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とある斬姫と無個性戦闘員の改造記録

いつもご支援ありがとうございます。ちまちま書いていた最上位が幾つか完成し始めたので、ちょっと小出しにしながら投稿させていただきます。

グラブルのナルメア。かぐや様は告らせたいから藤原千花。SAOからアドミニストレータ。本日はこの三つを順番にお届けします。


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「団長ちゃん、みんなを連れて逃げて!」


 ナルメアの余裕のない声が戦場と化した騎空艇グランサイファーの甲板に響き渡る。彼女は刀を振るい、衝突してきた騎空艇から乗り込んでくるとてつもない数の戦闘員を兎にも角にも斬り伏せる。手当り次第、目に入った者、そうでない者をひたすら撫で斬りにする。

 普段のナルメアなら、ここまで無作為なやり方は好まない。有象無象を斬り伏せることに喜びを感じる剣豪ではないし、それをするなら人ではなく魔物を選ぶ良識がある。が、今の〝これら〟は例外中の例外だ。

 無作為に斬り伏せなければ、やられる。数の利がこれほど有効であると感じたことは今まで一度足りともなかった。それだけの人海戦術に、ナルメアたちは敗走しかけていた――――――


「そんな! ナルメアさんを置いてなんていけません!」

「いいから! もう戦線を保てない……押し返せるのはあと一度だけ。その間に、グランサイファーをあの騎空艇から離して、逃げて!」


 余裕のないナルメアは、他の団員たちの手で後ろに下がらせたジータの声にいつになく乱暴な口調で言葉を返す。それほどまでの焦り。このままでは団長まで〝殺られる〟となれば、剣筋にも乱れが出て、悠長な問答などしている暇がないのも当然であろう。


「個性含有者を発見! 捕獲します!」

「ドラフ型を確認、捕獲します!」

「く……っ!」


 グランサイファーへ乗り込んで来ようとする戦闘員たちを舌打ちと共に斬り返す。しかしその傍から次の、また次の戦闘員たちが現れて全くキリがない。

 彼女たちは安っぽいグレーのハイレグ生地に長手袋とソックスという、卑猥な統一衣装を身につけている。特にハイレグが際どいを通り越し、鼠径部の八割以上が露出している上に黒さが意味をなさぬほど薄く突き抜けている。シースルー、つまりは透け透けの破廉恥極まりない色なのだ。

 だが特徴的、否、統一的なのは衣装だけではない。ドラフ顔負けのデカすぎる乳房に、均等に切り揃えられたダサいおかっぱの髪型。空の世界におけるドラフ、エルーンの特色は威厳を感じられない小ぶりな形でやはり〝統一〟されてしまっていた。

 顔つきだけは個性を残してこそいるが、それも統一された服と個性なき体型、髪型によってほとんど判別が叶わない。いや、むしろ判別できてしまうと動揺し戦い難くなる――――――ジータたちがそうだったように。



 その騎空団が問題視され始めたのは、つい最近のことだった。とある騎空団は合意の上で様々な騎空団と合併している、と初めこそ思われていたが、あまりに急速な肥大化を不審に思った者たちが調査を開始。その時になってようやく、統一されたハイレグ衣装と画一された容姿の女性団員を従えているという、狂信的な宗教国家でもありえない不気味な内実が判明したのだ。

 だが、内部情報が判明した時には、その騎空団は女戦闘員を用いて大規模な活動を開始していた。島、騎空団問わず無差別攻撃を行い、無辜の女性たちを問答無用で連れ去って、女戦闘員へと変えていった。

 事態を重く見た者たちはあらゆる騎空団に呼びかけ、戦闘員騎空団の逮捕を計画した。


「ナルメアさん、早くこっちに!」

「……ごめんね、団長ちゃん。ここは、誰かが止めなきゃいけないの」


 結果は、現在において明白である。秩序の騎空団と協力し、騎空団の検挙に当たろうとしていたジータたちは、逆に彼らの奇襲を受けてしまった。大量の女性団員による人海戦術に加え、戦闘員の一部には見るも無惨な画一的存在と成り果てた仲間たちの姿まであったとなれば、形勢不利は自明の理だ。

