――クリスが気がついたとき、そこは薄暗い地下室だった。 「うぅ……」 起き上がろうとしたが、全身が発熱してて体が動かない。 「あら、目が覚めたみたいね、よく寝れたかしら?」 「ふふ、王女さま。なかなかしぶといじゃない。あのまま死んでしまうのかと思った」 そう言うと、2人の女が近づいてきた。 「あなたたちは」 その2人は、一人は見慣れない顔だったがボーイッシュな短い髪に。豊満な胸に艶のある黒レザーの下着のような鎧と思わしき格好をして剣を二本ぶら下げていた。 ――思わしきと言うのは、鎧にしては露出度がありすぎるからだ。身体に巻き付くベルトの隙間からは鍛えられた身体を、ハレンチに晒していた。もう一人はクリスの良くしっている人物でクリスは怪訝に訪ねた。 「なぜ、こんなところに」 「それは、私たちが愛しいオーク様の剣と魔法使いだからよ」 「どういうこと……ですか」 豊満な胸を持つ剣士は陽気な感じで答えた。 「私は戦士イザベラ、はじめましてこんにちは。元冒険者よ。恐らくすぐ別れることになるけどよろしくね。どうもこうも、3年前魔王軍に負けた私は、オーク様の性奴隷にされたってわけよ。 ま、そんなことはどうだっていいけどねぇ。お陰で私はオーク様にあの手この手で可愛がってもらえたら感謝してるよぉ」 「オーク……豚頭の手下ってことですか。冒険者と信頼されるあなたが……ま、まさか、城にオークがやってきたのは」 「そ、あんたのお兄様がオーク討伐に行ってる間に、城を襲撃したのさ。城の隠し通路からねぇ。 アンナちゃんにはあらかじめ隠し通路の鍵を開けておいてもらったのさぁ。城のどこからでもオーク様が攻撃できるから堅固な城でもイチコロだったわよね、でも、思った以上に上手くいった」 「アンナ! あなたは何故この国を裏切ったのですか!」 アンナはメイド服から胸を突き出すように腕を組み、唾棄するように言った。 「あなたの兄、アルヴィン王子が私の愛を拒絶なさったからです」 「え?」 「こんなに焦がれたのにアルヴィン様は私に触れようともしなかった。なぜならあの方はクリス王女、あなたにぞっこんだからです! 汚らわしい、兄と妹が!」 「な、何を言っているのです! 私が兄に恋慕を抱くなどあり得ません!」 「黙れ! お前がアルヴィン様の誘惑したせいで私がどれだけ苦しんだと思っている! ――いつもいつもアルヴィン様はクリス・クリス・クリス! おまえばかりちやほやされて! あーもう沢山! それにくらべ私は 何度誘惑しても相手にされなかった! それどころか――”これ以上私に言い寄るのなら城から追放する”――と言われた時はどれほど絶望したことか!」 「……」 「だけど、今ならわかる! あなたがいる限り、私は幸せになれない……全部毒妹のアンタのせい! ――だから、私は決めたのよ。あの方の子供を孕むことを! そのためには邪魔な存在が一人いる」 「それが……わたしなの……そんな、そんなことでお父様を! 沢山の人を……」 「そうよ! あの方の子供を産むためならばどんなことでもするわ! たとえ大切な人を失おうともね!」 「そのために……兄様を裏切ったというのですか……? え?……お兄様は……どうしたんですが、まさか……」 戦士イザベラが肩をすくめて軽口で話した。 「私が冒険者パーティに嘘の情報を吹き込んで、アルヴィンとその軍を魔物軍に包囲される場所にまんまと誘い込んでやったんだ。今ごろ全滅してるだろうよ」 「――う、嘘よ! 嘘よねアンナ? 全滅って……あなたはおかしい……だって……お兄様との子供があなたはほしいのでしょう? お兄様が死んだらどうやって子供を……」 目を血走らせてアンナが誇らしげに吠えた! 「魔族と契約したのさ! あの方のペニスと睾丸を私にくれるようにってね。代わりにこの国に住んでる全員の生命をくれてやるってことでね」 「そ、そんな馬鹿な! 契約した魔族に民の命を捧げるなど正気ではありません! ましてや、子種をもらうためになんて……狂っている!」 「うるさい! もう、どうでもいい。あの方の首と新鮮な睾丸を手に入れれば、私はあの方の子供を産むことができる。そしてあの方は頭と睾丸とペニスはあの人のままで、それ以外は生きる屍として永遠に私と共に生きるのよ! ああ……素敵……」 「……狂ってます……」 「ふん、まあいい。それより、そろそろ時間だな。じゃあ始めようか」 そう言うと、アンナは呪文を唱え始めた。 すると、クリスの足元に赤い魔法陣が現れた。やがて、その光は強くなっていく。 クリスの躰が熱く燃えるように赤色に輝く。 魔法陣から出ようとクリスはもがくが、全身がまるで魔法陣に張付けられたように身動きが取れない。 「ふふ、無駄だよ。これは儀式なのだ。これからお前の子宮に魔力を送り込み、卵子を活性化させる。そして、その状態でオークの精子を受精させ何億、何千億のオークの子の命を依代にすることでデーモンの体が形成される。そしてアンタの命を触媒にて目覚めるのよ!! その後お前の首と、オークの子をあの方に見せれば、あの方もきっとお前を諦める! もっとも、その前にあんたのお腹の中は破裂しちゃうかもしれないけどねぇ。アッハッハッハッハァッ!」 「アンナ! あなたなら悪魔の軍を、お兄様を包囲している軍を止められるのでしょう? 私はどうなってもいい! アルヴィン兄様をアルヴィンの命を奪わないで!」 