ティックリー・アドベンチャー 1-5
Added 2021-02-10 12:22:22 +0000 UTCアカネとライカが洞窟を目指していた頃、ミツキはというと―― ミツキ「…………………………。」 キュバスとジエルに再び腋をくすぐり始めてから5分。ミツキは目を閉じて、必死に膨れ上がるくすぐったさを堪えていた。 ミツキ(まずい、まずいぞ…!これ程くすぐったくなるとは思ってもいなかった…!) いくらくすぐられようが、元々くすぐりが殆ど効かないミツキの腋が激しいくすぐったさに襲われるのは当分先、あわよくば上昇する感度にも限界があるのではと、僅かな期待を持っていたがそれはすぐに覆されてしまった。自分の想像を超えるくすぐったさ、徐々にミツキの我慢にも限界が見え始めていた。 ジエル「う~ん、やっぱり腋は違うのかなぁ?」 キュバス「……あんた、いつまでそんな事言ってるの?」 ジエル「ん??」 キュバス「ミツキさんの弱点は腋よ?特に腋の窪みの部分。そうよね?ミ・ツ・キ・さん❤」 ミツキ「んぐっ……!」 突然キュバスに自分の弱点を暴露され、ミツキは冷や汗をかきながらキュバスを睨み付ける。それをキュバスはニヤリと目を細めながら眺めていた。まるでミツキに「いい加減素直になったらぁ?」「いつまでも強がってたって自分の首を絞めるだけよぉ?」と言っているかのように。 ジエル「キュバスちゃん、気付いてたの!?」 キュバス「だから腋の窪みを重点的にくすぐってるんじゃない。」 ジエル「でも、ミツキちゃん全然笑わないよ?」 キュバス「私も流石に驚いたけど、ミツキさんは相当な我慢強さの持ち主みたい。でもまあその我慢も、限界みたいだけどね?」 ジエル「そうなのミツキちゃん?」 ジエルは未だキュバスの発言が信じられないのか、ミツキ自身に確認した。 ミツキ「……さて、…何の…、……事かな?」 ミツキのプライドの高さと強気な性格が、くすぐりが効かないと豪語していたにも関わらず弱点があった事、その弱点が感度が上がってくすぐったいと感じるようになってしまった事、自らの弱点が腋であると認める事が出来ず、くすぐったがっている事を頑なに隠し続けた。もっとも、ミツキがいくら惚けようがキュバスはミツキの弱点を確信している為、その強がりは何の意味もなさなかった。 キュバス「いい加減認めた方が良いわよ?腋が弱点だってのは明確なんだからぁ❤」 ジエル「どうして分かったの?」 ミツキも弱点がバレてしまった理由は気になっており、くすぐったさと必死に闘いながら、キュバスとジエルの会話に耳を傾けた。 キュバス「腋をくすぐり始めてから、急にミツキちゃんがしゃべり出したでしょ?あれは明らかにくすぐったさを紛らわしたかった証拠。しゃべり方もぎこち無かったしね?」 ミツキ(見事に私の作戦がバレてるな…。) キュバス「それに、腋のくすぐりを一度止めた時、明らかにミツキちゃんは体中に入れていた力を抜いて、そっと息を吐いていた。そしてしゃべり方も饒舌になった。この時点で腋は今までと違う反応をしているってことぐらい分かるわ。つまりそれは、くすぐったいと感じているって事❤」 完全にミツキの行動や僅かな動きを理解していたキュバスに、ミツキは全く反論する事が出来なかった。 ジエル「そっか~!流石キュバスちゃんだね!でも、腋と脇の下をくすぐってたのに、どうして“腋の窪み”が弱点だって分かったの?」 キュバス「ジエルが腋の窪みを往復させている時、一度だけ私もジエルと同じタイミングで往復させたの。その時、腋の窪みを同時に責めた時、明らかにミツキさんは苦悶の表情を浮かべていたわ。」 ミツキ(やはりあの時に…!