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裏オークション開催〜商品名・十天衆ソーン〜

いつもご支援ありがとうございます。完成したものからササッと投げていかないとまた月末喘いでしまうので頑張っています。先月の文も隙を見て着手する予定です。口だけにならないよう努力いたします。

本日はグラブルからソーンさんです。好きなのに書いたことなかったなぁとか。もう7、8年くらい前だと思いますけど最初に取った十天衆がソーンさんでした。おかげで字数調節余裕でオーバーした上にこいつまたお尻弄るの大好きマンしてます。もう少し盛りたかったけどこれでもオーバーしてるから、オークションシチュって魅力的だけど難しいね……。


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「裏のオークションに、潜入?」

「ええ。本当は誰にも言わないつもりだったのだけど、団長さんだけには伝えないといけないって思って」


 騎空艇の自室でグランはソーンから衝撃的な任務の内容を伝えられた。以前からしばらく船を空けると彼女は言っていたが、まさかそんな危険な任務だとは思ってもみなかった。

 裏オークション。それは、裏社会で行われる違法売買の俗称。表の立場を持ちながら裏の顔をひけらかす者たちが島とする〝奴隷市場〟だ。

 グランも話だけは聞いたことがあるが、人助けを生業にしながら空を旅する彼には無縁の場所だった。善人は遠ざけられ、存在を巧妙に隠されてしまう。何度か探りを入れようとしたことはあったが、全くの空振りに終わってしまった。幼い自分では、力だけでは手出しができない場所であることを心底思い知らされた経験は、彼の中で苦い記憶として残っている。

 そんな裏社会の存在を、ソーンから潜入という形で口にされて思い出すことになろうとは。


「ウーノのコネクションでもなかなか尻尾を掴めなかったのだけれど、この前ようやくオークション会場の一つを探し出せた。この気を逃す術はないわ……私の眼で、悪事を必ず射抜いてみせる」

「待って! だったら僕も一緒に!」

「駄目よ。奴らは用心深いわ。私たちもかなり警戒されている。潜入は私だけ……これは決まっていることなの」


 あなただけが問題なわけではない。これは初めからソーンだけに与えられた役目だ。

 そう確固たる意志を見せられては、グランに返す言葉がない。しかし彼も男だ。己の若さと未熟さが、彼女の足を引っ張っているのではないかと不安にもなる。

 口を噤みながらも不安げな表情を浮かべたグランに、ソーンは厳しさを解いてフッと優しく微笑んだ。


「大丈夫。団長さんに心配をかけるようなヘマはしないわ。私が誰なのか、あなたはよく分かっているでしょう?」

「それは……」


 十天衆。それは全空に轟く〝最強〟を表す渾名だ。ソーンは、脅威の名を欲しいままにする十天衆に名を連ねる最強の弓使い。天性の狩人として獲物に逃げ場を与えぬ魔眼と、悉くを撃ち貫くしなやかで美しいとさえ言える魔導弓の強さをグランも知っていた。

 だが、ソーンが特別な力を持つことと、危険な裏オークションへの潜入を許容することでは話が違う。それにソーンは、過去の来歴から特別扱いされることを酷く嫌がっているはずだ。


「ふふ、ありがとう。私のことを気にしてくれて……けど、こんな力だからこそ外法を穿つチャンスを得られた。そう考えたら、悪いものじゃないなって思うの」


 彼女の眼は、彼の複雑な心境や慮る気持ちによって詰まった言葉の先を見抜いていた。


「潜入して、オークション内部の情報を持ち帰る。それ以上、危険なことは何もしない。約束するわ。だから安心して……ね?」

「……分かったよ」


 これ以上引き下がっては、ソーンを信用していないと宣言するようなもの。我が儘に駄々をこねて、驕った姿を見せるだけになってしまう。

 納得はしていないが、潜入がソーンでなければならない理由も分かった。万里を射抜く瞳はどんな仕掛けも見逃さず、いざとなれば飛行魔法による高速離脱が可能なソーンは確かに適任だ。グランが一人で戦線に加わったところで、足でまといになることは目に見えている。

 危険な任務に赴くソーンに何もできることがないと失意を覚えるグランに対し、彼女はクスクスと微笑んだ。そういう余裕な一面は、ソーンがグランより大人びていることがよく分かる。

