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ティックリー・アドベンチャー 3-5

ジエル「う…んん~。……ふあ~、よく寝たぁ~!」 キュバス「おはようジエル。私も今目を覚ました所よ。」 ティックラー「今回も良い働きでしたよ。感謝します。」  古城に戻ってきた使い魔達は魔力を大きく消費し、そのまま眠りについていた。そして使い魔達が目を覚ました時、ティックラーはミツキ達のグリ山での様子を伺っていた。 キュバス「レディナイツは今どうしていますか?」 ティックラー「砂漠であなた達を退けた後、すぐにグリ山を進みました。ですが、彼女達もかなり疲労困憊のようですね。」 ジエル「流石だね~。私なんて魔力回復してもまだ動けないよ~。」 キュバス「すみませんティックラー。今はエネルギーを集めるチャンスですが、私も動けません。」  使い魔の2人は転移してから数時間眠っていたが、魔力で生み出された精霊であるが故に魔力がある程度回復しないと戦えるまでにはならないのだ。 ティックラー「あなた達が動けないのは無理もありません。それに、エネルギーなら今も集めています。」 キュバス「今もエネルギーを、集めている…?」 ジエル「それって、ミツキちゃん達がくすぐられてるって事!?」  ティックラーの発言に驚きを隠せないジエルとキュバス。しかしそれも無理はない。今までティックラーが直接出向けないからこそ、命を賭けてレディナイツに立ち向かいくすぐって来たのだ。にも関わらず、自分達を含めティックラーまでも古城にいるこの状況で、今もエネルギーを集めていると言うのだから。 ティックラー「その通りです。これもあなた達のお蔭ですよ。」 キュバス「どういう事ですか…?」 ティックラー「この場から私が魔力を使って彼女達をくすぐっているんです。」 ジエル「えぇっ!?そんな事できたの??」 ティックラー「正確に言えば出来る様になった、ですね。」  レディナイツを監視するためにジエルが魔力で作り上げたモニター。そこにはハーピーの羽根にくすぐられるミツキと、ケルベロスに身体を舐めまわされたライカの姿が映し出されていた。突然ミツキ達を襲ったくすぐりは、古城から遠隔で魔力を操作していたティックラーの仕業だったのだ。ハーピーの羽にジエルの羽と同じティックリーフェザーの能力と召喚能力を与えたり、ケルベロスをくすぐりに特化させた攻撃能力を与えたり、くすぐりを攻撃手段とする機械の魔物を生み出したり、全ては使い魔が来ないと安心していたミツキ達を相手に自分の新たな力を試していたのである。 ジエル「すごい!魔物がミツキちゃんとライカちゃんをくすぐってる!」 ティックラー「キュバスの能力であるチャームを応用して、ハーピーとケルベロスを“くすぐり魔物”に変化させて操っています。」 キュバス「魔力の遠隔操作、ですね…。しかし、こんな距離から操作できるなんて…!」 ティックラー「それだけエネルギーが集まって私の力を強くしているという事です。このチャームを応用した操作能力、私の魔力を関与させていないので、彼女達はどうして魔物にこのような“異変”が起きているのかも分かってはいないでしょう。」 キュバス「魔力が関与していない…?でなければチャームなど不可能な筈では…?」  ティックラーはキュバスの疑問、そしてミツキ達も感じていた“他者からの魔力を感じていなかった”にも関わらず“異変”が起きた魔物の理由を語り始めた。 ティックラー「私の遠隔操作は、魔物達が持つ魔力を“直接”操る能力なのです。ハーピーやケルベロスの魔力を強引に使って新たな能力を強制的に目覚めさせ、その新たな能力に特化させているんです。その代わり、本来の能力を失ってしまいくすぐりに関する能力しか使う事が出来なくなりますが。」  つまり、魔物の戦闘能力をくすぐり能力に変化させていたのである。魔物が本来持つ魔力を強制的に覚醒させて異変を起こしていたのだ。本来の力を失ってしまった事で、ハーピーの羽はティックリーフェザーと同じ能力になり、ケルベロスからは牙が無くなり、無数の舌を得たのである。 ジエル「すご~い!流石はティックラー、くすぐり師なだけあるね!」 ティックラー「もちろんただエネルギーを集めていただけではこんな事は出来なかったでしょう。当初は率良くエネルギーを集める為だけに、高魔力を所持するレディナイツである彼女達を狙いましたが、その彼女達から得られるエネルギーは思わぬ副産物をもたらしてくれたのです。」 キュバス「副産物、ですか?」 ジエル「副産物ってなあに??」 ティックラー「簡単に言えば“おまけ”のような物です。私にエネルギーが集まるとそれが力となり、あなた達の魔力も増幅されますが、彼女達の強い魔力から得られるエネルギーには私達に魔力とは別の“追加能力”を与えてくれました。」 キュバス「それが副産物ですか。」 ティックラー「ミツキさんからは常人からは得られない程の莫大なエネルギーです。これは同等の魔力を持つライカさんやアカネさんとも比べものにならない程の量です。彼女の魔力はもちろんですが、精神的な面や戦いに向かう覚悟、そう言ったあらゆる“強さ”が反映されたものでしょう。ライカさんからは“くすぐり”という術の能力の向上です。当然エネルギーを集めれば魔力が増大するので、くすぐりの能力も向上しますが、エリカさんから吸収したエネルギーはその増大量が特に多いです。これは魔術師という魔力を“操作する”事に長けているライカさんだからでしょう。クリ―砂漠でライカさんから大きなエネルギーを得た事でこの遠隔操作も可能になりました。そして――」  ティックラーはモニターの映像を切り替えると、機械の魔物にくすぐられているアカネの映像を見せた。 ティックラー「アカネさんからは得られるエネルギーは、あなた達使い魔の能力そのものを特に向上させてくれるようですね。これは魔力やくすぐりの能力というよりは、シンプルに体力や攻撃力と言った肉体的な力が特に大きく得られるようです。パワーに特化された彼女のエネルギーからは、とにかく大きな“力”を得られるという事ですね。実際にあなた達に反映されるには少し時間が掛かるのと、遠隔での操作であるが故に得られるエネルギーも少量になってしまっているようですがね。」 キュバス「つまり、とにかく膨大なエネルギーを集めたい時にはミツキさんを、くすぐりの能力を上げたければライカさんを、私達自身の肉体をパワーアップさせたければアカネさんを集中してくすぐると。」 ティックラー「もちろん狙える時は今の様に3人同時がベストですがね。しかし、そう上手くいかない場合もあるでしょうし、何よりメインターゲットを1人に絞った方が結果的にエネルギーを集められる場合もあります。今後はこれを参考に作戦を考えてみて下さい。」 キュバス「わかりました。ジエル、今はティックラーに任せて、動けない私達は次の作戦を考えるわよ!」 ジエル「そうだね!」 ティックラー「お願いします。先ほども少し言いましたが、遠隔では得られるエネルギーが間接的過ぎて少量になってしまいます。やはりあなた達が直接集めた方が圧倒的に莫大なエネルギーが集まりますので。それに、遠隔操作は魔力消費も多く長い時間責め続ける事に向いていません。」 ジエル「りょ~かいっ!!」 キュバス「お任せください!」 ティックラー「さて、レディナイツの皆さん?もうしばらくこのままくすぐられて、笑い続けなさい…❤」


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