しかも、タイミングが重なったのはこいつの狙いだったのか…!) ジエル「そこまで反応が違ったんなら、やっぱりここが弱点で間違いなさそうだね!!」 キュバス「えぇ。実際ミツキさんの身体が震え始めてるし❤」 ミツキ「うっく……!!」 くすぐったさがどんどん激しさを増す中で、ミツキはそれを堪えるのに必死だったが身体の反応を抑えきる事が出来なくなっていたのだ。 キュバス「口ではいくら強がっても、身体は正直ねぇ?」 ミツキ「気の…所為だ…!」 キュバス「素直に腋が弱点だと認めれば、ティックルフェザーによるくすぐりは勘弁してあげても良いのよぉ?このままくすぐられ続けてたら、どんどん腋が敏感になっていくわよ?」 ミツキ「誰が…!っくぅ………、こんな所…、くすぐったくなど…ない…!」 ジエル「よ~っし!!そこまで言うんなら、奥の手を使っちゃうよ!!」 ミツキ「奥の手…!?」 今の状況ですらギリギリの状態なのに、更に自分を追い詰める状況に陥ってしまいミツキは大きな恐怖心を感じていた。そして、ジエルが“奥の手”を発動した。 ジエル「ティックリーフェザー!」 ジエルは再びその魔法を発動し、ジエル自身とキュバスの空いていた左手にも羽根が握られた。 ミツキ(羽根が増えた、だと…!?) ジエル「それ~!こちょこちょこちょ~!!」 ジエルの合図で正面と背後から同時に両腋に羽根が2本ずつ触れられ、それが激しく動きくすぐり始めた。 ミツキ「んぎぃぃい!?んっくく……………!!」 (何だこれは…!?さっきとは比べものにならない程くすぐったい…!!) 想像を絶するくすぐったさの変化に、ついにミツキは声を上げてしまった。そして、必死に口を紡いだが、ほんの少し笑い声が漏れてしまったのだ。 キュバス「これは流石にくすぐったそうねぇ?」 ミツキ「……そ、そう、かもな…。くふふふ…おそらくっくく…、これが…くすぐったい…っふふ、という…感覚なの、だろう…。」 ミツキはさっきの反応で、流石にくすぐったいと感じている事を隠しきれないと悟った。しかし、それでも強気に振る舞っていなければ刺激に討ち負けてしまうと思い、強がる事を続けた。 キュバス「くすぐったく感じた事は認めるのね?でもくすぐったくなったのって、腋が弱点だからじゃないのぉ?」 ミツキ「さぁ、な…。くひひひひ、ここまで…っくく、羽根にくすぐられて…、敏感になった、んふふふ…だけじゃないか…?足の裏も、っくくくく、同じだけくすぐれば…っふふふふ、くすぐったく、なるんじゃない…、か?」 キュバス「そうかしらぁ?まあだったらこのまま腋をくすぐり続けてあげるわ❤別に弱点じゃなくたって構わないもの。笑ってくれれば…ね❤」 ミツキ「んくく……、好きにしたら…、っくく、良いんじゃないか…?」 ミツキは完全にキュバスの術中にはまってしまっていた。キュバスは弱点を認めないミツキの腋をティックリーフェザーでくすぐり続ける事で、腋の窪みを人並み以上に敏感にさせる事が目的だったのだ。いくら腋の窪みが弱点だと分かっても、ミツキは元々くすぐりに強い。そんなミツキを今後くすぐって笑わせるには、とにかく敏感にする事が最も効果的だったのだ。 ミツキ(くすぐったすぎる!!口を閉じていられない…!!何でくすぐったいって感覚は笑いたくなるんだ!?何なんだこのくすぐったいという感覚は!?) それまでくすぐったいという経験をしたことのなかったミツキは、その不思議で嫌な感覚に戸惑っていた。おまけに腋をくすぐる羽根が一気に4本になった事で、腋を襲うくすぐったさが格段に大きくなっていき、もはや歯を食いしばって笑い声を上げないようにする事しか出来なくなっていた。 ミツキ「んくくくくくくくく、くひぃぃぃいっひひ…!きひひひひひひひひ…!!」 