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裏切りと反逆11

 くすぐり拷問によって創造の魔法石を使用できるようになったマーラは、すぐにその力を使って、呪いの魔法石の力を抽出した人造魔法石の製造に成功した。その魔法石はこの拷問ショーの後の即売会にて販売され、観衆全員がそれを手にする為、長い行列が出来る程だった。  そしてその人造魔法石と共にシャドーティックラーも売られ、世界中でくすぐり拷問が行われる事となった。当然、呪いの力も合わさったくすぐり拷問に耐えられる者などおらず、裏社会に生きる悪人達が世を支配し始める時代へと生まれ変わってしまっていた。  世界を大きく変える事となった拷問ショー。それを受けたシエラとソフィアを待っていたのは、解放ではなく絶望だった。  ソフィアは処刑はされずに済んだものの、代わりに裏切りの罰として今の服の丈を更に短くさせられ、より肌を大胆に晒した格好を強いられ、強い羞恥心を感じていた。その上でマーラに逆らえないよう支配の魔法石で身体の自由を奪われながら使用人として働かされていた。と言っても、拘束されている訳では無い。マーラの命令で身体が勝手に動く様に支配されているのだ。マーラがバンザイしろと命令すれば、どんな時で勝手に両腕を高く上げバンザイをさせられる。その力が働いている間は身体の自由が奪われ、命令された行動以外が出来なくなってしまう。  そして創造の魔法石によって生み出された新たなくすぐり魔物、マジックハンドによって毎日くすぐられていた。黒く細いケーブルの両端に取り付けられた小さな手。それを3本、常に装着させられ生活していた。そのケーブルがソフィアの胸の下と左右の二の腕に巻き付き、両端の手がいつも腋に触れる様に配置されていた。ちょっと腕を上げて腋が開かれるだけで、それがトリガーとなりマジックハンドは自動でくすぐりを開始する。それに加え、マーラの命令で何の前触れも無く突然くすぐる事も出来る為、息つく暇も与えられず毎日くすぐりを受けていた。ちなみにこのマジックハンドを外そうとすれば、強制的に支配の魔法石の力が働き、ソフィアは強制的にバンザイの姿勢を強いられる様になっている為、絶対にマジックハンドを外す事は出来ない。  更に呪いの魔法石によって「くすぐられればくすぐられるほどくすぐりに弱くなる」呪いを受けた事で、毎日毎日ほんの少しずつだが弱点の腋が更に敏感になっていた。そんな地獄のような日常が今日も訪れていた。 エミリー 「ソフィア先輩❤今日は私1日オフなので、何か遊びましょ~❤」 ソフィア 「先輩だなんて呼ばないで。私はあんた達と慣れ合う気なんて無いのよ。」  マーラの命令で裏切り者と分かっていたソフィアをずっと監視していたエミリーは、今度はソフィアと同じ部屋で過ごす様に命じられていた。勿論支配された状態では裏切り行為など出来る筈も無いのだが、少しでも怪しい行動を取らぬ様、一緒に生活し監視をしているのだ。尤も、エミリーにはエミリーの仕事、ソフィアにはソフィアの仕事がそれぞれあり、別行動する事も多い。そんな時は別の使用人がソフィアを監視する事になっている。その為、ソフィアに対する支配の能力は使用人も全員使う事が出来るようになっていた。勿論、そんな事が出来るようになったのも、創造の魔法石の力があるからだ。簡易的な支配の力を持つ人造魔法石を作るだけで誰でもソフィアを自由に出来るとなれば、使用人達も皆楽しくて仕方が無いのである。 エミリー 「そんな冷たい事言わないで下さいよ~!もう先輩はマーラ様と、私達使用人と一生を共にする訳なんですから~❤」 ソフィア 「だからって、あんたらみたいな悪人と慣れ合う理由なんて無いわ。マーラは私の両親を含め、沢山の人々を人体実験に使って殺してきた。理由がどうあれそれを分かっていながらあの女に従うあんたらも同罪よ。」 エミリー 「そんな言い方、酷いじゃないですか~❤そんな事言う先輩には、お仕置きです❤」 ソフィア 「んなっ!?」  エミリーは支配の人造魔法石を使い、ソフィアの身体を意のままに操りバンザイの姿勢をとらせた。するとどうなるか、ソフィアもよく理解していた。 