「――さようなら、王女様」 そして光が収まると同時にクリス王女のお腹がボコボコッと膨らんでいく。 ――クリスが喉がつぶれんばかりの絶叫の悲鳴をあげた! アンナは身悶えしながらクリスの絶叫に悦びによがっている。 「頑張ってぇ、もう少しよ!あと少しで産めるわぁ!」 「やめでぇっ!産まれちゃだめあああああ”アアアアアアア! はッ弾ける!アアアアア!グゥっ!!」 「アッハァアアン! 大丈夫ぅ!まだいけるわぁ!頑張れ!~クリス王女様!」 「やめてっ!アンナ……こ、こんな事間違ってるアルヴィンを愛してるのなら……私の命をあげるだからっ!! 誰か! アルヴィンを助けて 」 「アハハハハハハ! オークに突っ込まれてよがっていた、クリスお姫様ぁ? ……ずっと見てお酒飲んでたの! さぁいこうだったわ! アタシがトドメさしたげる! 優しくしたげるぅ――イきながらひり出しなさい!」 アンナの股間から赤と黒のマダラのペニスが産まれ、悶え苦しむクリスの陰核をツマミあげながら、王女のヴァギナに挿入する! 「キャアアアアアアアアアアア!!!!」 クリスはそれだけで絶頂した ズブブッ それはまさしく悪魔のペニスだった。挿入するだけで純粋に快感だけをクリスに送り込む。 悪魔のペニスで突かれはらわたを引き裂かれながら、痛みは全く感じない。快感だけが全身を貫いていった。 突かれる度に絶頂する。快感で狂いそうだった。 「イクのよ イきながらあんたは死ぬの 悪魔の子を産みながらイキ狂って死になさい!」 「グゥッ!!・ダメッ!!・もうっ!!・アッ!!」 アンナは豊満な胸を自分で吸いながら悶つつピストン運動でクリスを突き続ける。クリスはその快感に耐えられず絶頂で気絶する。しかし、それでもアンナは動きを止めない。快感で目覚めて快感の血涙を流し、クリスの秘所からは大量の血の愛液を吹き出す。クリスは口から泡を吹いて快感で筋肉で全身の骨が引っ張られてボキボキと軋んで鳴る。 ビュウウウウウウウウッ 高く絶頂の断末魔の血の小水が、膣から吹き上がった! アンナはクリスに腰を叩きつけながらクリスの陰核に魔力を注入してペニスのように引きずり出し、巨大なペニスをしごき立てながら血の射精を促す。 「あはぁん!! もっとぉ あはぁっ 気持ちいいのぉっ? 死んじゃうのぉぉっ? イっちゃうのぉぉおおおっ?…くぅうううん いいわぁ あんたの身体最高ぉ クリスぅ! さぁアンタの断末魔のイキ声を聞かせてぇ!!!!!!」 アンナは絶叫しながら腰を振り続け、クリスは無数の回数のイキ地獄に、断末魔の絶叫をあげ続ける! 「さぁ いよいよよぉ 最後の一突きであんたは死ぬの さよならお姫様ぁ あんたの最期の締め付けで私もイくぅっ」 「イ”ヤ――――――――ァ お願い……アルヴィン兄様を!助けて…………キャアアアアアアッ――――――――――!!!」 そしてクリスは動かなくなった。 「くっくくくくくく……アアハアァアアアァアアアン! ハァッハハッハハハハハアハハアハハハハハハ! 」 アンナは笑いが止まらなかった! 「アハハハッ! アルヴィン様ぁ、死んだ! 死んだわよ! あんたの最愛の妹が私のペニスでよがり狂って無様!ぶぅざぁまぁ!」 「……」 「これで、この国も私のものよ! あの方も私だけのもの! あの方の首が言うの! ――”これからはアンナが女王だ! 私は引退して子作りに励むのだ!”―― ってねッ!」 「……」 「ははっ! そうよ! あの方の子供を孕むのは私よ! あの方の子供を産むのは私だけなのよ! そうよ! 私に惚れていたのよ! なのにこんな女を好きになるなんて! 」 その時である! ブリュッブチュブチッブシャァ――ッ!! クリス王女の股間から大量の血と糞汁が吹き出すとともに、2つの塊が粘壁に包まれて飛び出した。 それは二匹の赤色と紫色のデーモンの赤ん坊。 クリスは白目を剥き、口から泡を吹き、失禁しながら痙攣している。 ――だが、それでも彼女は生きていた。 だが出産を終えたばかりのクリス王女は、もはや虫の息だった。 その内の脱肛した腸壁に包まれる紫色のデーモンの子は、王女から溢れた肌にしたたる腸液を吸って、赤子のように泣いた。赤色のもう一匹は胎盤の中で動かず死産のようであった。 アンナは目を疑ったが、気を取り直し笑った。 「………アハハハハハ? おかしいわね……ああ王女様おいたわしや……こんなになっても、まだ生きてらっしゃるなんて。さぁすがね今、楽にして差し上げます」 アンナは剣士イザベラから剣を受け取ると倒れるクリスに近づいてきた。 (ダメッ!) 声にならない声で必死に抵抗する。そして、産まれたばかりの紫と赤色の赤子を両手で抱いてクリスは背を向けた。 「ナァにいってんの!その赤ちゃんは殺さないわよ。ほしいのはあんたの首なんだからぁ」 アンナはクリスの髪をつかむと剣を振り上げた。 グサッ! 背中を刺された。 「ああああああ」 「あらぁ手が滑っちゃった。首を切って楽にしてあげようかと思ったのにィ」 「お、おいおい! 間違えて赤ん坊に傷つけんなよ。デーモンだぞ!」 戦士イザベラは血相を変えて叫んだ。 「……まっいっか」 「おいまさか」 「ダァい丈夫。ちょっと近くを掠めただけで当たってないからぁ」 クリスの赤い血がデーモンの赤子の紫色の躰に滴り落ちていた。