キュバス「そろそろ素直に笑っちゃった方が身の為よ?我慢なんて身体に毒よぉ❤」 ティックリーフェザーは能力を別にしてもくすぐりに特化しているらしく、その柔らかい羽毛が押し当てられるとそれだけでくすぐったさが増すような感覚に陥る。それを細かく動かせばさらに腋を刺激されミツキから笑いを引き出そうとする。その堅い軸はバネの様な動きを生み出し、しなった軸が元に戻ろうとする時の動きがまた絶妙なくすぐったさを生む。その羽根の多彩な動きによるくすぐりを耐えるのも限界だったが、ミツキは必死に強がり続けていた。 ミツキ「こんなもの…っくふふ、ちょっとくすぐったい…、だけだが…?」 ジエル「おっかしいな~?結構くすぐったそうに見えるけどぉ?」 ミツキ「この程度の…、くすぐったさでは、きひひひひ…!んっくくくく、わ…、笑えんな…!」 キュバス「じゃあそういう事にしてあげましょ。どちらにしろこのままくすぐり続けてれば、いつか必ず我慢できない程くすぐったい思いをして笑ってくれるわよ❤」 ミツキ「んぐぅうっくく…!きっひひひひひひひひ、あふふふふふふふふ…!!」 キュバス「これでもまだ笑えないかしら?」 ミツキ「くひひひひひ、ま…、まあな…。んっくくくくく、思ったより…っくく、くすぐったいが…、所詮は…っはぅぅうう…!?んっくっくっくっく、ちょっと…くすぐったいだけだ…!」 (くすぐったいという刺激がこんなに辛いものとは思わなかった…!腕を降ろして腋を庇いたいのに…、拘束されている状態のくすぐりは本当に拷問だな…。くすぐったいのに全く逃げれない…!こんな羽根如きに腋を触られているだけなのに…!何でこんなに辛いんだ…!?) 頭の中でくすぐられる事の辛さを身に沁みながら耐えていたが、時間が経てば経つほど腋のくすぐったさは増していき、いよいよミツキの我慢も限界を迎えていた。 ミツキ「うひひひひひひひひひ、きっひひひひひひひひ…!んぐぅぅうっふふふふふふふふふ、っくっくっくっくっくっくっく…!!」 (ダメだ…!もう腋のくすぐったさに耐えられないぃ!!腋がくすぐったい!もう笑いが堪えられない…!限界だ!!くすぐったいぃ!!くすぐったいくすぐったい!!) そして限界を迎えた時、頭の中は「くすぐったい」という感情に埋め尽くされてしまっていた。 キュバス「いよいよ強がる余裕も無くなって来たかしら❤」 ミツキ「んぁぁあっふふ…、んぎぃぃいいいいっひひひひひひひひひひ…!!くっくくくくくく、ふひぃぃいいいいっひひひひひひひひひ、いっひっひっひっひっひっひ…!!」 (くすぐったいくすぐったい!!くすぐったいくすぐったいくすぐったい!!くすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったい!!くすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったい!!くすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったい!!) くすぐったい。その苦痛にミツキの中にはもう意地もプライドも存在していなかった。 ミツキ「わかったっはは、あぁぁあああっくくくくくくくくくくわかったからぁぁああああ!!んくくくくくくくくくく、んぐぅうっふふふふふふふふふふふ…!!」 キュバス「うっふふ❤何が分かったのかしら?」 ミツキ「あっくぅぅうっふふふふふふふふふふふ、くすぐったいっひひ…!くすぐったいからぁぁぁああああ、っひひひひひひひひひひ!!」 その姿は誇り高きクールな騎士ではなく、くすぐったさから解放されたいと懇願するただの敗者でしかなかった。 キュバス「くすぐったいのは分かってるわよぉ。