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ゴリアテ
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【SS】鬼に変えられた巫女

不覚をとった。


退魔の巫女といえども直接打ち込まれた呪印には

抗うことはできない。


体内の法力を振り絞って必死に抵抗するも、肉体の変化は進んでいく...

巫女は身体中に汗を吹き出しながら悶え転がる。


美しく着こなしていた装束は着崩れ、巫女はうめき声をあげる。

「あ...が....う......ぅ...」


体は強烈な熱を帯び、みるみるうちに赤みを増していく。

「だ...駄目......だ...  抑えろ... はやく...抑えないと...


しかし必死の抵抗も虚しく、巫女の身体はもはや人間とは呼べない外見に

変化していた。


全身は真っ赤に染まり、厚く弾力を増した皮膚は汗に濡れ

てかてかと光を放っている。


違和感を感じ、紫色の爪が伸びた手を耳にあてる。

「ひっ......っ...」

長く美しい髪に隠れていた彼女の耳は大きく尖った形状に変形し、

髪を押し分けて露出している。


「あ"...あ".......そ...そんな...ぁ...」

小さく声をあげると、装束をはだけて上半身は殆ど裸同然の状態で

退魔の巫女はうなだれた。


全身を濡らした汗は「鬼」特有の高熱の体温で蒸発し、

むせかえるような匂いを放っている。


「ん"っ...!」

不意に巫女は頭に奇妙な痛みを感じる。

額に生じたムズムズとする違和感は次第に強くなり、

頭皮が押し上げられる感覚に変わっていく...


「あ"ぁ...あ"あ"あ"...駄目...ダメェェ......」

何が始まったのか察した巫女は、懇願するように呟く。







彼女の頭皮の内側から生じた2本の突起は、にゅる、にゅる、と

ゆっくりと上に向かって伸び、「ツノ」の形状になっていく。


「あっ...んん... あ”あ”っ...あ...   あ〜....  ぁ〜...」

頭部の「ツノ」は完全に伸びきり、紫色の血管が先端でじわじわと脈打っている。

「お“っ… おぉ… お… …ぁ…


数々の魔を打ち滅ぼしてきた退魔の巫女は完全に「鬼」に変わり果てた。

この姿ではもはや仲間のところに帰ることなど出来るはずもなく、

呪印を打ち込んだ妖魔はすでに逃亡し、法力を失った彼女には

その行方など探しようがない。


「......」

はだけた巫女装束をそのままに、

放心状態の『女鬼』はただ呆然と立ち尽くしていた。



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