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正義のヒロイン、レイナの弱点②

  レイナがティナと対峙したその夜。実際にレイナの能力を目の当たりにしたティナは、魔界に戻り自分の住処でレイナから苦しみを得る方法を模索していた。 ティナ 「彼女の能力は予想以上でしたね。実際に見て、どうでしたか?」  彼女はそこにいる誰かと会話していた。そしてその者はティナとレイナが戦闘していた時、姿を隠しその戦闘を見ていた様だ。 ??? 「そうねぇ。魔力を無力化するってだけでも厄介なのにぃ、彼女はその能力を応用して、物理的な痛みも効かないバリアまで使えるじゃなぁい?それに彼女の能力、どうやら痛み以外にも、熱や冷気といった身体に大きな影響を及ぼすダメージや、呼吸困難による窒息、毒や病の類いの体内でのダメージを含め、命の危険に関わるあらゆる苦痛まで無力化できるみたいよぉ?」  マイペースな口調で話すその女性と思わしき人物は、レイナを観察しただけで彼女の能力やスキルを見破ったのだ。そして彼女の言う通り、レイナは例え火炙りにされようが、冷凍室に閉じ込められようが、首を絞められようが、水中に沈められようが、毒ガスを浴びようが、そのバリアを展開する事で、それら全てを無力化出来るのだ。過去にレイナは熱を操る魔族と戦い、魔力は防げても、根本的な暑さに苦労した経験があり、温度にも強いバリアを習得していたのだ。そしてそのついでに、自分が思う苦痛を強いる物に対しても、全て効かないように対策していたのである。 ティナ 「熱などにも強いんですか。正に無敵の能力ですね。ですが、そんな彼女に対抗し何とか苦しみを与えられないかと思い、魔族の中でも拷問で相手を苦しめるという技術に特化した力を持つ、拷問魔族と呼ばれるあなたと契約したんですよ。クリス。」 クリス 「うっふふ…❤どうやらあなたの作戦は大成功みたいよぉ?」  レイナとの戦闘を陰で見ていたのは、拷問を得意とする魔族のクリスと呼ばれる女性型の魔族だった。人に限りなく近いビジュアルだが、背中には黒く大きな2枚の翼が生えており、その姿はまるで悪魔を彷彿とさせるかのようだった。クリスは魔族の一種だが、呪文(契約)を唱え召喚される事で姿を具現化する使い魔と呼ばれる存在で、ティナはレイナに対抗する為に彼女を召喚して自らの命令に従う使い魔としていたのである。 ティナ 「大成功…、と言う事は、彼女から苦しみを得られる術を何か見つけたんですね?」 クリス 「えぇ❤それもぉ、私の使える力の中で一番得意でぇ、尚且つ一番大好きな拷問方法でぇ、彼女をたぁっぷりと苦しめる事が出来るわぁ❤」  あらゆる拷問術を持つクリスがその術の中で最も得意とする拷問が、無敵の能力を持つレイナを相手に苦しみを与えられるというのだ。 ティナ 「それは好都合ですね。で、その方法とは一体何なんですか?」 クリス 「その前に忠告しておくけどぉ、そもそも私がそれを行ってもぉ、あんまり意味が無いんじゃないかしらぁ?」 ティナ 「苦しみを与え力を得るには、自身が直接その相手を責めなければならない。それはつまり使い魔が責めても私には意味が無いと言う事ですか?」 クリス 「一応使い魔として私とあなたは契約関係にあるからぁ、マスターも少しはその力を得られるけどぉ、やっぱり責めてる本人が一番力を得る事になるのよねぇ。」 ティナ 「つまり私が彼女から多くの力を得るなら、私自身が責め手になる事が一番であると。ですがそうすると、逆にあなたは力を得られないんじゃ無いんですか?」 クリス 「お優しいマスターねぇ❤でも私の事は心配しなくて大丈夫よぉ?使い魔は元々少量の力で生きていけるしぃ、マスターが力を得れば使い魔も一緒に力を得られるからぁ❤」 ティナ 「それなら良かったです。では、早速その拷問の内容を教えて頂いて、その技を伝授してくれませんか?」 クリス 「大げさねぇ。この拷問は別に魔力なんて使う必要無いからぁ?