 同時に、情報の漏れが危機的状況に繋がる潜入任務の詳細をグランにだけ告げた理由も分かるだろう。ソーンはフワリと浮き上がると、グランに顔を近づけ、その頬に口付けをした。


「っ!」

「必ず帰るわ。〝そーんなに〟心配しないで。待ってて、グラン♡」


 そこまでされては、男としても折れる他なくなってしまう。彼女は強い。きっとあらゆる不安が杞憂に終わり、行き際に見せてくれた気恥ずかしげな微笑と共に帰ってきてくれるだろう。

 全てを信じて送り出すこと。それが彼女を愛する者の役目なのだと。信頼こそが必要なものだとグランは思っていればいい。


「うん……信じてるよ」


 必ず無事に戻ってくる。心の中で幾度となく念を押したグランは、ソーンを信じて送り出したのだった。





 正面に立てられたステージだけが明るく照らされたその部屋は、観客たち全員が卑しい立場であると公言しているようなものだ。無論、それは暗黙の了解であるのだろう。互いのことは追求しない。中には、互いの立場を知った上で何食わぬ顔をして言葉を交わしている者までいる。

 そういった者たちも今は、照明が灯る立ち台に神経と視線を注いでいた。今回の品は、これまでの奴隷たちが霞むほどの価値を持っている。競り落とす気があるにしろないにしろ、見逃す手はないということだ。

 ステージの上には仮面で顔を隠した奴隷市場を取り仕切る男の他に、一人の女が立たされていた。この裏社会きっての大規模な奴隷市場に女がお披露目されるというのは、つまりはそういうことだ。


 明るく艶めかしいオレンジブラウンの長髪に、目鼻が非常に整った美女が一糸纏わぬ姿を晒している。それだけで大金を支払う価値があるだろう。

 彼女は両手を背中で縛られて、両脚には棒状の拘束具を取り付けられ品のない開脚を余儀なくされている。足首には重い鉄球付きの足枷が施され、オマケに黒鉄の首輪を付けられた姿は、正しくオーソドックスな奴隷という表現が似合う。誰であれ、どんな立場であれ、オークションの商品となれば至極当然の姿を晒すことになる。

 全裸を晒した女の隣には、彼女が着ていたであろう狩人の装束や魔導弓が、我々はこの女を完全に掌握していると権威を誇示するように飾り立てられていた。

 豊満な胸や恥毛が轟々と生い茂る秘部、挙句の果てには肛門すら曝け出す羽目になった女は赤面の羞恥顔を露にしている。分厚い首輪が邪魔をして俯くことさえままならず、恥辱の姿を暴かれ見つめられることに彼女は素面で耐えねばならない。


「大変長らくお待たせいたしました! 本日の目玉商品のご紹介いたしましょう!!」


 今日一番と言わず、オークション史上類を見ない怒声の如き声で紹介が始まる。そのくらいの声量がなければ、部屋に渦巻く熱量に押し退けられてしまうかもしれないからだ。


「彼女に知人、商売仲間を射貫かれた方々も多くいることでしょう。しかしご覧の通り、あなた方の不安はもう無縁のものです。ご安心ください。そして是非この商品をお求め下さい――――――全空最強の脅威、十天衆のソーンです!」


 惜しげも無く、そしてみっともなく裸体を暴かれ晒している女の名はソーン。衣服も武器も、尊厳すら取り上げられて、愛しい少年の元に帰るという言葉を今や叶わぬものとして、化け物と呼ばれることを嫌がっていた思い上がりを徹底した無力化によって思い知らされた。

 彼女は力で勝るはずの悪しき者たちに、一切の抵抗を封じられてケツの穴までじっくりと観察されてしまう屈辱を、弱者としての立場を心ゆくまで味わわされていた。全ては、十天衆の名を恥とする完膚なきまでの敗北奴隷となったが故に。


「じっくりと、そして心より満足するまでご覧下さい。これが最強の十天衆が一人、今や名声が地に落ちた女の裸体です! どうぞどうぞ、前にお進みになって目にしてください! 十天衆のソーン、全空一の裸体をその目でご賞味ください!」