ソフィア 「んあっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはやめなさっ、あははははははははははははははははははははははやめなさいってばぁぁあああ!!」  バンザイをさせられた事で腋が強制的に無防備に開かれる。するとソフィアが装着させられたマジックハンドが強制的に機能し、触れていたその指を激しく動かし始め、ソフィアにくすぐったさを与えたのだ。 エミリー 「ん~❤いつみても先輩みたいなクールな女性がくすぐりで笑い悶える姿は堪りませんね~❤いつまでも見ていたいです❤」 ソフィア 「きゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはいいから、やめなさいっ!あぁぁあああああっははははははははははははははははははははは、ひはははははははははははははははははははははくすぐったいぃぃいいいっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!」 エミリー 「これはお仕置きなんですからー!くすぐったくて当然ですっ❤今日は時間がたっぷりあるので、とことん付き合って――っと、マーラ様から電話が来ちゃいましたので、仕方なく止めてあげますっ!」  魔法石の力を止め、エミリーはスマホを取りマーラからの電話に出た。バンザイを強いる支配の能力から解放されたソフィアはすぐに両腕をギュッと閉じた。するとマジックハンドはくすぐりを止め、腋に触れたまま停止した。腋に常に触れている指に、僅かにくすぐったさを感じながらも、ようやく強いくすぐったさから解放され、ソフィアは深呼吸を繰り返し息を整えていた。 エミリー 「先輩、マーラ様がお呼びですよ~❤残念ですが、今日のお仕置きはここまでにしておいてあげます❤」 ソフィア 「っはあ、っはあ、っはあ、あっそ…。」  ここでエミリーに解放されようが、マーラもどうせくすぐりに関する何かをする為にソフィアを呼びつけたに過ぎない。それを分かっていたソフィアは、素直に喜べないまま、エミリーと共にマーラのいる部屋へと向かった。  部屋の前に立つと、すでに女性の笑い声が漏れていた。いつも通り、使用人がご奉仕としてくすぐられているのだ。そんな状況でも躊躇わずエミリーは扉をノックする。すると中から「入っていいわよ」とマーラの声が小さく聞こえ、エミリーがその扉を開けた。 エミリー 「ソフィア先輩を連れてきました!」 マーラ 「ご苦労様。」 カンナ 「んっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっく、ぷぐぅぅううううっふふふふふふふふふふふふふふふふ…!!んぎぃぃぃいいいいいいっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ…!!いひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ひぁぁぁあああああっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」  扉越しに聞こえていたのはマーラの側近、カンナの笑い声だった。くすぐりに強かったカンナが我慢の限界を迎え笑わされている事に、ソフィアは勿論エミリーも驚きを隠せずにいた。すると、マーラがそれを悟ったように、説明を始めた。 マーラ 「創造の力でシャドーティックラーの力を私に憑依させれないかやってみたんだけど、中々上手くいかないのよ。やっぱり責め手の技量が関わってくるみたいなのよ。」 エミリー 「それでもカンナさんを笑わせるなんてすごいですよー!」 マーラ 「でも、あなたも拷問ショーの実験でカンナさんをシャドーティックラーでくすぐった所は見たでしょ?あの時とは反応が全然違うわ。」 カンナ 「はい。私もあんなにくすぐったいのは初めてでしたから、少し癖になってしまいまして。だからこうしてマーラ様に直接体感させてもらおうと。」 エミリー 「創造の魔法石にも出来ない事があるんですね~。」 マーラ 「まあまだ使い始めたばかりだし、使っていく内にもっと出来る事が増えるわよ。それじゃあ、ソフィアさんが来た事だし、カンナさんは下がって良いわよ。」 カンナ 「はい、ありがとうございました。エミリー、私の相手をして下さい。