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ジュン
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敗球!!セカンドシーズン2

敗球!!セカンドシーズンの続きです。 夏合宿での女子との2対2で自信をつけたジュン。しかし合宿の最終日に彼女たちの真の実力を思い知らされることに・・・。 合宿最終日の全体練習が終わり、自主練をやる者だけが体育館に残っていた。いつもは女子を中心に多くの部員が残るのだが最終日ということもありこの日は、2対2のメニューをこなしていた男女の主力5人だけが残っていた。 ジュンは疲労が残っていたが、ゆかりや祥子も居残り特訓をこなしていたため、彼女たちを倒すことを目標としている彼が先に練習を切り上げるわけにはいかない。 蘭「ふふ・・・、ジュン君も自主練?随分とやる気があるわね。」 ジュン「あっ・・白木先輩・・・、先輩もまだやってくんですか?」 蘭「うん。これからみっちりとね。ジュン君はどうだった?初めての合宿は?」 ジュン「はい。とても充実した合宿でした。」 蘭「そう。頑張ってたものね。じゃあ・・・君の合宿の成果、私に見せてくれない?」 ジュン「えっ!?成果って・・・。白木先輩たちとはいつも試合してたじゃないですか・・・。」 蘭「2対2のこと?でもあれは勝負じゃなくてトレーニングでしょ?。」 ジュン「トレーニング?」 蘭「そう・・。トレーニング・・・。」 そう言うと蘭は、ジュンの目の前で足首に取り付けていた黒い布のようなものを取り外した。 ジュン「あっ!!」 ジュンは言葉を失った。 蘭「ふふ・・・アンクルウエイトよ。合宿の間中ずっとこの足につけてたんだ。」 彼女は両足につけたウエイトを持ち上げてみせた。 蘭「私たち女子は、菅原先生の指示でこれを毎日つけてたんだよ。ほらっ・・・持ってみる?」 蘭は、手に持っていたウエイトをジュンに手渡そうとした。 ジュンは恐る恐るその重そうなウェイトを受け取った。それは想像していたよりもはるかに重いものだった。(こんなものをつけながら、あれだけのプレーを・・・!) ジュンはその重さに驚きながら思った。 蘭「私はまだいい方よ。祥子なんかもっと大変だもん。見てごらんなさい。」 彼女が指差した先にいたのは、同じ1年の楠本祥子だった。 祥子もまた、両脚に取り付けていた2つのウエイトを床に置いた。 確かに祥子のブルマから伸びる脚はこの合宿で逞しさを増していた。 祥子「蘭先輩。種明かししちゃったんですか?私はジュン君に自信を与えたかったから、あえて黙ってたんですけど・・・。」 蘭「ふふん。だって仕方ないじゃないの。彼の努力は認めるけど、私たちと比べるとまだまだ全然足りないわ。だから最後の仕上げとして、男子コンビと2対2で最終マッチをしようと思うの。もちろん、今度はハンデ無しでね。」 (今ままで女子は本気じゃなかったのか?)ジュンは青ざめた顔になった。 祥子「でも・・・私たちが本気出したら・・・、今のジュン君たちじゃ・・・。」祥子は不安げに言った。 蘭「大丈夫よ。ジュンは女の子に負けるのは慣れっこみたいだし。それに石川君も今のレベルで満足されても困るし。ジュン君の成長はあんたたち世代にとっても大切なことだと思うから、甘やかしちゃダメよ。」 祥子「・・・わかりました。それなら協力します。」 祥子は腕を曲げ伸ばしながら答えた。 蘭「石川君!ゆかり!2対2やろっか!」蘭の誘いに新鍋ゆかりと石川啓太がこちらにやってきた。 石川は少々戸惑っていたがゆかりはやる気満々だった。 ゆかり「最後だから全力でいくよ。手加減しないから覚悟してよね。」 ジュン「ゆかり・・・もしかしてお前も・・・ウエイトを?」 ゆかり「当たり前じゃん!私は片足で1キロくらいかな。これ付けてると結構ジャンプ力落ちるから、正直しんどかったよ。」 新鍋ゆかりは足首のウエイトを外しジャンプしながら説明した。 ジュン(そ・・・そんな・・・。重りつけててあのスパイクかよ・・・。) 蘭「っていうか・・・ゆかりは重いの付け過ぎ!あんたって本当に化け物なんだから。ねえ、祥子?」 祥子「うん、確かに。この子、加減を知らないからね。」 2人は笑いながら話しているが、ジュンと石川にとっては恐怖でしかなかった。 蘭「あっ・・・そうそう・・・!君たち男子に前もって言っておくと、与えてたハンデはこのウエイトだけじゃないからね。トレーニングマッチでは、あえて石川君にスパイク打てるようにしてあげてたし、私のジャンプフローターサーブもゆかりのジャンプサーブも封印してたし・・・。他にもいろいろ菅原先生から制限かけられてたんだよ・・。まっ・・・気づいてたと思うけど?でも今からは本気で潰しに行くから。まあ、せいぜい頑張ってね。」 女子たちから手加減をされていた・・・。この事実にジュンと石川は愕然とした。だが、同時に彼らの闘志にも火がついた。 石川「わかったよ。じゃあこっちも全力で潰しに行くから・・・。」普段はクールな石川もさすがに頭にきたようだ。 蘭「その意気込みだよ。さすが男の子だね。期待してるよ。」 こうして、ついに女子との決戦が始まった。 これまでの2対2は先に10ポイントを奪った方が勝ちというルールだったが、得点は無制限とすることになった。女子はまず蘭と祥子がコートに立った。ジュンと石川の男子コンビにとって、女子の中でも攻撃力が一番高いゆかりがいないうちに点差を広げておきたいところだ。 しかし・・・、この試合の女子は今までとは全く違っていた。 これまでと違い彼女たちはジュンにサーブを集中してきたのだ。2対2ではレシーブをした者がスパイクを打つことになる。そして石川に遠く及ばないジュンのスパイクでは蘭と祥子には全く通用しない。今のジュンのスパイク力では、初心者の島田沙江のブロックにも抑え込まれてしまうレベルだから無理もないのだが。 しかも蘭はこれまで封印していた得意のジャンプフローターサーブも積極的に打ってきた。ジュンもレシーブ力ならすでに男子バレー部ではNo. 1に成長していたが、独特の変化を見せる彼女のサーブに翻弄されてしまっていた。ジュンは女子との身長差をカバーしようとワンタッチを狙ったりしたものの、逆にそれを読んでいたかのようにブロックされてしまいなかなか点が取れない。 一方、女子の方はアンクルウエイトを外したこともあり、気持ちよさそうに強力なスパイクを打ち込んでくる。 蘭「どうしたのかなぁ~?もう6点差よw」 ジュンたちは必死にボールを追うが、全く歯が立たない。序盤から2−8で女子チームが完全に試合の主導権を握る。 蘭「ふふ・・・それじゃあたまには・・・」蘭は不意に石川の方へサーブを打った。 石川「あっ!」 蘭のサーブは石川の手元で伸び、彼のサーブミスを誘った。 石川「くっ・・・!」 石川は決してサーブが下手というわけではないが、先日の2年生の男女対決で、蘭のジャンプフローターサーブに翻弄されたこともあり苦手意識を植え付けられていた。 蘭「ほら、しっかりしてよね。ジュン君の方がレシーブ上手いんじゃない?」 生真面目な性格の石川にとって、蘭たちに敗北したことは相当なショックだったようで、それがサーブへのプレッシャーを高めていた。 そしてそのプレッシャーが石川の感覚に狂いを生じさせた。蘭は祥子に耳打ちすると、彼女はニヤリと笑みを浮かべ、この合宿の個別練習で取り組んできたジャンピングサーブを石川に叩き込んだ。 石川「うわああ!!」強烈なサーブにバランスを崩され尻餅をつく石川。彼らしくないミスの連発に明らかに動揺している様子だった。 石川「クソッ!」 2年男子エースの石川にとって、1年の祥子に負けたという事実はかなりこたえたようだ。彼は悔しさを滲ませながら立ち上がるも、かなり混乱しているようだった。 このように蘭と祥子のコンビは、ジュンを中心に攻めたかと思うと不意に石川に向けて攻撃してくるなど2人に精神的なダメージを与えつつ確実に得点を重ねていった。