くすぐりが効かない筈のあなたがくすぐったいと感じてしまった、弱点は…ど・こ・か・し・らぁ❤」 ミツキ「いぃぃぃいいっひひひひひひひひ、腋…、くぅっふふふふふ腋、わきぃぃぃいいいいいっひひひひひひひひひ!!腋が弱いぃぃいいいっひひひひひひひ…!!」 キュバス「うっふふふふ…❤ようやく敗北を認めてくれたわねぇ❤」 ジエル「やっぱり流石だよキュバスちゃ~ん!」 あれだけ強気な発言をしていたミツキをようやく屈服させる事が出来たキュバスは歓喜に満ちていた。そして、その悪魔によりミツキは更なる地獄を思い知る事になる。 ミツキ「認めたっくくくくくくくく、認めたからぁぁあああっひひひひひひひひひひもうやめろぉぉぉぉおおおおお!!」 キュバス「くすぐりをやめる事はできないわ?ん~、そうねぇ。じゃあミツキさんに好きな方を選ばせてあげるわ❤このままティックリーフェザーによるくすぐりで腋を敏感にされ続けるか、私達のこの細長い指でこちょこちょくすぐられるか❤私達の指には敏感にさせる能力は無いけど、羽根とは次元の違う程強力なくすぐったさを与える事が出来るわ❤」 ミツキ「んぎぃぃぃいいっひひひひひひひひひ!!そんなものっくふふふふふふふふふ、選べるかぁぁぁあああ!!」 キュバス「選ばなければ、このままずっとティックリーフェザーのくすぐりよ?良いのかしらぁ?これ以上腋が敏感になり続けたら、その内空気が触れるだけでくすぐったくなっちゃうわよぉ?」 ジエル「そんな敏感になっちゃったら、もう生きていけないかもね~!!」 ミツキ「それは嫌だぁぁぁあああっくくくくくく、んぃぃいいいいっひひひひひひひひひひひ…!!それならぁっふふふふふふふふふ…、指ぃいいっくくく、指でくすぐってくれぇぇぇえええ!!」 キュバス「本当に良いのね?指でくすぐったら…、ミツキさんは確実に笑い狂ってしまうわよ?それはつまり…、私達に莫大なエネルギーを与える事になるんだけど…❤」 ジエル「こんな敏感になっちゃったミツキちゃんからエネルギーを集める事が出来れば、一気にかなりの量を溜めれるよ!!」 ミツキ「んっくくくくくく、ふ、ふざけるなぁぁあああ!!んぐぅぅうううっふふふふふふふふふ…!!」 これ以上自分の感度を上げたくない。その一心で指のくすぐりを求めたが、キュバスの発言で魔女が笑い声をエネルギーとして求めている事、そしてその魔力を使って世界征服をしようとしている事を思い出した。そしてそれは、ミツキの本来持つ正義感を思い出させたのだった。 キュバス「じゃあお望み通り、私達の指で――」 ミツキ「やめろぉぉおおおお!!っくくくくくくくく、指で…、くすぐるな…!!」 キュバス「随分我儘ねぇ?あなたの選択肢は2つしか無いのよ?」 ミツキ「くふぅぅうううっふふふふ、だから…、羽根でくすぐれ…!あっひひひひ、きひひひひひひ…!この、まま…、羽根で…んっくくくく、くすぐれぇえ…!!」 キュバス「ほ…、本気なの…!?」 ミツキ「くふふふふふ…、お前の、お陰で…っくくくくく、思い出せた…!うっふふふ、私の身体など…っくく、どうなろうと…、か、構わない…!きひぃぃぃいいいっひひひひ、私は…っくくく、こんな…、くすぐりには…はぁああっぐぅぅう…!絶対に…、屈しない…!!」 自らを犠牲にしてでも人々を、この世界を守るという心を思い出したミツキは、魔女にエネルギーを与える事よりも自分の感度を上げさせる方を選んだ。もちろん感度が上がり続ければいつか笑わされてしまうかも知れない。しかし、今この場で笑わされるより魔女に与えるエネルギー量は少なくなる。何より、自分が耐え続ければ仲間が助けに来てくれるかも知れない。自分の正義感はもちろん、その僅かな希望もあったが為にミツキは自分を犠牲にする道を選んだのだ。 