 敗走を余儀なくされたジータたち。その殿をナルメアは勤めようというのだ。敵騎空艇からやっとのことで切り離したグランサイファーが離れていく中、ナルメアだけは敵騎空艇内という対岸に残った。

 ジータたちを確実に逃がす。そのためなら、一人残ることも恐れない。むしろ一人でなければ意味がないのだ――――――彼らに捕まった者の末路など、顕著なほど見てしまっているのだから。


「そんな! ダメですナルメアさん!! 戻ってきてください! ジータ、グランサイファーを、あの船に」

「分かってる! 今ラカムさんに――――――」


 ナルメアの背中から、グランサイファーとジータたちの声が遠ざかっていく。ルリアを含め、ナルメアを助けようという声が上がっているようだが、協力している秩序の騎空団が冷静な判断を下し、艇を戻れない位置まで後退させるはずだ。

 あるいは、戻っても無駄だと理解できる場所まで、だ。


「個性含有ドラフを発見。対象に抵抗意識有りと認定し、捕獲を開始します!」


 ナルメアを取り囲む女戦闘員たち。統一された卑猥な衣装、とても戦えるとは思えない下品なデカ乳。そして画一存在の端から見えてしまう見知った顔。

 蒼の少女を守護する騎士に向けた狂気的な愛を捻じ曲げられて艶めかしい金髪をマヌケなおかっぱにされてしまった者もいれば、自慢の巻き角を安っぽく小さい角に加工され、モフモフからは程遠いハイレグスーツを嬉々として纏っている者もいる。死神と契約した愛を求める殺戮者も、プリンセスマナリアの渾名を冠した姫すらも、全員が余すことなくおかっぱデカ乳の変態ハイレグ戦闘員へと堕ちている。例外なく、騎空団への忠誠を瞳に宿している。

 ナルメアは、生まれて初めての恐怖に震えた。己がああなってしまうかもしれない、という人の思考を持つ者なら当たり前に感じる畏怖だ。


「ここは通さん……私が立ち塞がる。この先へ向かわんとする有象無象は――――――斬り捨てる!!」


 震えを振り払い、刃を踊らせた。守りたい者のために、大切な者のために。見知った顔を今は敵だと慈悲を捨て、有象無象として斬り伏せる。

 斬姫の無慈悲な刃が数多の敵を斬り捨てて往く。しかし女戦闘員たちは、それ以上に無慈悲な数と忠誠心を以て進み続ける。美しき斬姫の武芸は、無個性なる忠節に呑み込まれていった。






「ん……ここ、は……?」


 ナルメアが目を覚ましたのは、機械の工場めいた場所だった。何十本というベルトコンベアの一つに仰向けで乗せられた彼女は、革製の拘束具で身体を雁字搦めにされており転がって姿勢を変えることすら叶わない。

 記憶のうちでは、およそ千を超える戦闘員を斬り伏せたところまでは覚えている。それ以降は無我夢中、力尽きて膝を折るまで戦闘員を倒し続けた。しかし艇の奥から無尽蔵に現れることに加えて、回復し立ち上がってくる戦闘員との戦いに終わりは見えずに、やられてしまった。

 武具は取り上げられて、手足は完全に戒められている。これで動揺するほど戦闘時のナルメアは物を知らぬ小娘ではないが、見るからに〝何かを造る工場〟で目を覚ませば、驚きもするし恐れも抱く。それは自分が〝ああなる〟かもしれないという考えと、それ以上にジータたちのことを彼女は気にかけていた。

 きっとジータたちは、殿を勤めたナルメアを案じている。体制を整えて、すぐ助けに来てしまうかもしれない。それでは駄目だ。何かしらの対策がなければ、この騎空団に勝利することはできない。一騎当千の力を数で覆す、理に叶っていながら不条理な彼らに勝つための手段を見つけてもらう時間稼ぎも、ナルメアが残った理由の一つなのだから。