Comments

女子の重りですが試合時は付けていませんでした。男子の筋トレは自重トレだけでしたね。

ジュン

まさか実体験に基づいているとは思いませんでした。 女子たちは何キロくらいの重りをつけてましたか? 実際に、重りを付けてる女子と試合して負けてしまったこともあるのでしょうか? ジュンさんたち男子は重りつけたり、ウェイトトレーニングしたりしてましたか? やってなかったら、女子との差はどんどん開いてしまいますね。 私中学時代、もう30年くらい前でしたが、男子ではやっているやついましたけど、女子ではいませんでしたね… ジュンさんたちの中学の女子バレー部の意識の高さは凄いと思います。

タカシ

コメントありがとうございます。 ちょうど、自分が中学の時に女子たちの間で一時期流行ってたのを思い出し話に入れてみました。

ジュン

前回、石川先輩がスパイク打つ展開が多かったので、女子が戦術的な制約を自らかけているのかなとは想像していましたが、まさかウェイトを付けるという物理的なハンデも付けていたなんて・・ 想像のはるか上に行かれました! 対戦と思っていた男子と、トレーニングだと思っていた女子。 この差に興奮しました。 2対2だと、サーブレシーブとスパイク打つ人を、相手チームに決められてしまいますから、ジュンくん、石川先輩とも、女子との個人のしての実力差を思い知らせることになってしまいますね。 さゆりさんが入っていないのにこの点差。 さゆりさんが入るとどんな点差に・・ また、いまのところ石川先輩は、女子のテクニックや戦術にやられているだけですが、さゆりさんには高さとパワーでも負けてしまうかも、などいろいろ想像して縞いますね。 次回が楽しみです。

タカシ


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