背中を刺されたときに赤子の近くを貫通したのだ。 「おいおいおいおい、勘弁してくれよぉ!」 「剣で刺したときに、刺しすぎちゃったのよ。この体動かし方難しいわぁ」 そう言って、アンナは再び剣を振り上げる。「じゃあ次はちゃんと首を切るわよォ」 「神様!」 クリスは神に祈った。そして、奇跡が起きた。 グサッ! アンナの腹に背後から剣が突き刺さった。 アンナは信じられないものを見る目で自分の腹に突き刺さった剣を見る。 振り返るとそこにアルヴィン王子がいた。 アンナの顔に驚愕の表情が浮かぶ。 そして、次の瞬間に怒りの表情に変わり、腹に刺さった剣を引き抜くと王子に飛びかかった。 ザクッ ザシュッ 王子は素早く反応すると、アンナの攻撃をかわしざまにその腕を切り落とした。 そしてそのまま返す刀で首を跳ね飛ばした。 ゴロンと転がった首が恨めしげに呟く。 ――どうして? ――子供の頃のあなたは……あんなに懐いてくれていたのに ――なのに何故 ――私はあの時の約束のままに……愛し続けていたのに 「痴れ者が!」 王子は首を真っ二つに叩き割った。するその頭の欠片から煙が吹き出し、大きな影となって異形の驚異が産まれた。 (……デーモン……) 王女は薄れゆく意識の中で呟いた。 それは、巨大な翼と豊満な乳房を持つヒトガタの巨大な悪魔。 腕や脚はドラゴンの様な爪、そして鱗の翼を広げる。そしてペニスのような形の長い首。大きなギラギラした目と嘴はフクロウを思わせた。 壁の中を影のように移動し、アルヴィンを影で攻撃するが、僧侶が防御魔法で危うく防ぐ。 「まさか、アンナが悪魔と契約していたとは。あの魔族は?」 女僧侶が聖なる盾を張りながら叫ぶ。 「はい! おそらく妖魔キシキルリルラケかと」 アルヴィンは妖魔キシキルリルラケの影を聖なる力を宿した剣で攻撃するが、影はすぐに壁の中に入って有効な一撃を与えられない。 「くっ、アンナは魔物召喚の触媒にされていたのか。……度し難い愚か者め……まずいな。このままでは……」 影は無数の赤いペニスの形で、女僧侶を下から襲いくるのをアルヴィンは剣で払う。 切断したペニスの断片は床でピチピチと跳ねる! 「アゥッ!」 そのうちの一本が女僧侶の躰に絡みついて、鎧の中に入り込んだ。女僧侶はその刺激だけで達してしまい、力が抜けて崩れ落ちる。 アルヴィンが駆け寄り抱きかかえその一本を剣で切断した。 「大丈夫かエルザ!」 女僧侶エルザは顔を真っ赤にして肩で息をし、よろめきながら立つが、うまく立つこともできない。 その時! アルヴィンとエルザの背後から迫った戦士イザベラの二股の剣が、アルヴィンの首に振り下ろされた! 「危ない!」 キーーーーン! クリスはショートソードで戦士イザベラの二股の剣の攻撃を防いだ。互いの剣は噛み合って鍔迫り合いのような状態になる。 「こ、この小娘……どこまでも邪魔する! お前さえ! お前さえいなければ!」 戦士イザベラ自慢の二股の剣の攻撃を子供のクリスに止められてしまった歯痒さに、イザベラの顔が怒りに歪む。 そしてその力の剣をクリスは押し切られないように受け止める剣の角度や立ち位置を必死に変えながらしのいでいた。 「お兄様は……私が護ります! 「クリス!」 クリスは痛みを堪えながら、振り返らずアルヴィン王子に叫ぶ。 「大丈夫、私はファーガス様に鍛えていただきましたからへっちゃら。お兄様はその悪魔を!」 だが股間から血がぼたぼたと堕ち、急速に力が抜けて、失血で気絶しそうになるが、歯を食い縛って耐えた。 「くっ、クリス、お前だけでも逃げろ! お前の傷口が開く!」 アルヴィンは妖魔キシキルリルラケの影を抑えることで精一杯で、クリスに全く近寄れない。 この攻撃を押さえなければクリスも危ないのだ。 「お兄様を置いて逃げるなどできません!」 「馬鹿なことを言うな! 俺はお前を守るために騎士になった!」 「私もです!」 「こ、この強情っぱりめ。待ってろ今すぐこいつを倒して助けてやるからな!」 「……はい」 戦士イザベラの二股の剣とクリスのショートソードは互いの額の前で押し合い動かなくなって、そのままイザベラは力で押しつぶそうとする。 失神寸前で満身創痍の12歳の少女にその剣を抑えられるはずもなかった、クリスがショートソードを持つ手が限界に震え、二股の剣の刃がクリスの額にあとわずかに迫る! 「アハハハハハハ! お嬢さん、アンタはよくやったよ。時間稼ぎで生き延び続け、王子様が来るまで耐え忍ぶなんて! でもこれでおしまいだぁ!」 「――うううううううっ!」 食いしばるクリスの股間から流れる血が、両足へと伝い血溜まりができていた。 クリスの細い腕がブルブルと震えてカチカチと互いの剣が鳴るり、戦士イザベラの二股の剣が、クリスの額を割ろうとしたその時だった。 ヒュンッ ドスッ! クリスのショートソードが戦士イザベラの額を割っていた。 「え?」 戦士イザベラは何が起こったかわからず、呆然と立ち尽くす。それを尻目に、クリスは振り返って兄に向かってVサインをする。 「できた」 笑ってそう誇らしげに言うと、そのままクリスは倒れた。 ――イザベラは自分の額を触ると、自分の額から流れているの雫が脳漿で、助からないことを知る。 倒れているクリスを見て戦士イザベラは、どかっと腰を下ろして―― 「ああ、ディスプレイスメント バインド……かぁ。