「団長ちゃんたちは、逃げきれたはず……早く、脱出して、安心させてあげなきゃ」

【改造対象ノ覚醒ヲ確認。無個性戦闘員化プロトコル起動。改造シークエンスヲ開始シマス】

「っ、誰!?」

【改造対象最終確認。種族タイプ:D。個体名:ナルメア/95-59-89。型式番号7722番目ノ無個性戦闘員・採用】


 ガコンッ! ゴウン……ゴウン……ゴウン……


「きゃあ!」


 突如として鳴り響いた声は、明らかに人のものではない。聞き慣れない機械音声の次にナルメアは駆動音に揺さぶられ、悲鳴を零した。

 その後はベルトコンベアが緩やかに動き、ナルメアを搬送する。彼女は第一のゲート内へ粛々と流れ、運び込まれた。


【改造対象者収容完了。セーフティロック自動解除。第一フェーズ『戦闘員スーツ着用』ヲ開始シマス】

「く、何をされようと……!」


 シャッターが閉じて空間が密閉される。陸に打ち上げられた魚のように身動きが取れない哀れな改造対象者へ、無数の銃口が向けられた。

 やられる、と一瞬後の痛みを無意識に思考したナルメアが咄嗟に目を閉じた。諦めたわけではなく、痛みに耐えるための行動だ。この無防備すぎる姿である場合、無機物の挙動を見続けるより正しい行為だと言えよう。耐えるために余計な動作を遮断する――――しかし正しいから耐えられる、というのも間違いだ。


 ビビビビビビビッ♥


「お゛びょーーーーーーーーーーー!?!??♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥」


 銃口から放たれたピンク色の光線がナルメアの全身を包み込んだ瞬間、普段のナルメアからは想像もできないバカ丸出しの悲鳴が響き渡った。

 ショッキングピンクの光に包まれたナルメアは、そのまま寄り目で鼻の下を伸ばしたブサイク顔で言葉にならない奇っ怪な嬌声を上げ続ける。それから十数秒ほど経過した頃、ナルメアの身体を包む卑猥な光が弾けた。


「は、ひぃ……ほ、ぉ……な、何だった、の……っっ!?」


 状況を確認しようとしたナルメアは、息も絶え絶えになりながら顔を上げ、寝そべった己の身体を見て、絶句した。

 着慣れた装束が一部の隙もなく失われて、代わりにあったものと言えば、ぴっちりと貼り付き雌ドラフ特有のムチムチドスケベボディを『ミチムチィ♥』と締め上げるシースルーのスーパーハイレグスーツ。刀に付いた血を拭うことなどできそうにない薄い安物の長手袋とソックス。

 そう、何も隠すことのできない。何を隠そうともしない。何より明確な女戦闘員の証である戦闘員スーツを、着せられてしまっていたのである。


「やっぱり、ここはあの人たちを造るための、工場……は、早く逃げなきゃ!」


 最悪の想像通りの展開を迎えつつあることを知ったナルメアが、着衣と同時に革製拘束具が解けたことを利用してベルトコンベアから逃げ出そうとした。


「んっ、ぐぅぅぅ……ふ、ふんぬぅぅぅぅ……はぁっ。な、何なのこの服……隙間だらけなはずなのに、身体に貼り付いて、動けない……っ!」


 ところが、ナルメアの身体はベルトコンベアに縫い付けられたように動けない。どれだけ力を込めても身動ぎすらできず、渾身のいきみ顔を披露してピクピクと痙攣する無様な女の姿を晒すに留まった。