キュバス「良いわ…!そこまで言うなら、徹底的にその腋を敏感にしてあげるわ!」 ジエル「よ~っし!もっと敏感にさせちゃうんだからぁ!!」 自分の思い通りに事が運ばず苛立ちを見せるキュバスはその怒りをミツキの腋にぶつけるかのように激しく羽根を動かす。ジエルもミツキの腋をより一層敏感にするべく、キュバスに負けないぐらい激しくくすぐり出す。 ミツキ「んぎぃぃぃいいいっひひひひひひひひひ、くひひひひひひひひ…!はぅぅううっふふふふふ…んんっふっふっふっふっふっふ…!!」 (もう私は屈しないぞ…!どんなにくすぐったくても、絶対にこいつらの思い通りになどさせない!) その後もミツキは4本のティックリーフェザーに腋をくすぐられ続けた。その間、ミツキの腋はどんどん敏感になっていったが、ミツキの決心はまさに鋼の意思の如く、決して笑い声は出さず、羽根責めに屈する事はなかった。 ミツキ「きひひひひひひひ、いっひひひひひひひひひ…!この、程度…か…?んぐぅぅううっふっふっふっふっふっふっふ…!!私を、笑わせ…るんじゃ…あはぁぁあうっくくくくくくく…、なかったのか…?」 キュバス「二度目の腋くすぐりを始めてから20分…!合計30分もティックリーフェザーにくすぐられてもまだ耐えられるなんて…!?」 ジエル「いくらなんでも、もう普通の人以上にくすぐりに弱くなってる筈だよね…?」 キュバス「えぇ、30分もくすぐり続けていれば、どんな感度が0じゃない限り、どんな人だろうが笑い狂う筈…!」 ミツキの堅い決意は常人の限界を遥かに超えていた。もちろんミツキは何度も限界を感じていたが、その度にこの世界の為に笑いを堪え、我慢し続けたのだ。 ジエル「キュバスちゃん!このままじゃ本当にアカネちゃんとライカちゃんが来ちゃうよ~!!」 キュバス「そうね…。ジエル、ティックルフェザーを消して。」 キュバスに指示されジエルは自分が発動させたティックルフェザーを消し、ミツキはようやく長いくすぐりから一時的に解放された。 ミツキ「っはあ、っはあ、っはあ、っはあ、っはあ…、っはあ…、っはあ…、…ど、…どうした…?っはあ、っはあ、もう…、終わりか…?くすぐりもっはあ、はあ、はあ、…大した事…はあ、はあ、無かったな…。」 くすぐりが止まり余裕が出来たミツキは、強気な態度でキュバス達を挑発した。それに対し、キュバスは不敵な笑みを浮かべミツキに答える。 キュバス「えぇ。もうあなたの腋を敏感にするくすぐりは終わり。これからは、たっぷり笑って貰う為に私達の指でこちょこちょしてあげるわ❤」 ミツキ「フ…、ようやく、っはあ、はあ…、あのじれったい責めが…、終わったのか。」 ジエル「私達の指でのくすぐり。これでミツキちゃんからすっごいエネルギーを貰っちゃうんだから!!」 ミツキ「私が…、笑えばの話しだろ?」 キュバス「私達の指なら絶対に笑わせる事が出来るわ。その為に生み出された使い魔ですもの❤どうせなら、ちょっとだけ試してみる?」 ミツキ「……好きにしろ。」 少し躊躇いがあったが、絶対に笑わないと覚悟を決めたミツキに対し、キュバスは右手の人差し指だけを立てて、それをミツキの左腋の窪みに軽く添えた。 ミツキ「ひぁあ…!?」 ジエル「うおっ、ミツキちゃんから可愛い声が!!」 キュバスの指はミツキの腋の窪みに添えられただけだった。だが、ただ触れているだけの人差し指が、尋常じゃない程のくすぐったさをミツキに与えていたのだ。 キュバス「そして、この指を動かすと…❤」 その言葉と共に、ミツキの腋の窪みに添えられた指がスッと上から下になぞられた。 ミツキ「あはぁぁあっはは!!」 (何だ今のくすぐったさは!?