 男は裏社会に屈した十天衆を喧伝する。全空の脅威は、奴隷オークションに商品として出品される価値を付けるための名だと声高に叫ぶ。

 ソーンは己への侮辱を黙って聞き入ることしかできない。全身に感じる視線から逃れるように魔眼を閉じた様は、自らの敗北を認めているようなものだった。


「豪華絢爛でしょう。全空最強の名に恥じぬ豊満な女体。美脚、くびれ、巨尻、巨乳……この女は全空に轟く、確たる美貌! 至極の女体であるのです!」

「っ……いやっ♥」


 遂に耐え兼ねたソーンがか細い悲鳴を上げるが、何も変わらない。むしろ、最強の弓使いである彼女が、今や奴隷に堕ちて何も出来ないと自らの口で喧伝を手伝ったのと同義だ。


「ですが、私めの言葉だけでは信用しきれない方々もいらっしゃるはず。それに、我々の調教が如何にして彼女を徹底的に屈服させることに成功したのかも、知っていただかなければ安心安全の購入とはいかないもの……ここからは、十天衆ソーンの奴隷としての仕上がりをご紹介いたしましょう!」


 男はソーンの後ろに立つと「さあ、自己紹介するんだ」と言った。

 普通なら従わない。だがソーンは、何かを思い出したようにビクッと肩を跳ねさせると、怯えた震え声で言葉を発した。


「……十天衆のソーン。スリーサイズは、91、58、88です」

「カップ数は?」

「っ、Gカップ、です」

「経験人数は?」

「ありま、せん……処女、ですっ♥」


 最強の十天衆のスタイルが暴かれたのみならず、生娘だったということが判明し会場の熱は一気に跳ね上がった。やはり純潔であるということは、奴隷としての価値を大きく引き上げる。十天衆ほど名の知れた女であれば、殊更付加価値は奴隷史上類を見ないものとなるだろう。


「もちろん、我々は細心の注意を払って処女のまま奴隷調教いたしました。この生い茂った毛を見ていただければ、調教を施した時間をご理解いただけるものと思っております」

「〜〜〜〜〜〜〜っ♥」


 傷一つない美しい奴隷ともなれば、隅々まで煌びやかに飾った方が見栄えが良い。だというのに陰毛だけが放ったらかしで、秘部の上でノビノビと逆立っている理由は、彼女が奴隷として捕まって長いことを示唆するパフォーマンスだ。

 裏オークションの安全管理、購入の際の懸念を取り払うために股間を縮れ毛で覆わされたソーンは溜まったものではないのだろう。羞恥で零れた涙を隠すように目を伏せた。


「さて、十天衆の一人が如何様に捕らえられたのか。詳細が気になる方もいらっしゃることでしょう」

「っ……いや!♥ や、やめて!♥」


 ソーンは男の言葉に激しい抵抗を見せた。拘束具が特殊な構造だからか、はたまた鉄球の重みで一歩も動けないのか、Gカップの巨乳を揺らすことしかできないが、ここまで大人しかったソーンの態度が変化したことに観客は目を丸くし、そして大きく興味を引かれた。

 男はソーンの生意気な態度にわざとらしく目を光らせ、前から見える大きな肉尻に手を当てた。前列にいた観客からは、男の指がソーンの尻穴を撫でた光景が目に映ったはずだ。


「おッほ♥♥」


 瞬間、ソーンは細めた目の中を寄せて間の抜けた嬌声を上げた。膣穴がくぱっと開いて、スポットライトに照らされたステージにパタパタと愛液を飛び散らせた。


「おっと失敬。このお話だけは、自分の口から語りたがらぬようでして……ですので、映像による公開になることをご容赦ください」


 そんな奴隷弓使いの顔が絶望に染まった。彼女の真上に投影された魔導ビジョンには、十天衆自らが奴隷オークションへと潜入した当初の姿が映し出されていた。


『ここで間違いない。奴隷にされた子たちが、この中で……絶対に許せない』


 凛々しい顔に怒りを滲ませたソーンは、裏オークション会場を彼方の空から見下ろしていた。煌めく魔眼は僅かな隙間から、まるでオークション会場に入り込んだような目前の光景をソーンにもたらしていた。

 だが、先が見えすぎて足元の小石が見えていない。潜入を気取らるどころか、透明化したドローンの監視カメラにきめ細かい肌の色から際どい露出の股間部まで、明け透けにされているなどと思いもしていない。こうして客観的に見ると、凛々しい顔がマヌケに見える。事実、観客たちはソーンの領域である上空で逆監視される映像に侮蔑の失笑を零し、十天衆もこの程度だったかと侮っていた。

