以前にも書きましたが、NTRというジャンルを広義に俯瞰すると、「変化する女心というブラックボックスを窺える」ところにキモがあると言えます。
官能小説から始まったこのNTRというジャンルはエロゲを経由して漫画作品で流行しました。
ヒットした漫画作品として代表的に挙げられるのが
「橘さん家ノ男性事情」
「カラミざかり」
です。
前者は女キャラの内面描写が丁寧に言語化されたかたちで描かれていて、後者はブラックボックスである女心をミステリアスに、しかし関心をひくようにストーリーを展開します。
共通点として、女視点がある、あるいは女心に興味の中心がある、そして複数人の男と関係を持ち、女心が動く。
つまり両作品とも「女心」を窺うことに軸があると言えるでしょう。
ここを描くことに興味がない描き手がNTRを作って、仮に筋立ては同じであったとしても前者は単純な凌辱物、後者は理不尽なだけのホラーになってしまうかもしれません。
音声作品のNTRものを買ってみて、ごくたまに、他の男とセックスしたとたん彼氏を罵倒して嫌いになってしまうという、謎のスイッチ処理で理不尽な言動をするヒロインというのにあたってしまうと、すごく残念な気持ちになります。
ちょっとチンポがよかったくらいで今まで好きで楽しくつきあっていた人間関係を全否定するような人間がヒロインとして描かれると、シラケませんか。
女を理不尽でホラーな存在に描きたいのかな? というくらい女心を描かない作品、まじでジャンル詐欺だと思います。
NTRを読みたい聴きたいっていう動機は「…くそっ…この女っ…うっ(ぶびゅ)……ふー………なるほどな(女心の弱さあるいはたくましさに得心)」みたいな要求があるからで、別に嫌な気持ちになりたいというわけではないんですね。
この「女心をのぞきこみたい」という気持ちが男の「スケベ心」だと私は思います。「気持ちよくさせたい」とか「嫌がられたい」とかも、結局「女心をコントロールして女心をのぞきこもうとする行為」と言えましょう。
NTRは女が自ら選んだり、選ばされてしまう過程を、女の主体性を軸に観測する体をとっている、それを観測することは現実にはありえず、むしろフィクションだからこそ描き得るジャンルです。
このスケベ心を満足させること、大事にしたいですね。
咸鱼咸鱼咸
2023-06-28 18:20:26 +0000 UTCJaden123
2023-02-23 05:48:22 +0000 UTC