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ジュン
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敗球!!18

敗球!!の続きです。 2年男女対決の第2セットからです。 とりあえず今回で 敗球!!シリーズのファーストシーズン(1学期)は終了といった感じです。 次回からセカンドシーズンです。 セカンドシーズンは主人公のジュンだけでなくエースの石川も女子たちに屈していきます。またバレー部だけでなくテニス部やバスケ部の女子もジュンに敗北の味を教えていく予定ですのでお楽しみに! 二宮「くそっ・・・次のセットは絶対取ってやるからな。」2年セッターの二宮は不安を打ち消すように叫んだ。 ジュン(大丈夫だ・・・。中盤のミスが響いたけど次は男子の先輩たちが・・・。)ジュンも自分に言い聞かせるようにそう祈る。 そして2セット目が開始された。今度は序盤から互角の競り合いになった。先程同様、女子は石川のスパイクの威力を封じる作戦に出た。しかし石川も負けじとスパイクを打ち込む。 ジュン「 やっぱり、石川先輩は凄い!」 祥子「そうだね・・・。でも1セット目、石川先輩は勝てなかった・・・。どうしてだと思う?」 ジュン「えっ?それは、男子のミスが重なったからじゃ・・・。」 祥子「まあそういう見方もあるだろうね・・・。でも根本的にはチーム力の差。そしてエースの差だと私は思うの。」 ジュン「エースの差・・・?石川先輩が、白木先輩に負けてるなんて思わないけど・・・。」 祥子「そうかしら?確かに石川先輩の打点の高いスパイクは凄いわ。でもそれだけ・・・。私は総合的には蘭先輩の方が上だと思う。」 ジュン「 そんな・・・」 祥子の言葉を証明するように、またしても中盤になって女子が男子を12−11とリードし始めた。それは攻守に渡って白木蘭の活躍が大きかったからだ。サーブ、レシーブ、スパイク・・・、どれをとっても高いレベルでこなしている。そしてコート上でのリーダーシップを発揮してチームに活気をもたらしていた。初めは祥子の言葉に懐疑的であったジュンにも、白木がプレイヤーとしていかに優れているのかが分かってきた。 そしてまたしても中盤から終盤にかけて白木のサービスエースやスパイクが立て続けに決まり女子が男子を20ー16と引き離し始めた。一方、それまで男子チームを牽引していた石川は勝負どころでスパイクを決めきれず2年女子のレシーブに拾われてしまう。まるで1セット目の再現を見ているかのように終盤に崩れた男子は25−20というスコアで女子に敗れてしまった。 祥子「ほらっ・・・、言ったでしょ?これがエースの差よ。」 ジュン「うぅ・・・。」(そんな石川先輩が・・負けるなんて・・・) そして3セット目は打って変わって、序盤から女子の一方的な展開になった。石川頼みの単調な男子の攻撃ではさすがに百戦錬磨の女子相手にいつまでも通用するものではない。彼の決定率はガクンと落ち、女子のレシーブ網にかかってしまう。逆に女子は白木を中心とした多彩な攻撃で男子を翻弄する。男子がなんとか食らいついてレシーブしても、女子の得意なラリーに持ち込まれ結局は決められてしまうのだ。そしてあっという間に8−3というスコアになってしまった。(リードしても結局追いつかれ、逆転されてしまう。そして一度女子にリードを許すと追いつけない・・・。)それは1、2セット目で女子が男子に植え付けたトラウマのようなものだった。特にエースの石川の受けた精神的なダメージは大きかったようだ。いくら女子のレシーブ力が高いとはいえここまで拾われるとは思ってもみなかった。 女子にとって男子の中で怖いのはエースの石川のみだ。その彼を潰してしまえば男子チームを崩すことなど容易いことであった。 白木蘭はここぞとばかり得意のジャンプフローターサーブで石川に揺さぶりをかけてきた。手前で失速し石川の膝をコートに着かせたり、逆にボールが伸びて肩の辺りに当たったりと不規則な変化で攻め立てる。1、2セット目はなんとか対応していた石川も、追い詰められている焦りからかレシーブミスを連発してしまう。