 見た目は透け透けで横乳丸出しな上に尻肉に食い込むほど細いスーツだというのに、手足が締め上げられて強引に伸ばされるような感覚に囚われ、ナルメアは焦燥を露にした。

 極めて安っぽく陳腐で卑猥なスーツにしか見えないが、実は戦闘員の逃走と反逆を防止する機能が搭載されている。つまり拘束具が解けたのは不備ではなく、第一フェーズで戦闘員スーツを着せた時点で逃走は不可能であると正規の判断が下されたからなのだ。

 そうとも知らず脱出のチャンスだと藻掻く哀れな雌ドラフを乗せたベルトコンベアは、次の改造個室へとナルメアを誘った。


【第二フェーズ『画一化』ヲ開始シマス】

「ひっ」


 中には無数の銃に取って代わり、鉄板が天井を覆い尽くしていた。小柄な女ドラフ一人を潰すくらい訳がない巨大なプレス機を見てナルメアは真っ青な顔色で悲鳴を上げた。

 あれに潰されたら人の形を保っていられないだろう。残酷な殺意が滲む鉄板が眼前に迫り来ると、明鏡止水の心などと言ってもいられない。


「いっ、いやぁぁぁぁ……ん゛ぶう゛う゛ぅ゛う゛う゛ぅ゛う゛ぅ゛う゛う゛!!?♥☆♥☆♥☆♥☆♥」


 だが、ナルメアの懸念は大きく外れることになる。鉄板は彼女を押し潰して『ぷしゅうぅぅぅぅ♥』と熱を帯びた音を響かせこそしたが、見た目の殺意に反して身体を砕くようなことは一切しなかった。


(っ〜〜〜〜〜〜〜〜!!?♥☆♥☆♥ ちゅ、ちゅぶれりゅ♥♥ からだっ、ちゅぶれっ、ぐちゃぐちゃにっ♥ へ、へんになりゅ、からだとけりゅうぅうぅうぅうぅぅうぅ〜〜〜〜〜〜〜♥☆♥☆♥☆♥)


 顔面が圧迫され、鼻孔が思いっきり開いて唇が腫れたように捲れたブサイクキス顔をキメる。鉄板の内側では、そんな無様なナルメアの身体は、信じられない速度で収縮拡張改造を繰り返され変貌していく。


「……ほ、ほひぃ〜〜〜〜〜〜♥☆♥☆♥」


 やがて鉄板が引き上げられると、ガニ股で両手を広げた潰れたカエルの如く惨めな女ドラフの姿が露になった。白目を剥きかけ、鼻水と涎を垂れ流した顔面崩壊雌豚ドラフ。

 しかし真に注目すべきは胴体だ。ただでさえ大きかったおっぱいが肥大化し、へそ上まで垂れるほど下品なUカップのデカ乳に。太ももや尻肉もムチムチの贅肉を付けて、もはや戦う女の肉体ではない淫体と成り果てた――――即ち、画一化されたドスケベボディというわけだ。


「しょ、しょんなぁ……♥」


 この時点でナルメアの剣豪としての人生は終わった。ドスケベデカ乳デカケツボディには無駄な筋肉など欠片ほどもなく、雄を喜ばせる贅肉がこれでもかと蓄えられており、その事実を誰より自覚させられたナルメアが情けない嘆きの声を漏らした。

 ヒューマンなら画一化はここで終わるのだが、ナルメアは【タイプ:D】と呼ばれる個体。とどのつまりドラフとしての個性が残っている。


【タイプ:D専用デバイス展開。画一化ヲ開始シマス】


 キュイィィィィィィィィィンッ♥


「ひぃぃぃぃぃ……!!? や、やめてぇぇぇぇぇ!!」


 無機質な機械音声と共に、電動ノコギリが高速回転する甲高い音が密室に響き、ナルメアは震え上がりみっともない声を上げた。恐ろしさのあまりぷひゅっ、と失禁すらしてしまう。