 しかし反論はできない。この先にある、今の映っている以上の無様さをソーンは知っている。誰より何より、彼女が鮮明に覚えているのは必然だ。


『あそこからなら入れそうね』


 潜入できそうな入口を遠目で探し当てたソーンは、気配を殺しつつ飛行魔法で接近していく。

 その背後から透明化したドローンが接近し、隙間だらけのショーツパンツで守った気でいるムチムチの尻肉をカメラで捕らえた。ドローンは、本体と同じく目に見えない突起物をコードのように伸ばし、そして。


 どちゅんっっっ♥


『お゛う゛ゥ゛っ!?♥♥♥』


 瞬時に加速し、ソーンの尻穴を的確に穿った。空中で背後を取られた挙句、人体の鍛えられない急所である尻穴を穿たれた時点で、ドローンとソーンの勝敗は決していたと言っても過言ではない。

 別カメラでは凛々しい顔をブサイクな寄り目に変えた表情や、思わず尻を押さえるように両手を背中に伸ばしながら仰け反る全体像を捉えていた。映像越しでも、ケツ穴を貫く遺物の破壊力が顕著に伝わってきた。

 しかし、ソーンを襲ったトラップの威力はここから本領をみせる。尻穴を拡張しながらくい込んだ突起物が、そのまま高速で回転しながら先端を伸ばしていった。


 ごりごりごりっ、ごりゅりゅりゅりゅりゅりゅっっ♥♥♥♥


『ほぎょお゛ォ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!?♥♥♥♥♥』


 恐らくはこの空の世界で初めてアナルドリルを受けたソーンは、とても人に見せられない顔で鼻水を噴き、情けない悲鳴を響かせた。この時点で飛行魔法は維持できなくなり、ソーンの身体はアナルドリルで全てを支えられていた。


『う゛ッほーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!?♥♥♥♥♥』


 プシィィィィィィィィィィシャァァァァァァァァァァッ♥♥♥♥


 やがてソーンは白目を剥き、ゴリラと聞き紛う野太い嬌声を吐き出しながら失禁を空中で撒き散らした。



「……と、ここまでの恥晒しを口に出すのは十天衆としてのプライドが許さぬようで、失礼ながら撮影映像を代わりにお送りさせていただきました」


 映像には力尽きて失神したソーンが、アナルドリルを固定具にされ、逆さまに釣り上げられながら調教施設へ運び込まれる姿まで映し出され、ソーンは言葉もなく、観客は盛況な拍手を送った。

 よくあの十天衆をあっさりと手玉に取り、無様すぎる敗北奴隷堕ちをさせたものだと絶賛の声が上がった。賞賛に対し、男はここからだと息巻くように笑みを返した。


「こうして十天衆のソーンを無傷で捕獲した我々は、この女へ徹底的な屈服調教を施しました。そう、皆様も知る奴隷たちの必需品である快楽を、あの十天衆にも厳しい調教で身体に染み込ませたのです……その一部始終を語っていただきましょう。今度こそ、本人の口からね」


 ニヤついた視線は、ソーンが命令を拒絶できないという確信に満ちたもの。


「…………け、ケツ穴をドリルで突かれて、無様に敗北した十天衆のソーンです♥」


 数秒は堪えるように口を閉ざしたソーンだったが、視線の熱に耐え兼ねたのかあっさりと口を割る。言葉遣いにも調教の成果が出ているが、何より態度が雄弁に屈服を物語っていた。


「奴隷商人様に捕まった私は、奴隷市場へ潜入しようなどと考えた浅ましい頭と、この淫らな身体を奴隷に相応しいものへと変えていただきました……♥ 媚薬カプセルに三日三晩閉じ込められた時は♥ 弓の引き方も忘れるくらい、気が狂いそうでした♥ お、おまんこの毛は、調教の深さと、私の屈服を表しています………………け、ケツ穴を、徹底的に〝ケツマンコ〟にしていただいた、時間の長さも、表して、いますっ♥♥」


 どよめきは期待通りというところか。処女調教が絶対であるのは元より、性奴隷として様々な箇所を性感帯になるよう躾がされる。

 中でも女として、人として恥ずかしい排泄器官の性感帯化は処女のまま感度を底上げした媚肉に勝るとも劣らない手間が掛けられていることは想像に難くない。


「それではここで一つ、十天衆ソーンが自慢のアナルが如何に仕上がっているかを紹介させていただきます!」


 男がそう言うと、ソーンが立つステージの一部が浮き上がり回転し、彼女に背中を向けさせた。これによって巨乳とムダ毛丸出しの秘部は羞恥を免れたが、至極当然代わりが生まれる。