こんな基本的な技でやられちまうなんて……ねぇ。私もまだまだだよ……だけどぉ、まぁいい気分。縛り首じゃなく、剣士として戦って死ぬなんて悪かない……わぁ」そう言って、目を閉じた。 ――説明しよう。ディスプレイスメント バインドとは、剣同士が噛み合って動かない時、剣を高速でスライドさせることで外す「ディスエンゲージ・解放打ち」のバリエーションの1つで、相手の剣の軌道を変えつつ攻撃を当てる奥義である。賢明なる読者ならおわかりと思うが、クリスは傷で震えていると見せかけて鍔迫り合いから剣を外して、相手の剣の軌道をコントロールしつつ剣士の額を割ったのである――。 ・・・ ・・・・ ・・・ その3分前 「こ、この強情っぱりめ。待ってろ今すぐこいつを倒して助けてやるからな!」 「……はい」 ヒュンッ ドスッ! 剣が誰かに刺さる音がした。アルヴィンが振り返り妹を見ると 「……!?」 クリスは嬉しそうに微笑み、兄に向かってVサインをすると、ゆっくり倒れ伏した。 横では剣士が倒れたクリスを見つめている。 飛んでいきたいがデーモンとの戦いで手が全く離せない。 「クソォオオオーー!」 アルヴィンは女僧侶を庇いながら、魔族の攻撃を防ぐ。 妖魔キシキルリルラケが動くたびに、壁が振動し休むまもなく妖魔の影が壁から飛び出て二人を襲う。 アルヴィンが魔族の攻撃をかわすと、魔族は再び壁に潜り、二本目三本目がエルザの足元の影から出現しエルザを襲う! 妖魔のペニスが女僧侶エルザの股間を貫いた。 アルヴィンが影を斬るが、そのペニスの先端は女僧侶の躰の中に残り続けて、エルザの膣とアヌスの中でピチピチと跳ねる! 「ひぃ! やっ、あっ! ……」 エルザは床でのたうち回った。 「くっ! 何という卑劣な……」 戦いあぐねているとエルザの股間に滑り込んだ妖魔のペニスの破片から盛り上がり伸びて、蛇のようになり赤と黒のマダラのペニスがエルザのアヌスを貫いてエルザの腹の中を駆け巡る! アルヴィンはエルザの腸の中を駆け巡る妖魔に手を出すことができない。 「卑怯者! お前の目的は俺だろう、出て俺と戦え!」 アルヴィンは叫ぶが、妖魔キシキルリルラケは嘲るように笑うだけだった。妖魔のペニスは胃を通り抜け口から出現するそして、エルザのヴァギナを貫いた! アルヴィンの目の前で、淫靡で残酷なショーが繰り広げられる! そして、アルヴィンの身体に異変が起きる。アルヴィンのペニスは勃起し始めたのだ。 妖魔は催淫効果のガスを発生させていた! ペニスを切断するだけでガスが拡散してゆく! アルヴィンは己の欲情を抑え必死に剣でエルザに更に取り付かんとするペニスの影を切る。だがアルヴィンの陰茎が敏感でうまく戦えずエルザを護るので精一杯だった。 妖魔のペニスの攻撃はいたぶるようにアルヴィンの股間の鎧を弾き、アルヴィンの下半身をさらけ出す。アルヴィンのそそり立つ陰茎が顕になった。 妖魔の蛇となった赤黒のマダラのペニスは女僧侶のヴァギナを貫いて子宮まで犯す! そして蛇はだ入ったり出たりの回転往還運動を始めた。 エルザは蛇を引き抜こうとするが、快感で全く力が出せない。 その激しい動きに合わせて、女僧侶の身体が激しく揺れる! 「アッヒッ……アッアルヴァイン様……私に構わず」 ――どうだエルザとやら…快感で王子の前で果てる気持ちは。王子と一緒にまぐわいたくないか? ――見よ王子の陰茎は今そそり立っている。お前の裸を見たくて、貫きたくて仕方がないのだ。手伝ってやろう! 陰茎の影がエルザの下半身の鎧を剥ぎ取り、そして足を左右に引っ張り股間を開かせる。 蛇のようにうごめく影がエルザのヴァギナとアヌスを貫いて、破瓜の血と愛液をたれ落としていた。 「やめろぉ! やめるんだ!」 ――ほら見えるか? あれが王子のモノだ。これを今から受け入れてやるのだ。 「 いやぁ!王子……見ないで……」 ――さぁ王子よ。見えるか? ズボズボと我に貫かれてよがるエルザの肛門と膣が。喜びの汁を垂れ落としているだろう? ――そうだ、この雌豚は喜んでおるぞ。王子のペニスを早く入れてほしいと。 「違う……そんな……あふぅ……嫌ぁ」 ――ほぉら、王子のペニスも準備万端よ。もうすぐ入るぞ。どちらがいいか選ばせてやろう、尻と膣のどちらが良いか。 お前は今どちらでよがっておる? 「あぁ……だめ……お願い……許して」 「よせ! よすんだ!」 アルヴィンの陰茎にペニスの影が集中攻撃する。ペニスの影がアルヴィンのペニスを貫くごとに、激しく脈打ち硬さを増してゆく。 アルヴィンは耐えきれずに剣を床に突き刺して膝をつく。そして、その剣を支えになんとか立ち上がろうとする。 「くっ……こんなもの……が……くっ!」 アルヴィンは歯を食い縛りながら剣を杖に立ち上がるのが精一杯で、エルザの助けに入れない。 ――答えぬなら両方同時に味わってもらおう。 アルヴィンの制止の声を無視して、エルザに無数のペニス影が渦のように襲いかかった。 「あぁ……あぁああぁあぁあ」 エルザを貫く無数の蛇が激しく動き回る そしてアヌスから蛇が引き抜かれると、エルザは妖魔が何をしようとしているか察知して悲鳴を上げる 「や、やめて…」 ――邪魔なものがあると入らぬであろう? 出してやろう エルザの腸の活動が蠕動が急激に活発になり、エルザの大便が一気に入り口に押し寄せる。 