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ジュン
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敗球!!⑦

敗球!!の続きです。 美唯たちは跪いたジュンを取り囲みながら話し続けていた。 その光景を体育館から遠巻きに見つめていた2人がいた。新鍋ゆかりと楠本祥子だ。2人はレギュラーチームの休憩時間中に外コートの様子を見物していた。 ゆかり「ふふ・・・。結構美唯たちも残酷ね。負けたジュン君を跪かせてるなんて、まるで女王様みたい(笑)」 祥子「ジュン君は私たち代の男子のエースだからね。今から鍛えてあげなきゃ。」 ゆかり「ふ〜ん・・・。鍛えたらものになりそう?」 祥子「どうかな?まだ身長が伸びるのか分からないけど、1年男子の中では一番センスあると思うよ。」 ゆかり「へぇ。楽しみねぇ・・・。一度勝負とかしてみたいな・・・。同じクラスなのに、まだ一度も一緒にバレーしたことないんだよね・・・。」 祥子「今はまだやめといた方がいいよ。ゆかりと勝負したら、ジュン君、自信喪失しちゃうだろうし。」 ゆかり「別に大丈夫だと思うんだけどなぁ・・・。祥子にも何度も負けてるんでしょ?」祥子は意味深に笑う。 祥子「私は、ちゃんと加減しながらやってるし。厳しく追い込んだ時も後でしっかりフォロー入れてるから・・・。」 ゆかり「ふ〜ん。祥子は弟いるから、その辺の加減は心得てそうだね。」 祥子「そうだよ。男子って繊細だから。女の子に負けると結構傷つくんだよ。ジュン君はプライド高いくせに精神的にすごく脆いところがあるからさ。私にはそこが可愛くて仕方がないけど。ちょっと虐めてあげたくなる。試合でもジュン君の弱点を突いて、一度泣かせておいてからお姉さんらしく優しくリードしてあげたいって思うし・・・。」 ゆかり「相変わらずだことw まあ頑張っている男の子が好きなのは分かるわね。可愛いもん。」 祥子「でしょ? 弱いけど必死で私たち女子に挑んでくるとこが特にいい! ただ、問題なのはあのちょっと男尊女卑的な考えかな。男子の方が強いはずって思いが完全に消えないみたいだし。」 ゆかり「ふ〜ん。いわゆる苦労するタイプだね。バレーって断然女子優位の世界から。」 祥子「うん。私が身体に教え込んであげるしかないと思ってる♪それについては結構進んでいる気もするけど。でもこっちに来ちゃったからひとまず中断かな。」 ゆかり「確かに。今は先輩たちの練習についていくのがやっとだしね。」 祥子「ゆかりと違って私は今日からだから、本当大変だよ。でも、新チームになったら外コートのみんなも合流するはずだし、ジュン君の指導を本格化するつもり。」 ゆかり「ふふ・・。面白そうね。私も参加させてよ。」 祥子「もちろん!私とゆかりのコンビプレーでジュン君をボロボロに負かしちゃうってのはどう?その頃にはジュン君も今よりも上手くなってるし身長も伸びてるかもしれないしね。」 ゆかり「なるほど良い考えかも・・・。成長したジュン君の体に、私たち女子の強さを存分に刻みつけるの。体育館中の女子の前でね。男子の将来のエースが 私たち女子によって完膚なきまでに叩き潰されるところをたっぷり見せつけてあげようじゃない。きっと悔し泣きするよぉ〜」 祥子「ジュン君の情けない泣き顔が目に浮かぶねぇ。あとは女子に負けて、負けて負け続けて、最後には絶望する表情を見るまで徹底的に指導しようよ。言っとくけど、ジュン君の泣き顔は本当にかわいいんだから。ゆかりは知らないだろうけど。」 ゆかり「もう楽しみでしょうがない!! 早く新チームが始まらないかな。ワクワクする。」 祥子「その前に夏の大会でしょ?私と違ってあんたはスタメンなんだから。」 ゆかり「それも当然そうなんだけど、日々の厳しい練習の中にも楽しみがないとね。ジュン君か・・・、いいオモチャになってくれそうね。でも彼とは同じクラスだからバレー部以外でも楽しめそうね。」 祥子「美唯たちと情報共有すれば?部活中のジュン君について・・・。」 ゆかり「今日の試合のことも聞いてみよっと。ジュン君がどんな感じで美唯たちに負けたのか・・・。ここからじゃ彼の表情とかよく見えないしね。」 休憩が終わり、ゆかりと祥子は再びレギュラー組の練習に戻っていった。


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