どうしてもあのくすぐったい感覚をもう一度味わいたいのです。」 エミリー 「えー?私じゃ無理だと思いますよ~❤」  などとソフィアにとっては狂った人間の会話にしか聞こえないやり取りをしながらマーラの部屋を出ていくカンナとエミリー。そこでしっかりと「失礼しました」と扉の前で一礼をして部屋を後にした。残されたソフィアは、マーラを睨みつけながら、分かり切った質問をぶつける。 ソフィア 「で…、今度は何の用よ。」 マーラ 「相変わらずの反抗的な態度ね、ソフィアさん。まあ、別に私に忠誠を誓うような人間じゃない事は分かってるから、別に構わないけど。それより、その棚の上にある本を取ってくれるかしら?」 ソフィア 「……は?本棚の上の方って…。」  マーラが座るソファーのすぐ横の大きな棚。その上のスペースには本が一冊だけ置かれていた。マーラはその本を取らせる為にソフィアを呼び出したのだ。いや、正確にはそれも口実でソフィアが腕を目一杯上げるシチュエーションを作りたかっただけなのだ。つまり、ソフィアがくすぐったがる姿をただ見たいが為に、わざわざ部屋に呼んだのだ。 ソフィア 「くぅっ…!またそんな事させる気…!?」 マーラ 「今更でしょ?寧ろそんな事しかあなたにはさせないわ❤それに、今日は言いつけ無視10回目にリーチが掛かっているの、忘れて無いわよね?」  ただ命令通りに動くソフィアをくすぐるだけでは済まさないのがマーラである。マーラが今回の様にソフィアに腕を上げざるを得ない命令を出し、それをマジックハンドで妨害する。それによって命令を実行できなかった場合、“言いつけ無視”とみなされバンザイを強要されくすぐりの刑を受けさせられていた。その言いつけ無視が10回になると“くすぐり地獄の刑”が執行されるのだ。 ソフィア 「わ、分かってるわよ…!相変わらず卑怯なのよ…!」 マーラ 「卑怯?こうしてお給料も貰えて裕福な生活が出来ているなんて幸せな事じゃない?……私の支配下にある事と、くすぐられる事以外は❤」 ソフィア 「それが卑怯だって言ってるのよ…!どれだけ私のわきが敏感になってると思ってるのよ!」 マーラ 「あなたの身体の事ならちゃんと把握してるわよ❤マジックハンドが腋に触れているだけの今の状態、それでも少しくすぐったく感じるレベルまで、敏感になってるんでしょ?」 ソフィア 「…っ!?………何でもお見通しって訳ね。」 マーラ 「そうよ?だから大人しく私の指示には従っておきなさい?さもないと…。」 ソフィア 「うひぃぃいい!!?」  マーラの合図で、腋に触れていたマジックハンド達が、その指に力を込めてつんっと一瞬だけくすぐったさを与えたのだ。 ソフィア 「ちょっと…!誰もあんたに逆らうなんて言ってないじゃない…!」 マーラ 「はいはい、わかったから早く取って頂戴?制限時間は1分あげるわ。それ以内に頑張って取ってね❤じゃあ、よーい、スタート。」 ソフィア 「ちょっ、急に…!!」  突如始まったカウントダウンにより、ソフィアは慌てて棚の本へと手を伸ばす。しかし、そう簡単に取れたら制限時間に1分などいらないだろう。 ソフィア 「んひゃっはははははははははははははははははくすぐったいぃぃぃぃいいいい!!」  ソフィアが右腕を上げた瞬間、その無防備な腋に触れていたマジックハンドが一斉に激しくくすぐり始めると、ソフィアはくすぐったさに負け右腕を下ろしてしまった。 ソフィア 「いぃぃいいいっひひひひひひひひひひ…!っはあ、っはあ、っはあ、……くぅ!」  腕を下ろした事でマジックハンドは動きを止め、ソフィアはくすぐりから解放された。しかしその強烈なくすぐったさに腹を立てたソフィアは、この光景を楽しんでいたマーラを睨みつける。憎しみを抱く相手に好き放題され、露出の多い恥ずかしい服まで着せられては、屈辱的な事この上ない。しかし、もうソフィアにはマーラに復讐する手段など残されてはいない。この屈辱を受けながら使用人として働かなければ、今よりもっと辛いくすぐり地獄を味わう事になるのも分かっているからだ。 ソフィア 「諦めないわよ…!」  ソフィアは気合を入れなおしてもう一度右腕を上げて本に手を伸ばす。しかし、手を上げれば自動でマジックハンドはソフィアの無防備な腋をくすぐり出す。 