「い、いや……いやぁああああああ」 ブチュリ……ブリュリュリュッ!! エルザの絶叫と共に、大便は彼女のアナルから勢いよく飛び出した。そして、その瞬間に妖魔は、アナルに無数の影ペニスが挿入されていく。 「い、いやぁー!!」 アルヴィンは、目の前で繰り広げられる恥辱の光景に、怒り狂った。 「貴様ぁ!!!」 アルヴィンの陰茎にも影ペニスが襲いかかり、既に絶頂寸前に高まりきっていた陰茎は、影ペニスが当たるごとに戦いながら射精 していく 一撃ごとに快感と共に力が吸い取られて目眩が起こる。それでも剣に力を込めて魔族を切り裂こうとするが、魔族は壁の中に逃げ込んでしまう。アルヴィンへの攻撃は完全に弄ぶためのもので、エルザを屈服させるためのショーとなっていた。アルヴィンは床に倒れ込み、起き上がる気力もなくした。アルヴィンのペニスから放たれた大量の精子が辺り一面に飛び散っている。 アルヴィンは、自分の無力を呪うことしかできなかった。 その光景を見せられつつ、エルザは何度も絶頂を迎えていた。 エルザのヴァギナは、妖魔の無数の往還するペニスで塞がれていて、エルザの愛液と妖魔の先走り汁とで泡立っていた。 妖魔のペニスが出入りする度に、エルザのヴァギナから空気を含んだ音と、エルザの股間から吹き出した愛液が床にビチャッ、ビシャッと跳ねる音が響く。 妖魔のペニスはエルザの膣内をかき回し、エルザのGスポットを擦りあげ、エルザの子宮口を突く 「ハァハァ……主よ…アアッ…主よ…おッお許しくださいイッ…ァハァ…」 妖魔のペニスがピストン運動を繰り返すたびに、エルザの腰が跳ね上がり、背中が仰け反る。 ――何をゆるして欲しいのだね? 気持ちいいことが耐えられないのかね? それとも目の前で陰茎をそそり立てさせている男に欲情しているからなのかい?――なんと淫乱な女よ! さぁ王子にお願いするがよい。王子のモノを入れて欲しいと! 妖魔は嘲笑いながら、エルザのヴァギナを犯し続ける。 エルザは、アルヴィンの方を見て、涙をこぼしながら、アルヴィンに懇願する。 ――お願いしますアルヴィン様、もういいのです、私はもう私を見捨ててお逃げ下さい。じゃないと私は……ああ……私は (アルヴィン様に嫌われることを口走ってしまう) その恐怖がエルザを渦巻いていた。今にもエルザは、アルヴィンにすがりつきたかった。しかし、それはできない。アルヴィンは、きっと自分を助けようとしてくれるだろう。だが、そうすれば、アルヴィンは、あの魔族の餌食になってしまう。アルヴィンが、自分を庇って死ぬようなことがあれば、自分は一生後悔するだろう。 妖魔のペニスはエルザの子宮口を貫き、子宮内に侵入を果たした。 ――ここがお前の子宮だ。わかるか? お前の卵子が待っている場所だ。 妖魔のペニスの先端がエルザの子宮内で暴れまわる。 エルザは、その刺激に悶絶し、口から舌を突き出し、目は白目を剥いている。 ――お前の膣にたっぷりと注ぎ込んでやろう。だが、それは王子のほうが適任とは思わないかね? お前は王子に精を注いでもらいたいのではないのか? エルザは首を横に振るが、エルザのヴァギナからは愛液が止めどなく溢れ出ている。 ――では、なぜお前のヴァギナとアヌスはひくついているのだ? 神は許してくれる。男と女はまぐわうために産まれたのだ、何を迷うことがある? 妖魔キシキルリルラケは、エルザの心の奥底にある感情を引き出そうと責め立てる。 ――どうなんだ? 今すぐにでも死んで消えたかった。こんなに快感に抗えない肉の躰を捨て去りたかった。魔物のペニスに貫かれ快感に打ち震えている浅ましいこの姿を、憧れの王子にただ見せつけるだけなんて。 アルヴィンは、そんなエルザの葛藤を知ってか知らずか、剣を杖に立ち上がる。 そして、剣を握り直し、エルザに近づこうとするが、足がふらついて、上手く歩けない。 ――いいのかね? イってしまって。次にイけば防御の加護が切れてしまうのではないかね? ほうらここが弱いのか? 妖魔の影が無数の触手に分かれ、エルザの陰核を撫であげ、包皮を剥いて恥垢をほじる ――駄目ではないか、こんな大切なところを綺麗にしておかぬなぞ。まだ産まれて触れたことがないのだね。こんなに恥垢をためて悪い子だ アルヴィンは剣を構え、影を斬ろうとするが、魔族は壁に逃げ込み、影が壁から出ては、エルザの陰部を犯し続けた。 「くっ!」 ――さっきの質問に答えてもらおう。どっちが良かった? 「黙れ!」 エルザの陰核を無数の触手が引っ張り、振動させ、尿道を貫き、固くなった陰核を尿道の内側と外側から巻ついてしごきあげる。そしてヴァギナの小陰唇にも無数の魔の触手絡みつき引っ張り、蝶の羽のように広げ愛撫する。 その間もヴァギナとアヌスへの往還は止まらない。エルザの腹は無秩序にボコボコと動き、影である透明な魔のペニスは関所にならず、アヌスからはボタボタと大便が後から後から放出され続ける。そしてヴァギナは開ききって子宮口が開いて白濁した本気汁が吹き出しているのが見える。 「うっ……ぐっ……くっ……あっ……はぁ……はぁ……はぁ」 エルザの意識は、混濁していた。 「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」 エルザの呼吸が荒くなる。 ――よく耐えるな僧侶よ。さすが神の使徒だ。だが神は本当にいるのかね? いればこんな酷いことは起きないと思わないか? 