 顔面は魔導ビジョンに浮かび、ムッチリとした肉付きでありながら引き締まった巨尻と第二の媚肉に相応しい拡張縦割れアナルが雁首を揃えて露になった。


「いやぁ……♥♥」


 ガニ股でデカケツを突き出すように晒したソーンは、第一の媚肉から伸びてきたムダ毛に覆われ、肥大化したピンクの肉を浮き上がらせた下品でありながら艶やかという欲張りなケツマンコを恥ずかしげにヒクつかせた。


「さあ、十天衆ソーンのマゾアナル! 調教の成果をご覧に入れて差し上げましょう!」


 同じくせり上った立ち台に上がった男がソーンの巨尻に顔を近づける。そして、息を吹きかけた。汗をたっぷりとかいて湿ったケツ毛が靡くことはない。その程度、自然に吹く風で例えるならそよ風にすら及ばない『フッ』と消える吐息だった。


「あはぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜ん♥♥♥♥」


 ところがソーンは、息を吹きかけられた途端にアナルをビクビクッと蠢動させ、魔導ビジョンに映った羞恥顔を鼻の下を伸ばして舌を出した情けない蕩け顔にしながらわざとらしさすら感じる喘ぎ声を上げた。

 あまりのことに一瞬静まった会場が、十天衆ソーンがアナルに息を吹きかけられて媚びる性奴隷の声を上げたことに気づいた傍からまた沸き立つ。その声援を受けたソーンの顔は、形容し難い恥辱に歪むが、アナルの気持ちよさに屈しかけてもいた。


「いかがでしょう。無論、胸や秘部も奴隷に相応しい感度に仕上げてありますが、排泄の穴に息を吹きかけられてイキかけるほど感じるというのは、十天衆ソーンが変態マゾまで落ちぶれたことを一番にご理解いただけたかと思います! さらに」


 男はおもむろに指をアナルに近づけるが、穴に直接触れはしない。調教を終えた奴隷に無闇やたらと触れたがらないのは商人としてのプライドがあるのかもしれない。

 だから彼はもっさり生い茂ったケツ毛を摘み、ブチンッと乱雑に引き抜いた。


「ん゛ッぎィーーーーーーーーーーッ!!♥♥♥♥♥ イグぅうぅうぅうぅうぅぅぅうぅ♥♥♥♥♥」


 ケツ毛を引き抜かれたソーンは、痛みに悶絶しながら腸液を噴射して絶頂するという被虐快楽の果てにある無様すぎるアクメを晒した。


「このように、ケツ毛を千切るだけで絶頂いたします! どうです、見事なアナル潮吹きでしょう?」


 興奮を取りたいのか笑いを取りたいのか。そのどちらも取って、無様極まりない敗北奴隷を嘲笑いたいのか。


「さてそれでは、競りの前に今一度、本人の口からそのことを語っていただきましょう!」


 一体何度辱めのパフォーマンスを行えば気が済むのだと言いたかった。


「処女調教……ケツ穴開発済み♥ ケツ毛引き抜き芸でアクメできます♥ おっぱい感度抜群の〝元〟十天衆ソーン、です♥ ぜ、是非、お買い求めのほどよろしく、お願いします……♥♥」


 当然、ソーンの口から出た言葉や、尻をゆっくりと左右に振る行為は本人の不満を表すものでは到底なかったが。

 魔導ビジョンに浮かんだ奴隷の媚びた諦めの笑みに会場は万雷の喝采を彷彿とさせるほど沸き立ち、我先にと名乗るように金額を叫ぶ声が上がった。

 全空最強の弓使い。その価値は伊達ではなく、今までの奴隷たちとは比べ物にならない金額が提示されていく。一千万ルピ、五千万ルピ、一億ルピ――――――とても一個人が提示できる金額ではないと、買い取られるソーンすらケツ穴を萎縮させ震え上がる。