そしてそのレシーブミスが彼のスパイク決定率にも影響する。 祥子「ほら・・・サーブにおいても蘭先輩が上でしょ?」 ジュン「くっ・・!」 美唯「あ〜あ・・・、今のは拾えたでしょ?石川さん・・・意外とメンタル弱いかもw」 翠「メッキが剥がれてきた・・・って感じね。」 とうとう美唯たちも石川のことを馬鹿にし始めた。さらに2年女子はピンチサーバーの石田美月などを投入し石川を攻め立てた。焦りがミスを呼び、ミスがまた失点を呼ぶ。 男子の絶対的エースとしてチームメイトから持ち上げられてきた石川は、逆境になると脆かった。逆に白木たち女子は日頃からチーム内の熾烈な競争の中で常に1つのミスが致命的な結果につながるような緊張感の中にいる。だから石川と違い白木は勝負どころで確実に決めてくるし、競り合いの展開になった時に粘り強さを発揮する。 そして試合中盤には16−7という女子の一方的な展開となっていく。 石川は度重なるレシーブ失敗から完全に集中力を欠き、まともにアタックすら打てなくなっていた。 祥子「石川さんはもう終わりみたいね。」 ジュン「うっ・・・・!?」 ジュンは何も言い返せなかった。憧れていた石川がどんどん弱っていく姿を目の当たりにしていたからだ。彼は石川の気持ちが痛いほど理解できた。 しかし中盤から終盤にかけてはもっと惨めな展開が待っていた。もはやコート上で丸裸にされた石川は、いいように白木たち女子に攻略されていく。女子の攻撃は一層勢いを増し、裸に剥かれたエースに容赦なくムチで打ち据えていく感じだ。ジュンはその光景を呆然と眺めるしかなかった。そしてついに24−13というスコアになり、マッチポイントを迎えた。 白木たちは勝利を確信し、余裕の表情を浮かべている。一方の石川は完全に戦意を喪失しており、ほとんどコート上に立つことさえできない状態になっていた。そんな彼にトドメを刺すべく、美月がサーブを放つ。強烈なサーブが石川を襲ったが、体勢を崩されながらもなんとかレシーブに成功した。 二宮「頼む!啓太!」セッターの二宮慎太郎が最後の望みを託しトスを上げた。すでに男子の敗北は決定的な状況だったが、エースの石川は転校する彼のため、最後まで諦めるわけにはいかなかった。そして渾身のスパイクを打ち下ろした。 白木「無駄よ!ブロック3枚!!」 石川の最後の希望を込めたスパイクは、2年女子の完成された3枚ブロックによって完璧に阻まれてしまった。それはこの日女子バレー部が見せた最も美しく、組織的なプレーだった。勢いを殺されていたとはいえ石川にとっては渾身の一撃だった。しかしそれが虚しくもコート上に落下していく。 男子バレー部の絶対的エース・石川啓太は力無くコートに膝を落とした。白木たち2年女子はそんな彼をネットの向こう側から見下ろし冷ややかな笑みを浮かべていた。 彼女たちにとって石川は初めて手応えを感じられる男子部員だった。しかし今こうして自分たちの前に屈し、顔を真っ赤にして敗北を受け入れるしかない姿を見て、彼女たちの心の中にあった男に対する優越感は満たされていった。 白木「エースが入ってもこの程度?これから私たちが厳しく育ててあげなきゃね。もちろん石川君を含めて・・・。」白木は自身の女の部分に心地よい疼きを感じ、思わずブルマに包まれた割れ目に指を這わせた。彼女の女性器は既に熱く潤っていた。(パンツにシミができちゃったかも。石川君のあの悔しそうな顔・・・反則でしょ・・♡) 2年女子バレー部による容赦ない洗礼を浴びた2年男子バレー部。しかも男子はただでさえメンバーが少ない上に、セッターでありムードメーカーでもある二宮という貴重な存在を失うのだ。二宮は実力こそ平均以下だが男子の中では唯一チームの精神的安定をもたらせるタイプだ。逆に石川は実力はあるがリーダーシップを取れるタイプではない。そしてこの精神的支柱の喪失と大エースの挫折は、その後の2年男子の運命に大きな影を落とすことになる。 実際、この試合がきっかけとなり、次期キャプテン・白木蘭は夏の大会が終わり新チームが発足されたら、石川を管理下に置くことを決めた。実力のある彼をうまく使えばライバル校の女子エース対策にはもってこいだ。