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(全体公開) SS 山本さんの独白

山本さんの独白:性に目覚めた時


最初は、ただの生物学的な話だと思っていた。

学校で習った、人間の仕組みのひとつ。

誰にでもあるもので、特別な意味なんてないって。

恋愛と結びつけるのも、感情と結びつけるのも、私にはどこか…嘘くさく感じていた。


でも、ある日。

偶然見てしまった投稿だった。

匿名の誰かが自分の身体について語っていた。

リアルじゃない世界でみんな本音をさらしていて。

その本音に私は少しだけ…引っかかった。


「気持ちいい」「とまらない」「誰にも言えない」

そういう言葉に、私は最初、嫌悪も興奮もなかった。

ただなんでそんなことを書くんだろうって、純粋に不思議だった。

だから試した。

好奇心だけで。

そういう意味では最初の私はすごく理屈っぽい実験者だったと思う。


…でも身体って面白い。

脳と違って反応が正直だ。

冷静なつもりでも知らないうちに息が荒くなって。

心臓がうるさくなって。

手の動きを止める理由がなくなっていった。


その日から世界の見え方が少しだけ変わった。

あの子は誰と付き合ってるんだろうとか、

あの人の投稿は本当のことなのかとか。

自分の内側に、もう一人の「私」ができた感じ。

それは、誰にも言えない、私だけの観察者。


私は人に本音を言うのが苦手だ。

でもSNSなら少しだけ自分を出せる。

顔も名前もない場所で匿名の誰かに。

それはきっと誰かに「気づいてほしい」っていう気持ちなんだと思う。

……ほんの少しだけ。


あの日自分の体がどうなるのかを確かめた夜、私は初めてひとりの時間を意識的に過ごした。

勉強の合間でもなく眠れない夜でもなくただ自分自身のための時間。


真っ暗な部屋。

スマホの画面だけが顔を照らしていて。

そこに並ぶ言葉の数々がまるで誰かの告白みたいに胸に刺さった。


「今日もひとり。

でもたぶん昨日より自分のことがちょっと好きになれた気がする。」


そんな呟きがいいねもコメントもつかずに流れていくのを見て、

なぜだか少しだけ救われた気がした。


これでいいんだって。


私も誰かに話してみたくなった。

でもクラスの子には言えないし、友達って呼べるほどの相手もいない。

だから私はもうひとりの「私」をつくることにした。



アカウント名を決めるのに10分くらい悩んだ。

でも結局つけたのは下の名前

誰にも気づかれたくないし、でも誰かに見つけてほしい。

そんな矛盾が、自分の中にあるのはわかってた。

一度目の投稿は、深夜2時すぎ。

タイムラインに流れるのは、みんなが寝静まってる時間にしか言えない本音ばかり。

私もそっとスマホのキーボードを撫でた。


「こういうのって自分だけだと思ってた。

でも違うみたい。

私もたまには誰かに認めてほしい。」


たったこれだけの言葉を送信するのに指が震えた。

でも投稿された瞬間、不思議と心が静かになった。


その夜、私は深く眠れた。

夢は見なかったけれど目覚めた時どこか世界の重心が少しだけズレた気がした。

誰にも気づかれないでもたしかに何かが始まった、そんな夜だった。





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山本さんというキャラを掘り下げる独白っぽいモノローグです

誰かに求められることで、初めて自分の存在を確かめられる。

山本さんにとって性の目覚めは、快楽ではなく「反応」が引き金だった。

何かをされることより、「見られること」で自分を輪郭づけてくれる。

彼女が投稿をやめられないのは、好きと肯定の区別がまだついていないからかもしれません。

【全体公開】 SS 恋愛偏差値ゼロな彼女②

🔵scene1 山本さんは、変な子だと思う。 地味で理屈っぽくて、感情の起伏が薄くて。 でも、言うことは妙に的確で、時々びっくりするくらいストレートだ。 たとえば俺が何か言い淀んでると、平気な顔で核心を突いてくる。 それが恥ずかしいことでもお構いなしだ。 むしろなんでそんなことで照れてるの?って目で見てくる...


【全体公開】SS「恋愛偏差値ゼロな彼女」

(部屋で会話する二人) 高橋「……なあ、今って付き合ってるって言っていいんだよな?」 山本「言いたいなら言えば? 私は別に言わないけど。」 高橋「そういうの、ちょっとくらいはっきりしてくれてもよくない?」 山本「高橋くん、はっきりした関係ってそんなに重要?」 高橋「うーん……いや、大事っていうか……俺は山本...


▲毛無差分








(全体公開) SS 山本さんの独白 (全体公開) SS 山本さんの独白 (全体公開) SS 山本さんの独白

Comments

Yes, I agree. In the end it’s less about standing out and more like saying, “I’m here.” Social media is a simple way for someone who feels unseen to prove their existence — that’s what makes Yamamoto’s case so striking.

secret dmain

It's a beautiful monologue. I think vanity is seen as a problem in this day and age, but for some of us, introverts like Yamamoto, using social media to fulfill the desire to be acknowledged is incredibly healthy and confidence boosting. I'm interested in what Yamamoto learns from her decision!

NekoJash

内面を描写することによって彼氏君との距離にも説得力を持たせています

secret dmain

グッと厚みが増す感じがありますね

otiak

感谢评论。 山本同学性格内向,虽然心里有些孤独,但她渴望被爱、被认可。正因为无法坦率表达,这种欲求才会通过小号的行为表现出来。

secret dmain

这是性格内向但又想被爱被人认可的心理状态吗?感觉山本同学很孤独呀。或许他需要一个真心的朋友?

Misternpc

どんどんエスカレートしていってしまう…

secret dmain

良いです。 どんどんネットで曝け出してください。

吹木人


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