悠月はくすぐられたい⑤
Added 2022-07-04 02:57:35 +0000 UTC悠月 「ひあぁ…!?」 麻希の両手の人差し指がそれぞれのワキに触れた瞬間、まるで電気が体中を駆け巡るかのように走り、私は普段絶対に出さないような間抜けな悲鳴を上げ、両腕を下ろしワキをギュッと閉じてしまった。 麻希 「え、今の反応……。」 私の予想だにしない反応に、麻希も思わず動揺する。しかし、私のこの反応が表す意味を理解した麻希はすぐに嬉しそうな笑みを浮かべた。 でも本当に嬉しいのは、麻希じゃなく私の方だった。今の一瞬ワキに感じたあの刺激、あれこそ“くすぐったい”という刺激に間違いないと確信した。さっきまでの不意を突かれた時の刺激とは明らかに次元の違う感覚。つまり、私はワキだけ敏感な体質だったのだ。くすぐりで笑わされる事を諦めていた私にとって、これ程嬉しい展開はない。どこをくすぐられても無反応と思われた私が、ワキだけは苦手だったと言うこのシチュエーション、まるで本当にあのアニメのリーズのようだ。 麻希 「ほら、もう一回両手上げて!」 私はギュッと閉じていたワキを晒す為、もう一度両腕を上げた。今回は恥ずかしさなんてものは全く感じていなかった。これから私の夢が現実になると思うと、嬉しくて堪らない。 麻希 「罰ゲームのルール、覚えてるよね?」 悠月 「ルール…?何よ、ルールって……。」 私はバクバクと心臓を激しく鼓動させながらそう聞いた。勿論罰ゲームのルールぐらい分かっている。でも、私は敢えてそう聞き返したのだ。 麻希 「もし笑ったら、私の気が済むまでくすぐるからね?」 悠月 「わ、分かってるわよ…!笑わなきゃ、良いんでしょ……?」 冷静な振りをして、強がって、必死に我慢して、最後には笑わされてしまう。あのアニメの主人公、リーズとどこか性格や雰囲気が似てると思い、そんな彼女がくすぐりで笑わされた瞬間、私はその時と同じような体験をしたいとあの時思った。だからこそ、私はわざとこんな風に強がった。 麻希 「あ、ルール追加しても良い?」 悠月 「…!!?…………え、……な、何よ。」 思わず私はドキッとしてしまった。ただでさえ理想的なシチュエーションなのに、更に追い打ちをかけるかのような提案をしてきた麻希。私は冷静を装い、その追加ルールの内容を聞いた。 麻希 「腕を下ろしてもダメって事にしよ?腕下ろされちゃったらくすぐり辛いし。」 悠月 「えっ、それは…。」 シチュエーションとしては凄く興奮出来るけど、そんなの耐えられるのかしら? 麻希 「でも、くすぐったくないんだよね?」 その私を挑発するような言葉に、私は思わず興奮してしまった。自分が追い込まれながらも強気に振る舞い、どんどん不利になっていくシチュエーション。こんな状況になったら、私の答えは1つしかない。 悠月 「わ、分かったわ。…勿論、どうせ効かないし、別に良いわよ…?」 私は高鳴る胸の鼓動を感じながら、上げていた両腕を下ろさないように、頭の後ろでガッチリと組んだ。それを合図に、麻希の両手が背後から伸びてきて、そのままワキに触れる直前まで迫ってきた。 麻希 「じゃあ、くすぐるよ?」 私は無言のまま頷き、その刺激に備える。そして、麻希の人差し指が私のワキにそっと触れた。 悠月 「ひぃっ!!!?」 まだ触れられただけなのに、むず痒いのとは少し違う、くすぐったいという感覚がワキから伝わってくる。自分の腕を組みグッと掴んでいたお陰で腕を下ろさずに済んだけど、自分の意志とは裏腹に、勝手にワキを閉じようとしてしまう。これが“くすぐったい”という感覚なんだと、つい嬉しくなってしまう。 麻希 「悠月、まだ触れただけだよ〜?」 悠月 「わ、分かってるわよ?別に、何ともないし…?」 ついに私の弱点を見つけた麻希も嬉しそうで、私の反応を見て挑発してくる。勿論私はその挑発に乗り必死に強がる言葉を発する。 麻希 「つん。」 悠月 「んひぃぃいい!?」 私のワキに触れさせたままだった麻希の指、その人差し指を使って、私のワキに指を押し込む様に突っついてきたのだ。一見痛そうな攻撃も、私のワキにはくすぐってさしか伝えられず、触れられた時以上の声を上げてしまった。 麻希 「あれ〜??何ともないとか言ってたクセに、悠月には似合わないカワイイ声が聞こえたんだけど、一体何かな〜?」 悠月 「き、気のせいよ…。」 今のは本当に危なかった。でも、これで間違いなく私はワキだけが異常に敏感な体質なのだと理解した。こうなると今後がまた楽しみで仕方ない。多分必死に我慢しても、腕は下ろしてしまうだろう。そうなったら、罰ゲーム延長で更にくすぐられる事になる。一体どんな風に責められるのか。私は、どんな風に無様な姿を晒してしまうのか。そんな事を思うと興奮が抑えられないのだ。 麻希 「じゃあ、そろそろくすぐっちゃおうかな〜?」 悠月 「す、好きにしなさいよ。」 今度はくすぐるぞと予告され、私はその瞬間から胸が高鳴ってしまう。でも私はそれを隠し通し、余裕な振りをする。 麻希 「つ〜。」 悠月 「くひぃぃいいっひひ…!?」 