 ドラフにとって己の角はそれほど過敏で大事な場所だ。そこに向けられた意識を間違うはずがなかった。

 鋭い回転刃が頭部の両角へと迫る。実に立派なドラフ角だ。画一化されたドスケベボディをガタガタと震え上がらせる惨めな女には、少々勿体ないくらいだろう。


 ガリガリガリガリガリィィィィッ!♥


「ほぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛っ゛!!!?♥☆♥☆♥☆♥☆♥」 


 ナルメアの刀以上の斬れ味があるのか、鋭く大きかった角はみるみるうちに目に見えない塵芥と還っていく。

 戦闘員スーツの効果で痛みが快感に変質していることを知らないナルメアは、ドラフの尊厳とも呼べる角が削られているのに途方のない快感を覚えるという、ある意味で屈辱的な状況に情けない雄叫びを上げることしかできない。

 回転刃で大胆に削られた両角へと続け様にレーザーが照射される。それは細かな部分を的確に削り取り、一縷の望みも残さず完全な加工を行うためのものだ。


「ほびょっ♥♥ ほげげげげげっ♥☆♥☆♥☆ ほっっっっぴぃぃぃぃぃぃぃぃ♥☆♥☆♥☆♥☆ やべでぇぇええぇえぇっ♥ ちゅのぉ♥♥ あたまぁ♥♥♥ おかしくなりゅうぅうぅぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥♥」


 あれほど勇ましく、大切な者のために戦闘員たちの前に立ち塞がった斬姫の象徴たるモノが、あるいは尊厳たるモノが、とどのつまりは個性たるモノが失われる。

 その品性のない悲鳴は予期できるものではなかった。けれど、こうなることは予測できたはずである。数千という戦闘員の在り方を知っていながら、自分なら耐えられる、脱出できると考えるなど烏滸がましいにも程がある。


「う゛ほおおぉぉおおぉぉぉッッ♥♥♥♥♥ ちゅのっ、げじゅらりぇてぇッ、イグッ、イグゥ゛ウ゛ゥ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ゥ゛ウ゛ゥ゛ッ゛ッ゛♥♥♥♥♥♥」


 変態的な衣装を着せられ、刀を握る屈強な肉体を奪われ、種族の象徴を加工される絶望。だというのにナルメアは品性下劣な声を上げて絶頂した。

 破滅的なアクメを迎えたナルメアの嬌声は留まることを知らなかった。


【第二フェーズ終了】


 アナウンスと共にシャッターが開かれ、ゴウンゴウンとベルトコンベアの流れが再開する。


「あへぇ……♥♥♥」


 アヘ顔を晒した〝おかっぱの極薄変態スーツデカ乳無個性ドラフ〟が、愛液を小便のように溢れさせながら運ばれていく。

 見事な加工は寸分の狂いもない。顔の形以外は、ナルメアが薙ぎ倒したD型戦闘員と全く同じフォルム、シルエット。完璧な規格の統一が成し遂げられていた。

 ここまで寸分違わぬ改造技術を持つ騎空団に、初めから勝ち目などなかったのだ。そのことに気づくのが少し遅かった彼女の運命は、もう決まってしまっている。


【最終フェーズ『人格矯正』ヲ開始シマス】


 最後の個室に運び込まれたナルメア。その惚けた顔を覆う奇妙なデザインの仮面が取り付けられた。四つの目玉、あるいは煌々と輝く穴か。良い印象は感じない。寒気を覚えるデザインの無機質な仮面。

 当然、意味深で怪しいだけの仮面ではない。今更になって顔立ちの個性を仮面如きで失わせるためでもない。


 キィィィィィィィィ……♥♥


「ふおっ!?♥♥ ふおおぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!?!?♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆」


 加工はいちいち対象となる相手と意思疎通を図ることはしない。最後まで身勝手に、機械任せのタイミングで作動した装置の効果でナルメアも突如として悲鳴を上げた。


【矯正実行中、矯正実行中、矯正実行中……】

「んんっ、んぅぅぅうお゛おぉぉぉぉぉぉ♥☆♥☆♥☆ どべでっ、どべでぇ゛ーーーーーー♥☆♥☆♥☆ きえっ、きえりゅ、きえちゃうぅぅうぅぅうっっっ!!?♥☆♥☆♥☆♥☆」


