効かなくなっちゃったのよね~!」  突然効かなくなった?そんな事あるのか…? セシア「もう一回くすぐってくれる?」 アレイス「あ、あぁ…。」  セシアはもう一度腕を高く上げ頭の後ろで組んだ。そして無防備になった腋を私は人差し指でなぞる様にくすぐった。 セシア「っくく、それでも、うっふふ…少しくすぐったいのよ?」 アレイス「だったらもっと笑え。くすぐったいのなら我慢しなくて良いんだぞ?」 セシア「それあなたが言う?」 アレイス「う、うるさい…。ちょっと、お前の真似をしてみただけだ…!」  何だか負けた気分だ。どうもこいつと話していると調子が狂う。 セシア「ほらほら、私をくすぐる気が無いんなら、こっちが“こちょこちょ”しちゃうわよぉ?」 アレイス「やっはははははははははだから、それ言うなぁあああ!!」 セシア「こちょこちょこちょこちょ~!!」 アレイス「きゃはははははははくすぐったぁあっははははははは!!いい加減にしろぉぉおおおっははははははははきゃぁぁああっははははははははは!!」 セシア(アレイスちゃん?あなたのお蔭で、くすぐったく感じるようになったのよ?このまま、“あの娘”も…。) アレイス「あっはははははははははくすぐったいぃぃぃいいい!!」  セシアへの罰ゲームはいつの間にか私がくすぐられる形で終わってしまった。


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