私のワキに触れていた麻希の人差し指が、上から下へワキの窪みをなぞる様に動いたのだ。ワキに訪れた“触れる”ではなく“くすぐる”に近い刺激に、私は初めて笑い出してしまいそうな感覚を覚えた。そしてそれと同時に、またワキを守ろうと腕が勝手に動いてしまいそうになる。それを必死に堪えようと、自分の腕を掴む力が強くなる。 麻希 「くるくる〜。」 悠月 「んっ、ぷぐぅぅっふふふ…!!んっ……、ふふふ、…………っくっくっく。」 私のワキを上下になぞる動きから、今度はワキの筋に合わせて円を描くようにくすぐってきた。これには堪らず笑い声が漏れ出てしまい、必死に歯を食いしばり抵抗する。 麻希 「あれ〜?腕がちょっと下がってる気がするんだけど、気のせいかな?」 麻希に指摘されて初めて腕が下がっていた事に気が付いた私は、くすぐったさと戦いながら再び腕を上げ、頭の後ろでガッチリと腕を組み二の腕を掴む。しかし、ワキの筋を撫で回す麻希の指があまりにもくすぐったく、またしても私の腕は勝手にワキを守ろうとしてしまう。 悠月 「気のせいだって…、っくくく、言ってるでしょ?んっふふふ、くっくっくっくっくっ…!」 強気な言葉を必死に紡ぐも、その口から漏れてしまう笑いとプルプル震えながらバンザイの姿勢を保つ腕が、私のその言葉から説得力を奪っていく。 麻希 「じゃあ、もうちょっと強くくすぐっちゃおうかな〜?」 悠月 「えっ…!?んちょっ…、っくくく、これ以上は──」 勿論くすぐられたい願望があったから、強いくすぐりは望むところでもあったが、今の私はこの優しいくすぐったさと自分の我慢強さを競っており、大笑いしたい自分に焦らしプレイをさせている最中なのだ。 そこへ強くくすぐると言われてしまった私は、演技をした訳では無く、本当に思わず慌ててしまった。そして私が言葉を言い切る前に、麻希のくすぐりは激しくなってしまった。 麻希 「ほれほれ〜!」 悠月 「んひぃぃぃいいいっひひひひひひ、ぷぐぅっふふふふふ…!!」 今度は人差し指を上下に激しく動かし、痒い所をカリカリと掻く様に、私のワキの窪みをくすぐってきたのだ。 もう腕をいつ下ろしてしまうか分からない程、腕が勝手にワキを守りその指を払い除けようとする。その本能に逆らうように私が腕を抑え込んでいるが身体はどうしてもくすぐりから逃れようとしてしまい、身体を左右に捻ってしまう。 悠月 「それイヤ、んふふふふふふふ嫌ぁぁああああ!っくひひひひひひひひ…!」 麻希 「おぉ…!悠月が笑いそうになってる。そんなに腋がくすぐったいのかな〜?」 悠月 「そんな事……いっひひひひひ、んんっくっくっくっくっくっくっ…!」 どうにかワキを晒し続けながら大笑いしないように耐えているが、そろそろ我慢の限界を感じていた。 そこへ、麻希が突然私の耳元まで顔を近づけ……。 麻希 「こちょこちょ〜。」 悠月 「いひぃっ!?」 不意に囁かれた「こちょこちょ」という言葉に、私の身体はビクッと跳ね上がり、よりワキをくすぐられている事を意識してしまった。それにより何だかワキへのくすぐったさが強くなった様に錯覚してしまい、ついに私はその腕を下ろしワキを守ってしまった。 悠月 「…はぁ、…はぁ、…はぁ、…はぁ、…はぁ、…はぁ、…はぁ、…はぁ。」 ワキを守ると同時に、背後から手を伸ばす麻希の腕が届かない所まで逃げた私は、ようやくくすぐりから解放された。まだ優しくくすぐられただけなのに息が上がってしまい、呼吸を整えるので必死になっていた。 麻希 「腕下ろしちゃったね〜?下ろしたら、分かってるよね?」 悠月 「う、わ…、分かってるわよ…!好きなだけ…、く…、くすぐれば良いじゃない。」 ちょっと“くすぐり”という言葉を使うのに恥じらいを感じつつ、私はまたしても強気に振る舞った。我慢している時は本気で耐えようとしてたけど、あのくすぐったさはやっぱり耐えられるものじゃない。そんなくすぐりを、これから麻希の気が済むまで続けられると思うと、少し恐怖心もあるがそれ以上に楽しみが勝ってしまい、心臓の激しい鼓動が鳴り止まない。 それより、この気が済むまで、というくすぐり罰ゲーム、一体どうくすぐられるのか、まだ私も理解していなかった。 悠月 「ね、ねぇ、気が済むまでって、実際どう…、く、くすぐる…気?」 麻希 「罰ゲームの更に上の罰ゲームだからね〜。やっぱり動けないようにしたいよね❤」 それって、つまりあのアニメのように拘束されてワキをくすぐられるって事…!?それを想像したことで、私は更に胸を高鳴らせてしまい興奮が抑えられなくなっていた。 悠月 「動けないようにって……、何する気よ。」 くすぐりフェチでもない相手に対して“拘束”という言葉を何の躊躇いもなく言えなかった私は、間接的に「どうやって拘束するの?」と聞いた。それに対し、麻希はドSの敵キャラの様に不敵な笑みを浮かべる。そしてその表情を目の当たりにした私は、ゾクッと背筋を震わせると共に、更なる興奮を覚えてしまった。
Comments
これはもう完成したのでしょうか? 続きが見られると良いですね!
emuemuemuemuemu
2023-10-20 03:38:49 +0000 UTC