「……」 ――答えないか。では代わりに教えてやろう。お前たちの信じる神は偽物だ。アレは私達魔族の一人にすぎない。あの悪魔はお前たちを滅ぼすために、我と契約をしたのだ。 「嘘です! 悪魔のお前の言うことなど信じません!」 「そうか、ではもっと酷く責められるがよい。お前は魔族を侮辱したのだ。」 妖魔のペニスがさらに激しくピストン運動を繰り返す。エルザのヴァギナとアヌスを出入りする影のペニスはますます太くなってゆく。 ――お前がイキたいというまで、イかさないでやろう。だがお前の防御の加護、あれをやめればもっと気持ちよくしてやれるのだがねぇ 「や、やめろ! これ以上エルザに手をだすな!」 ――ほぉ、ならばそうしてやろう。お前はわかっておらぬようじゃ。いく寸前に止められる地獄を 妖魔はエルザのヴァギナからペニスを抜き出す。エルザのヴァギナは痙攣を起こし、ヒクヒクと動いている。 エルザは思わずそのペニスに行かないでというように手を伸ばし、自分の動きに気がついてしまう。 そして、顔を真っ赤にして、うつむいた。 妖魔は、そんなエルザの表情を楽しむかのように笑いながら、エルザのヴァギナの入り口で上下に掻き回す ――ほぉら、これが欲しいのであろう? 早くせぬと逃げてしまうぞ エルザは腰を突き出し、自ら腰を振ってペニスを挿入しようとする。そして、エルザのヴァギナが妖魔のペニスをくわえ込む。 その様子はアルヴィンにもよく見えていた ――ほら、お前の膣が我のペニスに絡み付いてくるぞ。これがお前の本心よ! エルザは涙を流しながら、アルヴィンを見る。 そして、消え入りそうな声でアルヴィンに言った。 「アルヴィン様、見ないで」 ――見入っている場合ではないぞ、ほうら。 妖魔ペニスがアルヴィンの陰茎に絡んでいく。たまらず射精が起こり、床を汚してしまう。 「くっ……ああっ」 ――ほぉら、王子のペニスももう限界ではないか。お前の我慢ももう限界だろう? さぁ、王子よ! この女の願いを聞き届けよ! 「あぁ……アルヴィン様……」 次々に影のペニスがアルヴィンを襲って行く。そして、影のペニスはアルヴィンの陰茎に絡み付き、絞り上げ、アルヴィンの陰茎を激しく扱きあげる。 「あがぁあぁあぁあ」 アルヴィンは耐えきれずに次々に射精してしまう。 「アルヴィン様……だめ……そんな……」 エルザは寸止めの貫かれ続ける中涙を流しながら、アルヴィンが果て続ける姿を見ていた。アルヴィンの射精された重いスペルマがエルザの躰に降りかかる。その瞬間エルザは勝手に腰を振ってしまい最後の刺激を子宮口に自ら与え絶頂に導いてしまう。それがエルザの心なのか、妖魔の力なのかエルザにもわからなかった。 エルザは身体を大きく痙攣させ。降り掛かった精液がしたたりエルザの口に流れ込む。エルザは喉を鳴らして精を飲み込んだ。 絶頂の弛緩と同時についにエルザの張った防御魔法の効果が切れて、聖なる光の結界が消えた 結界で食い止められていいた妖魔は、一斉に僧侶に襲いかかり、僧侶の影に潜り込んだ。 そして実体化するとエルザの陰核に噛み付き吸い上げる! エルザは絶叫し、腰が砕けて座り込む。 そして、魔族は僧侶の股間を大きく開いて、影ではない実在となった肉のペニスが激しくエルザを突き上げた。 そして、妖魔はエルザに問いかける ――さぁ、エルザよ、我が子種を受け入れて孕みたいか? それとも、王子の子種が欲しいか? 答えよ エルザは泣き叫ぶ。 ――答えよエルザ。お前の望みはどちらなのだ!? エルザは顔を両手で覆って泣く。 「この外道がぁ!」 アルヴィンは妖魔キシキルリルラケに攻撃をしようとするが、今度はエルザの胎内に滑り込んでしまう。 妖魔キシキルリルラケは実体化と影化を自由に変化できるのだった。 「うっッ……ううッ…アンッ…アンッ…アンッ…アン!」 エルザは妖魔キシキルリルラケのペニスに貫かれ、もう嬌声を隠せない。絶頂の一点に導かれていく。 「アッ……アッ……アヒィ……ヒッ……アルヴィン様ッ……見ないでッ…………心が融けてッウッ……ダメェッ……王子! 私を魔物ごと貫いて下さい、私のために二人妖魔の手にかかるなんて馬鹿げてます、それならいっそ……せめて王子の手にかかって……もうッ…私のことはッ……私はッ……もうだめです……だめッ……ダメッ……ダメェッ!」 アルヴィンの前でエルザは何度も絶頂を迎える。 「バカを言うな!」 ――さぁ王子よ! 今こそこの女を犯すのだ! 王子よ! この女は王子のモノを欲しておる! 妖魔のペニスは、エルザのヴァギナとアヌスから、ズルリと抜け落ちる。そしてエルザの膣とアヌスから白い液体がドロドロと流れ出る。 その間にも、無数のペニスが、アルヴィンにも迫る! アルヴィンは、迫り来るペニスを次々と切り落としていたが、やがて、アルヴィンも数多のペニスが貫いた。 快感で剣を落としそうになる。だが妖魔の影のペニスを通して妖魔の、アンナの記憶が流れ込んできた。 幼い頃の記憶が蘇る。アンナは12歳位で僕の遊び相手だった。 ――アンナぁ! 僕が大きくなったら、君を護ってあげるねぇ―― ――アルヴィン様本当ですか? ス・テ・キ それじゃ約束よ! (アンナ……) 次に現れたのはアルヴィンの記憶のクリスだった。影によってアンナとアルヴィンの記憶が交錯していた ――アルヴィン兄さまぁ~!