魔族だろうがぁ、ただの人間だろうがぁ、彼女の様な能力者だろうがぁ、……マスターみたいな“普通の魔族”じゃなかろうがぁ、簡単に出来る拷問なのよぉ?」 ティナ 「…!?…………やはり、気付いていましたか。」  “普通の魔族”でない魔族。ティナは自らをそう名乗り、レイナにもそれを教えていたが、それはティナにとって本当は隠したい事であった。ティナが他の魔族を低俗呼ばわりしたのは、強がりからくるものであり、実際は“普通”では無い、とある理由を抱えた魔族であるティナの方が、他の魔族からは低俗だと扱われる存在なのである。使い魔として召喚されたクリスは、相手の能力や弱点を探る力を持っていた為、一目見た瞬間からティナが“普通”では無いと見抜いていたのである。 クリス 「でも安心してぇ?使い魔は別に主人を選べないしぃ、どんなマスターだろうがその方に従う魔族だから❤」 ティナ 「…助かります。それで、その拷問の方法ですが。」 クリス 「まあ、口で教えるのは簡単なんだけどぉ…、折角だからまずはマスターが体験してみるぅ?」 ティナ 「私が?……それを私自身が受ける必要があるんですか?」  無敵の能力を持つレイナすら苦しめる事が出来るという拷問。それを自分が受けるとなると、流石にティナにも不安な表情が表れる。 クリス 「どれだけ苦しいか、軽くでも体験しておいた方がぁ、より相手の苦しみを理解して力を得られるものよぉ❤」 ティナ 「…そういうものですか。まあ確かに自身の魔力による攻撃は、どれだけ相手が苦しい思いをしているか理解出来るからこそ力を得られている、と考えればその理論も辻褄が合いますね。自ら苦しみを受けたくはないですが、まあ軽く体験する程度と言うのであれば、受けてみましょうか。」  軽くと言っても苦しい思いをする事に変わりは無い。しかし、その苦しみを知らなければレイナにその拷問を行っても力が得られないかも知れない。そう考えると、気は進まないがそれを体験してみるべきだと、ティナはクリスのその提案を渋々受け入れた。 クリス 「うっふふ…❤それじゃあ、この拷問の雰囲気を作る為にぃ、とっておきのアイテムを用意するわぁ❤」  クリスは魔力を解放し、ティナの足元に大きな魔法陣を展開する。そしてその魔法陣から、罪人を処刑する様な大きな十字架が現れた。 クリス 「それじゃあ、……マスターを、拘束っ❤」 ティナ 「えっ…!?」  クリスの「拘束」という言葉に反応した十字架は光るリングを3つ出現させ、それをティナに向けて飛ばし、ティナの両手首にそれぞれ1つずつ、足の方は1つのリングで両足を纏める様に装着される。するとそのリングはティナに抵抗を許さぬまま、十字架へと戻っていく。それによってティナは十字架に磔にされてしまった。 ティナ 「……軽くの割には、随分と手が込んでいますね。こんな拘束までして。」  使い魔はマスターの命令には絶対に従う様に契約されており、逆らう事は許されない。つまりマスターを死に追い詰めるような反逆行動など出来ない様になっている。その契約があるからティナは冷静でいられるが、内心抵抗できない様に拘束されるのは不安だった。こんな無抵抗なまま、苦しみを与えられるのかと思うと、いくらティナでも身震いしてしまう程の恐怖心に襲われるというものだ。 クリス 「この方法で相手に苦しみを与えるにはぁ、こうやって手足の拘束をしなければ意味ないのよねぇ❤」 ティナ 「…そうなんですか?まあ良いでしょう。では、苦しみ過ぎない程度に、…お願いします。」 クリス 「は~い❤それじゃあ、私のだぁ~い好きなぁ、とっておきの拷問、スタート❤」  その合図でクリスによる拷問が始まった。その拷問は一見してただの子供の遊びの様だった。しかし、それを受けたティナは今まで体験した事の無い程の苦しみを味わう事となった。 ティナ 「っはあ、っはあ、っはあ、っはあ、っはあ、っはあ、っはあ、っはあ、っはあ…、っはあ…、っはあ…、っはあ…。」  クリスによる拷問を受ける事僅か5分。ティナはあまりの苦しさに身体を必死に捩り抵抗しようとしたがその拘束はビクともせず、ついにはティナが叫ぶように静止を求めた事で、なんとか解放されたのだった。