ソフィア 「んぎぃぃぃぃいいいいっひひひひひひひあっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」  何とか笑いを堪えて、腕を伸ばし腋を無防備にする姿勢を保とうとするが、本が置いてある高さが絶妙で僅かに指が掛かる程度だった。指が本に少し触れる程度では取る事など出来ず、くすぐったさに負けて腕を下ろしてしまったのだ。 マーラ 「はい残念。あと30秒を切ったわよ~❤」 ソフィア (やっぱりわきがくすぐった過ぎて腕を上げ続けるのは無理ね…。出来るだけ高くジャンプして、一瞬だけ腕を上げれば…。) マーラ 「あら?黙り込んじゃって、諦めちゃったのかしら?それじゃあ、もっと面白くしてあげるわね❤」 ソフィア 「へ…?んちょっ、あひゃははははははははははははははははは何でよぉぉぉおおお!?」  勿論ソフィアは諦めた訳でもなく、マーラもそんな事は分かっていた。マーラはただソフィアを妨害して楽しみたいだけなのだ。この状態で命令を遂行しようが、言いつけ無視が10回になってくすぐり地獄の刑になろうが、どちらでも良いのだ。結局、マーラはただソフィアをくすぐって楽しみたいだけなのだから。 マーラ 「ほらほら、早くしないと時間切れになっちゃうわよ~。」 ソフィア 「んぎぃぃいいっひっひっひっひっひっひっひ!あんたの…、所為でしょうがぁぁああっははははははははは!!」  腕を閉じていようと、初めから腋に触れているマジックハンドならば指を動かすだけでくすぐる事が出来る。ソフィアがいくら腕をギュッと閉じて抵抗しようが、すでに腋と腕の間に侵入しているマジックハンドの動きを止める事など出来ない。かと言ってマジックハンドを外そうと抵抗すれば、強制的にバンザイを強いられどうにも出来なくなってしまう。 ソフィア 「きゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!っちょっ…!んきひひひひひひひ、ひはははははははははははははははこれ無理っ!っはははははははははははははははははははははははくすぐったくて、腕上げられなっ…っはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」  抵抗できないならば、棚にある本を取るしかない。しかし、すでにくすぐったい腋を自ら無防備に晒す事など出来る訳が無かった。 マーラ 「あと10秒よソフィアさん。早くしないとくすぐり地獄の刑よ❤」 ソフィア 「ひゃははははははははははははははははははははははわかってる、わよぉぉぉおおお!!」  こんな事をしていてもくすぐったさが軽減される訳でもない。寧ろこのまま命令に背けば、言いつけ無視となりくすぐり地獄の刑を受ける事となってしまう。それを避けるにはこのくすぐったさに耐えて腕を上げるしかない。ソフィアは僅かな時間で覚悟を決めた。 ソフィア 「んはははははははははははははははははははははははは嫌ぁぁぁああああはははははははははははははははははははははは取れないぃぃいいい取れないわよぉぉおおおお!!きゃはははははははははははははははははははははははははもう無理ぃぃいいいいっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!!」  普通の状態であれば、腕を伸ばして少しジャンプするだけで取れる高さに置いてあるのだが、腋をくすぐられながらではやはり腕をピンと伸ばす事は出来ず、本を取ると言う動作よりくすぐったくて身を捩る方に神経が向いてしまい、思うように身体をコントロール出来なかった。そしてすぐにくすぐったさに負け腕を下ろしてしまうソフィア。そのタイミングと同時に1分のカウントダウンが終わり、ソフィアの言いつけ無視が10回になってしまった。 マーラ 「あ~あ、残念❤約束通り、これから罰としてくすぐり地獄の刑を執行するわ❤」 ソフィア 「くぅぅうう…!!」  マーラの思い通りに事が運び思わず悔しさを浮かべ歯を食いしばるソフィア。だが、ソフィアに抵抗する手段は無い。支配の力によってソフィアは無理矢理歩かされ、マーラと共にくすぐり地獄の刑を執り行う場所へと向かうのだった。


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