―― (クリス!) ――お兄様ぁ……お願いがあるの…私の騎士様になって?―― ――いいよクリス。俺、頑張るよ ―― (クリス!) そして次はまたアンナの記憶だった ――お慕いしています、アルヴィン様!―― ――何故わかってくださらないのですか! (アンナ……) 記憶が交互に現れては消える。 ――お兄様…大好きよ。だから……死なないでね―― (クリス……) 国王の父の姿が現れた。これはアンナの記憶……。 ――……アルヴィンがアンナに約束をした? 6歳の頃の……子供の約束だという話だろう? 真に受けるでない――アルヴィンも忘れておるよ。 (父上……) ――お兄様、ごめんなさい。お母様にお叱りを受けてしまいましたわ。でもお父様はお許しくださいました。私、お兄様を護りたいの―― クリスは自信有りげな目でアルヴィンの目をまっすぐに見て、微笑んだ。 (クリス……) ――お、王子……どうか私の願いをお聞き届け下さいませ ――君の気持ちは嬉しかった。だが受け止められない (アンナ……) ――《アンナよ…泣いているな…王子の心を射止めるには…邪魔者がいる……王子を騙しているのだ。王子を救う為にこの手を取れ・力をやろう》 次に現れたのは妖魔のアンナだった。いまアンナが妖魔の中で泣いていた。 ――アルヴィン様は私を護るって言ったじゃないですか!―― ――私はとても嬉しかった―― ――私はこんなにあなたを愛しているのに―― ――取り返しがつかない……こんな酷いことをしてしまった……ああ、だれか私を止めて……私が愚かだったのです……―― (アンナ……これが魔か……なんて卑劣な……アンナ……あの時の約束を今果たそう! アンナの記憶が見えてわかった。お前は今、ここにいるんだな……開放してやる。俺が救ってやる!) そして、剣を上段に構えた。 僧侶エルザが微笑み叫ぶ。 「アルヴィン様! 私ごと切って下さい!」 「うおおおお!!」 バキィッ!! アルヴィンは床に剣を叩き切る。剣が折れた。 そして折れた剣で、エルザを突き刺した! ギャァアアアアアアアア 妖魔キシキルリルラケは絶叫を上げて、エルザの胎内で煙になって消えた。 エルザは折れた剣が当たっただけで鎧がすこしへこむだけで無傷だった 剣が折れて、光の刃だけになり、聖なる光の刃はエルザの子宮にいる妖魔の核を貫いたのである 光の剣を引き抜くと魔族キシキルリルラケの心臓の影が揺らめき消え失せてゆく。 アンナの声が聞こえる ――……アルヴィン様……申し訳ありません 「……痴れ者が」 ――…ありがとうございます……約束・覚えてくださったなんて……ああ、なんてステキ…… アルヴィンに突き刺さっていた妖魔の影も揺らめき消えて、アンナは完全に消滅した。 アルヴィンはよろめくエルザを抱きかかえる。 「大丈夫か、エルザ!」 「はい、大丈夫です……力が入らないだけで………それよりクリス様を」 「わかった、少し一人で頑張ってくれ」 エルザが膝をついたその時、アルヴィンの背後から倒したはずの妖魔キシキルリルラケが実体化しアルヴィンの背後から爪を振り下ろす。 「危ない!」 エルザが叫び、間一髪でアルヴィンが避ける。 「うっ!」 ――我は殺せんぞ。依代の肉と心を殺しても我はそんなものでは倒せない。聖なる加護など我の前にはまやかしだ。 妖魔キシキルリルラケは、アルヴィンに爪を振るう。聖なる光の剣でそれを防いだ。 ――お前は強いな。我は、貴様の肉体を手に入れる。それで我は完全となるのだ。 「戯言を!」 アルヴィンは光剣で妖魔キシキルリルラケを貫くが、鱗のような翼で弾かれてしまう。 ――聖なる力、確かにそれはある程度の力にはなるが、我の翼は穿けんよ。 その時クリスが立ち上がった。 「お兄様は私が護る!」 ――ほう、お前はまだ立つことができたのか。だが、お前の体はすでに限界だ。大人しく眠っておれ。 妖魔キシキルリルラケは、無数の触手ペニスでクリスを絡め取る。 「離せ!」 ――お前の身体はもう保たん。おとなしくしていろ! 妖魔キシキルリルラケがクリスに巻き付いたまま羽ばたき空中に舞い上がる。 ――まぁいい、お前を依り代にして、この男を使ってやるのも悪くはない。なにせ妹に恋する王子だ、お前のためには何でもするであろう。 「ううっ」 クリスは躰を締め上げられて呻く。 「クリス! クリスを離せぇ!」 アルヴィンは再び光の剣を顕現させ、地下洞窟で高度をあげられない妖魔キシキルリルラケに斬りかかる! ――無駄だといったはずだ! だが、剣に紫色の光が宿り妖魔キシキルリルラケを真っ二つにした。 ――馬鹿な……何故だ……何故お前が人の味方をする――? 妖魔キシキルリルラケはバラバラになり、クリスも一緒に地面に倒れる。巻き付いていた実体化したペニスが、クッションになってクリスは大きなダメージにはならなかった。 半身を失い下半身もなくなった妖魔キシキルリルラケはゆらりと動き、泣くクリスから産まれた紫色のデーモンの赤子に向かうと、ドラゴンの様な鍵爪を持つ腕を振り上げた。 ――裏切り者め! だがその瞬間、クリスが振り下ろした爪の軌跡の線上に両手を広げて飛び出し――切り裂かれた。 「この子……も……殺させない……」 クリスは倒れて動かなかくなった。 「クリス!」 アルヴィンは妖魔キシキルリルラケの腕を切断し、クリスに駆け寄る。 ――クリスは生きていた。 「お……兄様……」 「クリス!大丈夫だ傷は浅いぞ!」 エルザがクリスの傷を見て両手で顔を覆う 真っ二つになった胴体だけになった妖魔キシキルリルラケは、泣く紫色のデーモンの赤子に更に問いかける ――何故そこまで人間に肩入れする? その女は、ただの依代ではないか… 泣く紫色のデーモンの赤子の力が、紫色の光が、鳴き声とともにアルヴィンの剣にさらに凝縮されていく。 「この力は……お前か……待ってろ、お前は後回しだ……クリスを助けてからだ!」 アルヴィンはデーモンの力を宿した紫の光剣を妖魔キシキルリルラケに向けた。 真っ二つに裂け、腕も足もない妖魔キシキルリルラケは慌てて命乞いをする。 「待て、お前はクリスと結婚したいのであろう? クリスを癒やし、添い遂げさせてやろう。その者はそのままでは助からんぞ?」 「黙れ! 誰がお前の力なぞ借りるものか! クリスと父とたくさんの城を護った皆をお前は愚弄して、かどわかし、傷つけ、メチャクチャにした。死ねぇ!」 アルヴィンは妖魔の心臓を貫いた。 妖魔の本体が消えると、アルヴィンの剣が砕け散った。 「アルヴィン様、クリス様の傷を治します! 」 「エルザ……頼む!」 エルザはクリスに治癒を神に祈った。一面が白く淡く光り輝き奇跡の力が注ぎ込まれていく。 「しっかりしろ! エルザが、今回復してくれてるからな。エルザはオーガに潰された傷だって治せるんだ・なぁ?」 エルザは青ざめながら「はい! 当然です」と笑った。 真っ白な血の気が失せた顔でクリスが消え入るような声で話した。 「お兄様……これからは私の為じゃなく……民のための騎士、立派な王となって……」 「何を言うんだ! 俺はお前の騎士だ! クリス、俺はお前と生きるんだ!」 両手でクリスの血まみれの手を握りしめる。 「私……もう……お願い……。どうか……私を忘れて幸せになって……」 「ふ……ざける……な」 「最後に……言わせて……ああ愛してます……アル……ヴィン」 「クリス……俺もだ、心の底から……誰よりも……恋して、愛している」 「……知ってます。アンナが……怒ってたし……」 クリス王女は笑みを浮かべて動かなくなった。 「エルザ!頼む」 「やって……ます……」 冒険者の僧侶エルザは癒やしの奇跡を発動させ続けていた。だがその力ではあまりにもクリスの傷は深すぎた。それでも祈りを込め天に助けを求める 「神よ、繰り返し願います。この者にどうか御慈悲を。どうかこの者をお救い下さい。どうか、この者の命をお助け下さい。この者の為にお力をお貸し下さい……」 エルザの瞳からは涙が溢れていた。 「あなたの愛を……どうか……お示し下さい……お授け下さい」 その時である。王女の身体が淡い紫色の光に包まれた。 クリス王女の傷口が塞がり、出血が止まり頬に紅が差した。 しばらくして、王女が目を覚ました。 「あれ?……私、……」 「よかった、気がついたか……もう大丈夫だ……魔物は倒した」 「ああ……アルヴィン……無事でよかった」 クリスの額に優しくアルヴィンはキスすると、クリス王女は微笑んで眠りに落ちた。 アルヴィンはマントでクリスを包み抱きかかえる。 「よし、急いでここから出るぞ」 「はい……あ、あの」 エルザが床で眠りこける紫色のデーモンの赤子を指差す。 「あの! ……あの子はどうしますか?」 「知った事か! あの化け物が産まれたことでクリスが……」 「そう……ですか……私も神に仕える身。悪魔を助けることは……できません」 エルザは床で眠る赤子の方を見ながら……ペコリとお辞儀をする。 「急げ! ……こっちだ」 ――三人は城の隠し通路を通り、城を脱出した。 そこは寺院だった。 王子のマントにくるまれたクリス王女は兄王子の胸をしっかりと眠りながらも抱きしめ、胸に顔を埋めていた。 ガチャガチャと鎧の音を立てながらひげの近衛騎士が王子に近づき跪く。 「殿下、クリス王女を助け出せるとは本当にようございましたな! それでは我々は首尾どおりに」 「城にはびこる豚どもに天の裁きをくれてやれ、八つ裂きにせよ」 髭を蓄えた歴戦の騎士ファーガスは頷くと腕を挙げる。その合図で、隠し通路に革鎧を着た沢山の剣士が入っていく。 「ファーガス様……あの……」 冒険者の僧侶エルザにファーガスを呼び止め、耳打ちをする。 「なんですと?……分かりました、善処します。伝令!」 時を待たずに内部に侵入した兵士の働きで城門が開くと、ファーガス騎馬部隊がオークをランスで貫きながら突入し、槍と剣士の部隊が続いた。隠し通路と全ての門を開けて正規兵に内外から突入されては、オークに勝ち目はなかった。 ――――こうして、王女を救出した冒険者達とアルヴィン軍は王都に帰還した。 ――――3ヶ月後 アルヴィンが即位し、クリスと結婚。 12人の子宝に恵まれ幸せに暮らし、王国を魔族に対抗する強国に育て上げた。 そしてもう一人、クリスのアヌスから産まれた赤子は、ひげの騎士ファーガスと妻エルザに森の中の一軒家で、たくましく育てられた。 彼の名はデューク。 成長したデュークは冒険者になり、やがて魔王を倒し英雄となった彼は、勇者と呼ばれる。 アルヴィン王はデュークと謁見し、クリスと会うことを許しデュークは母との再開を果たした。 デュークは母の包容に涙すると、どこかに旅立ち、行方は知れない。 END