「全空の脅威、元十天衆ソーンを競り落としたのは……こちらの御仁になります! おめでとうございます!!」


 そして、唯一観客席からスポットライトを浴びた男がいた。一体、自分を買ったのは誰なのかとソーンは震える。恐ろしくて振り向くことができない。

 そんな哀れで無様な敗北奴隷の前に立った。ただ一人、商品を手に入れる権利を買って登壇した男は、己を見せつけるように彼女の前に君臨した。

 相当良い物を身につけている。悪く言えば成金趣味な衣服で恰幅の良い身体を包んだ中年の男は、ここに来てソーンを更なるどん底に突き落とす顔をしていた。


「ぐふふ……久しぶりだな。儂を覚えておるか?」

「な……!」


 魔眼で射抜いた者を忘れることはない。だからソーンは、己を買った男が悪徳貴族――――――自らの眼で悪事を見抜き、失脚させたはずの男であることを即座に思い出した。


「儂は忘れもせんぞ。貴様の忌々しい眼で土の味を知ったことを……あの時の怒りを忘れることなく儂はここまで再びのし上がった! このような、因果応報の機会を逃さぬようにな! 今度は貴様が、儂の前で頭を垂れる番というわけだ……そうだな、〝元〟十天衆のソーンよ」


 逆恨み、という言葉がこれほど似合う場面もあるまい。因果応報という言葉が、これほど適さぬ光景もないだろう。

 それでもソーンは口にしなければならない。これから先、奴隷調教がマシに思える仕打ちを受け、醜態を晒す言葉を。


「……は、はい♥ 無様な敗北奴隷を♥ 思う存分使い倒してください、ソーンの新しいご主人様♥」




 これは顛末だ。誰かの手に届くかもしれない、売り払われた奴隷の後語りでしかない。


『……その後、オプションを勧められたご主人様は、その場で嬉々として私を辱めたわ♥ 乳首のピアスと、胸の焼印はその時に付けられたものなの……♥』


 乳首にはピアスが、胸には左右で合わさる『奴隷』の二文字が煌々と煌めいている。魔導カメラの前でガニ股になり、毛が生い茂るみっともない腋をソーンは見せつける。腹の下に茂った毛量は、裏オークションから長い月日が経ったことを示すように増し、臍の上まで一本の下品すぎる恥線を描いていた。

 ソーンは光のない眼でカメラを見つめる。その先にいる者に、せめて届かないようにと言葉を重ねる。届いてしまった時は、どうなるかなど考えたくもない。彼女は振り向き、尻臀を両手で広げる。そこには拳が入りそうなくらい肥大化したあまりにも情けないアナルがあった。


『け、ケツ穴も……捲れるくらい激しくチンポで犯されたわ♥ 調教されたおまんこがあるのに、ケツ穴でしかイケなくなるくらい強く、沢山……女としての存在価値を無くして、一生アナルで絶頂し続ける奴隷にしてやる、って……♥ さ、最低なこと、なのに♥ 調教された私のケツ穴は♥ ご主人様にケツマンコ蹂躙してもらえるんだって、悦んでいたの♥ は、恥ずかしくて、死んじゃいそう――――――お願いします♥ 私のことは、探さないでください♥ 変態マゾアナル奴隷になった私のことを、どうか忘れてください♥ 私は…………自分が恥ずかしすぎて、あなたに会ったら死んでしまうわ♥ それだけなら、いいかもしれないけど♥』


 そう、恥ずかしくて死んでしまうだけならまだいい。最底辺の尊厳破壊は先にある。ソーンのケツ穴はヒクヒクと蠢いて、腸液の涎を垂らし、信じて送り出された敗北奴隷としての最後の価値を生み出そうと産声を上げていた。


『恥ずかしくて♥ ケツ穴がイッちゃうかもしれないの♥ お願いグラン。もしまだ私を想っているなら、探してくれているのなら――――――そんな変態マゾに、私を堕とさないでください♥』


 これ以上は堕ちたくない。敗北マゾを晒したくない。帰還を約束した純粋な少年に、こんなみっともない奴隷の姿を見せて、悦ぶ自分を想像などしたくはないのだ。

 この映像が名前の主に届くのかは分からない。届くにしろ、届かないにしろ。願いが叶わないというのなら、どちらが幸運なのだろう。


『もしこれを観ていたら……あ♥ ま、待ってくださいご主人様♥ あとちょっと♥ もう少しだけぇ……ん゛ッほォ゛♥♥♥♥♥♥』


 あるいはこう問いかけるべきか――――――元十天衆ソーンの品性下劣でブサイクなケツアクメ顔を拝むことができる権利を、彼女の主以外に持つことが幸運であるかどうか、と。



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