SS 俺ガイル 由比ヶ浜結衣、佐々木千穂
「ハッチーっ! 室温が暑過ぎて死んじゃいそうだよぉ~っ!」
9月中旬の土曜日の昼頃。俺が暑さを忘れようと自室で頑張ってソシャゲのレベル上げに励んでいると、愛妻結衣が限界を迎えてしまった。
9月中旬になっても昼間の最高気温は35度に達してしまう。夜は気温がだいぶ下がるので過ごせなくはないが、昼間の暑さは異常だ。週末で昼間から家に居ると、異常気象の弊害をもろに受けてしまうのだ。
「小町にはエアコンは1日2時間までと言われているから我慢しろ」
我が家の家事と家計を一手に握っている妹は、9月に入っても電気代が高騰する事態を恐れた。昼間から家でゴロゴロして電気代を浪費しかねない兄夫婦をターゲットに定めて倹約令をお達ししてきたのだった。それが、エアコンは1日2時間までだった。
「朝起きた時にもう1時間使ってしまったからな。夕方になってもまだ暑くて耐えられない事態を想定すると今使うのはよろしくない」
既に1時間エアコンを使用しているので、残りは1時間だけだった。
朝起きた時に暑すぎると1日中やる気が出ない。なので、朝は勿体付けずに使っている。だから、事実上、昼間エアコンが使えるのは毎日1時間のみだった。
「図書館や公民館まで歩いて行くなんて暑くてできない……だったら、脱ぐっ!」
結衣は大声で宣言すると衣服を全部脱いでしまった。ブラもパンツも躊躇することなく脱いでしまうのが結衣らしいところだった。
「裸になるとだいぶ涼しい~♪」
結衣は笑顔を浮かべていた。
「確かに、裸になればだいぶ涼しいわな」
愛妻の意見に首を縦に振ってみせる。
家の中では服を着ない裸族の話はテレビでもたまに話題に出る。服を着るのが面倒臭いとか洗濯の手間を省いているからとか思われがちだが、暑さ寒さに強いのが第一に挙げられる。服を着ているとベトベトして気持ち悪いが、裸ならそれがない。室温が35度を越えていても扇風機があれば十分に耐えられる。滲んだ汗に風が当たると涼しく感じるぐらいなのだ。
だから結衣が素っ裸になったのは合理的選択であるとは言える。17歳の女子高生が自室で素っ裸になることの是非を除けばだ。
そして、結衣の場合には素っ裸になることは次のステップへの移行を示していた。
「裸になったんだし……ハッチ~♡ えっち、しよっ♡」
結衣はごく自然な流れの様にしてセックスをねだってきたのだった。
「服を脱いでせっかく涼しくなったのに。セックスしたんじゃ暑くて大変だろ」
何の為に裸になったのか忘れて発情している嫁に告げる。だが、裸になって興奮し始めてしまった愛妻は道理があべこべになっていることを気にしなかった。
「この間、千穂ちゃんが真奧さんと愛し合っているすっごくえっちな写真を送ってきたんだ。あたしたちも負けてられないよっ!」
結衣は同じ声仲間で、どたぷ~ん仲間でもある真奧千穂(旧姓:佐々木)の存在を殊更に意識していた。夫婦のラブラブ度を競う仲、もっと言えば、お互いのセックスを見せ付け合っている間柄だった。
「この間、千穂ちゃんが17歳の誕生日を迎えて、結婚式を挙げたみたいなんだけど。その盛り上がりで夜が明けるまで激しいえっち三昧だったみたい」
「…………それは、真奧さんが何とも災難だったな」
搾り尽くされては絶望に陥って魔力が回復し、また搾り尽くされるを繰り返したであろう異世界の魔王に同情する。時間超人みたいにチート回復を持つ存在が哀れとも思う。
「とにかく、あたしたちも負けていられないのっ! 千穂ちゃんに負けないすっごいえっちをしなきゃっ♡」
結衣は目に闘志を宿していた。性欲に底がないセックス好きらしい熱い魂だった。そしてその熱さは、俺にとっては翌日まで生きていられるのか怪しいことを意味していた。
「…………負けないえっちって言われても。相手は朝までセックスし続けられる体力と精力の持ち主だぞ」
張り合うのは無理。特に俺が無理。そう言いたかった。
でも、セックスしたくて仕方ない結衣は別の意味に取ったのだった。
「つまり、普通にえっちするんじゃなくて。インパクトのある絵が必要ってことだね♪」
結衣は満面の笑みを浮かべてみせた。
「いや、俺が言いたいのは……」
「雑誌で読んだことがあるよ。裸で股を広げながら両手でピースしてみせるとすっごくインパクトのある写真になるって」
「それって……アヘ顔ダブルピースのことか?」
結衣は自分が何を語っているのかよく分かっていない様だった。でも、雑誌の情報はうのみにする気らしい。
「確か、記事に拠ればこんなポーズだったと思ったけど」
結衣はベッドの上でM字開脚して両手ピースのポーズを取ってみせたのだった。
ダブルピースを決める結衣は笑顔だった。
エロ漫画によく出てくるアヘ顔じゃない。というか、結衣は漫画では定番の記号であるアヘ顔を知らないんじゃないかと思う。そんな表情を強制したこともないしな。
「結衣の顔があんな風に歪むのは見たくないな……」
NTRモノでよくあるあの表情を結衣にさせるのは夫としてしのびなかった。というわけで、アヘ顔について伝えるのは止めた。
「よし、その体勢で写真を撮るか♪」
「うん♡
彼女に一番よく似合う笑顔、イタズラ心を含んだ顔で写真を撮ってみせた。
アヘ顔じゃないけれど、これで良いと確信を得た。
「うん♪ とってもえっちなポーズで、しかも幸せそうで良いよね♡」
結衣もお気に入りみたいだった。愛妻は早速写真を真奧夫婦へと送ってみせたのだった。
「千穂ちゃんに負けない写真を送ったら何だか安心しちゃった♪」
「じゃあ、今日の所はセックスは控えめで夜になるまで待って……」
「心置きなくえっちしようね♡」
結衣がにっこにこな笑顔を浮かべながら襲い掛かってきた。
「ゆっ、ゆっ、結衣の……ケダモノぉおおおおおおおおおおぉっ!!」
押し倒された俺は無力な存在だった。あっという間にパンツまで剥ぎ取られてスッポンポンにされた。
そして騎乗位の姿勢のまま、八幡Jrを自分の膣内へと咥え込んでしまったのだった。
「ハッチーのおちんちんがこうやってあたしのお腹の中に入っていると……幸せって感じがヒシヒシとするよぉ~♡」
結衣は幸せをしみじみと噛み締めるとゆっくりと腰を上下に振り始めたのだった。
その腰振りは翌日の朝になるまで続いたのだった。
「ハッチ~とのえっち……いつまでも止められないよ~♡」
「…………俺はもう、体力が……し、死ぬぅ……」
搾り尽くされて俺が死に掛けたのは言うまでもなかった。
対する結衣は俺の精気を吸い取って朝になってますます元気になっていたのだった。
了