我慢するとか、そういうレベルを遥かに超えている!!) キュバス「どぉ?これが私達の指によるくすぐり❤くすぐったかったでしょ?」 ミツキ「あ、あぁ…。羽根によるくすぐりとここまで差があるとはな…。だが、それでも私は耐えるだけだ。」 キュバス「ふふふ…❤覚悟なさい?どんなに強がっても、このくすぐりは耐えられないわよぉ❤」 ミツキ「ふぅ………、……………………来い………。」 (どんなくすぐったさだろうが、絶対に耐えて見せる…!くすぐりなんかに屈する訳にはいかない!) 一瞬感じたとてつもないくすぐったさ。それを耐えきる為の覚悟を決めたミツキは、大きく深呼吸をしそっと目を閉じ精神を統一した。そしてキュバスはミツキの少し左側に立ち左腋を、ジエルは背後から両手を右腋に移動させ、2人同時にその指を激しく動かしミツキの無防備な腋をこちょこちょとくすぐり始めた。 ミツキ「いんぎぃぃぃいいいぁあっははははははははははは、きゃっははははははははははははは何だこれぇぇえええっへへへへへへへへへへへへ!?」 先程まで堅い決意で我慢し続けたミツキだったが、次元の違うくすぐったさにその決意は一瞬にして崩壊してしまった。そして、普段のミツキからは想像出来ない可愛らしい笑い声を上げてしまい、その無様な笑い声は洞窟中に響き渡りこだまする。 ジエル「やっと笑ってくれたね~!!」 キュバス「それにすごいエネルギーよ!!やっぱり魔力の高いミツキさんから得られるエネルギーは別格ね❤」 ミツキ「ひゃはははははははははははははやめっ…、っははははははははははははははやめてくれぇぇぇえええ!!きゃぁぁああっははははははははははははははくすぐったぁぁああああい!!」 キュバス「ミツキさぁん?笑わずに耐えるんじゃなかったのかしらぁ❤」 ミツキ「あっははははははははは無理っはははははははははははっ無理だぁぁあああっはははははははははははは!!んぎぃぃいいぁあああっはははははぷくぅぅぁぁあああっははははははははははははこんなのっははははははは無理だぁぁぁああああ!!」 笑わされている中で必死に歯を食いしばり口を閉じようとするが、あまりにも敏感になりすぎたミツキの腋では、2人の指使いに対抗して耐える事など出来なかった。少しでもくすぐったさを紛らわそうとミツキはもがき続けるが、バインドリングは一度対象を捉えて位置が固定されると、絶対に獲物を逃す事無くその場にとどまり続ける。それによってミツキの腕はバンザイの体勢を維持し続け、腋はくすぐって下さいと誘っているかの様に、その綺麗な窪みを晒し続けていた。 ミツキ「いやぁぁぁああああっはははははははははははははわきぃっはははははははははははははははっわ、わきぃぃいいっひひひひひっあはははははははははははは腋くすぐったいぃぃぃいいいっひひひひひひひ…!!」 キュバス「腋がくすぐったい?そりゃそうよねぇ?あれだけティックリーフェザーでくすぐってあげたんだから❤」 ミツキ「きゃっはっはっはっはっはっはっはっはっは、や…、やめろっははははははあっはははははははははやめてくれぇぇぇええっへへへへへへ、ひあはははははははははははははははは!!はなせっはははははははははは、っはなしてくれぇぇぇぇええええええっはははははははははははははははは!!」 ジエル「やめる訳ないじゃぁん!!私達はこうやってエネルギーを溜めるのが仕事なんだからぁ!!」 キュバス「そうよ?あなたはこのままティックラーの世界征服に必要なエネルギーを出し続けていれば良いのよぉ❤」 ミツキ「嫌だぁぁぁあああっははははははははははそんなのいやぁぁぁあああっはははははははははははは!!もうっはははははははもうやめろぉぉぉおおっははははは、くすぐったいぃ…!!