(もうちょっと他の男子も手応えがあるといいんだけど・・・。)彼女はそんなことを思いながら、1年男子の中で実力ナンバーワンとされるジュンの方に視線を移した。 白木「2年生はこの通りだから、1年男子バレー部に期待しておこうかな。それじゃあ今日はこれくらいにしましょうか。」白木の言葉を受けジュンは絶望的な気持ちになった。(新チームで石川先輩と組めば、女子バレー部なんか相手じゃない・・・。)そう思っていた彼にとってはまさに悪夢のような出来事であった。 初めての夏の大会。男子バレー部は地区予選突破をあと一歩のところで逃してしまった。一方の女子バレー部はルーキーの新鍋ゆかりの活躍もあり順当に勝ち進んでいった。早々に敗退した分、男子はすぐに新チームとして始動することになったが、体育館の使用権は快進撃を続ける女子が優先されるため、男子は女子の邪魔にならないよう外で基礎体力トレーニングを行うなどしなければならなかった。 結局女子バレー部は県大会まで進出したものの強豪私学の古山学園女子バレー部にストレート負けし、目標である全国大会出場はかなわなかった。それでも1年生ながらチームの主力として活躍したゆかりは注目選手として県内のバレー関係者の間でも有名になっていた。 ジュン「県大会・・・どうだった?やっぱ、凄いな・・・ゆかりは。」 ジュンはクラスメイトでもある新鍋ゆかりの活躍を讃えた。もちろんゆかりの活躍に羨望や嫉妬のような感情もあったが、ジュンは彼女のことを尊敬するようになっていた。 ゆかり「ん~まぁねぇ~♪でも・・・私なんてまだまだだよ。」 ゆかりにとって今大会は満足できるものではなかったようだ。県大会までは順調だったが女王である古山学園に力の差を見せつけられたのだ。越境入学の特待生揃いの古山は、ゆかり以上の体格と技術を持つ選手が何人もいたらしい。 ジュン「そっか。そんなに強いんだ古山の女子って。」 ゆかり「うん。県内では敵なしだと思うよ。男子の強豪チーム相手に日頃から練習試合して、しかも勝ってるみたいだしね。」 ジュン「そ・・そんな・・・。マジで?」 ゆかり「そう・・・。女子の強豪チームってそれくらい強いの。男子の高さやパワーをうまく利用して強化を図ってる・・・。だから・・・ジュンにはもっと強くなって欲しいって思ってる。」 ジュン「えっ!?俺に・・・。なんで?。」 ゆかり「そうすれば、私たちのいい練習台になるでしょ?」 ジュン「れ・・・練習台って・・・。」 ゆかり「ごめんね。そんな言い方して。でも半分は本気よ。全日本の女子だって、大学生の男子とか使って強化を図ってるわけだしね・・・。ジュンは男子だから、これから身長もパワーも伸びてくると思うし・・。」 ジュン「わかった・・・。俺・・・強くなるよ・・・。そうすればゆかりも古山学園に勝てるわけだし・・。」 ゆかり「期待してるよ・・・未来のエース!まだまだ私には到底かわなないだろうけどね。」 ジュン(くそ~) こうしてジュンはますますやる気を出し、練習に励んだ。

Comments

さらにいろいろなタイプの女子たちが登場、楽しみですね。 女子の強豪古山学園女子のエピソードが入っているのも良かったです。 古山学園女子の強さを感じさせる描写も見てみたいですね。 強豪男子チームに勝ってしまうところとか、全国日本女子が強豪男子チームに勝ってしまうところとか。 女子の緻密な作戦や、総合力で男子を負かして行く展開をもっと見てみたいです。

タカシ

コメントありがとうございます。 セカンドシーズンはいろいろなタイプの女子を登場させる予定です!

ジュン

1年女子の冷静な試合分析に、凄く興奮しました! 自分もジュンくんと一緒に試合を見ているような臨場感がありました。 ジュンさんのバレーものは、心理描写もリアルでとても興奮します。 情報量が多いので、バレーものと小説は相性がいいと思います。 セカンドシーズンも楽しみです。 欲を言うと、得点板や、スコアの画像があると嬉しいです。

タカシ


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