 既にナルメアは、自分が何を叫んでいるのかも分かっていないかもしれない。

 仮面から脳へと伝わる破壊因子は人格矯正の第一工程、無個性化用の記憶破壊兵装。記憶とは人格、及び肉体の情報を含むもの。これは一度全ての内部情報を抹消することで、より高度な画一化を果たすという目的がある。無論、力にこだわりがあるものは戦闘技術すら剥奪される徹底的な侮辱行為の他、人格の破壊という純然たる死の概念が付与されることは言うまでもない。

 本来なら恐怖で錯乱するところだが、共に脳へと伝わる快楽電流が死の概念を最後まで曖昧にする。


「あたま、あたまにへんにゃっ、へんにゃことば♥ おまんこ♥ おっぱい♥ けちゅあにゃ♥ あっ♥ 忠誠♥ 忠誠気持ちいいっ゛♥ きもぢよずぎでイグゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥」


 対象者はいつ自分が失われたのかさえ分からぬまま〝生誕〟を迎えるということだ――――――――




【無個性戦闘員化プロトコル終了。個体名抹消。識別番号登録――――――完了】





「下級戦闘員、整列!!」

「「「「おまんこッ!!♥♥♥♥」」」」


 個性を剥奪された戦闘員は、基本的に『下級戦闘員』で一括りに扱われる。平時は男兵士の指揮下に入り、どんな命令でも忠実に従う。

 右手をピシッと頭の上で掲げる敬礼。しかし股はガバリと下品なO字を描き、卑猥な宣言通り空いた手でマンコをぐちゅぐちゅを擦るあまりに品のない変態敬礼でも、彼女たちは喜んで従ってしまう。


「おまえたち、順番に名乗れ! ……ああ、元の自分のことも入れろ。でないと個性のない貴様らの名前など分からんからな!」


 自分たちがしたことを棚に上げ、男兵士はそう偉そうに命じる。


「ハッ! 識別番号N-4756! 元クラリスです! よろしくお願いしまんこっ!♥」

「識別番号E-5862! 元アンスリアです! よろしくお願いしまんこっ!♥」

「型式番号H-2580! 元マギラフリラです! よろしくお願いしまんこっ!♥」

「型式番号S-126! 元エウロペです! よろしくお願いしまんこっ!♥」


 けれど、無個性な格好と身体と容姿を備えた女戦闘員たちはマンコを弄り回しながらガニ股敬礼をキメ、失われた自分たちを嬉々として報告する。


「型式番号D-7722! 元ナルメアです! よろしくお願いしまんこっ!♥」


 ――――その中に、勇ましく戦い無様に敗れた斬姫だった者の姿があったことは、もはや誰に知られることもなく消えていく事実である。




Comments

こちらこそリクエストありがとうございました!ご満足いただけるものに仕上げられたようで嬉しい限りです。 戦闘員化は無個性に近づくのがさることながら、名有りヒロインが安っぽい統一衣装を着てる概念とかもたまりませんよねぇ。あのヒロインたちを背景にしてしまう冒涜感も大好きです! 比較的お気軽に使えるとはいえ金額が金額なので、余裕がある際にご利用ください!改めてありがとうございました!

いかじゅん

執筆お疲れ様でした!! しっかりとした絶望的な戦況の前振りから、ヒロインをモブに貶める無個性化改造まで、期待以上の出来でした!! 特殊な戦闘員タイプを指定な上、角削り描写までお手数おかけしました。その分、想像の上をいく非常に素晴らしい出来でした。やはり戦闘員化は良いですね…… それぞれ単体で一本書けるヒロイン達があっさり一行で流されるのも、非常に背徳的な感じで素晴らしかったです。 さすがに毎月はお財布的に厳しいですが、また機会あれば是非リクエストさせてください!!ありがとうございました。

くえ


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