っはははははははははくすぐったいからぁぁぁああああっははははははははははははやめてくれぇぇぇぇええええ!!」 キュバス「そんなにやめて欲しいのかしら?でもやめる訳にはいかないから、もっとくすぐったくしてあげるわ❤ほぉら、こちょこちょこちょ~❤」 ジエル「あっ私も~!!こちょ、こちょ❤こちょ、こちょ❤」 ミツキ「なっははははははははははやめぇぇぇええっへへへへへへへへそれやだぁぁぁあっはははははははは!!ひはははははははははこちょこちょ、言うなっははははははははなんだこりぇぇぇぇえええええっははははははははははははこちょこちょ言うなぁぁぁぁあああっははははははははははくすぐたぃぃぃいいいっひひひひひひひひひ!!」 ミツキの両サイドで顔を近付けたキュバスとジエルが「こちょこちょ」というと、ミツキはよりくすぐったさを感じてしまい、さらに激しく身悶え笑い声を響かせた。 キュバス「私達の魔力を込めて発する“こちょこちょ”にはくすぐられている相手のくすぐったさを上昇させる効果があるの❤通称、“ティックリーボイス”ね❤」 ミツキ「ティックリーボイスの魔力もすっごい小さいから、とーぜんバインドリングの抑制効果の対象外だよ~!!」 くすぐったさを感じた原因は、ただ「こちょこちょ」と言われたからでは無く、キュバスとジエルによる魔力が原因だったのだ。ティックリーフェザーに続き、ティックリーボイスという魔力の影響は確実にミツキにより強いくすぐったさを与えていたのだ。 キュバス「今まで我慢していた分、たっぷりと笑って頂戴❤ほぉら、こぉちょこちょ❤」 ジエル「こちょ・こちょ❤」 ミツキ「ひあぁああっははははははははははこちょこちょ嫌ぁぁぁあああっはははははははははこちょこちょやめろぉぉぉおおお!!んあっはははははははははははははくすぐったい、くすぐったぃぃぃぃいいいっはははははははははははははこちょこちょっははははははははははは、いぃぃいいっはははははははははははははは!!」 ジエル「こちょこちょ、いぃぃぃいい?あぁ!こちょこちょ良いって事か!!」 キュバス「じゃあお望み通りもっと言ってあげるわね❤こちょこちょこちょこちょぉ❤❤」 ミツキ「いっやぁぁぁぁぁぁああああああっはははははははははははは違ぁぁぁあああっははははははははは違うってぇぇぇえええええ!!きゃははははははははははははこちょこちょって言うなぁぁぁぁぁぁぁああ!!」 ジエル「どうして言っちゃいけないの~?」 ミツキ「くすぐったいからだぁぁぁあああっははははははははははは!!そこくすぐったいんだってばぁぁああああ、っははははははははははいやぁぁぁぁああああっはははははははははははははは!!」 キュバス「ホントは楽しいんでしょ、こちょこちょぉって言われるのが…❤」 ミツキ「楽しくなぁぁぁああああい!!っははははははははははははホントにっはははははははははははははははははこちょこちょはやめてくれぇぇぇぇえええっへへへへへへへへへへへへへへ!!」 キュバス「じゃあ何でそんなに笑ってるのかしらぁ❤」 ジエル「楽しいからでしょぉ?」 ミツキ「だからっはははははははははははははははははくすぐったいからだぁぁぁああああ!!きゃっはっはっはっはっはっはっはくすぐったいって、っあはははははははははははは言ってるだろぉぉぉおおおお!!」 キュバス「どこがくすぐったいのぉ?」 ミツキ「腋だぁぁぁあああああっははははははははは!きぃぃいひひぁはははははははははははははわ、わきぃひひひひひひひひ、っははははははは腋っ、腋だってっははははははははははははははははははははは言ってるだろぉぉぉぉおおおおっははははははははは!!」 ジエル「何を~?」 