ティナの体中からは今までに無いほど汗をかき、息を荒らげ深呼吸を繰り返す。その疲弊した姿は、たった5分の拷問を受けた者とは思えない程無様な姿だった。 クリス 「うふふふ…❤どうでしたかマスター?とぉ~っても苦しかったでしょぉ?❤」 ティナ 「っはあ、っはあ、っはあ、…は、はい………。まさか、っはあ、っはあ、あんな…、悪戯の様な…、っはあ、っはあ、手口で、こんなに苦しい思いをするとは……。」 クリス 「でもぉ、これなら、どんなに魔力を無力化できても、痛みを感じなくても、熱さや寒さ、死に至る様なあらゆる苦痛にも強い最強の能力を持つ彼女だろうがぁ、苦しめられると思わない?」 ティナ 「そう、ですね……。ですが、これは人によって効き方の個人差がありますよね?それに、彼女の能力の応用であらゆる苦痛を無力化出来るのに、これは防げないんですか?それこそ、彼女が能力を応用すれば、今の刺激にも効かないように出来るのでは…?」 クリス 「この拷問は私の一番の得意技なのよぉ?寧ろこれが効くかどうかを調べる能力に最も特化していると言っても過言じゃないわぁ❤そして彼女はぁ、よりによってこの刺激に一番弱いって事が分かったわぁ。つまりぃ、あの能力とスキルが無かったとしても、この責めが一番彼女に苦しみを与えられるって訳❤」 ティナ 「しかし、彼女が一番苦手な刺激ならば、それこそ能力の応用で効かない様にしている可能性がありそうですが、そこも問題は無いという事ですね?」 クリス 「確かにぃ、彼女自身それが苦手だという自覚はあるみたいだしぃ、自分が常にそれを受けるような状況に晒されているなら対策はするだろうけどぉ、あれは一見ただの子供の悪戯やじゃれ合い、言わばお遊びでしょぉ?そして彼女がそれを苦手だと意識したのも所詮は幼少の頃。」 ティナ 「まあ、大人になって経験したのは今のが初めてですね。」 クリス 「でしょぉ?例えばぁ、彼女が戦ってきた魔族が皆それを攻撃手段としていてぇ、今も常日頃からそれを受けていない限りぃ、今更彼女が能力を応用してまでそんな対策はしないわぁ。しかも、この刺激は決して死に至る事は無いしぃ?魔族と戦う事を考えた彼女がこれを対策する理由が無いわぁ。それに何よりぃ、私は彼女の能力もぉ、彼女が持つ全てのスキルも把握しているわぁ。だから彼女はこの拷問に対するスキルは持っていないと断言できる。」 ティナ 「確かにその通りですね。そう言った能力に特化したあなたがそこまで言うのであれば安心です。問題は彼女を拘束する事ですが、今の十字架は魔力による物ですから彼女には効きません。違う方法で拘束する必要がありますよね?」 クリス 「えぇ、魔力による物じゃなく、もっと原始的に鎖や枷で拘束するしかないわねぇ。」 ティナ 「それはそうですが、そうなると彼女を拘束する事自体が難しいと思いますが?」 クリス 「それなら大丈夫よぉ?私に良い考えがあるわぁ❤正義感が強くてぇ、自分の能力に自信のあるプライドの高い彼女ならぁ、間違いなくこの手で拘束出来るわぁ❤」 ティナ 「そうですか、ならそこはあなたにお任せします。それで、拘束された彼女を私が責めれば良いんですね?」 クリス 「そう❤でもさっきみたいにすぐに責めちゃダメよぉ?この責めを行う前にぃ、たぁっぷりと時間を掛けてその方法を焦らしてぇ、煽りに煽って不安にさせるの❤そうやって彼女の精神を少しずつ弱らせてから責めるのが大事よぉ❤❤その後で私も一緒に責めに参加しても良いしぃ、苦しむ彼女を見て楽しむのも良いしぃ❤とにかくぅ、彼女を徹底的に苦しませてぇ、マスターが力を得られれば私はそれで良いのよぉ❤」 ティナ 「わかりました。では、明日もう一度彼女の所へ行きましょう。そこでたっぷり苦しみを頂きましょう。」 クリス 「えぇ❤たぁっぷり、責め立てて、苦しんで貰いましょぉ❤うっふふ…、早く見たいわねぇ❤彼女の…、“笑い”苦しむ姿…❤❤」


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