ミツキ「いやぁぁぁああっはははははははははははははは腋がぁぁあああっははははははははくすぐったいって……、っはははははははは事をだぁぁぁああああっははははははははははははははは!!きゃはははははははははははははこれ以上っははははははははは調子に乗るなぁぁぁぁぁあああっはははははははははははははは!!」 散々意地の悪い言葉責めを受けながらくすぐられ続けているミツキは、体力的にも限界を迎えていた。しかし、ここは迷宮洞窟と呼ばれる場所の最深部。今になってここで拘束された意味を思い知らされ、ミツキは絶望感に押しつぶされながら必死に仲間の助けを求めていた。 ミツキ「きゃっはははははははははははははははもう無理っはははははははははははくすぐったすぎだぁぁぁぁああはははははははははははは!!アカネぇぇぇええええっへへへへへへ、ライカぁぁぁああああっははははははははははははは!!ひあぁぁぁああああっははははははははははははくすぐったぁぁあああっははははははははははははは助けてくれぇぇぇえええええええ!!」 (くすぐった過ぎて強引に魔力を爆発させてリングを壊す事すら出来ない…。このままでは永遠に笑わされてしまう…!) キュバス「無駄よ❤罠まで仕掛けられたこの迷宮洞窟の最深部に辿り着くには――」 アカネ「フレイムバーストぉぉぉぉおおおおお!!」 ジエル「えっ…!?」 キュバス「きゃぁぁぁああああああ!?」 ミツキが限界を迎え絶望を感じていた絶体絶命の危機に、突然炎の放射が放たれキュバスはそれをまともに受けた。キュバスはその場に倒れ込み、ジエルはその一瞬の攻撃に怯んでしまった。 ライカ「サンダーボルト!!」 ジエル「うぎゃぁぁぁあああああ!?」 続いてライカの魔法によりジエルに落雷が襲い、ジエルもその場で崩れ落ちた。2人の助けが入り、ようやくミツキは長いくすぐり地獄から解放されたのだ。 ミツキ「っはあ…!っはあ…!っはあ…!っはあ…!っはあ…!っはあ…、っはあ…、っはあ…、っはあ…、はあ、はあ、はあ、はあ…。」 やっとくすぐりから解放されたミツキだが、あまりの苦しさに荒い呼吸を繰り返し息を整える事で精一杯になっていた。 アカネ「大丈夫ミツキ!?」 ライカ「すぐにあの方達を退けますから…!」 ジエル「うぐぅぅぅうう…、キュバスちゃ~ん!!」 キュバス「まさか、こんなに早く来るなんて…!」 アカネ「あんたら…、絶対に許さないんだからぁぁぁああああ!!はぁぁぁぁあああああ、バーニング――」 キュバス「くっ…!!……えっ…?」 ジエル「ひあぁぁぁああああああ、…あ?」 アカネが炎を拳に纏い、キュバスとジエルに殴り掛かろうとした瞬間、キュバスとジエルそれぞれの足元に魔法陣が展開され、2人は魔法陣から発せられた眩い光に包まれそのまま姿を消してしまった。そしてジエルがいなくなった事でバインドリングも消滅し、ミツキはその場に倒れ込んでしまった。 アカネ「――っくそぉ!!逃げられたぁぁぁああ!!」 ライカ「外部からの転移魔法…、ですね。」 ミツキ「はあ、はあ、まあ…、こんな所で…、っはあ、っはあ、バーニングフィストなんてされたら…、洞窟が崩れてしまうからな…。結果オーライだ…。」 アカネ「ミツキ、ごめん…!助けに来るのが遅れちゃって…。」 ミツキ「いや、助かった…。よく、来てくれた…。ありがとう。」 ライカ「無事で良かったです!それよりまずはここを出ましょう。ミツキに話したい事もありますし。」 ミツキ「分かった。…すまんアカネ。肩を貸してくれ…。」 アカネ「了解!」 疲れ切ったミツキはアカネに肩を借り、その場に乱雑に置かれていた武器や防具はライカが持ち、3人はその場を後にし洞窟の出口へと向かった。